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Excelの条件付き書式について
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Excelの条件付き書式とは、指定した範囲の値や数式に対して条件を定め、その条件を満たしたセルの書式を反映するものです。強調表示は、文字列に対する指定や羅線に対する指定、セルの背景塗りつぶしなど、様々な方法を選ぶことができます。
表やデータが見やすくなり、業務効率アップにつながる便利な機能ですので、ぜひこの記事を通してマスターしてみてください。
Excelの条件付き書式を使うと便利なシーンとは?
Excelの条件付き書式がよく使われているシーンはいくつかあります。
例えば、カレンダーで土曜日は青色、日曜日と祝日は赤色で表示させるなど、特定の文字列だけを目立たせたい時や、売上などの目標管理で、ある基準の数値を上回ればセルに色付くようにしたい時などです。
また、タスクの期日が迫っているものを色付くようにしておくと、アラート代わりにもなりTODOリストとして使用できます。
Excelの条件付き書式の基本的な使い方
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条件付き書式は、文字列にもセルにも羅線にもできますし、条件も様々な設定をすることが可能です。ここからは、Excelの条件付き書式の基本的な使い方を、いくつかのパターンに分けて解説していきます。
目立たせたい文字列のセルに色付けする手順6つ
1つ目は、目立たせたい文字列のセルに色付けするパターンです。このパターンの手順を6つのステップに分けて見ていきましょう。
操作方法まで詳細に記載しているので、初心者の方も安心して参考にしてみてください。
1:条件付き書式を設定する範囲を選択する
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はじめに、条件付き書式を設定したいセルの範囲を選択しましょう。
設定したいセルの範囲の中で一番端のセルにカーソルを合わせます。左クリックをしながらカーソルを引っ張っていくと、複数個のセルが選択できます。
2:【条件付き書式】をクリック
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【ホーム】タブの中にある、【条件付き書式】をクリックします。【ホーム】タブはExcelの左上にあり、【条件付き書式】は【ホーム】タブの中の上部、真ん中より少し右側にあります。
3:【セルの強調表示ルール】の【文字列】をクリック
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【条件付き書式】をクリックするとドロップダウンされるいくつかの項目の中から、【セルの強調表示ルール】にカーソルをあて、【文字列】をクリックします。
【セルの強調表示ルール】は、カーソルをあてるだけで次の選択肢が表示されるようになっているためクリックは不要です。
4:目立たせたい文字列を入力
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出てきたダイアログボックスに、色付けの条件となる、目立たせたい文字列を入力します。例えば、「未完了」と入力されたセルを色付けたいのであれば、「未完了」と入力するということです。
5:書式を設定
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目立たせたい文字列に対して、どのような強調表示を行うかを設定します。同じダイアログボックス内の「書式」と書かれた項目で設定します。
デフォルトでは、「濃い赤の文字、明るい赤の背景」が選択されていますが、右側の矢印をクリックすると、別の選択肢も出てきます。
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その選択肢の中に設定したい書式がなければ、「ユーザー設定の書式」をクリックします。別のダイアログボックスが出てくるため、【塗りつぶし】タブを選択し、好きな色を選ぶことも可能です。
6:プレビューを確認しOKをクリック
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はじめに選択した条件付き書式を設定するセルの範囲のうち、目立たせたい文字列のセルに設定した書式のプレビューが表示されます。
プレビューを確認し、問題なければ、OKをクリックします。これで目立たせたい文字列のセルに色付けができます。
【セルの強調表示ルール】にないルールを作る手順6つ
2つ目は、【セルの強調表示ルール】にないルールを作るパターンです。手順を6つのステップに分けて見ていきます。
この手順をマスターすれば、様々な条件の書式設定が可能となりますので、ぜひトライしてみてください。
1:条件付き書式を設定する範囲を選択する
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はじめに、条件付き書式を設定したいセルの範囲を選択しましょう。
設定したいセルの範囲の中で、一番端のセルにカーソルを合わせます。左クリックをしながらカーソルを引っ張っていくと、複数個のセルが選択できます。
2:【条件付き書式】をクリック
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【ホーム】タブの中にある【条件付き書式】をクリックします。【ホーム】タブはExcelの左上にあり、【条件付き書式】は【ホーム】タブの中の上部、真ん中より少し右側にあるため探してみてください。
3:【新しいルール】をクリック
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【条件付き書式】をクリックするとドロップダウンされるいくつかの項目の中から、【新しいルール】をクリックします。真ん中より少し下の方にあるので探してみてください。
4:ルールの種類を選択する
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「新しい書式ルール」のダイアログボックスが表示されるので、ルールの種類を選択します。
もし、必要なオプションが表示されない場合は、「数式を使用して、書式設定するセルを決定」を選択します。これを選択すれば、数式によってどのセルをどのように書式設定するか決めることが可能です。
5:ルールの内容を編集する
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ダイアログボックス内の、ルールの種類の選択の下にあるルールの内容を編集していきます。自身で独自に設定したい強調表示のルールを作成し、書式設定のオプションを細かく指定していきましょう。
6:プレビューを確認しOKをクリック
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同じく「新しい書式ルール」のダイアログボックス内の「プレビュー」を確認します。ここに設定した書式ルールが反映されているため、問題がなければOKをクリックしましょう。
これで【セルの強調表示ルール】にないルールの作成が完了です。
目立たせたい文字列を含む行に色付けする方法手順6つ
3つ目は、目立たせたい文字列を含む行に色付けをするパターンです。1つ目のパターンで、目立たせたい文字列のセルのみに色付けする方法をご説明しましたが、その色付け範囲を行に拡大させるバージョンです。
基本的な手順ですので、ぜひマスターしてください。同じく6つのステップに分けて見ていきましょう。
1:条件付き書式を設定する範囲を選択する
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はじめに、条件付き書式を設定したいセルの範囲を選択しましょう。このとき、色付けしたい範囲をすべて選択するのがポイントです。
設定したいセルの範囲の中で一番端のセルにカーソルを合わせ、左クリックをしながらカーソルを引っ張っていくと、複数個のセルが選択できます。もし行全体を色付けしたいのであれば、Excelの一番左の行数の数字をクリックすると行全体の選択が可能です。
2:【条件付き書式】をクリック
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【ホーム】タブの中にある【条件付き書式】をクリックします。【ホーム】タブはExcelの左上にあり、【条件付き書式】は【ホーム】タブの中の上部、真ん中より少し右側にあるので、探してみてください。
3:【新しいルール】をクリック
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【条件付き書式】をクリックするとドロップダウンされるいくつかの項目の中から、【新しいルール】をクリックします。真ん中より少し下の方にあるので探してみてください。
目立たせたい文字列のセルのみに色付けする場合とは手順が異なりますので注意しましょう。
4:ルールの種類で【数式を使用して書式設定するセルを決定】を選択
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「新しい書式ルール」のダイアログボックスが開かれます。ダイアログボックスの一番上の、ルールの種類の選択の中から、【数式を使用して、書式設定するセルを決定】を選択しましょう。
5:ルールの内容を編集する
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ダイアログボックス内の、ルールの種類の選択の下にあるルールの内容を編集していきます。まず、書式設定欄に数式を入力しましょう。
例えば、D列の530mと同じ数値の行に色をつけたい場合、「=$D3=”530m”」という数式を入力しますが、これは、「D3のセルが530mと同じ場合」という意味の数式です。行を色付けする場合の数式は、アルファベットの前に「$」をつけ、列を固定する必要があります。
【書式】→【塗りつぶし】の順でクリックし、塗りつぶしたい色を選択しましょう。選択できたらOKをクリックします。
6:プレビューを確認しOKをクリック
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OKをクリックすると、「新しい書式ルール」のダイアログボックスに戻ります。ダイアログボックス内の「プレビュー」に、【書式】で設定した書式ルールが反映されているため、確認のうえ問題がなければOKをクリックしましょう。
これで目立たせたい文字列を含む行への色付けが完了です。今回は、C列の数値が60以上の行に色をつけたい場合を例としましたが、「(等しくない)」や「<=(以下)」の演算子を使うなど様々な数式で対応可能なので、設定したい条件にあわせてください。
Excelの条件付き書式の設定を修正する手順4つ
プレビューを確認し、OKをクリックしたとしても、実際にExcelに反映された書式を見たときに条件が間違えていたり、書式が思っていたものと異なったりする場合もあるでしょう。そういった場合に、条件付き書式の設定を修正する方法があります。
この方法を一度覚えてしまえば、納得がいくまで修正を繰り返すことができます。条件付き書式の設定の修正方法について、4つのステップに分けて説明します。
1:【条件付き書式】をクリック
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【ホーム】タブの中にある、【条件付き書式】をクリックします。【ホーム】タブはExcelの左上にあり、【条件付き書式】は【ホーム】タブの中の上部、真ん中より少し右側にあるので、探してみてください。
2:【ルールの管理】をクリック
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【条件付き書式】をクリックするとドロップダウンされるいくつかの項目の中から、【ルールの管理】をクリックします。ドロップダウンされる項目のうち、一番下にあります。
3:修正したい条件付き書式を選択
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「条件付き書式ルールの管理」のダイアログボックスが表示されます。「書式ルールの表示」で「このワークシート」を選択すれば、シート内に適用しているすべての条件付き書式が出てきます。修正したい条件付き書式を選択し、【ルールの編集】をクリックしましょう。
【条件付き書式】をクリックする前に、特定の修正したいセルや範囲を選択しておけば、デフォルトで「書式ルールの表示」には「現在の選択範囲」が出てきますので、プルダウンを変更しなくても、修正したい条件付き書式が一発で表示される状態にすることが可能です。
4:ルールの編集をしてOKをクリック
【ルールの編集】をクリックしたら、「書式ルールの編集」のダイアログボックスが表示されます。そこで、修正したい設定を編集します。修正できたら、OKをクリックしましょう。
「条件付き書式ルールの管理」のダイアログボックスに戻ります。そのダイアログボックスのOKもクリックすれば、Excelに修正内容が反映されるでしょう。
これで、条件付き書式の設定の修正が完了です。
Excelの条件付き書式の設定を削除する方法
一度設定したExcelの条件付き書式を削除することも可能です。
まず、条件付き書式の設定を削除したいセルの範囲を選択します。そして、【ホーム】タブの中にある【条件付き書式】をクリックし、ドロップダウンされた項目の中から【ルールのクリア】にカーソルをあて、【選択したセルからルールをクリア】をクリックします。
これで条件付き書式の設定の削除完了です。シート内の条件付き書式をすべて削除したい場合は、【ホーム】→【条件付き書式】をクリックし、【ルールのクリア】にカーソルをあて【シート全体からルールをクリア】をクリックすると一括削除が可能です。
Excelの条件付き書式を使いこなそう
Excelの条件付き書式は、覚えると非常に便利で効率アップに直結する機能です。難しいという先入観や苦手意識があって、使いこなせていない方も多いでしょう。
この記事を参考に、Excelの条件付き書式をマスターしてみましょう。