皆さんは「頭痛」に悩まされたことはありませんか?
日本人のうち約4,000万人が慢性頭痛を有すると推定されています。
多くの人が頭痛に関する悩みを抱えているからこそ、「頭痛ぐらいほっとけば大丈夫」と軽く考えている人も多いと思います。
しかし、症状が重い人だと日常生活に支障をきたすようになったりします。
更に、薬を買おうと思っても近くに薬局がなくて薬が買えずに我慢してしまうなんてこともあるのではないでしょうか。
そこで今回はそんな「頭痛」を薬を服用せずに治す方法をご紹介します!
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頭痛には2種類ある?
私達の身近な頭痛には主に「片頭痛(偏頭痛)」と「緊張型頭痛」の2種類あります。
以下にそれぞれの原因や特徴をまとめました。
片頭痛(偏頭痛)
片頭痛(偏頭痛)は何かしらの理由で脳の血管が急激に広がって起きます。
周囲の三叉神経を刺激し、その刺激で発生する炎症物質が更に血管を拡張して「片頭痛(偏頭痛)」を発症します。
ストレスから解放された際などにも起きやすく、なにもしていない週末にも頭痛がする場合があります。
更に、「寝すぎ」、「寝不足」、「疲労」、「光や音の刺激」、「女性ホルモンの変動」など、様々な原因が片頭痛(偏頭痛)を誘発すると言われています。
痛みは頭がガンガンして血管の拡がりがわかったり、体を動かすと更に頭痛がひどくなったりする特徴があります。
また、吐き気や嘔吐を伴うなど、日常に支障をきたす症状が出る人も多いのが特徴です。
緊張型頭痛
緊張型頭痛は頭の横の筋肉や肩や首の筋肉が緊張することで起きます。
筋肉の緊張で血流が悪くなることで、筋肉内に老廃物がたまり、その周囲の神経が刺激されて痛みが出ます。
精神的ストレスや身体的ストレスが緊張型頭痛を誘発する原因になることが多く、特にコンピューター作業などの「長い時間同じ体勢で仕事をしている人」に起こりやすいです。
更に、筋肉の緊張のみが原因ではなく、「うつ病」などの心のストレス・病気が原因となる場合もあります。
あなたはどのタイプ?頭痛の種類を見極めるチェックリスト!
「片頭痛(偏頭痛)」と「緊張型頭痛」の症状や原因の違いについてご理解頂けたでしょうか。
次に「片頭痛(偏頭痛)」と「緊張型頭痛」を見極めるチェックリストをご紹介します。
あなたも自分がどのタイプの頭痛で悩まされているのか確認してみて下さい!
片頭痛(偏頭痛)
片頭痛(偏頭痛)には以下のような特徴があります。
これらの症状が自分の頭痛の際の症状に当てはまっている人は「片頭痛(偏頭痛)」の可能性が高いです。
ガンガンと波打つような強い痛みがある |
月に数回繰り返し、数時間~3日間ぐらい痛みが続く |
動くと頭痛がひどくなる |
吐き気があったりひどい時は嘔吐してしまう |
光や音に過敏に反応してしまう |
頭痛が起きる前にキラキラした光が見えたり、ものがダブって見える |
緊張型頭痛
緊張型頭痛の人には以下のような特徴があります。
これらの症状が自分の頭痛の際の症状に当てはまっている人は「緊張型頭痛」の可能性が高いです。
圧迫感や締め付けるような痛みがある |
がまん出来る程度で仕事はこなせる |
体を動かしても症状がひどくはならない |
吐き気や嘔吐がない |
光や音が気になるとしてもどちらか一つもしくはあまり気にならない |
【種類別】頭痛の予防法を紹介!
自分かどちらのタイプの頭痛で悩まされているか判断できましたか?
「片頭痛(偏頭痛)」と「緊張型頭痛」によって予防法も変わってきます。
以下に各タイプ別の頭痛に効果的な予防法をまとめました。
頭痛に悩まされている人は是非参考にしてください!
片頭痛(偏頭痛)の人の効果的な予防法
片頭痛(偏頭痛)は発症してしまうと、症状の緊張型頭痛に比べて重く、日常生活に支障をきたしやすいので、事前に防ぐ事が重要です。
以下に片頭痛(偏頭痛)に効果的な予防法をまとめました。
自分の頭痛が起こりやすい環境をチェックする
自分がいつどんな環境で片頭痛(偏頭痛)が起こりやすいのかメモをしたりしながらチェックすることが重要です。
自分の頭痛が起こりやすい環境やシーズンなどを把握することで、頭痛が起こる前に避けることが出来ます。
例えば、人が多いところで頭痛になりやすいのか、寒暖差のある冬に起きやすいのか、太陽光に直接当たりすぎると頭痛になるのかなど自分の頭痛になりやすい傾向を把握することで予め対処できます。
人混みで頭痛になりやすい人は満員電車を避けてみたり、太陽光が苦手ならサングラスを持ち歩いてみたりと自分の頭痛が起こりやすい環境などを把握することで頭痛に悩まされることを避けることが出来ます!
規則正しい生活を心がける
片頭痛(偏頭痛)になる原因として、「寝不足」や「寝すぎ」、「疲労」などがあげられます。
それらの原因を解消するために毎日の規則正しい生活を心がけましょう!
特に平日は3時間ほどしか寝ずに週末は10時間以上寝るなどの「寝だめ」をすることは避けましょう。
寝だめをすると睡眠サイクルや生活習慣が崩れたりと根本的な改善にはならないため、疲れをしっかりとるためには毎日の睡眠を適切な時間取ることが重要です。
適切な睡眠時間は個人差がありますが、目安として「日中に眠くならないぐらいの時間」または「6~8時間」と言われています。
ストレス解消を心がける
ストレスを抱えすぎると頭痛を引き起こす原因になります。
そのため、適度な運動で体を動かし、ストレスを解消しましょう!
運動をすることで、交感神経が優位な時間が長くなり、ポジティブになりやすいということが研究でも分かっています。
軽い運動でも、ストレスを解消させるためのホルモンを分泌させてくれ、そのストレス解消を誘発するホルモンが心を安定化させる働きを持つ「セロトニン」や「エンドルフィン」といわれる物質を分泌させてくれるため、リラックス効果などが期待できます。出典:「医療法人社団 平成医会 運動がメンタルヘルスに与える影響」
頭痛を誘発する食品を控える
引用元:日本成人病予防協会
亜硝酸塩が含まれるハム・ソーセージ・サラミ、ヒスタミンを含むワイン、チラミンを含むチョコレート、ヒスタミンとチラミンを含むチーズなどは頭痛を起こしやすいと言われています。出典:「日本成人病予防協会 頭痛ー薬になる食材あれこれー」
そのため、頭痛が頻繁に起こる人などは上記のような頭痛の誘因となる食材を食べるのを避けてみましょう。
これらの食材を食べなければ頭痛が起こらないというわけではありませんが、頭痛を引き起こす原因を一つでも減らすことで回数が減る可能性があります。
緊張型頭痛の人の効果的な予防法
緊張型頭痛は片頭痛(偏頭痛)に比べると症状も軽く、耐えられるほどの辛さではありますが、症状が軽いからと無視するのはやめましょう。
以下に緊張型頭痛の人の効果的な予防法をまとめました。
長時間同じ姿勢をとらない
長時間同じ姿勢をとることによる筋肉の緊張により頭痛を引き起こしてしまうのが緊張型頭痛の特徴です。
そのため、どんなに集中していてもこまめに姿勢を変えるなどして筋肉の緊張を和らげるようにしましょう!
特にコンピューター作業が多い人は姿勢が長時間同じになりやすいので意識的に姿勢を変えるように心がけることが重要です。
肩、首をこまめに動かす
肩や首などの血行をアップさせることで緊張型頭痛を予防できる効果が期待できます。
こまめにちょっとしたストレッチなどをして血行の促進を促しましょう!
・首を左右に倒して動かす
・肩を上下に上げ下げする
・椅子に座ったまま背伸びをする
上記のような簡単なストレッチをこまめにすることで血行をアップさせ、緊張をほぐすことが出来るので、少し肩や首が凝っているかなと少しでも気になったらストレッチをするようにしてみましょう!
筋肉を収縮させないように心がける
体の凝っている部分を温めて筋肉を収縮させないように心がけるのも緊張型頭痛の予防には効果が期待できます。
ぬるめのお湯にゆっくりつかってみたり、ホットタオルや温湿布で温めるのも良いでしょう!
【種類別】頭痛の薬に頼らない治し方を紹介!
いくら予防をしていても頭痛が起こってしまう事はあります。
薬を買いに行く時間がない人や近くに薬局がなく、薬を買いにいけないなんてこともあると思います。
以下に薬に頼らなくても頭痛に効果がある治し方をまとめました。
片頭痛(偏頭痛)の人の効果的な治し方
痛む部分を冷やす
片頭痛(偏頭痛)の人は冷たいタオルや湿布などを傷む部分に当てると血管が収縮して痛みを和らげる効果が期待出来ます。
反対に、温めてしまう人も多いですが、片頭痛(偏頭痛)には血管を広げてしまうので温めるのは逆効果になります。
片頭痛(偏頭痛)の人は「冷やす」ということを頭に入れておきましょう!
暗い静かな場所で安静にする
光や外部の音で頭痛が起こっている場合もあるので、暗い静かな場所で安静にするようにするのも頭痛を治す効果が期待できます。
日中に頭痛が起こってしまい、暗い場所が見つからない場合は「アイマスク」や「サングラス」などを持ち歩くことで対処することができます。
カフェインを摂取する
頭痛がしはじめて早期の段階であれば、コーヒー、紅茶などに含まれるカフェインを適量摂取することで痛みを和らげる効果が期待できます。出典:「片頭痛の対処法 サワイ健康推進課 」、「アメリカ国立医学図書館」
カフェインには血管を収縮させる作用があるため、痛みの軽減に効果があります。
しかし、連日の過剰摂は逆効果のため摂取量には注意が必要です!
緊張型頭痛の人の効果的な治し方
温めて体の凝りをほぐす
先ほど紹介したストレッチやマッサージ、半身浴、蒸しタオルなどで筋肉の凝りをほぐしてみましょう。
緊張型頭痛の場合は筋肉の緊張をほぐすことで頭痛を軽減出来る効果が期待できるので、頭痛がしたらまずはストレッチなどをすることをおすすめします!
軽い運動をしたり、気分転換をする
緊張型頭痛の場合、精神的なストレスを感じていることも多いので、早めの段階で気分転換をしましょう!
職場などにいる場合は少しその場を離れて休憩を挟んだり、自宅などにいる場合は外にでて散歩などをするのもおすすめです。
外の空気に触れるなどして気分転換をし、ストレスを軽減するように心がけることで頭痛を和らげる効果が期待できます。
頭痛の種類を見極めて正しい治し方をしよう!
頭痛は私達の生活の中でも身近なものですが、頻繁に起きてしまうと私生活に支障をきたしたりと辛い症状でもあります。
これをすれば絶対に治る!というものではありませんが、予防法や対処法を頭痛の種類によってしっかりと行うことで、痛みや辛さを軽減できます。
薬の力を頼るのも一つの方法ですが、薬の持ち合わせがない場合などの緊急時には対処法を知っておくのも重要です。
自分の頭痛のタイプをしっかりと見極めて正しい治し方や予防法を日々の生活で心がけることで頭痛が和らぐこともあります。
是非、頭痛で悩んでいる人は今回ご紹介した方法を試してみて下さい!