猫ミーム なぜ流行った?―2024年春、SNSを猫だらけにした「猫ミーム」。元ネタや拡散の仕組み、なぜ急速に広がったのか、そしてなぜ見かけなくなったのかまで、実例やデータをもとに解説しつつ、次に流行るミームの条件や展望もまとめました!
目次[ 表示 ]
2024年の春、「猫ミーム」がSNSを一色に染めました。
気づけばどのタイムラインにも猫があふれ、話題に乗り遅れることを恐れる声もたくさん聞かれました。しかし、今ではすっかり姿を消しています。
なぜ猫ミームはあれほど急速に流行り、そして一斉に見なくなったのでしょうか。
この記事では、猫ミームの元ネタや広がった理由、爆発力の背景、消えた理由、そして今後ネットでまた猫ミーム級のバズが生まれるにはどんな条件が必要かまで、第三者にもしっかり説明できるよう丁寧に解説します。
猫ミームとは?2024年春の“猫だらけ現象”
猫ミームとは、猫の動画や画像に定番のBGMや字幕を組み合わせた、インターネット発のユーモアコンテンツです。2024年2月頃からTikTokやYouTube Shortsで急増し、タイムラインが“猫だらけ”と感じられるほど一斉に流行しました。

猫ミームの主な特徴は以下の通りです。
- 日常や“あるある”を猫で再現した動画や画像
- 決まった編集テンプレートやBGM
- 誰でも参加しやすい簡単な構成
- SNSでハッシュタグ「#猫ミーム」として大量投稿
2024年春、TikTokやInstagramのリール、YouTube Shortsの“おすすめ”欄は、猫がジャンプしたり転んだりする短い動画で埋め尽くされていました。
日常にあふれる猫の魅力と、編集アプリの普及が組み合わさり、「見ていて癒やされる」「思わず真似したくなる」空気が一気に広がったのです。
猫ミームの元ネタは何?どこから始まったのか
猫ミームの原型は、海外のショート動画文化にあります。特に2024年初頭、TikTokで流行した英語圏の“cat meme”動画が日本でも急拡大しました。
主な元ネタは次の通りです。
- 海外ユーザーが投稿した“失敗ジャンプ”や“予想外の猫の行動”動画
- BGMは明るくテンポの良い電子音や、CapCutテンプレートで人気の“Cat Vibing”系楽曲
- 画面下部に太字で字幕が入り、「猫の心の声」や“人間あるある”を重ねるパターン
日本では、これらの動画がX(旧Twitter)やInstagramで紹介され、BGMや字幕テンプレートが流用・改変されて広がりました。
TikTokで「#猫ミーム」と検索すると、2024年3月時点で1日1万件を超える投稿が記録されています(参照:note.com、TikTokトレンド分析)。
編集アプリ「CapCut」などで無料BGMやテンプレートが公開されていたことも、爆発的流行の土台となりました。
猫ミーム なぜ流行った?爆発的バズの理由
猫ミームがここまで急拡大した背景には、いくつもの要素が重なっています。

- テンプレ構成が誰でも簡単に再現できた
SNSに最適化された“型”があり、編集アプリで動画や画像を数分で作れました。これにより、動画制作の経験がない人でも気軽に投稿でき、「自分も参加したい」「流行に乗り遅れたくない」心理が加速しました。 - 猫という存在の普遍的な人気・癒やし
猫は世代や国を問わず愛されており、見ていて「ほっとする」「癒やされる」ため、SNSでも共感が生まれやすい題材でした。
家で飼っている猫や、街で見かけた猫を気軽にミームにできる身近さが、投稿のハードルをさらに下げました。 - ショート動画SNSの“おすすめ”に乗りやすかった
TikTokやYouTube Shortsなどでは、短尺・テンポの良い動画がアルゴリズムで拡散されやすい傾向があります。
BGMやフォーマットがテンプレ化していたため、次々に関連動画が“連鎖”し、急速に広がりました。 - 爆発的な投稿数・再生数
2024年3月のピーク時には、「#猫ミーム」関連で1日あたり1万件を超える動画投稿が確認されました(参照:kamuitracker.com、find-model.jp)。
Z世代の間では、「グループLINEで送る」「友達のSNSで回ってきた」など、共通言語として使われるようになりました。
どうして見かけなくなった?猫ミームが消えた理由
猫ミームは、急速に拡大した分、わずか数ヶ月で“見かけなくなった”現象でもあります。
- テンプレ化・量産で鮮度が落ちた
最初は新鮮だった猫ミームも、同じ構成やBGMの投稿が増えるにつれて「またこれか」と思う人が増え、飽きが早く訪れました。SNSミームの流行が“テンプレ大量生産→飽和”に向かうサイクルはますます加速しています。 - SNS時代の“ミームのサイクルが早い”
2024年春から初夏にかけて爆発的に増えた猫ミームは、その後急速に減少。同年内には、ほとんど見かけなくなりました。新しい流行や話題が次々に現れる中、SNSユーザーの関心はすぐ次のコンテンツへ移ります。 - 次の大きなミームが現れていない
2025年夏現在、猫ミーム級にSNSを一色に染めるような現象は新たに生まれていません。
猫ミームは「みんなで一斉に盛り上がるネット現象」の象徴的な存在となっています。
編集部で体験した「猫ミーム」の制作と気づき

編集部でも猫ミームを実際に作ってみました。
スマートフォンで猫の動画を撮影し、流行のBGMと字幕を重ねて仕上げるだけ。数分で完成し、その手軽さに驚きました。最初は新鮮で楽しめましたが、いくつか作るうちに「どれも似てくる」ことや「次第に飽きてしまう」点にも気づきました。
やってみて、「一斉に広がった理由」と「すぐに見かけなくなった理由」の両方がよく分かる体験でした。
今後、猫ミーム級・それ以上のバズは生まれるか
猫ミームは2024年の短期間に社会現象レベルで拡大し、わずか数ヶ月で姿を消しました。この体験はネットミームの本質と、今後の展開を考える上で大きなヒントを与えています。
次に“猫ミーム級”の社会現象を生むには、いくつかの条件が考えられます。
- テンプレ化できて誰でも真似できる“型”があること
動物や日常の小さな出来事など、参加しやすい題材が広がりの核となります。 - 「共感」や「癒やし」「意外性」が同時にあること
多くの人が「やってみたい」「見せたくなる」と思える仕掛けが大切です。 - 動画アプリやSNSのアルゴリズムと親和性が高いこと
短尺・ループ・人気BGMなど、おすすめ欄で拡散されやすい要素。 - 複数SNSをまたいで一気に拡大すること
TikTok、YouTube Shorts、Instagramリールなどで同時多発的に盛り上がる現象。
パロディや二次創作が生まれる“余白”があること
参加者自身がアレンジを加えたり、シリーズ化しやすい“自由度”も必要です。
未来のネットミームが生まれる条件
今後は、AIやARエフェクトの技術を使った新しいタイプのミームや、
世代を問わず家族や友人グループで参加できる“共通体験型”ミーム、
または社会的な話題やニュースとユーモアを掛け合わせた現象などが次の波になる可能性があります。
例えば、AIによる動物化エフェクトや、ARで自分の部屋に“ミームキャラ”が現れる動画、
家族全員や友人が一緒に真似できるフォーマットなどが同時多発的にバズれば、
猫ミームを超える盛り上がりが起きるかもしれません。
現在(2025年夏)、猫ミームのような一斉バズ現象は出てきていませんが、
ネットミームのトレンドは絶えず動いています。
「みんなが同じ“型”で参加したくなる」「共感や驚きを生む」そんな仕掛けが次のムーブメントを生むでしょう。
参照元・引用
- note.com「猫ミームの元ネタと流行分析」
- find-model.jp「SNSで流行した猫ミームの特徴」
- kamuitracker.com「YouTubeにおける猫ミームバズの動向」
- canvas.d2cr.co.jp「Z世代とネットミームの消費サイクル」
- Googleトレンド推移データ
- TikTok・YouTube Shorts・Instagramの公式インサイト
編集部独自リサーチ・体験談