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種類別マスクの洗い方を分かりやすく解説|洗濯できないマスクの特徴

洗い方洗濯方法マスク基礎知識特徴

2021/07/05

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マスクを洗濯する前に確認すること

マスクには不織布マスクやサージカルマスク、布マスク、ウレタンマスクなど様々な種類があります。

布マスクやウレタンマスクは洗濯して繰り返し使えるので、使用している方も多いでしょう。

マスクを清潔に保つには洗濯の方法が重要です。マスクを洗濯する前にはマスクの素材や表示を確認しましょう。

素材

まずは素材を確認しましょう。マスクにはコットンやリネン、シルクなどの布製のものやポリウレタン、ポリエステル、不織布などの素材のものがあります。

基本的に不織布以外のものは洗うことができますが、装飾によっては洗えなかったり、洗うことで機能が低下してしまうものや、色柄ものだと色落ちの心配もあります。

パッケージに洗えることが明記されているものは、家庭でも安心して洗うことができますが、それ以外は注意が必要です。

表示

次にパッケージの表示や洗濯表示を確認しましょう。パッケージに洗えると明記されているものは洗濯できますが、明記されていない場合は家庭で洗濯することはできません

洗濯表示でまず確認すべきなのは、洗濯機が使用可能なのか、それとも手洗いのみなのかということです。

また、銀イオンなどを使用していたり、ポリウレタンのマスク、色柄物のマスクを洗濯する際には注意が必要なので、必ず洗濯表示を確認し、表示に従って洗濯するようにして下さい。

ウレタンマスクの洗濯方法6手順

ウレタンマスクは伸縮性と通気性が良いのが特徴のマスクです。洗濯をする前に必ずパッケージの表示を確認し、洗えることが明記されていれば衣料用洗剤を使用して洗濯をすることができます。

ここでは、ウレタンマスクの洗濯方法についてご紹介します。なお、マスクのパッケージに洗濯方法が表示されている場合は、その方法に従ってください。

1:必要なもの

ウレタンマスクの洗濯に必要なものは下記のリストのとおりです。ウレタンマスクは塩素系漂白剤を使用すると黄ばんだり劣化してしまう可能性があるため、使用できません。

また、酸素系漂白剤も使用できない場合が多いので必ずパッケージなどを確認し、分からない場合には使用を控えましょう。

  • 衣料用洗剤(中性洗剤を使用するよう指示がある場合は中性洗剤)
  • 洗面器
  • スプーン
  • スポンジ
  • タオル

2:洗面器の中に水と衣料用洗剤を混ぜる

まず洗面器の中に水と洗剤を入れて混ぜ、洗剤液を作ります。水2Lに対して高濃度液体洗剤なら小さなスプーン半分くらい(約0.7g)、普通の液体洗剤なら小さいスプーン1杯くらい(約1.7g)、おしゃれ着用洗剤なら付属の計量カップで量って5mlくらいが目安です。

洗面器などの容器に水と洗剤を入れたらスプーンを使って混ぜ、洗剤を溶かします。

3:つかみ洗いを行う

洗面器の中にマスクを入れ、手でやさしくマスクを握って放すことを繰り返し、つかみ洗いを行います。

ファンデーションなどの化粧汚れや気になる汚れがある場合は、洗剤液の中にマスクを浸しながら手やスポンジを使って汚れている部分をやさしくたたき洗いすると良いでしょう。

なるべく無理な力がかからないよう、やさしく洗うことがポイントです。汚れているからと言ってゴシゴシとこすり合わせて洗うと、生地を傷めてしまうのでやめましょう。

4:水気をしぼる

マスクがきれいになったら、洗剤液から取り出し両手ではさんで押すようにしながら水気をしぼります。

決してマスクをねじって水気をしぼらないようにして下さい。洗面器の中の洗剤液には菌やウイルスが混ざっている可能性があるので、飛び散らないようゆっくりと静かに流しましょう。

5:別の洗面器の中でつかみ洗いするようにすすぐ

別の洗面器に水をため、マスクを浸して先ほどと同じようにマスクを握って放すことを繰り返し、つかみ洗いをするようにして、きれいにすすぎます。

両手ではさんで押すように水をしぼり、洗面器の水をゆっくり静かに流しましょう。

6:水気を取って陰干しを行う

マスクの水気をしぼったら、清潔なタオルでマスクをはさんでやさしく叩くように水気を取ります。

ポリウレタン素材のマスクは直射日光に当たると劣化しやすいと言われているため、陰干しをしましょう

洗濯ばさみでマスクを留める場合は、マスク本体の部分を挟んで留めるようにすると、耳掛けの部分が伸びるのを防ぐことができます。

布マスクの洗濯方法

布マスクは洗濯して繰り返し使うことができるので、経済的で使用している方も多いでしょう。

布マスクも基本はウレタンマスクと同様、手洗いです。しかし、布マスクは洗濯機を使って洗うことができるものもあります。

ここでは布マスクの洗濯方法を手洗いと洗濯機の場合に分けてご紹介しますので参考にしてみて下さい。

手洗いする場合の洗濯方法7手順

布マスクは基本的に洗濯できるものがほとんどですが、念のため洗濯可能かどうかパッケージや洗濯表示を確認してから洗うようにしましょう。

布マスクは一般的な衣料用洗剤で洗うことができますが、中性洗剤で洗うようパッケージなどに書かれている場合には、それに従ってください。

以上を踏まえた上で、布用マスクを手洗いする場合の洗濯方法手順についてご紹介します。

1:必要なもの

布マスクの洗濯に必要なものは下記のリストのとおりです。布マスクを洗う際に漂白剤を使うので、手が荒れないようゴム手袋を付けるようにしましょう。

また、ウレタンマスクを洗う際にも同じことが言えますが、手洗いでマスクを洗う場合は他のマスクへの菌の付着を防ぐため、必ず1枚ずつ洗うようにして下さい。

2:洗面器の中に水・洗剤・酸素系漂白剤を混ぜる

まずは水と洗剤、酸素系漂白剤を混ぜて洗剤液を作ります。洗面器の中に2Lの水を入れ、ティースプーン1杯半(約0.7g)くらいの洗剤と約20gの酸素系漂白剤を加えてスプーンで混ぜましょう。

このとき加えるのは酸素系の漂白剤です。塩素系漂白剤は漂白力や除菌力に優れていますが、洗剤と混ぜてはいけません塩素系漂白剤を使いたい場合は洗剤液で洗った後に使用するようにしましょう。

3:マスクを入れて付け置きする

洗剤液ができたら、その中にマスクを入れて付け置きします。付け置きする時間の目安は10分から30分程度です。

付け置き時間はマスクの汚れ具合に応じて調整しましょう。あまり汚れていない場合は10分程度、汚れが目立つ場合には30分程度付け置きするようにします。

長い間付け置きしてしまうと、マスクが劣化する原因になるので必要な時間だけ付け置きするよう気を付けましょう。

4:押し洗いを行う

付け置きが終わったら、洗剤液の中で押し洗いをしましょう。やさしく10回ほど押し洗いをするだけで十分です。化粧汚れが気になる場合はスポンジでたたき洗いをして下さい。

汚れを落としたいからと、ゴシゴシこすらないようにしましょう。こすり洗いをすると生地が傷んだり、破れたりする可能性があります。やさしく洗うことを心がけて下さい。

5:別の洗面器の中で振りながら十分にすすぐ

押し洗いができたらマスクを両手ではさんで水気を切ります。別の洗面器に水を入れ、水を切ったマスクを浸します。

マスクを両手で持ち、水の中でやさしく振りながらすすぎます。途中で数回水を替えながら、十分にすすぎましょう。

6:たたきながら水気を取る

すすぎ終わったら、マスクを両手ではさんで水気を切ります。水気を切ったマスクを清潔なタオルではさみ、やさしくたたきながらさらに水気を取って下さい。

タオルではさむ場所を変えながら、何度か叩き水気を取ります。タオルを使って丁寧に水気を取ることにより、マスクの乾きが良くなります。

7:形を整えて陰干しを行う

マスクの水気を取ったら、形を整えて干しましょう。洗った時のシワやヨレを取るため、生地の縫い目に向かってマスクを優しく引っ張って形を整えるようにしましょう。

マスクの耳の部分が伸びてしまわないよう、干すときはマスクの顔の面になる部分の両端を洗濯ばさみではさみましょう。

乾燥機で乾かすと縮んでしまう可能性があるため、必ず陰干しをするようにして下さい。

洗濯機を使う場合の洗濯方法4手順

布マスクの中には洗濯機で洗えるとパッケージに表示されているものも販売されています。それ以外の布マスクも洗濯表示で洗濯機が使えると記載されていれば、洗濯機で洗うことが可能です。

ここでは、洗濯機を使う場合の洗濯方法の手順についてご紹介します。

1:手洗いの付け置きまでの手順を行う

マスクを洗濯機で洗う場合も、手洗いと同じように付け置きまでの手順を行いましょう。洗面器に水と洗剤、酸素系漂白剤を入れてスプーンで混ぜ、洗剤液を作ったら、マスクを入れて汚れの度合いに応じて10分から30分程度付け置きします。

もし化粧汚れなど、汚れの気になる部分がある場合はスポンジでたたき洗いをしておきましょう。

2:付け置きしたマスクを洗濯ネットに入れる

付け置きしたマスクを両手ではさんで押し、水気を切って洗濯ネットに入れます。マスクを洗濯機で洗う場合には必ず洗濯ネットに入れましょう。

ネットの大きさがマスクに対して大きすぎる場合、ネットに入れてそのまま洗濯してしまうと型崩れやシワの原因になってしまいます。

そのような場合には、洗濯ネットの空いた部分を結び、中のマスクが動くことがないように固定しましょう。

3:洗濯物量に合わせた分量の洗剤を入れて通常通り洗濯する

マスクを洗濯ネットに入れたら、洗濯物の量に合わせた分量の洗剤を入れて通常通りに洗濯しましょう。

洗剤の量をたくさん入れれば入れるほど、汚れが落ちると思っている方も多いようですが、洗剤の量を増やしたからと言って、その分汚れが落ちるわけではありません。

洗剤の量が多すぎると、泡立ちすぎて泡が汚れを保護してしまったり、洗剤が十分にすすぎきれなかったりして、かえって汚れが落ちにくくなってしまいます。

ウイルスが気になるときは?

ウィルスが気になる場合にはウイルス除去効果のある粉末酸素系漂白剤を使用しましょう。粉末酸素系漂白剤を溶かした洗面器にマスクを入れて、30分程度付け置きします。

付け置きしたマスクを洗濯ネットに入れて、洗濯物量に合わせた分量の洗剤を入れて通常通り洗濯して下さい。

4:形を整えて陰干しを行う

洗濯が終わったら、マスクの形を整えて陰干ししましょう。洗濯したマスクは縮まないよう、干す前に縫い目の方向に合わせて軽く引っ張り、形を整えてから陰干しします。

耳に掛ける部分が伸びるのを防ぐため、マスク本体をの両端を洗濯ばさみではさんで干すようにしましょう。

レース・シルク素材マスクの洗濯方法3つ

最近では表面にレース加工が施されているおしゃれなマスクやシルク素材のマスクなど、デリケートな素材のマスクも多く販売されています。

デリケートな素材でできているマスクは、強い刺激を与えると生地が劣化したり、ほつれてしまったりするので注意が必要です。

洗濯をする前に必ずパッケージなどの表示で洗えることを確認してから洗うようにして下さい。また、パッケージに洗い方の指示がある場合はそちらに従うようにしましょう。

1:洗剤の選び方

レースやシルクなどのデリケートな素材を使ったマスクは、洗剤の選び方が重要です。デリケートな素材に適したおしゃれ着洗剤を使用しましょう。

また、手洗い表示のある生成りの生地を使ったマスクは、蛍光増白剤入りの洗剤 を使うと真っ白になってしまう場合があるので、蛍光増白剤が入っていない洗剤を選ぶようにして下さい。

ちなみに普通の布マスクでも、色あせが気になる色物や柄物などは、おしゃれ着洗剤を使用することをおすすめします。

2:洗い方は布マスクの洗い方で行う

レースやシルクを使ったデリケートな素材のマスクも、洗剤に気を付ける以外は通常の布マスクの手洗い手順と同じです。

先述した「布マスクの洗濯方法」手順の2から6を参考にして洗って下さい。デリケートな素材なので、特にやさしく押し洗いをするよう心がけると良いでしょう。

レースやシルクなどのデリケートな素材のマスクは洗濯機を使って洗濯をすると、すぐに縮んだり型崩れをする可能性があるので、洗濯機は使用しないようにしましょう。

3:洗った後はレースを整えて干すこと

布マスクの洗濯手順で洗った後は、タオルではさんで軽くたたき、水気を取ってからマスクの形やレースを整えます。

形やレースを整えたら、マスクの本体部分の両端を洗濯ばさみではさんで干しましょう。乾燥機を使用すると一気に縮んでしまうので、乾燥機は使用しないで下さい。

マスクを洗濯するときのポイント3つ

洗って繰り返し使うことができるウレタンマスクや布マスクは、とても経済的なアイテムです。

いつもマスクを清潔に保つため、また正しく洗ってマスクを長持ちさせるためにはいくつかポイントがあります。

ここではマスクを洗濯するときのポイントを3つご紹介しますので参考にして下さい。

1:洗う頻度は?

マスクを洗う頻度は、衛生面を考えて1日に1度は洗うようにしましょう。汚れていないように見えても、マスクには目に見えないウイルスや汚れなどが付着しています。

定期的に洗わないとウイルスに感染してしまう可能性もあります。1日に何度か外出する場合などは、汚れを感じたらその都度マスクを交換、洗濯するようにしましょう。

2:色落ちしないように気を付ける

色物や柄物のマスクを洗う場合は、色落ちしないように気を付けましょう。マスクを洗う際の洗剤をおしゃれ着洗剤にしたり、漂白剤を使いたい場合は塩素系漂白剤ではなく、酸素系漂白剤を使用するなど、色落ちをさせない工夫が必要です。

酸素系漂白剤は塩素系漂白剤と比較すると漂白力が少し劣りますが、色や柄を残して汚れだけを落とすことができます。また、除菌効果や殺菌効果もあるのでマスクをしっかり清潔に洗うことができるでしょう。

色落ちしてしまったマスクは元には戻らないので、できるだけ長く使えるよう、洗濯の際の色落ちには気を付けて下さい。

3:まとめて洗濯しないようにする

マスクを洗う際に注意したいのが、複数枚のマスクをまとめて洗濯しないようにするということです。

家族が多い場合は1枚ずつ洗うのはとても面倒で大変ですが、マスクをまとめて洗うとマスクに付着していたウイルスなどの菌が他のマスクにも付着してしまう恐れがあります。ウイルス対策の観点からマスクのまとめ洗いはおすすめできません。

また、1枚ずつ洗うことで丁寧に洗うことができ、汚れをしっかりと落とし、型崩れを軽減することもできます。

洗濯できないマスクの特徴

ここまで、マスクの種類別洗濯方法をご紹介してきました。しかし、マスクの中には不織布の使い捨てマスクや医療用・産業用のマスクなど洗濯をすることができないものもあります。

ここでは、洗濯できないマスクの特徴をご紹介します。

不織布が使われた使い捨てマスク

不織布マスクは機械や熱、科学的作用によって繊維を接合させた布を使用したマスクです。不織布マスクは、ウイルスや花粉などの細かい粒子を防ぐことができ、通気性が良いという特徴があります。

不織布のフィルター性能については根拠がある場合に限り、ウイルスや花粉などを何パーセントカットできるのかが明記されています。

不織布が使われた使い捨てマスクは、再利用を想定していないため洗うことができません。洗うことでフィルター効果が低下してしまうので、一度使ったら捨てるようにしましょう。

医療用・産業用のマスク

医療用マスクは医療施設で使われるマスクで、ドラッグストアなどでも手に入れることができます。

基本的に不織布を使用しており3層構造のフィルターのものがほとんどです。鼻の部分にノーズクリップが付いていて気密性を高めることができます。細菌濾過率や微粒子濾過率が95%以上でウイルス感染防止の機能に優れているのが特徴です。

産業用マスクは、工場等での作業時に空中の粒子物体を吸い込まないようにするのが目的のものです。最近では医療現場での感染防止に使用されることもあります。

これらの医療用・産業用マスクも繰り返し使うことを想定していないので、洗うことができません。

マスクは正しい方法で洗濯しよう

新型コロナウイルスの影響でマスクの着用が日常的となった近年、マスクは生活に欠かせないものとなっています。

洗って繰り返し使える布マスクやウレタンマスクは経済的で使っている方も多いと思いますが、毎日使うものだからいつも清潔に保ちたいものです。

ご紹介した種類別マスクの洗濯方法を参考に、マスクを正しい方法で洗濯して下さい。正しい方法で洗濯することで、マスクを清潔に長く使い続けることができます。

マスクを正しい方法で洗濯して、感染防止に役立てましょう。

この記事を書いた人

Bee

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