目次[ 表示 ]
- JPEGとは?
- JPEGとJPGの違い
- JPEG形式の5つの特徴
- 1:非可逆圧縮である
- 2:上書きすると画質が劣化してしまう
- 3:背景の透過に対応していない
- 4:圧縮率が高い
- 5:たくさんの色を表現できる
- JPEG以外の代表的な画像保存形式
- PNG
- GIF
- 【JPEGとあわせて覚えておきたい】PNG形式の5つの特徴
- 1:可逆圧縮である
- 2:新しいファイル形式である
- 3:データのサイズが大きくなる場合が多い
- 4:透明色を扱うことができる
- 5:上書きを繰り返しても画像が劣化しない
- 【JPEGとあわせて覚えておきたい】GIF形式の5つの特徴
- 1:動画を作成することができる
- 2:使用できる色が制限される
- 3:データのサイズが小さい
- 4:LZW圧縮形式である
- 5:透明色を扱うことができる
- JPEGとPNGとGIFはどうやって使い分けたらいい?
- JPEGについて知識を深めよう
JPEGとは?
JPEGとは静止画像のデジタルデータを圧縮する方式のことです。バナーやTOP画像などWebサイトの作成を行う際にも用いられています。
インターネット上で使用される画像データの圧縮方式としてはJPEG、PNG、GIFがよく用いられており、主要ブラウザで表示することができます。
また、デジタルカメラで撮影する際にもJPEG形式で保存することができるため、普段見かけることが多い画像データの形式だと言えるでしょう。
JPEGとJPGの違い
JPEG形式のファイルには「JPEG(.jpeg)」と「JPG(.jpg)」の2種類があります。この2つの拡張子は表記が異なるだけで、機能面では違いはありません。
そのため、基本的にはどちらを利用しても問題ありませんが、「.jpg」の方がより一般的に普及していることから、どちらの形式で保存すればよいのか迷った場合は「.jpg」を選ぶと良いでしょう。
JPEG形式の5つの特徴
普段見かけることも多いJPEGですが、JPEG以外にも画像の形式にはさまざまな種類があります。それでは、JPEG形式にはどのような特徴があるのでしょうか。
ここではJPEG形式の5つの特徴を紹介していくため、どのような違いがあるのか参考にしてみてください。
1:非可逆圧縮である
非可逆圧縮とは、一度圧縮すると元に戻せない性質のことです。JPEG形式は非可逆圧縮方式となっているため、圧縮すると元のサイズに戻すことはできません。
一度サイズを小さくしたり画質を下げて保存してしまうと、元の画質には戻せないため注意が必要です。
2:上書きすると画質が劣化してしまう
JPEG形式の画像は上書き保存すると画像が劣化します。たとえばJPEGのファイルのサイズを変更したり、画像に修正を加えて上書き保存を行うと、徐々に劣化していきます。
数回の上書き保存であればそこまで目立つことはありませんが、仕事で画像の加工を行う場合は画像の劣化には注意が必要です。また、JPEGは圧縮率を高くするほど画像サイズを小さくすることはできますが、ノイズが現れ、劣化が目立つようになります。
3:背景の透過に対応していない
JPEG形式の画像は背景の透過には対応していません。画像を扱う場合、背景を透過してキャラクターだけを見せるようにしたいケースもあるでしょう。そういった場合、JPEGではPNGなどと違って背景の透過ができないため、注意が必要です。
4:圧縮率が高い
JPEGは圧縮率がPNGなどを比べても高いという特徴があります。最高画質で書きだしたとしても高い圧縮率を誇るため、見た目を大きく変えることなく画像サイズを小さくすることができます。
そのため、JPEGは写真を保管したり、Webサイトなどに大きな画像を掲載したりしたい場合に非常に適しています。
5:たくさんの色を表現できる
JPEGは24ビット(1,677万色)をサポートしているため、多くの色を表現することが可能です。そのため、たくさんの色が必要になる写真をインターネット上で綺麗に表現するのに適しています。
JPEG形式であれば、写真のような輪郭がはっきりしていない色のグラデーションの表現も、滑らかに再現することが可能です。一方で、イラストなどのくっきりした表現はぼやけてしまう傾向があります。
JPEG以外の代表的な画像保存形式
前述したように、インターネット上ではJPEG以外にもPNGやGIFなどの画像保存形式のファイルがよく使用されます。これらのファイルはそれぞれ特徴やメリットデメリットが異なるため、目的に合わせて使い分ける必要があります。
ここでは、JPEG以外の代表的な画像保存形式についてそれぞれ紹介するため、参考にしてみてはいかがでしょうか。
PNG
PNGは正式名称を「Portable Network Graphics」と言い、Webで使用するために開発された拡張子です。他の画像形式と比較すると新しい拡張子となっており、256色を扱える形式と、JPEGと同じく1,677万色のフルカラーを扱える形式のどちらにも対応することができます。
そのため、写真のようなグラデーションでもはっきりした表現のアイコンでも問題なく表示することが可能です。また、PNGは上書き保存を繰り返しても画質が劣化せず、背景の透過も可能という特徴があります。
GIF
GIFは、正式名称を「Graphics Interchange Format」と言い、256色までに対応している拡張子です。限られた色数で表現されるアイコンや図形などの表示に適しています。
GIFも透過機能を持っており、PNGのように背景を指定して透過するといったことはできませんが、指定した色を透明にすることができます。そのため、Web上ではロゴやボタンの作成にもよく用いられています。
また、他の画像形式と違って複数のGIF画像を重ねることでアニメーション表現もできることから、短い動画はGIF形式で作成されているケースがあります。
【JPEGとあわせて覚えておきたい】PNG形式の5つの特徴
PNGもJPEGと同様にインターネット上ではよく見かける画像形式となっています。特にPNGはもともとWeb上で使用することを目的に開発された拡張子となっており、あらゆる点で高い利便性を持っているのが特徴です。
ここではPNG形式の5つの特徴を紹介していくため、JPEGとあわせて押さえておくと良いでしょう。
1:可逆圧縮である
可逆圧縮とは、データを完全に復元できる性質のことです。PNGは可逆圧縮形式となっているため、圧縮したとしても画像の品質を損なうことがありません。
完全なビットマップ情報を維持することができるため、たとえばサイズを小さくしたり画像に編集を加えて上書き保存を繰り返し行ったとしても、JPEGのように画質が劣化していくことはありません。
2:新しいファイル形式である
PNGはWeb上で使用するために新しく生まれたファイル形式となっています。
また、GIFでは256色までしか対応できませんでしたが、それ以上表示することが可能なコンピュータが主流となってきていたこともPNGが生まれた背景だと言われています。しかし新しいファイル形式であることから、古いPCや携帯電話では対応していない場合もあります。
3:データのサイズが大きくなる場合が多い
PNGはデータのサイズがJPEGよりも大きくなるケースが多いです。特にフルカラーで保存した場合、PNG形式だとWeb上に掲載するには重たすぎるデータになってしまうことも多いでしょう。
そのため、あまりにもデータのサイズが大きい場合は、画像編集やサイズ変更が完了した状態で最後にJPEG形式でファイルを作成し、掲載すると良いでしょう。
4:透明色を扱うことができる
PNGは透明色を使用できる画像形式です。JPEGと違って背景の透過など画像の透明度が自由に設定できるため、バナー画像や画像編集でも活用できるシーンは多いでしょう。
なお、PNG画像の背景を透過する際には、Photoshopなどのグラフィックエディタでは透明部分を市松模様で表すケースが多いです。
5:上書きを繰り返しても画像が劣化しない
PNGは上書きを繰り返しても画像が劣化しない画像形式です。JPEGでは上書き保存を行うごとに画像が劣化していきますが、PNGの場合は上書き保存を行っても画像が劣化することがありません。
【JPEGとあわせて覚えておきたい】GIF形式の5つの特徴
GIFもPNG、JPEGと同様に、インターネットでよく使用される画像形式です。回線の帯域が今ほど大きくなかった時代に生まれた画像形式で、容量をできるだけ減らしてWeb上に表示できるように開発されました。
GIFは、他の画像形式と違って短いアニメーションを作ることができるなどの特徴があります。ここではGIF形式の5つの特徴について紹介していくため、どのような特徴があるのか参考にしてみてください。
1:動画を作成することができる
GIFは1つのGIFファイルに複数の画像を入れることにより、動画を作成することができる画像形式です。他の画像形式と違ってアニメーション表現に対応できる点はGIFの大きな特徴の1つです。
容量が小さいこともあり、同じ動作を繰り返すような短い動画はGIF形式で作成されている場合が多いです。また、GIFを活用して動きのあるバナー画像やボタン、アイコンなどを作成しているケースもあります。
2:使用できる色が制限される
GIFでは256色までにしか対応していません。GIFが開発された当時は256色程度でも問題ありませんでしたが、現在ではコンピュータの表現能力が向上したこともあり、フルカラーに対応したJPEGやPNGの方が高い需要があると言えるでしょう。
また、GIFは使用できる色が限られているため、繊細な色表現を行うことはできません。特に多彩な色表現が求められる写真をWeb上で表現する際には、GIFでは再現性が乏しくなります。
3:データのサイズが小さい
GIFは色数が制限されていることや独自の圧縮アルゴリズムを使用しているといった理由から、データのサイズが他の画像形式よりも非常に小さいです。
また、GIFはWebページとの親和性が高い設計となっているため、インターネット上の画像表示の際の負荷も小さいという特徴があります。
4:LZW圧縮形式である
GIFでは独自の圧縮形式としてLZW圧縮を採用しています。このLZW圧縮はTIFFファイルが利用しているのと同じもので、PNGが使用しているランレングス圧縮を更に効率化した圧縮方法となっています。
また、LZW圧縮形式を採用していることから、GIFは他の画像形式よりもデータのサイズを小さくすることができます。
5:透明色を扱うことができる
GIFも透明色を使用することができます。ただし、GIFは透過か不透明の2段階しか扱えないことから、PNGのような半透明などの細かい調整を行うことはできません。
また、GIFで透過色に指定できるのは1色のみとなっています。
JPEGとPNGとGIFはどうやって使い分けたらいい?
JPEGは、大きなサイズの画像のファイルサイズを小さくしたい場合、PNGは透明色を使用したい場合、GIFは動画を作る場合といったように使い分けることができます。
たとえば、Webサイトに写真を綺麗な画質で掲載したい場合、PNGでは重たすぎるためJPEG形式にすると良いでしょう。GIFは広告用の動きのあるバナーなどを作る際に活用できます。
JPEGについて知識を深めよう
JPEGは24ビット(1,677万色)をサポートする高い圧縮率を誇る画像形式です。ぜひ本記事で紹介したJPEG形式の特徴やPNG形式、GIF形式の特徴、JPEGとPNGとGIFの使い分け方などを参考に、最適な画像形式を選択できるようにしましょう。