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大企業の明確な定義はない?似ているワード6選や特徴など多数解説

基礎知識ビジネス用語

2021/06/07

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大企業の定義とは

大企業の定義は何なのでしょうか?

結論を言うと、大企業に法律上の明確な定義はありません。企業の中で、法律として明確な定義があるのは中小企業だけです。中小企業基本法第2条に、中小企業の事業規模が定義されているのですが、大企業についてはこのような記載はありません。

【業種別】大企業の定義4選

大企業には法律上の定義はないものの、業種別に大企業の定義を紹介します。先ほどの中小企業基本法で定義された中小企業の反対となる企業を大企業と解釈しています。したがって、これから紹介する定義はあくまで目安であることに注意してください。

また業種ごとに、大企業となる従業員の人数や資本金の金額の基準が異なります。ひとくくりにされていないので、よく確認しておきましょう。

1:製造業・建設業・運輸業

製造・建設・運輸業において大企業とは、中小企業基本法第2条第1項に基づき「資本の額又は出資の総額が3億円を超え、常時使用する従業員の数が300人以上の会社及び個人であって、製造業、建設業、運輸業その他の業種に属する事業を主たる事業として営むもの」と定義できます。

これらの企業は従業員の人数も含め、かなり大規模でないと大企業は名乗れません。

2:卸売業

卸売業の大企業の定義は、中小企業基本法第2条第2項に基づき、「資本の額又は出資の総額が1億円を超え、常時使用する従業員の数が100人以上の会社及び個人であって、卸売業に属する事業を主たる事業として営むもの」と定義することができます。

卸売り企業は製造業などの企業に比べて、大企業を名乗るハードルは低いです。

 

3:サービス業

サービス業の大企業の定義は、中小企業基本法第2条第3項に基づき、「資本の額又は出資の総額が5,000万円を超え、常時使用する従業員の数が100人以上の会社及び個人であって、サービス業に属する事業を主たる事業として営むもの」と定義することができます。

サービス企業の基準は、卸売り企業と従業員の人数という点で一致しています。しかし、資本金の金額がサービス業のほうが少ないのが特徴です。

4:小売業

小売業の大企業の定義は、中小企業基本法第2条第4項に基づき、「資本の額又は出資の総額が5,000万円を超え、常時使用する従業員の数が50人以上の会社及び個人であって、小売業に属する事業を主たる事業として営むもの」と定義することができます。

小売業は、ほかの業界と比べて大企業を名乗るハードルが低いですが、小売業で定義通りの資本金、従業員を用意することは難しいでしょう。

大企業の定義と似ているワード6選

大企業は中小企業の定義の反対と解釈することで定義されます。しかし、世の中には大企業のほかに、上場企業や大手企業など似たような言葉がたくさんあります。それらの言葉にはどんな違いがあるのでしょうか。

今回は代表的な6つの言葉に焦点を当てて、それぞれの言葉の定義や違いを紹介します。

1:上場企業

上場企業とは、その会社の株式が証券取引所で売買されている企業のことを指します。

株式が証券取引所で売買できるようになることを上場と呼びます。会社が上場を果たすには証券取引所が設けた一定の審査基準をクリアしなければなりません。審査基準の内容は証券取引所によって異なりますが、株式の数や時価総額などが審査項目として挙げられます。

大企業の定義の1つである従業員数は含まれていないので、上場企業であっても大企業の定義からは外れる場合があります。

2:大手企業

大手企業とは、従業員の人数や資本金の金額などで定義されるものではなく、業界の中でシェア率が高い企業のことを指します。すなわち業界内の市場の中で、どれだけその企業の商品やサービスが占めているのかが鍵になります。

したがって、中小企業に分類される企業であっても、その業界でのシェア率が高ければ大手企業に分類されます。反対に大企業に分類される企業であっても、知名度やシェア率が低いと大企業に分類されなくなる可能性があります。

3:中堅企業

中堅企業も大企業と同様に、明確な定義がありません。その上、定義とされているものも非常にあいまいです。

例えば、中堅企業研究会では、年商10億円から1,000億円の企業を中堅企業と定義しています。そのほかにも様々な辞書で定義されていますが、いずれも中小企業と大企業の中間の規模であることは一致しています。

4:有名企業

有名企業とは、知名度が高い企業のことを指します。従業員の人数や資本金の金額に関係なく、その企業の名が世に知れ渡っていたら、有名企業となります。

したがって中小企業でも有名企業になることは可能です。反対に大企業であっても、世間に会社の名前が知れ渡っていなかったら、有名企業とは言えません。

5:みなし企業

みなし企業とは、中小企業の規模でありながら、実質的に大企業によって経営されている会社のことを指します。具体的には、資本金または出資金が1億円以下であることのほかに、以下のいずれかを含む企業がみなし企業に当てはまります。

1つは、発行済株式等の2分の1以上が同一の大規模法人に所有されていることです。もう1つは、発行済株式等の3分の2以上が大規模法人に所有されていることです。

みなし企業になると、中小企業の様々な優遇税制が受けられなくなるので注意が必要です。

6:大会社

大会社は株式会社の一種で、会社法第2条第6項にその定義が記載されています。

1つ目は、最終事業年度に係る貸借対照表に資本金として計上した額が5億円以上であることです。2つ目は、最終事業年度に係る貸借対照表の負債の部に計上した額の合計額が200億円以上であることとされています。

大企業の特徴3つ

ここまで大企業の定義のほかに、様々な企業の定義を見てきました。似たような言葉が多く混同しやすいですが、内容はそれぞれ異なるので意味をしっかり押さえておきましょう。

また、大企業には中小企業にはない特徴があります。大企業のメリット・デメリットを含めて、その特徴を3つ紹介します。

1:経営が安定している

まず、大企業は経営が安定している場合が多いです。経営破綻するリスクが中小企業と比べると格段に低いです。

経営が安定している理由は、大企業が抱える多額の資本金にあります。また大企業に投資をする人も多いので、少し経営が傾いたとしても資本金が確保されており、経営困難に陥るケースは少ないでしょう。

2:業務が細分化されている

大企業は業務が細分化されているのも特徴の1つです。大企業は1年に採用される人数も多いので、業務が全員にいきわたるように業務が細かく分けられています。そのほうが、社員1人に大きな仕事を任せるよりも効率的に業務が進むのです。

幅広い業務を試してみたい人にとっては退屈になってしまう可能性があります。また、長く務めると自分の担当している業務以外のことには興味を持たなくなってしまう、いわゆる「大企業病」に陥る可能性もあります。大企業ならではの注意点もあることを押さえておきましょう。

3:競争が激しい

大企業は従業員の人数も多いため、採用される人数が多いです。そのため同期社員との競争が激しくなる傾向が強いです。

また1年ごとに大量の後輩が入社するので、後輩に追い抜かされることも少なくありません。出世のために、社内の人間関係に苦労することもあります。出世競争を勝ち抜くためには、生活の一部を犠牲にする覚悟が必要です。

大企業の定義について理解しよう

大企業に明確な定義はありませんが、中小企業の定義の反対として解釈することはできます。また業種によっても大企業の規模が異なるので、業種ごとの大企業の定義を押さえておきましょう。

さらに、上場企業や大手企業など似たような言葉がたくさんあります。それぞれニュアンスが若干異なるので、ひとくくりにせずに言葉の意味を理解しておきましょう。

それに加えて、大企業にはメリットとデメリットがあります。大企業だから生涯安泰であると思うのではなく、大企業だからこその注意点もあることを知っておきましょう。

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