日々の生活から解放されて、非日常を味わってみたいと思うことはありませんか?
近年世界的にブームの大自然で知恵を絞る新たなアウトドアスタイル。
それが「ブッシュクラフト」!
ブッシュクラフトについて初めて知った人もいるかもしれません。
ブッシュクラフトには明確な定義はありませんが、キャンプとの違いなども踏まえながら一体どんなものか説明していきます。
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1.ブッシュクラフトとは
ブッシュクラフトの由来は?
「ブッシュ」は英語で薮や茂み、「クラフト」は工作や技術という意味があります。
そこから、自然の中のモノを利用し何かを作るという意味になります。
森林等の自然環境の中における技術や知恵の総称が「ブッシュクラフト」です。
また、そんな自然と共生するアウトドアスタイルそのものも「ブッシュクラフト」と呼びます。
ちなみに、ブッシュクラフトをする人をブッシュクラフターと呼んだりもします。
ブッシュクラフトとキャンプの違い
ブッシュクラフトとキャンプの違いは、必要なものを自作することになります。
現代のキャンプでは、便利で快適なギアなしでは成り立たないというほど、道具の力に頼っていますよね。
自然の中で快適に過ごせるようなグッズを準備をして行うのがキャンプです。
一方で、自然そのものを利用して過ごす楽しみ方をするのがブッシュクラフトです。
自然の中に持ち込むものを減らし自然の資源を活用するキャンプであれば、それはもうブッシュクラフトであるといえるでしょう。
ブッシュクラフトの魅力
初級者から上級者まで楽しめる(幅の広さ)
勘違いされてしまいがちですが、ブッシュクラフトは決してキャンプ上級者だけが楽しむものではありません。
自分で挑戦する難易度を変えていけるので、初心者から上級者まで楽しむことができる幅の広さが魅力です。
たとえばいつも火おこしにガスバーナーや着火剤などを使っていた方が、それらを利用せずに原始的な火おこしを始めてみるだけでもブッシュクラフトのスタートだといえます。
初心者は、普段のキャンプで何気なく利用している道具を使わずに、1つ自然のモノだけで行うだけでも楽しめるかもしれません。
キャンプをやっていくと道具が増えますが、ブッシュクラフトの場合は知識が増えていき持っていく道具が減っていくのが楽しみだったりします。
大自然を生き抜く体験
ブッシュクラフトの最大の魅力は自然をより身近に感じることです。
道具をできるだけ使わないため、非日常的な体験をすることだといえます。
大自然の中で必要なものを自分で作ることによって、普段のありがたみ、達成感、モノを作る楽しさを味わうことができます。
作る大変さはありますが、それ以上に「大自然を生き抜く」ということを実感し楽しめる事ができるのです。
いざという時のスキルが身につく(災害時、野宿するノウハウ)
ブッシュクラフトではサバイバル術を趣味として遊びながら学ぶことができます。
実際にさまざまなキャンプ場で、親子で参加する事ができるブッシュクラフトの体験会や講習会が多く実施されています。
これらの体験会や講習会は災害時のことを考え実施されているものが多く、家族でブッシュクラフトに挑戦する方も増えてきています。
ブッシュクラフトで楽しみながら学んだノウハウ・知識は、災害時に役立てられるものが多いと高く評価されています。
2.ブッシュクラフト・サバイバル時の注意点
場所の確認
私有地への無断立ち入り
ブッシュクラフトではキャンプ場を利用せずに野営を考えている人も多いでしょう。野営とはキャンプ場以外にテントを張ることです。
キャンプ場ではない山の中や海辺や河川で行われることが多いですが、日本では野営が行える場所は限られてしまっています。
まだ誰のものでもない山というのは日本にはないといっても過言ではありません。
誰もいない放置されているような山であっても、誰かの私有地である可能性が高いです。
許可なく私有地での野営は不法侵入となってしまうので注意してください。
直火がOKな場所かどうか
いきなり1人で自然の中に入るよりは、まずはキャンプ場でするのをオススメします。
キャンプ場で注意して確認してほしいのが、直火可能かどうかです。
直火不可のキャンプ場も結構あるので、直火不可のキャンプ場では焚火台は準備していきましょう。
焚火台を置いて電子ライターや着火剤を使わず火を起こすとなっても、初心者の方には結構な労力が必要となり十分ブッシュクラフトを楽しめると思います。
自然破壊
薪集めは必要最低限に(生木は切っちゃダメ)
野草採取のマナー
野草採取のマナーとして、常に植物の生息数に気を配って、できるだけ成長に影響が出ない程度の採取にとどめましょう。
また、木や茎をむやみに折らないようにしましょう。山菜に季節になるとタラの芽やコシアブラの枝や幹が折られて、立ち枯れしている個体をよく見かけます。タラの木などは栽培されている場合は枝を折って収穫量を増やしたり、挿し木することもありますが、野生種はしっかり管理された栽培種に比べると土も肥えておらず、栄養状態が良いとは言えませんので故意に折るのはやめておきましょう。
命を最優先に考える
ブッシュクラフトはあくまでもアウトドアです。辛いと感じたらすぐに撤収することを考えましょう。
危険なエリアに侵入しない
整備されていないところでの野営の場合、急な崖などには注意が必要です。
また、整備されていない自然の中ですと怪我もしやすいです。ヒルやマダニなどの感染症を引き起こす生物や、ヘビやムカデなどの毒を持った生物がいる危険エリアには近づかないようにしましょう。
万が一の対策をする
極端なルールを自分に設けず、必要なものはしっかりと取り入れていきましょう。
万が一の時に備え、必要になる可能性のある道具を用意しておくのも大事なことです。
特に初めて道具を減らす場合には、減らしてしまう道具をいざという時のために用意しておくといいでしょう。
なるべく1人で行かない
万が一の対策をしておいても、何が起きるかわかりません。
何かあった時のために、身内などにアウトドア先を知らせてから出発するようにしましょう。
全て元通りにして帰る
ブッシュクラフトが終わった後は、全て元通りにしましょう。
特に直火で火おこしをした場合、直火の後をそのままにしていても自然に帰りません。
また焚火台を利用した際に比べて火災のリスクが高まるので、消火活動を徹底した上で、灰や炭となった木々は持ち帰りましょう。
3.ブッシュクラフトに必要な事前準備
日程や場所の決め方
ブッシュクラフトを始める際は場所選びには注意してください。
場所によっては寒さなどが尋常じゃないことがあります。
必ず出向く際は天候や気温を確認してから出発しましょう。
またブッシュクラフトは自然と共に行うため、天候にとても左右されるので日程を決める際は注意してください。
さらに、トイレの有無は確認しておきましょう。もしトイレがないところに行くならば、携帯トイレをちゃんと持っていくようにしましょう。
野営地を決める
ブッシュクラフトは実施する場所でかなり変わってくるものです。ここでは、具体的にどのような場所があるか紹介していきます。自分に合った場所を選ぶようにしましょう。
野営キャンプ場
キャンプ経験もあまりなく、まずは簡単にブッシュクラフトをやってみたいという人には野営キャンプ場がオススメです。キャンプ場で道具を使ってできることを、敢えて原始的にやってみるのが、初心者にはいいと思います。
専用フィールド
ブッシュクラフト専用フィールドというのがあります。
野営キャンプ場とは違いブッシュクラフトをする人のみが集まった施設です。
管理人やブッシュクラフト仲間がいるので、何かあった時は安心ですね。
専用フィールドでは体験会や講習会がなどが開かれていることが多いです。
無人島
「島」でブッシュクラフトをしたい場合、無人島がオススメです。
無人島生活を一度は経験してみたい方も少なくないんじゃないでしょうか。
最近ではキャンプのできる無人島もかなり増えてきています。
私有地・山
山はほとんどが誰かの所有物になっているケースが多いと言いましたが、許可を所有者に許可を取って山で行うという手もあります。
それか、いっそのこと山を購入してしまいましょう。
山の相場は広さや地域によって価値が変わるので一言では言えませんが、例えば関東近郊で3000m²で200万円しないそうです。
オススメの場所は下記の記事『ブッシュクラフト(サバイバル)可能なキャンプ場5選』でご紹介しています。
道具を揃える
ブッシュクラフトはその人のレベルによって必要な道具も変わってきます。
以下の道具は最低限必要な道具となっています。
☑ナイフ
☑ロープ(パラコード)
☑手斧
☑シュラフ・タープ・テント
☑レザーグローブ
☑ファイヤースターター
☑水筒・ウォーターバッグ
ナイフは木を削って、箸や食器を作ったり、薪を細かく割る時にも使用したりします。しかし、ナイフで割れないような大きな薪は手斧を使って割った方が効率良いです。
また、自然の中で資源調達することが多いブッシュクラフトでは、素手では怪我をしてしまう事があります。薪を集めたり、木を削ったりするときは手を保護するレザーグローブを着用するといいでしょう。
その他、初心者の方はシェラカップもあると便利です。シェラカップとはアルミ、チタン、ステンレスなどの金属でできたカップのことです。そのまま火にかけることができるため王を沸かしたり、スープを作ったり、蓋をして米を炊くなど簡単な料理器具になります。軽量でカラビナに付けて持ち運ぶのにも便利です。
事前に確認すべきこと
登山届(入山届)
登山をするために山に入る時、「登山届」というものをその地域の県警に提出します。万が一の遭難があった時に迅速な救助活動をするために利用されます。野営をする際にも提出しておくとよいでしょう。
遊漁券・釣り券(釣りをする場合)
ブッシュクラフトで食料を現地調達する際の手段で「釣り」が代表的です。
しかし河川で釣りをする際は「遊漁券」を提携することが必要です。遊漁券を買わずに無許可で釣りを行うと密漁になります。
4.まとめ
ブッシュクラフトは自分で難易度を変えられる自然と共存して楽しむアウトドアです。
自分好みのスタイルを見つけて、自分に合ったスタイルを見つけていくといいでしょう。
怪我やマナーに気を付け、マナーを守って大自然を楽しみましょう!