「ITパスポート」という名前を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか?
今回はITパスポートの概要や取得するメリットから、難易度や参考書まで、ITパスポートのすべてを網羅していきます!
目次[ 表示 ]
- ITパスポートとは
- ITの基礎知識を問う国家資格
- データでみるITパスポート
- ITパスポートを取得するメリット
- IT以外の様々な分野の知識も身につく
- 上位資格の取得に役立つ
- 就職・転職や進学に有利になることがある
- ITパスポートの合格率と難易度
- 合格率と難易度
- 資格習得にかかる時間
- ITパスポート試験について
- 試験内容
- 試験の特徴
- ITパスポートのおすすめ参考書4選
- ①【令和3年度】 いちばんやさしいITパスポート 絶対合格の教科書+出る順問題集
- ②キタミ式イラストIT塾ITパスポート 令和03年
- ③令和03年 イメージ&クレバー方式でよくわかる 栢木先生のITパスポート教室 (情報処理技術者試験)
- ④かんたん合格ITパスポート過去問題集 令和3年度秋期
- 「ITパスポートは役に立たない」という噂は…
ITパスポートとは
まずはITパスポートの概要についてです!
ITの基礎知識を問う国家資格
ITパスポートは、ITの基礎知識を問う国家資格です。
複数ある情報処理技術者試験のうちの1つですが、その中で最も難易度が低く比較的取得しやすい資格といえるでしょう。
デジタル化が進む中、ビジネスや日常生活でもITの知識が必要となる場面が増えています。
これからの時代に備え幅広い層にITの正しい知識をつけてもらうため新設されたITパスポートは、今注目を浴びている資格です。
データでみるITパスポート
ここでITパスポートについて、データで見ていきましょう!
引用:【ITパスポート試験】情報処理推進機構 – IPA
- 受験者数(令和2年度)
- 1,244,284人
- 社会人/学生の割合
- 66%/34%
- 社会人でIT系企業/非IT系企業の割合
- 67%/33%
ITパスポートは2009年に新設されて以来、応募者が毎年増加しているほどの人気ぶりです。
また受験者層は学生よりも社会人が多く、その約7割が非IT系企業に勤めています。
つまりITの知識が幅広い層で必要とされているんですね!
ITパスポートを取得するメリット
続いてITパスポートを取得することのメリットについてご紹介します!
IT以外の様々な分野の知識も身につく
ITパスポートではもちろんITについて学ぶことができますが、そのほかにもマネジメント・経営・法務など、社会人として知っておくべき基礎知識も学べます。
名称は「ITパスポート」でもその試験範囲は多岐に渡るため、取得して損はありません。
ITパスポートの試験範囲についてはコチラで解説しています!
上位資格の取得に役立つ
ITパスポートも含まれている情報処理技術者試験には、12の試験があります。
例えばITパスポートの上位資格である情報セキュリティマネジメント試験を取得したい場合、ITパスポートを取得しているほうが勉強がスムーズに進みます。
このようにITパスポートは上位資格を取得するための第一歩になるので、さらに上を目指す人にはおすすめです!
就職・転職や進学に有利になることがある
ITパスポートを取得している場合、ITに関する知識や勉強した熱意などを評価され、就職や転職に有利になることがあります!
IT系への入口となるので、そちらへの就職・転職を考えている場合はITパスポートの取得がおすすめです。
ただしITパスポートで学べるのは基礎知識なので、IT業界でエンジニアが転職する際などはこれだけだと不十分です。
ITパスポートの合格率と難易度
ここで気になるITパスポートの合格率と難易度を見てみましょう!
合格率と難易度
以下が令和3年4月度~7月度の合格率を表した表です。
引用:【ITパスポート試験】情報処理推進機構 – IPA
- 社会人(IT系)
- 57.9%
- 社会人(非IT系)
- 63.3%
- 大学
- 54.6%
- 専門学校
- 33.5%
意外にもIT系企業の社会人より、非IT系企業の社会人のほうが高めの合格率ですね!
ITパスポートはITに関する知識意外も問われるので、IT系企業に所属しているからといって余裕で合格できるかといわれれば、そうではありません。
とはいえ受験者のほとんどが独学であり、大学生の合格率も半分を超えていることから、しっかり勉強すれば合格できることがわかります。
ちなみに比較的勉強しやすいと言われている宅建の合格率は約15~18%、簿記検定2級は25%前後とITパスポートの合格率よりも低いことからも、ITパスポートの難易度がそこまで高くはないことがわかりますね!
資格習得にかかる時間
ITパスポートの取得にかかる時間は、あらかじめIT知識があれば100時間と言われています。
1日1時間強の勉強を約3か月ですね。
IT知識がなければ180時間で、1日2時間の勉強を3か月すれば合格できるとされています。
しかし中には30時間の勉強で合格した方もいるそうなので、いかに効率よく勉強できるかが重要となりそうですね。
ITパスポート試験について
ITパスポートについてしっかりと理解したところで、ITパスポート試験についてみていきましょう!
試験内容
まずはITパスポートの試験内容についてです。
ストラテジ系、マネジメント系、テクノロジ系の3分野に分かれ、問題数は計100問、試験時間は120分となっています。
分野 | 問題数 | 点数 |
---|---|---|
ストラテジ系(経営全般) | 35問程度 | 300点以上/1,000点(分野別評価の満点) |
マネジメント系(IT管理) | 20問程度 | 300点以上/1,000点(分野別評価の満点) |
テクノロジ系(IT技術) | 45問程度 | 300点以上/1,000点(分野別評価の満点) |
- 総合評価点
- 600点以上/1,000点(総合評価の満点)
また総合評価点が600点以上であり、かつ分野別評価点もそれぞれ300点以上であることが必要です。
全体で600点以上とれていたとしても、いずれかの分野が300点を下回っていると不合格になってしまいます。
次でITパスポートの3分野について説明しますが、偏った勉強はせずにまんべんなく学ぶようにしましょう。
ストラテジ系
主に企業と法務、経営戦略、システム戦略についてです。
「ストラテジ」とは「戦略」のことで、経営者の仕事に関する内容を学びます。
マネジメント系
主に開発技術、プロジェクトマネジメント、サービスマネジメントについてです。
「マネジメント」とは「管理」のことで、管理者の仕事に関する内容を学びます。
テクノロジ系
主に基礎理論、コンピュータシステム、技術要素についてです。
「テクノロジ」とは「科学技術」のことで、コンピュータの仕組みに関する内容を学びます。
試験の特徴
ITパスポート試験の特徴についてです。
CBT方式
コンピュータを利用して実施するCBT方式が採用されています。
試験問題はすべて選択式で、計算問題の出題があります。
試験日
47都道府県で随時開催されています。
会場にもよりますが、月に1~3回試験日があります。
受験料
税込み5,700円となっていますが、2022年4月から7,500円に改定されます。
ITパスポートのおすすめ参考書4選
最後にITパスポートを効率よく勉強するためのおすすめ参考書をご紹介します!
①【令和3年度】 いちばんやさしいITパスポート 絶対合格の教科書+出る順問題集
- 価格
- 1,738円(税込)
参考書と問題集がひとつになっています。
用語の解説にイラストも使われていてとても丁寧です。
ITパスポートの参考書の中でもベーシックでわかりやすいと評判の一冊ですね!
②キタミ式イラストIT塾ITパスポート 令和03年
- 価格
- 2,068円(税込)
名前の通りイラストがかなり多いため、文章が苦手でも勉強が続けられます!
すっきりと理解できるので、ITパスポート初学者におすすめです!
③令和03年 イメージ&クレバー方式でよくわかる 栢木先生のITパスポート教室 (情報処理技術者試験)
- 価格
- 1,738円(税込)
参考書と問題集のオールインワンタイプです!
イラストや例えを多く用いて、理解しやすく記憶に残りやすいような覚え方ができるようになっています!
④かんたん合格ITパスポート過去問題集 令和3年度秋期
- 価格
- 1,298円(税込)
こちらは問題集です。
ボリュームもありしっかりアウトプットができるため、ある程度知識をつけてから解いたり、本番前には何週かしたりするのがおすすめです!
「ITパスポートは役に立たない」という噂は…
ITパスポートについて調べてみると、「ITパスポートは役に立たない」という意見も見受けられます。
しかしITパスポートではこれからのデジタル化に必要なITの知識はもちろん、すべての業界・ビジネスに必要なことを学べるので、取得する意味は十分にあります。
挫折するほど膨大な量でもないので、手軽に勉強を始められるのもITパスポートのいいところですね!
ITに興味がある方はぜひ、ITパスポートの取得にチャレンジしてみてください!