目次[ 表示 ]
- 承認欲求を含む人間の5つの欲求とは?
- 1:生きていくために必要な欲求である生理的欲求
- 2:安全で安心な状況にいたいと思う安全欲求
- 3:愛情と所属の欲求などとも言われる社会的欲求
- 4:ひとりの人間として認知されたいと思う承認欲求
- 5:あるべき自分になりたいと思う自己実現欲求
- 承認欲求の種類2つ
- 他者承認欲求
- 自己承認欲求
- 承認欲求が強くなる原因5つ
- 1:自己承認欲求を得られないため
- 2:両親から褒められたことがないため
- 3:他人から認められた経験が少ないため
- 4:一度承認されるとより多く求めてしまうため
- 5:SNSの影響で目に見える評価を求めてしまうため
- 承認欲求が強い人の特徴と留意点7つ
- 1:否定されることに強く反応する
- 2:他者からの称賛を強く求める
- 3:他者を素直に認められない
- 4:物事を大げさに話す
- 5:つらいことをアピールする
- 6:自分が話したいことばかりを話す
- 7:人や物に依存しやすい
- 承認欲求が強いことのメリット3つ
- 1:結果を残そうとしてモチベーションが高くなる
- 2:真面目に取り組むことにより仕事の成果につながる
- 3:他者からの承認により自己肯定感が高まる
- 承認欲求が強いことのデメリット3つ
- 1:努力や結果が評価されないとモチベーションが低くなる
- 2:承認されるために見栄などを張り人間関係が崩れる
- 3:他者から認められるために要求を全て聞いてしまう
- 承認欲求が強い人との上手な付き合い方6つ
- 1:承認欲求が強い人だと理解し発言に惑わされない
- 2:発言をなるべく否定しない
- 3:適度な距離をとる
- 4:自尊心を傷つけない
- 5:話を鵜呑みにしない
- 6:上手に褒めて相手の承認欲求を満たす
- 承認欲求が強い人へ欲求を満たす対応3つ
- 1:存在そのものを認める
- 2:行動や努力を褒める
- 3:プロセスではなく結果を褒める
- 承認欲求と自己顕示欲の違いとは?
- 承認欲求を理解して自分の行動を見直してみよう!
承認欲求を含む人間の5つの欲求とは?
承認欲求とは、「他者から尊敬されたい・認められたい」という欲求であるとともに、「自分自身を価値のある存在として認めたい」という欲求のことを言います。
アメリカの心理学者であるマズローは、人間の欲求を5段階に分類した「欲求5段階説」を唱え、生理的欲求など、低い次元の欲求が満たされると次の次元の欲求を持つようになると説いています。
マズローの欲求5段階説は、低い次元の欲求が大きく高位になるにつれて小さくなるピラミッド型をしていることが特徴といえるでしょう。
ここからは、承認欲求を含めたマズローの欲求5段階説を紹介します。
1:生きていくために必要な欲求である生理的欲求
マズローの欲求5段階説の1段目に位置するのが、生きていくために必要である生理的欲求です。
生きていくためには、食事・排泄・睡眠は不可欠な要素であり、この3つの欲求が生理的欲求に挙げられます。マズローは、生理的欲求が満たされると次の次元である安全欲求を求めると説いています。
2:安全で安心な状況にいたいと思う安全欲求
マズローの欲求5段階説の2段目に位置するのが、安全で安心な状況にいたいという安全欲求です。
現在の日本においては、生命が脅かされる危機的状況は多くないと言えるでしょう。安全欲求は、経済的な安定や心身が健康であることへの欲求が含まれます。
3:愛情と所属の欲求などとも言われる社会的欲求
マズローの欲求5段階説の3段目に位置するのが、社会的欲求です。社会的欲求とは、愛情や所属の欲求・帰属欲求とも言い換えられます。
どこかの集団の中に属したい、家族・友人から愛情を得たいという欲求で、友人や恋人が欲しいという欲求も社会的欲求に含まれます。つまり、会社に受け入れられていること、社会から必要とされていることを実感し、安心感を得たいという欲求です。
社会的欲求が満たされない状態が続くと、社会的不安や孤独を感じやすくなる傾向があるでしょう。
4:ひとりの人間として認知されたいと思う承認欲求
マズローの欲求5段階説の4段目に位置するのが、ひとりの人間として認知されたいという承認欲求です。
承認欲求は、他者からの尊敬や賞賛など、独立した個人として認められたいという欲求も含み、出世欲や有名になりたいといった欲求などが例に挙げられます。
マズローの欲求5段階説は、3段目までは外的な欲求であるのに対し、4段目以降は内的な欲求に変わる点も特徴といえるでしょう。
5:あるべき自分になりたいと思う自己実現欲求
マズローの欲求5段階説の5段目に位置するのが、あるべき自分になりたいと思う自己実現欲求です。前段に挙げた4つの欲求を満たしたうえで、自分のありたい姿・自分らしい生き方を描き、理想の自分に近づきたいという気持ちに突き動かされた状態です。
「創造的活動をしたい」「自分にしかできない何かを成し遂げたい」「限界に挑戦したい」など、自分の持つ能力や可能性を高めて自己実現したいという欲求が例に挙げられるでしょう。
ちなみに、欲求5段階説において4段階目までは「欠乏欲求」と定義されているのに対し、5段目は「成長欲求」と定義されています。
承認欲求の種類2つ
承認欲求には、他者からの評価と自己評価の2つの側面があります。どちらの承認欲求も、満たされなかったり否定されたりすることが続けば、劣等感や無力感につながってしまう可能性があるでしょう。
ここからは、承認欲求が持つ2つの種類について紹介します。
他者承認欲求
他者承認欲求は、承認欲求の中では「低位」と分類されています。「他者からよい評価が欲しい」「存在価値を認められたい」という欲求です。帰属する集団の中での賞賛や注目、尊敬を求めるのが特徴と言えるでしょう。
自己承認欲求
自己承認欲求は、承認欲求の中では「高位」に分類されています。
自己承認欲求は「自分のために達成感を得たい」「自分で自分を好きになりたい」など、自分で自分の価値を認めたいという欲求です。他者から褒められたり評価されたりするのではなく、自己評価によって欲求を満たす点が特徴と言えるでしょう。
承認欲求が強くなる原因5つ
自己承認欲求は、多少の差はあったとしても誰もが持っているものです。しかし、時として承認欲求が強い人への対応に苦慮することや、自分自身の承認欲求の強さを指摘されることもあるでしょう。
ここからは、承認欲求が強くなる原因を5つ紹介します。
1:自己承認欲求を得られないため
承認欲求が強くなる原因の1つ目は、自己承認欲求が満たされないことです。
例えば、会社からの評価など、いくら他者承認欲求が満たされていたとしても、自分が自分を認めるという自己承認欲求が満たされていなければ、欲求不満が解消した状態にはなりません。
自己承認欲求が満たされない状態が続くと欲求不満が高まり、別の形で解消しようという気持ちが強くなる「欠乏動機」という状態になります。欠乏動機の結果、自分で自分を認める代替行為として、他者に認めてもらおうとする他者承認欲求が強くなってしまうでしょう。
2:両親から褒められたことがないため
承認欲求が強くなる原因の2つ目は、両親から褒められたことがないという経験です。
幼児から小学生に至るまでの間、子どもは物事に取り組んだり成功したりすると、両親から褒められることがあるでしょう。この経験の積み重ねによって、子どもは自分が愛される存在であることを認識し、やりたいことに挑戦して承認欲求を満たすという自己認識を形成していきます。
しかし、両親から褒められることなく過ごした場合には、自分で自分を認めるという経験が少なくなり、自分の価値が信じられないために他者から認められたいという気持ち、すなわち承認欲求が強くなる傾向があります。
3:他人から認められた経験が少ないため
承認欲求が強くなる原因の3つ目は、他人から認められた経験の少なさです。
何かを成し遂げた姿や努力する姿を他人から認められる経験が少ない人は、常に「褒められたい」「認められたい」という欲求不満の状態にあります。つまり、自分を認めて欲しいという欲求不満の状態が、承認欲求の強さと結びついていると言えるでしょう。
4:一度承認されるとより多く求めてしまうため
承認欲求が強くなる原因の4つ目は、一度承認されるとより多く求めてしまうことです。
人は、欲求が満たされると心地よい感覚がもたらされます。その後、快感を再び得ようという欲求やさらに強い刺激・快感を得たいという欲求が生まれ、繰り返し同じことをしようとする性質があります。場合によっては、中毒のような状態になることもあるでしょう。
承認欲求が満たされる場合も同じで、自分が認められたという経験は快感を生みます。そして、さらに大きな快感・強い刺激を求めて「もっと認められたい」と、承認欲求が強くなることがあるでしょう。
5:SNSの影響で目に見える評価を求めてしまうため
承認欲求が強くなる原因の5つ目は、SNSの影響です。
SNSのメリットは、多くの人たちと簡単につながれることにあるでしょう。そして、同じ世代や同じ趣味、同じ悩みを抱える人から「いいね」という共感を得やすい特徴もあります。
自分の悩みや思いに共感してくれる人が現れることは、「自分の価値を認められた」「自分の存在を認められた」という承認欲求を満たすものでもあるでしょう。
また、フォロワーや「いいね」の獲得数は目に見える数値であるため、さらに多くの「いいね」を得たい・フォロワーを獲得したいという中毒性が生まれる可能性があります。
承認欲求が強い人の特徴と留意点7つ
承認欲求が強い人の中には、否定されることに敏感であったりネガティブな発言が目立ったりする性格を持つ人もいるでしょう。
ここからは、承認欲求が強い人の特徴と、自分の承認欲求が強いと自覚したときに気を付けたい留意点を紹介していきます。
1:否定されることに強く反応する
承認欲求は、「自分を認めて欲しい」「自分を肯定して欲しい」という欲求のため、裏を返せば「否定されたくない」という欲求にもなります。
否定されたくないという欲求がある中で、万が一自分が否定されたときに、そのときの感情に左右されてしまうと、付き合いづらい人と評価され、人間関係が悪化してしまう恐れがあります。まずは、否定されたときにも落ち着いて受け入れることが大切です。
否定の内容に納得できなかった場合には、「相手はそのような考え方をする人だ」と認識する程度に留めておくとよいでしょう。
2:他者からの称賛を強く求める
承認欲求が強い人は、称賛や尊敬を得たいという欲求から、自慢話や成果・実績についてアピールする傾向があります。例えば、他者より優れていることや出世など、社会的な評価を気にする人もいるでしょう。
ただし、他者からの称賛を強く求めるあまり、自慢話などの自己アピールをし過ぎると相手から敬遠されてしまう可能性があります。承認欲求が強いことを自覚し、自己アピールはほどほどにすることを意識しましょう。
3:他者を素直に認められない
他者を素直に認められないのは、他者が褒められる・評価されることで、自分の評価が下がると感じてしまうことが理由と言えるでしょう。
また、他者を認めない行為は、逆に他者から認められる機会が減ることにもつながってしまいます。そのため、他者を認めることで、自分が認められることにつながると心得て、他者の良い点は素直に受け止めてみましょう。
4:物事を大げさに話す
物事を大げさに話すときに使われる表現として「完全に」「絶対」「みんな・誰でも」などが挙げられます。このように物事を大げさに話してしまうのは、自分を大きく見せたい・高い評価が欲しいことが理由と言えるでしょう。
しかし、過剰な表現を多用していると「軽薄な人」という印象を持たれ、場合によっては信用を失ったり発言を軽んじられたりする可能性もあります。物事を大げさに話してしまう自覚がある場合には、過剰な表現の頻度を考え、効果的に使うことが大切です。
5:つらいことをアピールする
承認欲求が強い人は、さまざまな人に対し愚痴や不満などのつらさをアピールしますが、期待した通りの共感やねぎらいが得られなかった場合には、強い反発を覚えるのも特徴です。
共感が得られなかったことによって憤ったり悲しんだりすれば、さらに不満が募り、愚痴を言う機会が増えるという悪循環に陥る可能性があるでしょう。
つらいことをアピールするばかりでは、他者からの印象が悪くなる傾向にあり、場合によっては評価が下がることもあります。愚痴っぽいことを自覚するとともに、口に出す機会を減らすことを心掛けてみましょう。
6:自分が話したいことばかりを話す
承認欲求が強いために「共感して欲しい」「話を聞いて欲しい」という気持ちが強いことが理由に挙げられます。
多少の差はありますが、承認欲求は誰もが持っている欲求です。話を聞いている相手も「話を聞いて欲しい」という欲求を持っていることを理解しましょう。例えば、自分と相手の話す量が1:1になることを意識することや、適度に相手に質問して会話するのもポイントです。
7:人や物に依存しやすい
人や物に依存しやすいというのは、SNSで過度にフォローや「いいね」にこだわったり、常に共感し自分を認めてくれる相手を側に置いたりするケースです。自分を認めて欲しい気持ちを他者からの承認に依存していることや、自分への自信のなさが理由に挙げられるでしょう。
人や物に依存しやすいことを自覚したら、自信がないなりにありのままの自分を受け入れてみることがポイントです。他者からの承認ではなく、自分で自分の機嫌をとってみるのもおすすめの方法と言えるでしょう。
承認欲求が強いことのメリット3つ
人間関係の悪化や信頼の低下など、ネガティブな結果をイメージされる承認欲求ですが、仕事のモチベーションなどメリットにつながる場合もあります。
ここからは、承認欲求が強いことのメリットを3つ紹介します。
- 結果を残そうとしてモチベーションが高くなる
- 真面目に取り組むことにより仕事の成果につながる
- 他者からの承認により自己肯定感が高まる
1:結果を残そうとしてモチベーションが高くなる
承認欲求が強いことのメリット1つ目は、モチベーションが高くなることです。
「認められたい」「褒められたい」という欲求は、結果を残そうというモチベーションにつながるでしょう。
また、結果が出る以前であっても努力する姿が認められ、承認欲求が満たされるケースもあります。承認欲求が強いために高いモチベーションで努力し、他者からの称賛が得られることで、さらにモチベーションを維持できるという好循環に発展することもあるでしょう。
2:真面目に取り組むことにより仕事の成果につながる
承認欲求が強いことのメリット2つ目は、仕事の成果が期待できることです。
「他者から認められたい」「称賛されたい」という欲求は、出世欲にもつながります。承認欲求が強い人は、昇格したい・昇進したいという欲求から、モチベーション高く真面目に仕事に取り組むでしょう。その結果、成績アップやノルマの達成などの成果につながる可能性もあります。
3:他者からの承認により自己肯定感が高まる
承認欲求が強いことのメリット3つ目は、自己肯定感が高まりやすいことです。
承認欲求が強い人は、他者から認められたり褒められたりすることで自分の存在価値を感じるため、褒められることで自己肯定感が高まっていくでしょう。
また、承認欲求の強い人の特徴として、自分に自信がないことが挙げられます。しかし、他者からの承認により自分の存在価値を認める経験の積み重ねは、自己肯定感を高め、自分に自信が持てるようになるという好循環にもつながるでしょう。
承認欲求が強いことのデメリット3つ
承認欲求が強いことは、仕事への成果や自己肯定感をもたらすなどのメリットもありますが、人間関係を悪くしたり、癖のある人物だとの評価につながったりするといったデメリットもあります。
ここからは、承認欲求が強いことのデメリットを3つ紹介します。
- 努力や結果が評価されないとモチベーションが低くなる
- 承認されるために見栄などを張り人間関係が崩れる
- 他者から認められるために要求を全て聞いてしまう
1:努力や結果が評価されないとモチベーションが低くなる
承認欲求が強いことのメリットとして、称賛を得たいという欲求から高いモチベーションで努力することを前述しましたが、期待した評価が得られなかったり別の人が先に評価されたりなどすれば、モチベーションが下がってしまうことがあるでしょう。
評価されないことに不満を持ち、愚痴や批判につながるケースもあります。
2:承認されるために見栄などを張り人間関係が崩れる
承認欲求が強い人の特徴に、必要以上に能力を誇張したり実績を大げさに自慢したりする傾向があります。
見栄を張る行為は、他者からの称賛や、認めてもらいたい欲求に起因するものですが、周囲の人たちにとっては敬遠したい人物、あるいは付き合いづらい人物だとの評価につながり、人間関係が崩れる可能性があるでしょう。
3:他者から認められるために要求を全て聞いてしまう
承認欲求が強い人は「他者の期待に応えれば評価されて認められる」と思う傾向があり、依頼されたことを全て聞いてしまうことがあります。
しかし、どんなに依頼されたことをこなしても、全てが期待通りの評価につながるわけではありません。都合のよい人として扱われて疲弊したり、評価されないことにモチベーションが下がったり、さらには不満や愚痴につながることもあるでしょう。
承認欲求が強い人との上手な付き合い方6つ
承認欲求が強い人と関わったとき、接し方に困惑することがあるでしょう。ここからは、承認欲求が強い人との上手な付き合い方を紹介します。どのように接すればよいのか確認し、実践してみてください。
1:承認欲求が強い人だと理解し発言に惑わされない
承認欲求が強い人との付き合い方として、「相手は承認欲求が強い人である」と理解することがポイントに挙げられます。
相手のことを理解すれば、困った言動を取られても「承認欲求が強いためだ」と惑わされることが少なくなり、ストレスの軽減にもつながるでしょう。
2:発言をなるべく否定しない
発言をなるべく否定しないことも、承認欲求が強い人と付き合っていくときのポイントです。
承認欲求が強い人の特徴には、自分を否定されると過度に感情的になることが挙げられます。まずは反論や否定する前によく話を聞き、一度は受け入れてみましょう。感情的になっていた場合にも、理解や共感を示すことで感情を鎮めてくれるケースがあります。
3:適度な距離をとる
承認欲求が強い人の特徴として、人や物に執着するケースが挙げられます。「この人は自分を認めてくれる・共感してくれる」と判断されると、頻繁に話しかけられたり連絡がきたりする可能性があります。
愚痴や不満または自慢話に閉口し、時間を取られることにストレスを感じることもあるため、承認欲求が強い人とは適度な距離を保つことが大切です。
4:自尊心を傷つけない
承認欲求が強い人の中には、自尊心が高い人も多くいます。他者から認めて欲しいという気持ちが強いため、他者と比較して自分が優れていることを確認したいという背景があるためです。
発言を否定するなどの行為は、「発言だけでなく自分も否定された」と感じ、感情的になることもあるでしょう。
承認欲求が強い相手の発言を否定しなければならない場面では、相手の発言に理解を示し、自尊心を傷つけないように言葉を選ぶことが大切です。
5:話を鵜呑みにしない
承認欲求が強い人の特徴の中には、自分を大きく見せるために見栄を張ったり話を誇張したりする場合があります。そのため、話を真に受けて振り回されることがないよう、承認欲求が強い人の話は鵜呑みせずに聞くことが大切です。
また、無理な約束を交わしてしまったり、できないことをできると発言してしまったりするケースもあるため、承認欲求が強い人だと感じたときには、トラブルを避けるためにも発言する前によく考えるようにしましょう。
6:上手に褒めて相手の承認欲求を満たす
承認欲求が強い人は、「褒められたい」「認められたい」という気持ちが強いため、褒められることで欲求が満たされることも多いでしょう。
そのため、相手の話をきちんと聞いたうえで上手に褒めたり認めたりすることで、過度なコミュニケーションを避けられる可能性があります。
注意したいポイントは、否定すれば感情を乱して怒ったり悲しんだりすることです。必要があって否定する場合にも、相手を認める言葉を上手に使いましょう。
承認欲求が強い人へ欲求を満たす対応3つ
承認欲求が強い人と付き合っていくうえでは、相手を理解しプライドを傷つけないように言葉を選ぶことが大切です。相手の承認欲求を満たすこともポイントに挙げられるでしょう。
ここからは、「存在」「行動」「結果」の観点から承認欲求を満たす対応を3つ紹介します。
1:存在そのものを認める
承認欲求が強い人の欲求を満たすためには、まず相手の存在そのものを認めることが対応のポイントとして挙げられます。
例えば、何気ない声掛けや名前を呼んで話すこと、意見を求めたり目を見て話したりするのがよいでしょう。
いつも心配りしていること、気に留めていることを伝えていくことで、相手は「存在が認められた」と感じ、承認欲求が満たされることにつながります。
2:行動や努力を褒める
承認欲求が強い人の「認められたい」「称賛されたい」という欲求を満たすためには、行動や努力を褒めることもポイントに挙げられます。
承認欲求が強くなくとも、努力する姿を褒めればモチベーションは上がるものです。まずは、途中経過の方向性や行動・努力していることなど現在の状況を確認しましょう。
確認した内容を受けて「よくやっているね」などの言葉をかけることで、相手は「認められた」「褒められた」と感じ、モチベーションアップにもつながります。
3:プロセスではなく結果を褒める
承認欲求が強い人の欲求を満たすためには、プロセスではなく結果を褒めることも大切です。
「努力した結果」を褒めるのではなく、「売り上げがノルマを達成した」「テストの結果が高得点だった」ことなど、達成したことや成果を認めることがポイントです。
注意したいのは、承認欲求が強い人に結果を褒めた場合、「今後も結果を出し続けなければ認めてもらえないのではないか」と不安やストレスに感じられる可能性があることです。
結果を褒めた後でも相手をフォローし、今後の期待値の調整やすり合わせをしておくのがよいでしょう。
承認欲求と自己顕示欲の違いとは?
自己顕示欲は、自分の存在をアピールしたいという気持ちが特徴であり、他者からの注目を得ることで欲求が満たされます。例えば、評判になりたい・楽しませたい・注意を惹きたいなど、自分を発信したいという欲求が挙げられるでしょう。
承認欲求は、他者から認められたいという気持ちが特徴であり、個人として認められることや賞賛されること、相手から共感を得ることで満たされます。
ちなみに、自己顕示欲の根底には、「注目されることで他者から認められたい」という欲求が含まれていることから、承認欲求の1種という見方もあります。
承認欲求を理解して自分の行動を見直してみよう!
この記事では、承認欲求とは何かについてや、承認欲求が強い人への接し方などについて解説しました。
もし、承認欲求が強い人との関係にストレスを感じることがあれば、まずは相手の特徴を認め、適度に距離を置くのも方法の1つです。
自分が承認欲求が強いことに気付いた際には、否定されても自分の感情を落ち着かせる対策や自分の話ばかりし過ぎないことなど、日頃から言動に注意してみるのもおすすめです。
承認欲求を理解して、自分の行動を見直してみましょう。