目次[ 表示 ]
- ダッチオーブンの用途
- ダッチオーブンが万能鍋といわれる理由
- ダッチオーブンの7つの選び方
- 1:ブランドで選ぶ
- 2:素材で選ぶ
- 3:用途で選ぶ
- 4:脚付き・脚なしタイプから選ぶ
- 5:使用人数で選ぶ
- 6:手入れの簡単さや使いやすさで選ぶ
- 7:蓋に炭を置けるかどうかで選ぶ
- ダッチオーブンの4つの種類
- 1:鋳鉄製ダッチオーブン
- 2:ステンレス製ダッチオーブン
- 3:黒皮鉄板製ダッチオーブン
- 4:アルミ製ダッチオーブン
- おすすめダッチオーブン19選
- 1:スノーピーク「和鉄ダッチオーブン 26」
- 2:ロゴス「SLダッチオーブン8inch」
- 3:ベアボーンズ「キャストアイアン・ダッチオーブン 12インチ」
- 4:ロゴス「SLダッチオーブン12inch・ディープ(バッグ付き)」
- 5:TSBBQ「ライト ステンレス ダッチオーブン 10」
- 6:ペトロマックス「ダッチオーブン ft1t 1.04L 」
- 7:キャプテンスタッグ「角型 ダッチオーブン mini」
- 8:キャンピングムーン「ダッチオーブン DO-28」
- 9:バンドック「ダッヂオーブン K-10【バーベキュー】」
- 10:ユニフレーム「UFダッチオーブン10インチ」
- 11:SOTO「ステンレスダッチオーブン」
- 12:コールマン「ダッチオーブンSF(10インチ)」
- 13:ロッジ「キッチンオーヴン10 1/4インチ」
- 14:Overmont「ダブル ダッチオーブン 5.6L 鋳鉄製」
- 15:コールマン「ダッチオーブンSF(12インチ)」
- 16:ロッジ「サービングポット 1QT」
- 17:ロッジ「ダブルダッチオーヴン 10 1/4インチ」
- 18:キャプテンスタッグ「UG-3046 ダッチオーブン 25cm」
- 19:キャプテンスタッグ「M-5542 ダッチオーブン ビギナーセット〈30cm〉」
- 鋳鉄製ダッチオーブンの手入れのコツ
- シーズニングが必要な場合
- 使用後のメンテナンスの方法
- 鋳鉄製ダッチオーブンの取り扱いの注意点
- ダッチオーブンを家庭でもアウトドアでも活用しよう
ダッチオーブンの用途
ダッチオーブンは、厚い金属製の鍋で、焚き火などの直火に掛けて調理します。蓋にも炭を載せられるため、上下から加熱できる構造です。
厚みのある鋳鉄製の鍋は、蓄熱性があり、焚き火の熱を吸収して具材の内部まで熱を伝えられます。また、重い蓋が鍋の密閉度を高めて、圧力鍋のような効果も生み出してくれるでしょう。
他にも、材料を入れて火に掛けておくだけで調理ができる、簡単調理道具としてなど、いろいろな使い方、調理ができる万能鍋といえます。
ダッチオーブンが万能鍋といわれる理由
ダッチオーブンは、煮る、焼く、蒸す、燻すなど、多彩な加熱調理ができます。
ローストビーフやパンを焼くなどのオーブン調理や、重い蓋が圧力鍋のような効果を生むため煮物料理に適しています。フライパンとして使うこともできるため、オールマイティーな調理器具といえるでしょう。
ダッチオーブンの7つの選び方
ダッチオーブンは焼く、煮る、蒸す、燻す調理に使えるだけでなく、本体の鍋、蓋をフライパンとして分けて使うなど、多彩な使い方ができるためとても便利な調理器具です。
鋳鉄製の構造は、分厚くできていて、一度購入したら長く使えるほど頑丈なため、慎重に選びましょう。ここではダッチオーブンの選び方について紹介します。
- ブランドで選ぶ
- 素材で選ぶ
- 用途で選ぶ
- 脚付き・脚なしタイプから選ぶ
- 使用人数で選ぶ
- 手入れの簡単さや使いやすさで選ぶ
- 蓋に炭を置けるかどうかで選ぶ
1:ブランドで選ぶ
ダッチオーブンはたくさんのメーカーから販売されていて、それぞれに特徴があります。日本のブランドではOGAWA(オガワ)、スノーピークやユニフレームなどアウトドア用品メーカーが多く扱っていて、輸入品ではアメリカのブランドLODGE社やコールマン社が有名です。
2:素材で選ぶ
ダッチオーブンは鋳鉄製のものが一般的です。厚みがしっかりしていて重量のある鋳鉄は、蓄熱性・保温性が良く火加減による温度変化が少なため、焚き火で加熱する調理に向いている特徴といえるでしょう。
また、鋳鉄の鍋は、多くが錆止めのコーティング処理した状態で販売されています。そのため初めて使用するときには、コーティングを取り除き、新たに食用油のコーティングを施す「シーズニング」と呼ばれる慣らし作業が必要になります。
他には、フライパンや中華鍋にも使われる黒皮鉄板や、錆びにくいステンレス材をプレス加工したものなど、さまざまな素材のものが作られていますので、素材で選ぶ際は、下調べをしっかりしたうえで選ぶと良いでしょう。
3:用途で選ぶ
焚き火を熱源にしたキャンプ料理に使われることが多いダッチオーブンですが、家庭のキッチンで使うこともできます。ただし、脚付きのダッチオーブンは、家庭用ガスコンロでは使いにくいため、底が平らなものを選ぶ必要があります。
このように、主にどこで使用するかで選ぶのも良いでしょう。
4:脚付き・脚なしタイプから選ぶ
焚き火で使うときには、火床の造り方によって脚付き、脚なしを選択します。
脚付きはキャンプ・ダッチオーブンと呼ばれ、火床や地面に置いたときの安定性が良いのが特徴です。脚のないタイプはキッチン・ダッチオーブンと呼ばれ、主にコンロの上で使用します。
脚付きか脚なしかどうかで使える場所も変わるため、選ぶ際のポイントにすると良いでしょう。
5:使用人数で選ぶ
ダッチオーブンのサイズは、インチサイズで呼ばれることが多く、一般的なサイズは10インチです。10インチは、4人家族分の調理に適したサイズになります。
5人以上の調理を一度にする場合は、20インチ程度の大きなダッチオーブンが良いでしょう。ソロキャンプでは、6インチ程度で軽いものが向いています。
6:手入れの簡単さや使いやすさで選ぶ
鋳鉄製のダッチオーブンは洗剤で洗うと錆びやすくなります。そのため、使い終わりには汚れを水やお湯で洗い、しっかり乾燥させ、食用油を塗るなどの手入れが必要です。
ステンレス製のダッチオーブンは、軽量で特別な手入れが不要というメリットがあり、洗剤で洗えます。また、洗った後も特別な手入れは不要です。
黒皮鉄板製のダッチオーブンは、一般的なフライパンと同様の手入れをします。洗剤で洗えますが、洗った後は錆びを防止するために食用油を塗らなければなりません。
このように、素材によって手入れの仕方が変わる点も、選ぶ際のポイントになるでしょう。
7:蓋に炭を置けるかどうかで選ぶ
蓋には、炭が落ちにくいようにフチが付いています。このフチは、蓋をフライパンとして使うときにも安定するというメリットがあります。
蓋に熱源である炭を置き、上面と下面の両方から加熱することにより、料理にまんべんなく火が通ります。素早い調理や上面にも焦げ目のつくピザ、ミートグラタン、全面に熱を加える鶏の丸焼きなどの調理が得意でしょう。
また、クッキーやケーキ、焼き芋など、子供が喜ぶお菓子の調理にも使えるのもうれしいポイントです。
ダッチオーブンの4つの種類
ダッチオーブンは、代表的な鋳鉄のほかに、よく使われる材質が3種類あります。それぞれの材質によって特徴とメリット・デメリットがあるため、ここでは、以下の4種類の材質について説明していきます。
- 鋳鉄製ダッチオーブン
- ステンレス製ダッチオーブン
- 黒皮鉄板製ダッチオーブン
- アルミ製ダッチオーブン
1:鋳鉄製ダッチオーブン
鋳鉄製は、一般的なダッチオーブンの素材です。溶かした鋳鉄を鍋の型に流し込んで作ります。使いはじめには、表面保護材を落とし、油を染み込ませるシーズニングと呼ばれる作業が必要になります。
主に熱に強く、蓄熱性に優れていて温度変化が少ないため、細かい火加減の調整がいりません。保温性にも優れていて、余熱調理や煮込み、スペアリブなどの多彩な調理にその特性が発揮されます。
ただし、熱した状態から急激に冷やすヒートショックに弱く、割れることもあるため、取り扱いに注意しましょう。
2:ステンレス製ダッチオーブン
ステンレス製ダッチオーブンは、軽量で扱いやすいのが特徴です。鋳鉄製ダッチオーブンには必須となるシーズニング作業が不要で、使用後のお湯洗いや乾燥後に油を塗布するなどの手入れも不要なことは、大きなメリットといえるでしょう。
価格は他の素材より高いですが、扱いやすいダッチオーブンです。
3:黒皮鉄板製ダッチオーブン
黒皮鉄板製のダッチオーブンは、黒皮と呼ばれる表面の酸化被膜によって錆びにくくした鉄を用いているのが特徴です。また、鉄板をプレス加工して作られていて、ヒートショックにも強いため、初心者向けのダッチオーブンといえるでしょう。
一般的な中華鍋やフライパンも、この素材でできています。
4:アルミ製ダッチオーブン
アルミ製ダッチオーブンは軽さが魅力のダッチオーブンで、ソロもしくは少人数のキャンプに向いています。軽量にもかかわらず水や塩に強いのも嬉しいポイントでしょう。
ただし、蓋が軽量で圧力効果が低いこと、空焼きするとアルミが溶けてしまう恐れがあるため、取り扱いには十分注意が必要です。
おすすめダッチオーブン19選
ダッチオーブンの形状による特徴、素材による違いについ紹介してきました。ここからは数あるダッチオーブンのメーカー、バリエーションの中から、おすすめのダッチオーブンを19種類紹介します。
1:スノーピーク「和鉄ダッチオーブン 26」
食器の街、燕三条に拠点を置くアウトドアブランド、スノーピーク製のダッチオーブンです。
鋳鉄製でありながら、強靭で粘りのある素材を吟味して使い、薄く軽いダッチオーブンに仕上がっています。軽さに加えて、持ちやすい取っ手形状による取り回しの良さが特徴でしょう。
薄い素材は、火の通りがとても良く、IH対応で家庭のキッチンでも使用できます。キャンプのときだけではなく、年間を通じて使える鍋です。
2:ロゴス「SLダッチオーブン8inch」
ロゴスから発売されている8インチダッチオーブンです。
一般的なサビ止め油ではなく、植物性油を塗布してあるため、シーズニング作業が不要で丸洗いをすればすぐに使えます。脚なしのフラットな鍋底は、家庭用のガスコンロ、IH調理器でも使用できます。
別売りのオプションが豊富で、囲炉裏テーブル、ピラミッドTAKIBI(三脚形状の吊り下げスタンド)など、用途によって多様な使い方が楽しめるでしょう。
3:ベアボーンズ「キャストアイアン・ダッチオーブン 12インチ」
アメリカのブランド、ベアボーンズの12インチダッチオーブンです。直径約30cmのサイズは若干大きめですが、脚付きの構造は、直火でもコンロの五徳でも安定性するワイドフットで作られています。
キッチンとキャンプサイトのどちらでも使い易いよう考えられており、ユニークなデザインの蓋は、密閉ができて無水鍋としても使えるでしょう。また、蓋を回転させると隙間ができ、蒸し料理や燻製など、多彩な使い方ができます。
4:ロゴス「SLダッチオーブン12inch・ディープ(バッグ付き)」
先に紹介したロゴス社製のダッチオーブンで、12インチの大型サイズです。直径約30cm、深さ13cm、容量も6.5Lあり、大人数向けの調理に向いています。大柄で重さは約11kgありますが、専用の収納バッグが付いていて、持ち運びは楽にできるでしょう。
ロゴスのダッチオーブンの特徴である「シーズニング不要」の素材は、この12インチにも採用されており、新品を購入して一度丸洗いすればすぐに使えます。大人数でのカレー、スープ、炊き込みご飯などが効率よく作れるでしょう。
5:TSBBQ「ライト ステンレス ダッチオーブン 10」
刃物、食器の街、新潟県燕三条発の伝統工芸品ブランド「村の鍛冶屋」から発売されているステンレス製ダッチオーブンです。
ステンレスとアルミの三層構造で作られた本体の素材は、3.5mmの厚さがあり、約5.4Lの大容量ながら重量が約4.2kgと、軽量に作られています。錆びに強くメンテナンスが不要で、家庭のキッチンでもキャンプの焚き火料理でも、使いやすいダッチオーブンでしょう。
6:ペトロマックス「ダッチオーブン ft1t 1.04L 」
ドイツの灯油ランタンメーカー、ペトロマックスのダッチオーブンです。20Lの大型サイズまである豊富なラインナップの中で、このft1tは一番小さいモデルですが、重厚な作りは他のモデルに引けを取りません。
容量が約1Lと小さいサイズのため、ソロキャンプもしくは2人前の調理に最適な大きさです。2台目や予備のダッチオーブンとして活用できるでしょう。
7:キャプテンスタッグ「角型 ダッチオーブン mini」
こちらも日本のアウトドアブランド、キャプテンスタッグから販売されている、四角い小型のダッチオーブンです。ミニサイズのダッチオーブンで、重量も約2kgと軽く、ツーリングやソロキャンプに丁度良い大きさです。
角型デザインは、パンやミートローフを焼くのに良い形状で、デッドスペースが少ないため食器棚にも入れやすく、一人暮らしの普段使いにぴったりなダッチオーブンといえるでしょう。
8:キャンピングムーン「ダッチオーブン DO-28」
キャンピングムーンは、日本発のキャンプ用品ブランドです。ダッチオーブンDO-28はポット(大鍋)・スキレット(中鍋)・リッド(蓋)が1つのセットになっています。4通りの組合せができるため、それぞれ容量の違う調理器具として使えるでしょう。
ステンレス304製の丈夫なインナーネット(底網)が付き、蒸し料理やローストチキン、ローストポークなどで、油切れの良いヘルシーな調理がこれ1つでできます。また、熱くなったフタを開ける網トングや収納バッグが付属するなど、使う側に立った商品構成になっています。
9:バンドック「ダッヂオーブン K-10【バーベキュー】」
新潟県三条市のアウトドア用品ブランド、バンドッグのダッチオーブンです。10インチサイズの手頃な大きさです。
シンプルで使い飽きないベーシックな形状の脚付きダッチオーブンで、熱くなった蓋を持ち手に引っ掛けて持ち上げるリッドリフターが付属しています。
10:ユニフレーム「UFダッチオーブン10インチ」
新潟県から発信するキャンプ用品メーカー、ユニフレームの黒皮鉄板製のダッチオーブンです。黒皮鉄板は、圧延していく過程で酸化被膜ができた鉄板のことで、錆びにくく、耐衝撃性もあるため、ヒートショックなどの温度変化にも強い素材です。
黒皮鉄板は、中華鍋やフライパンにも使われているため、扱い方も中華鍋などと同様になります。そのため、初心者に向けのダッチオーブンといえるでしょう。
11:SOTO「ステンレスダッチオーブン」
ガスバーナー、ガストーチなどを取り扱っているメーカーで、アウトドア用品も多数展開しているブランドのステンレスダッチオーブンです。8インチ、10インチ、12インチと薄型10インチハーフの4つのバリエーションがあり、人数や料理に合わせて選べます。
錆びないステンレス製のダッチオーブンは、お手入れが簡単で、普段使う鍋と同じ洗い方で扱える点が、嬉しいポイントでしょう。
12:コールマン「ダッチオーブンSF(10インチ)」
アメリカのアウトドア用品ブランド、コールマンのダッチオーブンです。オーソドックスな10インチダッチオーブンは、植物性オイル仕上げでシーズニングが不要なため、手入れがしやすいでしょう。
家庭のキッチンでも使いやすい脚なしタイプの鍋で、保管や持ち運びに便利な収納ケース付きです。
13:ロッジ「キッチンオーヴン10 1/4インチ」
ロッジは、アメリカで創業した長い歴史を持つ鋳造調理器具メーカーです。長年の研究により開発した、慣らし済みダッチオーブンは初心者でも扱いやすく、フラット底はキッチンでの調理にも最適で、焼く、煮る、炒める、蒸す、揚げる料理に力を発揮します。
14:Overmont「ダブル ダッチオーブン 5.6L 鋳鉄製」
Overmontダブルダッチオーブン5.6Lは、比較的安価なダッチオーブンです。鋳鉄の一体成型で製作された鍋は、標準的な10インチサイズで蓋との密着が良く、蓋は単独でフライパンとして使えます。シーズニングが必要ですが、比較的手入れが簡単なダッチオーブンでしょう。
15:コールマン「ダッチオーブンSF(12インチ)」
前出している、コールマン社の12インチの大型ダッチオーブンです。5人家族分の調理に十分な大きさで、ローストチキンは丸鶏のまま入り、豪快な大きさのミートローフなどにも利用できます。工場出荷時に、植物油を防錆剤として塗ってあるため、シーズニングが不要です。
16:ロッジ「サービングポット 1QT」
アメリカの調理器具メーカー、ロッジ社の小サイズのダッチオーブンです。小さいながらもしっかりとした作りで、直径約15cm、容量約1Lの大きさは、キッチンの調理にも丁度良いサイズです。
17:ロッジ「ダブルダッチオーヴン 10 1/4インチ」
前出している、ロッジ社のダッチオーブンです。脚のない、10インチより少し大きい約26cmで、蓋はフライパンとして使えます。シーズニング不要の「ロッジロジック」は、使いはじめから長年使い込んだような風格をもたらしています。
18:キャプテンスタッグ「UG-3046 ダッチオーブン 25cm」
前出している、キャプテンスタッグブランドの、オーソドックスな10インチダッチオーブンです。ステンレス製の「つる」が付き、吊り下げるときにも安定しています。こだわりの本格派キャンプ調理ができるでしょう。
19:キャプテンスタッグ「M-5542 ダッチオーブン ビギナーセット〈30cm〉」
キャンプスタッグから、初めてダッチオーブンを買う人に便利なビギナーセットが販売されています。
セットの構成は、ダッチオーブン1組と、熱くなった蓋を持ち上げる道具のリッドリフター、焚き火台のダッチオーブンスタンド、革手袋、レシピ本、保管用の収納バッグが1つになったセットです。
レシピ本の中に使い方の記載もあるため、誰でも簡単に使いこなせるでしょう。
鋳鉄製ダッチオーブンの手入れのコツ
鋳鉄製のダッチオーブンは、長く使えば使うほど、黒光りするとともに焦げにくくなります。ただし、そのような状態まで使い込むには、適切な手入れをする必要があります。
ここでは以下の点についてお手入れのコツを紹介します。
- シーズニングが必要な場合
- 使用後のメンテナンスの方法
シーズニングが必要な場合
新品のダッチオーブンは、保管中のサビの発生を防ぐため、ワックスやシリコンが塗られています。使いはじめにそれらをしっかり落として、調理したときに匂いが残らないよう手入れをすることをシーズニングといいます。
ただし、シーズニング不要と謳われているダッチオーブンでは、これらの作業をせずに使いはじめられます。
1:ワックスを取り除いてコーティングを施す
錆止めに塗られているワックスやシリコンは、熱せられると臭い出し、その臭いが料理に移ってしまうこともあるでしょう。そのため、この作業は、臭いを元からしっかり取り除くために必要な処理になります。
はじめに、新品のダッチオーブンを食器用洗剤とスポンジで丁寧にこすり洗いして、洗剤は水で流しましょう。
2:洗浄後自然乾燥させる
洗剤を完全に水で流した後は、水気をタオルなどで拭き取り、その後自然乾燥させます。
鋳鉄の表面は、デコボコしていて小さい穴が多数あいています。その穴の中の水分までしっかり乾燥させましょう。
3:オイルを塗布し余分な油の拭き取り
完全に乾いたら、オリーブオイルやサラダ油などの不純物のない食用油を表面に塗ります。
塗り方は、表面にたらしてキッチンペーパーなどで広げます。鍋の内側だけでなく鍋の外側と蓋のすべての面に塗ります。余分な油は焦げる原因になるため、拭き取っておきましょう。
4:煙が出るまで空焼きする
ダッチオーブンをコンロに掛けて、中火程度で煙が出るまで熱します。煙が出てきたら弱火にして、そのまま煙が出なくなるまで続けます。
煙が出なくなったら、表面に食用油を塗り直し、またコンロに掛けて空焼きするという作業を4~5回繰り返します。油を塗り直すときには鍋が熱くなっているため、断熱性のある革手袋などを着用して作業しましょう。
空焼きが終わったら、さらに臭いを取るため、ネギの青い部分や玉ねぎの皮、しょうが、ニンニクなど香りの強い野菜くずを炒めます。蓋の内側でも同じように炒めましょう。最後に油を薄く塗り、常温まで冷えたら完成です。
使用後のメンテナンスの方法
食事が終わったら、料理の残り物をダッチオーブンの中から出して、汚れをキッチンペーパーなどで拭き取ります。その後、お湯を用意してダッチオーブンに注ぎます。ダッチオーブンが熱いうちは、水を注ぐと割れることがあるため、温度差が起きないように注意しましょう。
お湯を入れたらダッチオーブンを再度火に掛けて、お湯を沸騰させて油分を浮かせます。こびりついた汚れは、へらやしゃもじなどで擦って落としましょう。
1:洗浄後は水分を飛ばす
お湯とへらなどによる洗浄が終わったら、お湯を捨てて、再度きれいなお湯で流します。
お湯を流した後は、タオルやキッチンペーパーなどで大まかな水分を拭き取り、本体と蓋の両方を火に掛けて完全に水分を飛ばします。
2:オイルの塗布
水分がなくなったら、シーズニングのときと同様に食用油を塗布します。
塗布後に、また、火に掛けて煙が出るまで温めます。蓋も忘れずに同様の処置をしましょう。煙が収まったら火からおろして、自然に冷却させます。
鋳鉄製ダッチオーブンの取り扱いの注意点
ダッチオーブンは急激な温度変化に弱く、熱せられた状態から急激に冷やされると、ヒートショックと呼ばれる現象で割れることがあります。空焚きの状態に水を入れたり、水の中へ浸けたりすることは避けましょう。
長い間大事に使ったダッチオーブンは、表面に油の被膜ができて、ブラックポットと呼ばれる黒光りした色に変色します。ブラックポットになると、焦げ付きが少なくなります。被膜を剥がさないため、洗剤で洗ったり、金属ブラシで擦ったりしないようにしましょう。
ダッチオーブンは重量があるため、落とさないように注意しましょう。
湿気が多い時期などは、シーズニングにより錆びやすくなります。そのため、湿気対策として、本体と蓋を別々に、新聞紙またはキッチンペーパーで包み、密閉しないようにしたうえで、風通しの良い場所で保管するようにしましょう。
ダッチオーブンを家庭でもアウトドアでも活用しよう
ダッチオーブンは大事に使えば長く使い続けられる調理器具です。頻繁に使うことにより、ブラックポットができて、よりなじんできます。また、錆の発生も防げるでしょう。
アウトドア料理だけではなく、家庭で作るダッチオーブンレシピはたくさんあります。ぜひ、用途や素材に合ったダッチオーブンを選び、自宅でもダッチオーブンを活用しましょう。