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覚えておきたい賞味期限と消費期限との違い
食べ物を購入すると、商品によっては賞味期限が記載されています。しかし、賞味期限ではなく、消費期限が記載されている商品もあります。これらは似た言葉ですが、明確な意味の違いがあります。
賞味期限は商品を開封せずに、正しく保存ができていた場合に、その品質が変わらず美味しく食べられる期間のことです。これに対して消費期限は商品を開封せずに、正しく保存ができていた場合に、安全に食べられる期間のことです。
そのため、賞味期限は主に保存期間の長い加工品などに記載され、消費期限は主にお弁当や惣菜などのような傷みやすい商品に記載されています。
卵の賞味期限に関する知識4つ
卵に対して傷みやすいというイメージを持っている人は多いです。しかし、卵の賞味期限は意外に長いです。卵を安全に、美味しく食べるためにも、卵の賞味期限に対して、正しい知識を持っておきましょう。
1:日本の卵の賞味期限はいつまで?
卵は日本の商品もあれば海外の商品もあります。日本と海外の卵を比べると、賞味期限が大きく異なることがあります。
これは日本の卵に記載されている賞味期限が生食に合わせて記載されているためです。そのため、状態を確認することや自己責任などの条件は付きますが、基本的に日本の卵であれば賞味期限を過ぎても加熱することで問題なく食べることができます。
日本の卵を安全に美味しく食べるために、生色や加熱後などの賞味期限の違いや目安を知っておくようにましょう。
夏場の生食での賞味期限目安
日本の卵の賞味期限は季節によって変えられています。暑い夏場は食べ物が傷みやすいため、卵の賞味期限は短めに設定されます。
夏場の卵の賞味期限は産卵から16日となっています。そのため、パックに詰められて商品としてお店に並ぶ頃には賞味期限まで1週間〜2週間ほどとなっていることが多いです。
冬場の生食での賞味期限目安
冬の寒い時期であれば夏ほど傷まないので、真冬の卵の賞味期限は産卵から57日と長くなっています。
ただし、冬の卵の賞味期限は57日まで設定ができても、業者が通年で卵の賞味期限を2週間ほどで統一しているということもあります。
そのため、冬の時期にお店に並んでいる卵の賞味期限が2週間以内となっていても、それらの卵は産卵から時間が経っているというわけではありません。
夏場の加熱調理での賞味期限目安
日本の卵に記載されている賞味期限は生食の場合を想定して設定されています。そのため、自己判断は必要ですが、賞味期限が過ぎても加熱すれば基本的に問題なく食べることができるでしょう。
もし、卵を加熱してゆで卵にした場合、殻にヒビが無ければ、冷蔵庫で3日ほどは保存できます。また、商品としてお店に並んでいるゆで卵はメーカーの技術によって作られているため、少し賞味期限は長く、冷蔵庫で保存すれば2ヶ月〜3ヶ月ほど持たせられる物もあります。
冬場の加熱調理での賞味期限目安
家で作ったゆで卵は正しく保存できていれば3日ほど保存できます。そのゆで卵は10℃以下での保存が必要になります。そのため、ゆで卵は夏場でも冬場でも関係無く、冷蔵庫で保存が必要となるので、賞味期限に差はあまりありません。
ただし、夏場にゆで卵を常温で放置すればすぐに傷んでしまうことにはなるので注意は必要です。また、冬場であっても保存状態が悪ければ早くに傷むこともあるので、食べる前に状態は必ず確認しましょう。
2:海外の卵の賞味期限の長さ
卵は海外でもよく食べられている食材です。しかし、日本のように卵を生で食べる国は多くありません。そのため、海外では基本的に加熱を前提として賞味期限が設定されています。
そのため、日本の卵のように、少しくらい賞味期限が過ぎていても加熱すれば食べられるという認識ではいけません。旅行や出張などで海外の卵を購入する、食べるなどの場合、安全に卵を食べるためにも、正しい知識は事前に持っておくようにしましょう。
フィリピンの場合
海外の卵は主に加熱を前提として賞味期限が設定されています。そのため、賞味期限が1ヶ月や2ヶ月となっている物もあります。
もし、海外で卵かけご飯が食べたくなった場合、まだ卵が賞味期限内であったとしても、すでに生食としての賞味期限は切れてしまっている可能性もあるので注意が必要です。
ドバイの場合
卵の賞味期限は生食が前提の日本でも、寒い時期であれば産卵からで2ヶ月ほどと長いです。そのため、海外では加熱が前提で賞味期限が設定されることから、日本の卵よりも基本的に賞味期限がさらに長く設定されます。
国や商品などによって賞味期限を設定する基準は異なりますが、海外では卵の賞味期限が半年ほどで設定されることもあります。当然ながら、そのような卵は食べる際に必ず加熱が必要になります。
3:卵の賞味期限経過後は?
日本の卵は生食を前提にして設定がされています。そのため、賞味期限が切れたとしても、それは生で食べる場合での品質が保てなくなってきているということであり、基本的には加熱すれば問題なく食べることができます。
ただし、すべてを加熱すれば賞味期限切れの卵が安全に食べられるというわけではありません。また、賞味期限前であっても卵が傷んでしまう可能性があることにも注意しましょう。
加熱調理で食べられる
日本の卵は賞味期限が切れても加熱をすれば基本的には問題なく食べることができます。しかし、殻にヒビが入ってしまっていたり、直射日光に当たる場所で保存していたり、冷蔵庫の開け閉めによる温度変化で卵が結露で濡れたりすると傷みが早くなってしまいます。
そのため、卵の保存状態が悪ければ、設定されている賞味期限に関係なく傷んでしまうこともあり、加熱しても食べられなくなる場合もあります。卵を安全に食べるためにも、賞味期限は守り、正しく保存するようにしましょう。
4:賞味期限が長い卵の見分け方はある?
卵は洗卵されてからパックに詰められます。しかし、商品によっては無洗と記載されている物もあります。無洗の場合は卵を洗いません。
卵は洗ってしまうと、卵の内部に菌が入り込むことを防ぐクチクラ層が落ちてしまい、賞味期限を短くしてしまう原因となることがあります。無洗の卵はそのクチクラ層が洗卵によって落ちていないので、賞味期限が長めとなります。
そのため、賞味期限が少しでも長い卵を欲しいという場合は無洗と記載された商品を選ぶと良いでしょう。
卵の賞味期限を長持ちさせる上で注意すること3つ
卵の賞味期限は基本的に長く、その長い賞味期限も生食を前提に設定された物です。しかし、卵は保存状態が悪いと、設定された賞味期限に関係なく、早くに傷んでしまうこともあります。卵を美味しく食べるためにも、保存時の注意点を把握しておきましょう。
1:購入の際は卵の温度管理がしっかりしているかをチェック
卵は基本的に常温でお店に並んでいます。しかし、お店によっては暑い時期には冷蔵の棚に並べられることもあります。
もし、そのような場合に、卵の温度管理がしっかりと行われていなければ、卵が結露によって傷みやすくなっていることがあります。そのため、卵が冷蔵の棚に並んでいる場合は温度管理がしっかり行われているか確認しましょう。
また、温度管理がしっかりされている場合でも、購入の際には急激な温度変化によって卵が結露しないように注意しましょう。
2:冷蔵庫で保存する場合はパックに入れたままで保存する
季節によっては常温で卵を保存することもできます。しかし、基本的には季節に関係なく卵は冷蔵庫で保存しているという家庭が多いです。ですが、卵を冷蔵庫で保存する場合にはいくつかの注意点があります。
冷蔵庫によっては卵を保存しておくための卵ケースが付いている物がありますが、その卵ケースで卵を保存する場合は、パックから卵を取り出すことになります。
卵をパックから出して、むき出しの状態で保存すれば、衝撃でヒビが入ってしまったり、殻の内部に菌が侵入してしまったりなどして、卵を早くに傷めてしまう原因となってしまいます。
そのようなことを防ぐためにも、卵はパックから出さずにそのまま保存することが望ましいです。
卵の鋭端を下にして保存しよう
卵は古くなってくると、卵黄が浮き上がってきて内部で殻と接触してしまいます。そのような状態になると、卵は傷みやすくなってしまいます。
しかし、卵の丸みがあるお尻側には気室という空気を含んだスペースがあります。そのため、卵を保存する際には、丸みのあるお尻側を上にして、鋭端を下にして保存しましょう。気室があるお尻側を上にしておくことで、卵黄が浮き上がっても内部で殻と接触することを避けられます。
奥に入れること
冷蔵庫によっては卵ケースがドアポケットに付いているという物もあります。しかし、卵をドアポケットで保存してしまうと、冷蔵庫のドアを開け閉めするたびに急激な温度変化を受けてしまい、卵を傷めてしまう原因となってしまいます。
また、ドアの開け閉めの衝撃によって殻にヒビが入ってしまう可能性もあります。そのようなことを避けるためにも、卵は冷蔵庫の奥の方で保存するようにしましょう。
3:卵ケースはなるべく使わない
卵ケースを使って保存すると、卵がむき出しになったり、衝撃でヒビが入りやすくなったりします。そのため、卵を保存する場合は、できれば卵ケースを使わずにパックのまま保存することが望ましいです。
しかし、卵ケースには蓋付きで卵を衝撃から守ってくれるような作りとなっている物もあります。もし、卵ケースを使うのであれば、卵がむき出しになるタイプではなく、蓋付きの物を選ぶようにしましょう。
卵の賞味期限を把握しておこう
卵の賞味期限は短いというイメージを持っている人は多いです。しかし、卵の賞味期限は意外と長いです。また、その賞味期限は生食を前提に設定されたものですが、賞味期限の長い卵も保存状態が悪ければ早くに傷んでしまうこともあります。
安全に美味しく卵を食べられるように、卵の賞味期限に対して正しい知識を持っておきましょう。