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ヒョウモントカゲモドキの飼い方とは?飼育ケースの選び方や餌のあげ方を解説

ヒョウモントカゲモドキ飼い方

2022/01/29

この記事では、可愛らしい見た目でペットとしても飼いやすいヒョウモントカゲモドキを紹介します。

必要な飼育用品のケージサイズや適温の温度・湿度などの飼育環境、飼育時の注意点も説明しています。爬虫類に興味がある人は、ぜひご覧ください。

目次[ 表示 ]

ヒョウモントカゲモドキの5つの特徴

ペットの購入を検討されている方へ、爬虫類の中でも飼いやすく人気のある「ヒョウモントカゲモドキ」を紹介します。

ヒョウモントカゲモドキはヤモリの仲間で、「レオパードゲッコー」もしくは、省略して「レオパ」と呼ばれています。

科目はヤモリの一種ですが、トカゲのような爪と目を閉じる特徴があります。また、名前の由来でもある体がヒョウ柄(ヒョウ紋)なのも特徴の1つで、「ヒョウモントカゲモドキ」はトカゲの要素と体がヒョウ柄という意味です。

ヒョウモントカゲモドキのより詳しい特徴を5つ紹介します。

  • 温和な性格で飼いやすい
  • 基本的には鳴かない
  • 夜行性で昼間は寝ている
  • ハンドリングができる
  • 品種が多い

1:温和な性格で飼いやすい

性格は基本的に穏やかと言われています。噛むこともほとんどなく、手で持ち上げたり触ったりすることもできます。その性格から、ペットして人気の爬虫類と言えるでしょう。

ただし、怒る時や威嚇している時などは噛み付く恐れがあります。尻尾を激しく振っている時は威嚇しているため、触らないように気をつけましょう。

2:基本的には鳴かない

飼育している人の中で、鳴き声を聞いたことがないと言われるほど、鳴くことが少ないと言われています。ただし、声帯はあるため、性格や状況によっては鳴く場合もあります。

人慣れしていない幼体時や、恐怖や威嚇などで鳴く時があるため、覚えておきましょう。

3:夜行性で昼間は寝ている

ヒョウモントカゲモドキは夜行性です。そのため昼間はほとんど寝て過ごし、あまり動きません。

万が一、飼育環境をより整えてあげたい場合は、夜行性向けの夜用ランプを設置すると良いでしょう。

夜用ランプを設置すれば、ヒョウモントカゲモドキは野生に近い状況で動き回れるため、夜に電気を消した真っ暗な状況下でも、ランプの灯りで活動できるようになります。

4:ハンドリングができる

ハンドリングとは、ペットを手で触ったり持ったりすることを言います。ヒョウモントカゲモドキは温和な性格で噛むことも少ないため、ハンドリングが可能です。

ヒョウモントカゲモドキは、このハンドリングができるところも、ペットとして人気のポイントでしょう。ただし、爬虫類側から懐くことや触って欲しがることはほぼなく、触り過ぎるとストレスをかけてしまうため、触り方や持ち方などには注意が必要です。

5:品種が多い

ヒョウモントカゲモドキは、選別交配や突然変異などの影響で品種(モルフ)が多いのも特徴で、色や模様などが数多くあります。

基本となるノーマルカラーのハイイエローから、色素を持たない白いアルビノ、真っ黒なブラックナイトまで、様々なカラーリングがあります。また、目もソリッドアイや赤目のレッドアイ、スネークアイなど様々な品種が存在し、見た目を選べることも魅力の1つです。

ヒョウモントカゲモドキの性別の見分け方

性別の見分け方は、幼体時では判別が難しく、2次性徴後に性別がわかりやすく確認できます。そのため、ある程度成長してから判断するようにしましょう。

見分ける時は、尻尾の付け根の裏側を見ます。オスは尻尾の付け根付近に「クロアカルサック」という袋状の膨らみが2つあり、生殖器が入っています。メスは少し膨らんでいるか、膨らみが存在しないかで判断できます。

体長や尻尾の大きさ、重さでもオスメスを確認できますが、微妙な差の場合が多く、おすすめの見分け方とは言えません。

ヒョウモントカゲモドキの寿命

ヒョウモントカゲモドキの平均寿命は、10〜15年くらいと言われています。

個体差で寿命が短い場合もありますが、その要因としてはカルシウム不足で発症するクル病、床材の誤飲など、飼育環境によって早く亡くなるケースが多発しています。

寿命を延ばすためにも、飼育環境には気をつけましょう

ヒョウモントカゲモドキの飼育に必要な7つのグッズ

ヒョウモントカゲモドキの飼育に必要なグッズを7点紹介します。

ヒョウモントカゲモドキは温度調節が必要な生体で、冬場の寒い時期の部屋ではケージ内の寒さを対策する必要があります。必要なものを揃え、ストレスがかからないような快適な環境づくりを目指しましょう。

  • 飼育用ケージ
  • 床材
  • 水飲み用容器
  • パネルヒーター
  • 温度計・湿度計
  • ライト
  • シェルター

1:飼育用ケージ

ケージを購入する際、成体の体長約2倍分の幅か奥行きがあるサイズがおすすめです。

ヒョウモントカゲモドキは大体20〜25cmの場合が多く、大きい品種(モルフ)で30cm前後になると言われています。そのため、一般的なケージサイズは30cmあれば飼育可能でしょう。

2:床材

プラスチックやガラス素材のケージは、ヒョウモントカゲモドキが滑ってしまい足を怪我する恐れがあります。プラスチックやガラス素材を使う場合は、床材を敷いてあげましょう

また、ヒョウモントカゲモドキは穴掘りの習性があり、穴を掘ることでストレス発散に繋がると言われています。怪我防止以外にも、遊び場の役割として床材を敷いてみてください

費用をかけずに床材を用意したい場合は、キッチンペーパーでも床材として使用できます。

3:水飲み用容器

飲み水がないと、脱水症状を引き起こす可能性があるため、注意しましょう。

また、水飲み用容器は、飲み水以外にも乾燥を防ぐ湿度効果があります。常に水を入れた容器を置いておくのがおすすめです。

ペットショップなどでは、様々なデザインの水飲み容器が販売されています。自分のケージに合うデザインを選ぶと良いでしょう。

4:パネルヒーター

ヒョウモントカゲモドキは自分で体温調整ができません。そのため、生息場所である亜熱帯地方の温度に合わせて、温度を調節する必要があります

その際に活躍するのがパネルヒーターです。ケージ内の温度にバラツキを持たせられることで、ヒーターがある部分は温度が高く、ヒーターから離れた位置は温度を低く設定できます。

またすぐ目で見てわかるように、温度計やタイマーサーモも設置しておくと良いでしょう。

5:温度計・湿度計

前述したように、ヒョウモントカゲモドキにとって温度と湿度はとても重要になります。常に適した状態にするために、温度計と湿度計は設置するようにしましょう。

温度計を設置する際は、ヒーターから離れた位置への設置がおすすめです。

6:ライト

爬虫類の飼育時に必要とされる紫外線ライトですが、ヒョウモントカゲモドキは夜行性のため紫外線ライトは不要です。代わりに夜の活動をしやすくするために、夜用のランプを設置してあげましょう。

また、ライトの置き場所は火傷をしないようにケージの上部へ設置しましょう。

7:シェルター

ヒョウモントカゲモドキは、夜行性のため昼間は隠れていることが多いです。そのため、昼間でも隠れられるようなシェルターを設置しておくと良いでしょう。

また、シェルターにウェットシェルターを使うことで、ヒョウモントカゲモドキを飼育する上で大切なポイントになる湿度を高められるため、一石二鳥でしょう。

ヒョウモントカゲモドキの飼い方のコツ4つ

ヒョウモントカゲモドキはストレスに弱い生態と言われています。そのため、ケージの掃除や温度管理などに配慮し、過ごしやすい環境を作りましょう。

餌も人口餌と生き餌の2種類があるため、飼育する個体にあった餌の種類と回数を与えましょう。ここからは、これらを踏まえて飼い方のコツを紹介します。

1:ヒョウモントカゲモドキの飼育環境

飼育環境においてはまず、ケージと床材、脱走防止用のふたを用意します。ふたは通気性があるものを使用し、ケージ内にはウェットシェルターと水飲み容器を置きましょう。

また、レンガや流木を使って、ヒョウモントカゲモドキが登る用の登り木を設置するのもおすすめです。流木などはホームセンターで購入可能です。

そして、ヒョウモントカゲモドキは暖かい地域に暮らす爬虫類のため、環境に合うように適した湿度・温度を維持しましょう。パネルヒーターや温度計・湿度計も設置し、定期的に霧吹きして湿度を調整することも飼い方のコツになります。

2:ヒョウモントカゲモドキの餌と回数

餌は2種類に分けられます。1つは虫嫌いなヒョウモントカゲモドキ向けに、虫以外のフードとして人口餌ドライペレット、もう1つは生き餌の冷凍コオロギ・ミルワームなどです。

個体によって食べられる餌が違うため注意が必要です。生き餌のみ食べる個体もいるため、購入時にペットショップの店員と確認すると良いでしょう。

餌やりの回数・頻度は、幼体時は毎日か2日に1回程度1歳からは個体に合わせて週に1〜3回程度、成長過程を見ながら与えましょう。

3:ヒョウモントカゲモドキの水飲み用容器の水換え

飲み水は毎日交換する必要はなく、2〜3日に1度交換しましょう。気をつける点としては、水が腐る前に交換することです。腐った水を飲むと下痢や食欲不振になり、体調を崩してしまいます。

水は、ミネラルウォーターや浄水器は、水道水に含まれる塩素がないため、水道水と比べると腐りやすいでしょう。そのため水道水をおすすめします。

4:ヒョウモントカゲモドキの飼育ケースの掃除

ケースは約3〜6か月に1回、水垢やフンを掃除しましょう。より清潔な環境を維持したい場合は、頻繁にフンで汚れやすい床材の掃除をおすすめします。

ただし、掃除すると普段の臭いがなくなり、ヒョウモントカゲモドキが違う場所になったと勘違いする可能性があります。また、ストレスの原因になる可能性もあるため、少しずつ分けて掃除しましょう。

ヒョウモントカゲモドキを飼う時の4つの注意点

ヒョウモントカゲモドキを飼う時の注意点4つを紹介します。脱皮や自切など、爬虫類特有の生態があります。注意しないと亡くなる可能性にも繋がるため、飼育用品を購入前に確認しておくと安全でしょう。

  • 賃貸物件では許可が必要な場合もある
  • 初心者は成体から飼い始める
  • 脱皮不全はないか確認する
  • 自切しないように扱いに注意する

1:賃貸物件では許可が必要な場合もある

賃貸を契約する前に、大家さんや管理会社に爬虫類は飼育して良いか確認しましょう。ペットの種類が犬や猫などに指定されている場合は、爬虫類の許可を取れない可能性もあります。

2:初心者は成体から飼い始める

ヒョウモントカゲモドキの幼体は、成体と比べると突然死や亡くなる確率が高い爬虫類です。そのため、初心者は成体から飼育しましょう。

幼体はストレスに弱く、餌を食べない拒食になる時もあるため、生まれたてや幼体時からの飼育はおすすめできません。爬虫類を飼うのが初めての人は、成体から飼いましょう。

3:脱皮不全はないか確認する

ヒョウモントカゲモドキは自らで脱皮するため、脱皮に失敗して脱皮不全になっていないか注意しましょう。特に指先やまぶたに皮が残ることがあり、それが事故やケガの原因になります。

脱皮不全で指先に皮が残った場合は、血行不順により指が変色し壊死してしまったり、まぶたの裏側に残った時はそれが原因で、目が開かない病気になってしまいます。

もし脱皮不全があれば、ぬるま湯で残った皮を取るか、取れない状態になってしまった時は病院で対処してもらいましょう。脱皮のタイミングとしては、皮膚全体が白く変化し始めたら、脱皮が近い時期と判断できます。脱皮後は全て皮が向けているか確認しましょう。

4:自切しないように扱いに注意する

自らの尻尾を切り落とす行為を「自切」と言います。ヒョウモントカゲモドキは、敵から身を守るために自切したり、尻尾を触ることやストレスを与えることでも自切したりする恐れがあります。

その後切れた尻尾は生えてきますが、元どおりには戻らないため、触る時は気をつけましょう

飼いやすくてかわいいヒョウモントカゲモドキを飼育しよう

様々な色の見た目を持ち可愛らしいヒョウモントカゲモドキを紹介しました。鳴き声はほぼなく、飼育時の必需品も少ないため飼いやすい生体で、ハンドリングもできる部分も魅力的な爬虫類です。

ただし、カラーによっては高額になる可能性があるため、注意しなければなりませんが、ノーマルカラーのヒョウモントカゲモドキの価格は、相場が5,000円程度で飼い始めにおすすめです。

この機会に、ヒョウモントカゲモドキをペットとして受け入れてみてはいかがでしょうか

この記事を書いた人

Bee

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