目次[ 表示 ]
- 自尊心のポイント4つ
- 1:自尊心の類義語
- 2:自尊心の対義語・反対語
- 3:自尊心の種類
- 4:自尊心と自己肯定感との関係性
- 自尊心が低いと言われる人の特徴5選
- 1:自分の能力に自信が持てない
- 2:感謝や思いやりを示す頻度が低い
- 3:褒められても素直に受け止められない
- 4:不満因子が多い
- 5:他人の言動に敏感に反応する
- 自尊心が低い場合に考えられる原因4選
- 1:成功体験の実績が少ない
- 2:挫折を味わったことがある
- 3:過去の失敗がトラウマになっている
- 4:自分より優れた人が現れた
- 自尊心が高まりやすい7つの方法
- 1:自分自身を受け入れる
- 2:自分の長所・短所を書き出して可視化する
- 3:評価する時は過去の自分を対象にする
- 4:成功体験を書き出して可視化する
- 5:ポジティブ思考を心がける
- 6:目標・目的を作る
- 7:人に対し感謝の気持ち・感謝される自分を心がける
- 自尊心とプライドとの相違点
- 自尊心を高めるおすすめの本4選
- 1:座右の「名言」
- 2:小さなことに左右されない 「本当の自信」を手に入れる9つのステップ
- 3:「自己肯定感」が低いあなたが、すぐ変わる方法
- 4:書くだけで人生が変わる自己肯定感ノート
- 自尊心を高める努力をしよう
自尊心のポイント4つ
自分自身を尊重する気持ちを「自尊心」と言います。もともとは心理学用語ですが、現在では一般的に使われるようになっている言葉です。
よく耳にする自尊心という言葉ですが、まだ私たちが知らないことも多くあります。ここでは自尊心のポイントについて見ていきましょう。
1:自尊心の類義語
自尊心の意味をよく知るために類義語を見てみましょう。自尊心の類義語には「プライド」「自己肯定感・自尊感情」などがあります。
「プライド」は英語の「pride」をカタカナにしたもので、誇りや自負心、自尊心と訳されるため、自尊心とプライドはほぼ同じ意味と言えるでしょう。
自尊心は「self-esteem」を訳したものですが、自己肯定感や自尊感情も同じくself-esteemの訳語のため、意味もほぼ同じです。
自尊心と言うと少し分かりにくい人も、プライドと言えばイメージをつかみやすいのではないでしょうか。
2:自尊心の対義語・反対語
続いては自尊心の対義語・反対語を見てみましょう。自尊心の厳密な対義語や反対語はないとされていますが、自尊心の対義語・反対語に近いものに「卑下」や「劣等感」といったものがあります。
「卑下」は自分を劣ったものとして卑しめたり、へりくだったりすることを言います。自尊心が低い状態を指す言葉です。
「劣等感」は他人より自分が劣っているという感情のことを言います。劣等感の対義語としては優越感が正しいですが、意味を考えると自尊心の反対語とも捉えることができるでしょう。
3:自尊心の種類
自尊心は大きく分けると、自覚している自尊心である「顕在的自尊心」と自覚していない自尊心の「潜在的自尊心」があります。次にこの2つの自尊心について詳しく見ていきましょう。
顕在的自尊心
「顕在的自尊心」とは、心理学で自尊心と呼ばれてきたもので、思考や感情に出てきて自覚できている自尊心のことを言います。「自分に対して肯定的である」や「だいたいにおいて自分に満足している」などの自尊心尺度によって自尊心を数値で測定されます。
潜在的自尊心
顕在的自尊心が自覚できている自尊心である一方、「潜在的自尊心」とは無自覚な心の底の自尊心のことを言います。潜在的自尊心は言動に出てきますが、本人にとっては無意識のため自覚することは難しいとされています。
自分自身では自尊心が高いと思っていても、自分でも気づかない心の内で不安や自己嫌悪感を抱いている可能性があります。
4:自尊心と自己肯定感との関係性
自尊心はself-esteemを訳したものであり、またself-esteemは「自己肯定感」とも訳されます。self-esteemにはありのままの自分を認めるという意味合いがあるため、本来のself-esteemという意味で使う場合には自尊心より自己肯定感が適していると言えるでしょう。
しかしself-esteemにはプライドという用法もあるため、自己肯定感にプライドの意味を加味したものが自尊心であると捉えることができます。
自尊心が低いと言われる人の特徴5選
ネガティブ思考で自分に自信がなかったり、人から褒められても素直に受け止められなかったりなど、自尊心が低いと言われる人には特徴があります。ここでは、自尊心が低いと言われる人の特徴について見ていきましょう。
1:自分の能力に自信が持てない
自尊心が低い人は自分の能力に自信が持てないと言い換えられるでしょう。自分の能力に自信が持てないため、何か新しいことに挑戦しようとしても、「どうせ長続きしない」「どうせ失敗する」などと考え、なかなか行動に移せず思いとどまってしまいがちです。
反対に自尊心が高い人は、自分に自信を持って新しいことも「きっとできるはずだ」と挑戦するでしょう。挑戦してみると意外にすんなりと上手くいったりする場合もあり、失敗しても失敗から学ぶことで次に活かすことができるでしょう。
2:感謝や思いやりを示す頻度が低い
自尊心が低い人は自分に自信がないため、他人の何気ない言動も否定的に捉えがちです。他人の言動を必要以上に気にしながら、ネガティブな捉え方をする傾向にあるため、相手の態度を素直に受け取ることができないでしょう。
そのため、自尊心の低い人は他人に何かしてもらっても素直に感謝を示すことができなかったり、思いやりを示す頻度が低かったりする傾向にあります。
3:褒められても素直に受け止められない
自尊心が低い人は人からの評価を必要以上に気にします。「嫌われたくない」「仕事ができないと思われたくない」という気持ちが強いため、他者の言葉に影響されやすい傾向にあります。
自尊心が低い人は他者の評価を気にしがちで、特にネガティブな評価に対して過剰反応することがあるため、褒められたとしても素直に受け止めにくいでしょう。他者から褒められても「どうせお世辞だから」と思ってしまうことがあります。
4:不満因子が多い
自尊心の低い人は、自分に自信がなく他人からの評価を過剰に気にする傾向にあるため、自分の本音を言いづらい場合があります。
また、自分が何をしたいのか分からなかったり、自分のやりたいことを我慢することが多かったりするため、不満因子を多く抱えてしまうこともあるでしょう。
5:他人の言動に敏感に反応する
自尊心が低い人は、自分で自分の価値を見出すことができないため、他人の評価を必要以上に気にしがちです。そして、否定的な言動に反応してしまうため、「ダメな人だと思われたかも」「仕事ができない人だと思われた」などと過度に心配して落ち込む傾向にあります。
また、「ダメな人だと思われたくない」「使えない人だと思われたくない」という気持ちから、気を遣いすぎることもあるでしょう。
自尊心が低い場合に考えられる原因4選
世の中には自尊心が高い人もいれば、低い人もいます。では、なぜ自尊心が低くなってしまうのでしょうか。ここでは自尊心が低い場合に考えられる原因について見ていきます。
1:成功体験の実績が少ない
自分に自信を持つことができるような成功体験の実績が少ない場合、自尊心が低くなってしまうことがあります。
成功する体験は自分に自信を持つために必要とされており、様々なことにチャレンジをして少しずつ成功体験を積み重ねていくことで、徐々に自信を持つことができるようになります。
2:挫折を味わったことがある
挫折を味わったことがきっかけで自尊心が低くなってしまう人もいます。意欲的に物事に取り組み、努力をしていたけれど、その努力が報われず挫折を味わうと自尊心が低くなってしまう場合があります。
必死に頑張って努力をしたにもかかわらず、自分の限界を思い知らされた気持ちになり、強い挫折感を味わって自分には価値がないと思うようになってしまうことが原因と考えられます。
3:過去の失敗がトラウマになっている
自尊心が低い人は、過去に大きな失敗をしてトラウマになっていることがあります。大きな失敗で他者に迷惑をかけてしまうと、「もう二度とこんな思いはしたくない」と失敗を恐れるようになってしまうでしょう。
その結果、「何をしてもまた失敗するかもしれない」と思うようになり、チャレンジしたり、決断を下したりすることができなくなってしまう場合があります。
4:自分より優れた人が現れた
自分より優れた人が現れたことにより、自尊心が低くなる人もいるでしょう。同僚が自分より優秀だったり、友人の年収が自分よりも多かったり、自分より優れた人が現れることで、自分と比較してしまい落ち込んで自尊心が傷ついてしまう人もいます。
特に社会人になると年収やステータスなどで比較しやすいため、社会人になる前と比べて自尊心が低くなる可能性が高いでしょう。
自尊心が高まりやすい7つの方法
自尊心が低い人の特徴や原因についてご紹介してきました。では、自尊心が低い時、どのように自尊心を高めれば良いのでしょうか。ここでは自尊心が高まりやすい方法についてご紹介します。
1:自分自身を受け入れる
自尊心を高めるためには、「完璧な自分でなくても良い」と自分自身を受け入れるようにしましょう。
自尊心の低い人は完璧な自分を目指しがちですが、完璧な人はこの世に何人いるのでしょうか。また、周りの人もあなたが完璧であることを求めているとは限りません。周りの人が完璧に見えることがあっても、そうではない側面もあるでしょう。
できないことがあるのは当たり前だと考えれば、気持ちにも余裕ができるのではないでしょうか。
2:自分の長所・短所を書き出して可視化する
自分の長所や短所を書き出して可視化するのも、自尊心を高めるのにおすすめです。自分の長所を書き出すことで「自分にはこんなに良いところがあった」と再確認することができ、自信につながります。
また、書き出した短所の見方を変えることで長所にしましょう。たとえば、自分の短所が「がさつ」だった場合、見方を変えれば「おおらか」とも捉えることができます。
見方を変えれば今まで短所だと思っていたことも長所となり、自分の新たな側面を発見することができるでしょう。
3:評価する時は過去の自分を対象にする
自分を評価する時は、過去の自分を対象にしましょう。自尊心の低い人は、他者と自分を比較して評価しがちです。
しかし、他者と比較することは自尊心を低くする原因にもなるでしょう。そのため、比較をする際は現在の自分ではなく、過去の自分と比較します。
過去の自分と比較することで成長した部分に気づいたり、成長していない部分に気づき成長するきっかけになったりすることで自信につながるでしょう。
4:成功体験を書き出して可視化する
成功体験を書き出して可視化してみましょう。自尊心の低い人は、自分の価値や能力を低く見ている傾向にあるため、過去の成功体験を書き出し可視化することで、頑張り成功したことを思い出し、自分に自信を持てるようになるでしょう。
嫌な経験ほど記憶に残りがちですが、落ち着いて思い出してみると良い経験だったということもあります。ほんの些細な成功体験も書き出すことで自尊心を高めていきましょう。
5:ポジティブ思考を心がける
自尊心が低い人はネガティブな考え方に囚われがちで、失敗を恐れる気持ちを克服するのが困難な場合があります。少しずつでも自信を持てるように、普段からポジティブ思考を心がけましょう。
物事をポジティブに捉えるよう心がけて、些細なことにでも自信が持つことができれば、何かにチャレンジする意欲も湧いてくるでしょう。
6:目標・目的を作る
これから先の目標や目的を作りましょう。現状がいまいち上手くいっていない場合でも、「目標や目的に向かって成長している」と思うことができれば自分の可能性を感じられます。
長期的な目標だけでなく、1日の目標を作るのもおすすめです。1日ごとの小さな目標でも日々達成することができれば、やればできるという自信につながるでしょう。
7:人に対し感謝の気持ち・感謝される自分を心がける
自尊心を高めるためには人間関係も意識しましょう。自尊心の低い人は他人の言動を素直に受け止めることができず、感謝を表す頻度が少ない傾向にあります。
しかし、落ち着いて考えれば、いかに自分が周囲から助けてもらっているかが分かるでしょう。感謝の気持ちを素直に伝えることで、良好な人間関係を築くことができ、自尊心も高まります。
また、自尊心の低い人は何事も自分を優先させる傾向にあります。自分の事ばかりを考えるのではなく、他者の事も考え、感謝される自分を心がけましょう。感謝される経験の積み重ねで、自分に自信を持てるようになります。
自尊心とプライドとの相違点
プライドは自尊心の類義語にも挙げられ同じような意味と捉えられますが、心理学的には自尊心とプライドは違うものとされています。「自尊心」は自信から生まれる感情であり、「プライド」は他者と比べて自分の方が優れているとする感情です。
つまり、自尊心は他者と比較しないのに対し、プライドは他者と比較することで自信を持つという点で両者は異なります。自尊心とプライドは同じような意味でありながらも、違いがあるということを理解しておきましょう。
自尊心を高めるおすすめの本4選
自尊心を高めるためには、自己肯定感を高める本を読むのもおすすめです。ここでは自尊心を高めるおすすめの本を4冊ご紹介します。じっくりと本を読んで、自尊心を高めましょう。
1:座右の「名言」
日本語学者である齋藤孝氏が選んだ各界の偉人や、漫画、映画などの「名言」を紹介している1冊です。名言には様々な苦難から抜け出すヒントがあり、その言葉を知るだけで気持ちが変わってポジティブに生きる勇気が湧いてくるでしょう。
2:小さなことに左右されない 「本当の自信」を手に入れる9つのステップ
仕事や人間関係などですぐにへこんでしまう人におすすめの1冊です。人の目が怖かったり、今のままじゃだめだと思っていたり、いつも不安を抱えている人に向けて書かれています。自信のなさの原因を見つけて小さなことに左右されない自信をつける方法を紹介しています。
この本を読むことで、今の自分を受け入れ、好きになり、何があっても大丈夫だと思える自信を手に入れられるのではないでしょうか。
3:「自己肯定感」が低いあなたが、すぐ変わる方法
心理カウンセラーである大嶋信頼氏の著書で、自己肯定感の高い人・低い人の特徴や、簡単に自己肯定感を上げる方法が書かれています。「美味しいものを食べて自己肯定感を上げる」などすぐに実践することができる方法が紹介されています。
漫画やイラストが豊富なため、普段あまり本を読まない人にもおすすめでしょう。
4:書くだけで人生が変わる自己肯定感ノート
自己肯定感研究の第一人者である中島輝氏の著書で、書くことで自己肯定感を上げることができる実践的な1冊です。なぜ書くだけで自己肯定感が高まるのか、また、自己肯定感が勝手に高まる書き方のコツなどについて具体的に説明されています。
書くことで自己肯定感が高まるきっかけを作ってくれるおすすめの1冊です。
自尊心を高める努力をしよう
毎日を楽しく生き生きと過ごすために、自尊心は大切な心理要素と言えるでしょう。しかし、大したことはないと頭では分かっていても、失敗したくないという思いが強く、なかなか一歩を踏み出せない人もいます。
そのような場合、本記事で紹介した内容を参考に自尊心が低い原因と対策を知り、自尊心を高める努力をしていきましょう。