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WordでPDFを編集するときの手順7つ|メリットや注意点も紹介

PDFPDF編集WordOfficeビジネススキル

2021/05/07

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PDFとは?

PDFはAdobe社が開発した、ハードウェアやOS、ソフトウェアなどの環境に依存せず、同じ形式で文書を参照できるファイル形式です。

ワープロソフトで作成した文書は印刷に使うパソコンやプリンタによって、文字フォントが異なってしまったり、1行あたり、1ページあたりに印刷できる文字数が異なってしまったりすることもありますが、PDF形式で保存された文書はどの環境でも同じように出力できます。

紙に代わって正式文書として使われることを想定されており、セキュリティ面から文書改竄がされないよう、基本的に編集はできません。

PDFを編集する必要がある場面とは?

改竄にあたるような編集をできないことがPDFファイルの信頼につながっていますが、PDFファイルでありながら、編集を必要とする場面もあります。

例えば、個人情報の含まれるPDFファイルを個人情報部分のみ隠した状態で提示する必要がある場合、個人情報部分に「塗り潰す」という編集ができれば、手間が少なく提示可能になります。

PDFを編集する方法3つ

PDFの編集方法は複数あるため、編集の目的に応じて適した方法を選ぶようにしましょう。ここでは、「直接編集」と「背景としての編集」「Wordを使った編集」という3つの方法を紹介します。

それぞれ、どのような目的のときに適しているか、編集したPDFはどのような状態になるのかなど、特徴を把握しましょう。

1:PDFを直接編集する

PDFの直接編集は、文章そのものや文書の体裁などをワープロ編集と同じように行う編集方法です。「タッチアップ」とも呼ばれています。

Wordのようなワープロソフトを使って文書を作成し、配布するときだけPDF化し、編集が必要なときは再度ワープロ文書を直してPDF化し直すという運用の仕方もあります。

しかしながら、PDFファイルを相手とやり取りをして修正を加えていく必要がある場合は、直接編集が必要になります。

2:PDFを背景として編集する

PDFの編集方法には、PDFの内容を背景として利用し、編集したい文字や画像の前景として編集後の文字や画像を配置するタイプもあります。

PDFを背景として編集する方法を採用しているツールの中には、編集した部分のみを印刷できるものもあります。PDFを背景として編集するツールの中には、背景として使うPDFが画像化されてしまうものもあるので、使い勝手を確認しておく必要があります。

3:WordでPDFを編集する

WordにはPDF形式のファイルを読み込める機能があります。ただし、Word文書を読み込むときのように、完全に元文書の形式のままで読み込めるとは限りません。

ファイル形式が異なるので仕方のないことともいえますが、元のPDFファイルを壊してしまうわけではないため、試してみて問題はありません。PDFファイル内の文字配列を解析してWord化するサービスを利用する方法もあります。

WordでPDFを編集するメリット

PDF形式のファイルを作成したり、PDF形式のまま直接編集したりするためには、PDF形式の生みの親であるAdobe社の専用ソフトを使うのが一般的です。しかしながら、PDF形式のファイルを編集する頻度が低い場合は、専用ソフトは出番の少ない資産となってしまいます。

PDF形式のファイルを編集するときに、形式が崩れるリスクがあるとしても、Wordを使って編集することにもメリットがあります。ここでは、Wordを使ってPDF編集を行うメリットを紹介していきます。

レイアウトが崩れても修正できる

WordでPDF形式のファイルを読み込んだ場合、見た目通りに読み込めることもありますが、レイアウトや体裁が崩れてしまうこともあります。PDFファイル内部での文字の扱いがWordとは異なるため、変換できない部分があることは仕方のないことです。

読み込んだときに本来のPDF文書と体裁が異なってしまった場合でも、Wordならレイアウト編集・文字編集、いずれも得意とする分野のため、通常のWord文書と同様に編集して修正できます。

簡単に編集できる

Wordを普段の業務で使っている人にとっては、PDFをWordで読み込んでしまえば、その後の作業は「いつもの作業」のように行えます。多少体裁が崩れてしまうというリスクを負っても、使いなれたWordを使って文書編集できるので、作業効率はよいといえるでしょう。

既存のPDF文書をもとに、大幅に内容を変更して新たな文書や改正版文書を作成する場合などは、Word化することで使い慣れた機能を使って追記・編集していけます。

WordでPDFを編集するときの手順7つ

WordのPDF読み込み機能は、Word2013以降のバージョンで利用できます。特別用意しなければいけないアドオンやプラグインなども必要なく、いつも使っているWordで読み込みが可能です。

念のためWordのバージョンを確認し、Wordで読み込んでみたいPDFファイルを用意したら、以下に紹介する手順でPDFの読み込みと編集を試してみましょう。

1:Wordを開く

通常のWord文書と同じ手順でPDFを開きます。ファイルの開き方には複数の方法がありますが、ここではファイルメニューから順次メニューをたどって開く方法で紹介します。

Wordを起動したら、Word画面のメニューから「ファイル」を選択し、「開く」をクリックします。

2:編集するPDFをWordで参照する

Wordの「開く」画面で、開きたいPDFファイルが保存されている場所を指定します。「開く」画面に該当フォルダが表示されている場合は、そのフォルダをクリックします。該当フォルダが表示されていない場合は、「開く」画面の「参照」をクリックします。

「参照」が表示されていない場合は「このPC」や「コンピューター」などをクリックすると「参照」が表示されます。これらの表示は使用するWordのバージョンによって異なります。

3:参照したPDFを開く

「参照」をクリックすると「ファイルを開く」ダイアログが表示されます。読み込みたいPDFファイルを保存してあるフォルダを指定しましょう。

ファイル形式を指定しなくても、デフォルトで選択されている「すべてのWord文書」形式のままで、PDFファイルは「開く」対象として表示されます。読み込みたいPDFファイルをクリックで選び、「開く」をクリックします。

4:PDFをWordに変換する

PDFファイルを指定して「開く」をクリックすると、「処理に時間がかかり、PDFと同じ表示にならない」旨の警告が表示されます。警告ダイアログの「OK」をクリックするとPDF形式からWord形式への変換が開始されます。

5:開いたWordの編集を有効にする

PDFからWordへの変換が完了するとWordの画面が表示されます。警告ダイアログにあったように、形式が崩れている場合は、ここから先「Word文書」として体裁を直したり、追記していくことになります。

Word画面上部に「編集する必要がなければ、保護ビューのままにしておくことをお勧めします」と表示されている場合は、「「編集を有効にする」をクリックして編集可能な状態にします。

6:開いたWordを編集する

Wordとして開かれた文書は、Word文書として自由自在に編集していくことができます。体裁を整えたり、文章を追記したり、必要な編集を通常のWord利用時と同じように行えます。

7:編集したWordを保存する

Wordで編集した文書は、Word形式でもPDF形式でも保存可能です。PDFファイルを読み込んだ場合、Wordのタイトルバーには「〇〇.pdf」のように読み込んだファイル名が表示されていますが、「上書き保存」を選んでもPDFファイルには上書きされません。

「上書き保存」でも「名前を付けて保存」でも、「[PDFファイル名].docx」による保存ダイアログが表示されます。そのままの名前で保存することも、名前を変えて保存することもできます。PDF形式で保存する際は、ファイルの種類で「PDF」を指定します。

PDFを直接編集をする際に注意すること

PDFファイルを使った直接編集を行う際は、PDFで表示されているそのままの形式が維持できるか、すべての情報を修正可能か、など注意しておくポイントがあります。ここでは、PDF直接編集を行うときに理解しておきたい注意点を紹介します。

全体のレイアウトが崩れることがある

PDFファイル内においては、データの持ち方がワープロソフトとは異なるため、データ解析の方法によっては体裁が崩れることがあります。

PDF文書は、どの環境でも同じレイアウトで表示されるようにファイル内に情報が埋め込まれていますが、編集ツールで再現できるとは限りません。元のPDFレイアウトを完全再現できるわけではないことを理解しておきましょう。

同じフォントが使えない場合がある

PDFファイルを参照すると、どの環境でも同じフォントで表示されますが、ワープロソフトやPDF編集ツールでは、使用する環境で用意されているフォントしか使えません。

直接編集では元のPDF文書と同じフォントを使えない可能性があることを理解しておきましょう。

アプリでPDFの編集をする際に注意すること

PDFの編集は直接編集だけでなく、いろいろな編集方法があります。ここでは、PDFに直接編集以外の編集を加える際に、把握しておきたい注意点を紹介します。

PDFは異なる環境でも同じ状態で文書を提供することを目的としたファイル形式ですが、ファイルを改竄できない前提であるためセキュリティ目的でも使われています。これらの点も踏まえ、編集の注意点を理解しておきましょう。

墨消しの方法に注意する必要がある

PDFの編集として、「墨消し」もよく利用されています。「墨消し」とは、PDFファイルの中の氏名や住所などを黒く塗りつぶす編集です。個人情報や秘密情報の部分に行われる「墨消し」ですが、墨消しされたデータは削除されるわけではなく、墨消しデータをかぶせてあるだけです。
見た目上は情報を保護できますが、PDFファイルのデータとしては情報を抜き取られる危険性は残っています。

PDFを背景としたときに画像化される場合がある

PDFの編集方法には、元のPDFを背景として利用する方式もあります。PDFを背景として編集を重ねるタイプの編集方法では、元PDFの内容が画像化されるツールもあります。

画像化されると、PDF文書を写真で撮り、画像として貼り付けているのに近い状態になります。ファイルサイズが大きくなることもあるので、ツールの仕様も把握しておきましょう。

PDFの編集方法を知ろう

PDF形式は環境に依存せずに同じ状態で表示される文書を提供できるので、環境の異なる場所で使われる文書を作成し配布するときに多く活用されています。PDFの編集が必要になったときには、編集の理由や用途を考え、一番適した編集の方法を選びましょう。

この記事を書いた人

Bee

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