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ピーマンの保存に失敗するとどうなる?
ピーマンをたくさん購入したり人からもらったりした際、すぐに使い切れずに余らせてしまうこともあるでしょう。
そんな時に、適切な保存方法ができていれば、好きな時に鮮度や品質はそのままに、美味しくピーマンを食べられます。
では、ピーマンの保存に失敗しまうと、どのような状態になってしまうのでしょうか。
保存に失敗したピーマンは、表面がしわしわになったり、ぶよぶよしたり、さらには変色したりなどの見た目の変化のほか、ぬめりが出たり、場合によってはカビが生えたりすることがあります。
このような状態になると、ピーマンが傷んでいる、もしくは腐っているといえます。
【保存方法別】ピーマンの保存の仕方
ピーマンの保存方法には、常温・冷蔵・冷凍の3つの方法があります。ここからは、それぞれの保存方法別のポイントを紹介していきます。
また、ピーマンを保存する前に、適切な下準備をすることで、より良い保存が可能となりますので、その方法についても紹介します。
ピーマンを保存する前の準備
ピーマンを保存する上でポイントとなるのは、ピーマン自体の水分と、保存する温度です。ピーマンの保存時は、水分をできるだけなくすことが重要です。
保存前にピーマンを洗ったら、キッチンペーパー等を使って、しっかり水分を拭き取りましょう。ピーマンだけでなく、野菜の保存時全般にいえますが、水分が付着している部分から傷み始めます。
ピーマンの洗い方や拭き取り方法
ピーマンは水気を嫌います。外側はつるっとして水を跳ね返しますが、内側は水を吸着しやすいという性質がありますので、保存する際は、できるだけピーマンを切らずに保存しましょう。
ピーマンは、丸ごとさっと水で外側を洗います。その後、キッチンペーパーやキッチンタオルなどを使い、表面についた水分をしっかりと拭き取りましょう。ヘタの部分も忘れずに水分を拭き取ってください。
ピーマンの常温保存方法2つ
ピーマンの保存に適した温度は、7~10℃前後といわれています。そのため、秋冬や涼しい時期には、常温保存することが可能です。
ここからは、ピーマンを常温保存する際の2つの方法を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
1:ピーマンは新聞紙で包もう
ピーマンを常温保存する場合、とくに春夏などの高温になりやすい季節には、風通しが良い冷暗所で保存するようにします。
しかし、スペースの問題などでそういった場所が用意できない時は、ピーマンを新聞紙で軽く包みましょう。新聞紙で包むことによって、直射日光を避け、ピーマンの周りだけに暗いスペースを作ることができます。
新聞紙には、ビニール袋などの密閉性の高い容器と異なり、通気性が良く蒸れないという特徴があります。
ピーマンの嫌う水分を逃してくれるのも、新聞紙で包むメリットです。新聞紙がない場合は、キッチンペーパーで代用しても良いでしょう。
2:保存しておく場所は?
ピーマンの保存は10℃前後が適しているため、春夏などの気温が高い時期に常温保存する場合には、冷暗所や風通しが良く涼しい場所を選んで、保存するようにしましょう。
また、ピーマンは保存時に水分を嫌うため、水分を逃しにくい密閉した容器に入れたり、水分が付着しやすい場所に保存することは避けましょう。
なお、袋に入れて保存する際には、袋の口を開けて通気性を良くしておくこともポイントです。
ピーマンの冷蔵保存方法3つ
各メーカーや設定温度によって異なりますが、冷蔵庫の野菜室の温度帯は、0~16℃とされています。ピーマンの保存には、7~10℃前後が適していますので、冷蔵庫の野菜室での保存にも向いています。
ただし、適温を大きく下回った冷蔵庫や、水分を与えながら保存するタイプの野菜室は、ピーマンの保存には向かない場合もあります。
ここからは、ピーマンを美味しく冷蔵保存する方法について3つ紹介します。
1:個包装の仕方
ピーマンを冷蔵保存する際には、湿気や水気が直接ピーマンに付着しないように、新聞紙やキッチンペーパーを使って個包装しましょう。
ピーマンを洗ってしっかり水気を拭き取った後、個包装することで、新聞紙やキッチンペーパーが余分な水分を吸収してくれます。
また、個包装した後に、複数のピーマンを一緒にビニール袋などに入れている場合でも、ピーマン同士がぶつかり合って傷むのを防ぐのにも効果があります。
2:個包装したピーマンは何に入れて保存する?
個包装したピーマンは、冷蔵庫に収納しやすいように、ポリ袋やビニール袋などにまとめて入れましょう。また、タッパーなどもおすすめです。
ポリ袋やビニール袋、タッパーなどの密閉容器に入れる際は、袋の口や蓋を開けて通気性を良くしておきます。通気性を良くしておくことで、ピーマンの嫌う余分な水分を逃すことができます。
3:保存期間の目安
冷蔵庫で保存する場合、ピーマンの保存に適した温度や環境が整っていれば、2週間程度の保存が可能です。
元々のピーマンの状態にもよりますが、ピーマンの表面にしわが出たり、ヘタの部分が変色したりしている場合には傷んでいる証拠ですので、こまめに確認しましょう。
ピーマンの冷凍保存方法5つ
ピーマンを美味しく冷凍保存するコツを知っておけば、瑞々しく鮮度の良い状態をキープしたまま冷凍保存できます。
ここでは、ピーマンを冷凍保存する際のポイントとなる5つの方法を紹介します。
1:ピーマンのカットの仕方
ピーマンを冷凍保存する場合のカットの仕方は、使う時の大きさを想定してカットします。これは、冷凍したピーマンを使う際は、解凍せずにそのまま加熱して使うからです。
様々な料理に使いやすいおすすめのカットの仕方は、洗って、水気をよく拭き取った後に、ヘタと種を取り除いたピーマンを1~1.5cm程度の幅に細長くカットすることです。
2:ヘタと種を取り除くのを忘れずに
ピーマンを冷凍保存する際の下準備では、ヘタと種を必ず取り除きましょう。
冷凍したピーマンを料理に使う際には、解凍せずにそのまま使いますので、ヘタや種を取り除かずに冷凍してしまうと、調理の際に手間がかかってしまいます。
他にも、ヘタは冷凍すると傷みやすく、種は冷凍すると黒く色が変わってしまうというのも、ヘタや種を取り除く理由です。
3:カットしたピーマンは何に入れて保存する?
冷凍保存用に下準備をし、カットしたピーマンは、ピーマン同士がくっつかないようにして冷凍します。
フリーザーバッグに入れて保存する場合には、フリーザーバッグの中でピーマンが重なり合わないように入れ、横向きに平らにした状態で冷凍します。
その他にも、バットやタッパーなどの冷凍可能な容器に重なり合わないように並べて冷凍する方法もおすすめです。その際には、ラップをして密閉しましょう。
4:保存期間の目安
ピーマンを冷凍保存する場合の保存可能期間は、約1ヶ月です。常温保存や冷蔵保存と比べ、長期間保存できるのが冷凍保存のメリットです。また、ピーマンは適切に処理をしていれば、冷凍保存をしても、品質が大きく落ちることはありません。
ピーマンが手頃に変える時期に多めに買って、使いやすいサイズにカットして保存しておけば、いつでも使えるので大変便利です。
また、冷凍したピーマンは、ピーマン特有の苦みが弱まるので食べやすくなります。
5:ピーマンを解凍する場合
冷凍保存したピーマンを使う際は、料理にそのまま入れて加熱したり、湯通ししたりするのがおすすめです。また、電子レンジで加熱することもできます。
ピーマンを解凍する際は、自然解凍を避けましょう。自然解凍するとピーマンの中の水分が出てしまうため、べちゃべちゃとした状態になってしまいます。
乾燥ピーマンにして保存する方法3つ
常温保存・冷蔵保存・冷凍保存に加え、ピーマンは乾燥させて保存することもできます。
ピーマンを干し野菜にすると、ピーマンの旨味がぎゅっと凝縮されます。
ピーマンは完全に乾燥させた場合でも、柔らかいままの干し野菜になります。そのため、料理に使う際に調理しやすいという点でもおすすめです。
1:保存するまでの手順
ピーマンは、軽く洗って、水分をよく拭き取ります。その後、ヘタと種は完全に取り除きましょう。ピーマンのカット方法は、縦に細長く切るか、輪切りがおすすめです。細かめにカットした方が、乾燥時間が短くて済みます。
その後、ざるなどに広げて天日干しをし、完全に乾燥したら清潔な容器や袋に入れて保存します。ざるには、虫や鳥に食べられないように、ネットなどをかけておくと安心です。
2:天日干しする期間は?
カットしたピーマンを風通しの良いざるなどに並べ、天日干しをします。しっかり乾燥させることが、保存時のカビの発生を防ぐことにつながりますので、晴れが続く日を選び、天日干しをすることもポイントです。
ピーマンを天日干しする期間ですが、完全にからっとするまで乾燥させるのが目安です。天気の良い日であれば、大体2~3日で乾くでしょう。また、天日干し期間中は、毎日ピーマンの乾燥具合を確認しましょう。
また、夜間も外に出しっぱなしにすると、夜露に濡れてしまい、せっかくの乾燥が台無しになってしまうこともあります。夜間は室内に取り込みましょう。
3:更に冷蔵する場合
天日干しにした乾燥ピーマンの保存期間は、常温で約2週間程度ですが、夏場などの高温多湿な時期は、カビが生えたりして傷みやすくなりますので、冷蔵庫で保存すると良いでしょう。
乾燥ピーマンを清潔な容器や保存袋に入れ、しっかりと密閉して冷蔵庫で保存します。
鮮度が高いピーマンの見分け方3つ
ピーマンは、鮮度が高いほど食感も良く美味しい野菜です。鮮度が高いピーマンの見分け方を知って、美味しいピーマンを選びましょう。
ここでは、鮮度が高いピーマンの3つの見分け方を紹介します。
1:色やハリなどの状態を確認する
ピーマンは緑黄色野菜です。美味しいピーマンの色は、青々として、濃い緑色をしています。
なお、緑色のピーマンは未熟なうちに摘んだもので、完熟すると赤くなります。つまり、赤や赤味を帯びたピーマンは、完熟に近い状態ですので、保存には向きません。
次に、ピーマンの見た目の状態に着目してみましょう。表面にしわがなく、ツヤが良くハリのあるものを選びましょう。しわがあったり、ツヤやハリのないものは鮮度が下がっています。
2:斑点や傷がないか確認する
ピーマンに斑点などのぶつぶつがあった場合、そのピーマンは病害や害虫の影響を受けていることが考えられます。斑点がなく、ツヤがあるものを選んだ方が良いでしょう。
また、ピーマンが傷ついてしまっている場合、その部分から傷みやカビが発生しやすくなりますので、傷のないピーマンを選びましょう。
斑点や傷などがなく、表面が綺麗なピーマンが、鮮度の高いピーマンと覚えておきましょう。
3:ヘタの切り口にも着目!
ピーマンのヘタを見ることでも、鮮度を確認できます。収穫後に時間が経過したピーマンのヘタは、しなびて乾き気味になり、色も茶色や黒に変色していることがあります。
一方、新鮮なピーマンのヘタは、瑞々しくきれいな緑色をしています。
なお、ヘタを確認することで苦みの違いを知ることもできます。ヘタが五角形のピーマンよりも、六角形以上のピーマンの方が苦みが少ないので、ピーマン独特の苦みが苦手な方は、ヘタの形状で苦みを確認すると良いでしょう。
ピーマンの保存方法を理解して長持ちさせよう
鮮度が良く美味しいピーマンがたくさん手に入った時には、適切な方法でピーマンを保存しておけば、好きな時に使えて便利です。
ピーマンを保存する方法には、常温保存・冷蔵保存・冷凍保存・乾燥と、様々な保存方法があることを紹介しました。それぞれの保存方法に適したピーマンの下準備を知り、ピーマンを美味しく長持ちさせましょう。