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確信犯の本当の意味を知らない人多数!類義語や正しい使い方を徹底解説!

確信犯意味基礎知識使い方

2021/09/01

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多くの人が「確信犯」の意味を誤って使っている

「確信犯」という言葉は誤った意味で理解されていることが多い言葉です。よく聞く言葉ですが、意味を正しく理解して使っている人は多くはありません。

平成27年度の「国語に関する世論調査」でも、「確信犯」という言葉を本来の意味とは異なる意味で解答した人は7割にものぼることがわかっています。本記事では確信犯という言葉の意味について紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

「確信犯」の本当の意味は?

「確信犯」という言葉は、本来は「政治的、宗教的などによる信念に基づいて正しいと信じなされる行為や犯罪、またはその行為を行う人」を指す法律用語です。

法律では悪いことであっても、自分の信じる道徳や宗教といった価値観によって善い行いだと確信し、犯罪などを遂行することから確信犯と呼ばれています。

確信犯は、もともとはテロリズムや犯罪とまではいかない程度の良くない行為などを指す場合に使用されていましたが、近年では本来の意味とは異なる意味での認識が広まっています。

「確信犯」の誤った使い方

「確信犯」という言葉は、多くのケースで「悪いことであるとわかっていながらなされる行為や犯罪、またはその行為を行う人」という誤った使い方がなされています。

「間違っておきながらあえて行う悪い行為」といった意味合いが強いため、たとえば「彼が赤信号なのに信号を渡ったのは、普段この道を通っていて車がほとんど通らないことを知っていての確信犯だ」といった文章で使われます。

「確信犯」の類義語3つ

確信犯という言葉には、本来の意味と近い意味を持った類義語がいくつかあります。そのため、「確信犯」が使用されている文章は、確信犯ではなく類義語に言い換えることも可能です。

ここでは「確信犯」の類義語3つを紹介していきますので、どのような類義語があるのか参考にしてみてください。

1:「政治犯」

「政治犯」とは、特定の国の政治体制の中で秩序を乱すような言動をとったり、罪を犯す人のことです。革命運動や抵抗運動など、反政府的な活動を行う革命家などの政治犯罪人を指す言葉です。

確信犯も、政治的な思想に基づいて、本来であれば犯罪である行為を善行として行うことから、政治犯は確信犯の類義語であると言えるでしょう。また、政治犯は「国事犯」とも呼ばれることがあります。

2:「思想犯」

「思想犯」とは、国家体制に相反する思想に基づいた犯罪行為や、その罪を犯す人のことです。特に、日本では戦時中の治安維持法に抵触するような犯罪を犯した人のことを、思想犯と呼んでいました。

思想犯は、自分の政治的信念に基づいて犯罪を行うという意味を持つため、確信犯の類義語であると言えるでしょう。

3:「意図的」

「意図的」とは、ある目的を持ってわざとそうすることを意味する言葉です。意図的は他の類義語と異なり、犯罪であったりよくない行為ではない場合にも使われます。

また、確信犯本来の意味である「信念に基づいて(わざと)行う」という意味でも、「悪いこととわかっていながら行う」という派生した意味でも使える言葉です。そのため、同義語として押さえておくと良いでしょう。

「確信犯」の対義語3つ

確信犯という言葉には、反対の意味を持つ言葉も複数存在します。それらは確信犯のように信念に基づいて行われる犯罪ではなく、面白半分に行われるような犯罪などを意味しています。

ここでは「確信犯」の対義語3つを紹介していきますので、具体的にどのような言葉があるのか理解を深めてみてください。

1:「愉快犯」

「愉快犯」とは世間を騒がせることで楽しむ犯罪や、その罪を犯す人のことです。人が慌てふためく様子を見て喜ぶことを指すため、法律に抵触するかどうかは実際に行った行為次第です。

愉快犯は自己満足のために行われるため、信念に基づいて行われる確信犯とは逆の意味を持ちます。

2:「故意犯」

「故意犯」とは、その行為の犯罪性について自覚した上で行われる犯罪や、その罪を犯す人のことです。犯罪を行う意思を持って行われた犯罪を意味する言葉のため、派生した確信犯の意味と同じ意味になりますので、確信犯の類義語と思われるケースが多いです。

しかし、本来の意味の確信犯は、自らの行いを犯罪だとは思っていないため、故意犯は確信犯の対義語だと言えるでしょう。

3:「過失犯」

「過失犯」とは過失によって行われた犯罪や、その罪を犯す人のことです。過失とは、犯罪を犯そうという意思自体はないものの、注意義務などを怠ることによって法律違反の行為を犯した場合などを指します。

確信犯は自分の信念に基づいて行われるため、その意思自体はない過失犯は確信犯の対義語だと言えます。

「確信犯」の正しい使い方

確信犯は、本来は「政治的、宗教的などの信念に基づき正しいと信じてなされる行為や犯罪、またはその行為を行う人」を指す言葉です。

しかし、現在では「悪いことであるとわかっていながらなされる行為や犯罪、またはその行為を行う人」という誤った意味で使用している人が多いと言われています。

ぜひ今回紹介した「確信犯」の本当の意味や誤った使い方、確信犯の類義語や対義語などを参考に、確信犯という言葉の本来の意味について理解を深めてみましょう。

この記事を書いた人

Bee

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