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レンジフードの汚れのリスク3つ
コンロの周りや魚焼きグリルは汚れが目につきやすいので小まめにお手入れされる方も多いでしょう。しかし、頭上にあるレンジフードは汚れが目につきにくいため、しばらく掃除をしていないという方も多いのではないでしょうか。
料理中の油分を含んだ煙を吸い込むレンジフードは、想像以上に油汚れがついています。「汚れが見えないから」、「レンジフードの掃除は大変そうだから」と汚れを放置しておくと、あとでさらに面倒なことになる可能性もあるので注意が必要です。
レンジフードの汚れの放置による3つのリスクを紹介します。
1:故障の要因になる
レンジフードの汚れの1つ目のリスクは、故障です。レンジフードのファンやフィルターにつく汚れには油だけでなく、水分や塩分が含まれています。
水分や塩分が含まれている油汚れをそのままにしておくと腐食が進んでコーティングが剥がれ、ファンが錆びるだけでなく、最悪の場合、ファンが破損して修理や買い替えが必要になってしまいます。
レンジフードの汚れを放置してしまうと故障につながりますので注意しましょう。
2:換気力の低下
レンジフードの汚れの2つ目のリスクは、換気力の低下です。汚れが蓄積することでフィルターが目詰まりを起こしたり、油汚れでファンの動きが悪くなり換気力が低下してしまう可能性があります。
換気力が低下すると、調理中に出る煙やにおいだけでなく、熱がこもってしまうことがあります。そのせいで余計な光熱費がかかったり、壁や家具などが油でべとついて掃除の手間が増えたりすることもあるので注意しましょう。
3:蓄積した油汚れが調理中に落ちてくる
レンジフードの汚れの3つ目のリスクは、油だれです。これは調理中に蓄積した油汚れが落ちてくることをいいます。
レンジフードについた汚れは冷めている時は固まっていますが、コンロの熱で温められると油汚れも溶けて垂れてくることがあります。
蓄積された油汚れには雑菌やカビが繁殖している可能性があり、垂れてきた油が料理に入れば衛生上よくないことはもちろん、場合によっては体に害を及ぼすようなリスクになる恐れがあります。
レンジフードを自分で掃除する方法8つ
レンジフードを掃除するにはカバーやフィルター、ファンなどの部品を外さなければいけないので、素人には無理だと諦めている方もいるでしょう。しかし、レンジフードの掃除は意外と簡単にできます。
ここからは、レンジフードを自分で掃除する方法を解説していきます。掃除方法を覚えて定期的に掃除することが習慣になれば、レンジフードを常に清潔に保つことができるので、この機会にしっかり確認しておきましょう。
1:必要なものは?
まず、レンジフードを自分で掃除するときに必要なものをご紹介します。油汚れは酸性ですからアルカリ性のセスキ炭酸ソーダや、重曹で中和させると落ちやすくなります。使用する洗剤は市販のアルカリ性のものでもいいでしょう。
作業は上を向いて行うので、口や目に汚れが入らないようマスクやゴーグルなどもあると便利です。必要に応じて用意しておくと良いでしょう。
- セスキ炭酸ソーダ(もしくは重曹)
- 保護に使う新聞紙
- ゴミ袋(フィルターなどが入る大きさ)
- 割り箸
- ラップ
- キッチンペーパー
- 使い古しの歯ブラシ
- 雑巾
- ゴム手袋
- マスク
セスキ炭酸ソーダを手作りする場合
セスキ炭酸ソーダ(重曹)は掃除する前にお湯で溶かしておきます。
鍋の中に常温の水を1リットルとセスキ炭酸ソーダ(重曹)を大さじ3入れ、溶け残りがないよう注意しながらかき混ぜ沸騰させます。沸騰したら10分程度そのまま煮てから火からおろし、やけどしない程度まで冷ましましょう。
セスキ炭酸ソーダや重曹はアルミや銅でできた鍋を黒く変色させる可能性があるので、使用する道具の素材には気を付けましょう。
2:掃除前にやるべきこと
レンジフードの掃除を始める前に、レンジフードの動作確認とレンジフード下やシンクの保護を行っておく必要があります。セスキ炭酸ソーダ水を冷ましている時間などを使って、必ずやっておきましょう。
動作確認
掃除を始める前にすべてのモード(弱・中・強・ランプなど)で問題なくレンジフードが動作することを確認しておきましょう。動作確認が終わったら電源をOFFにしてください。
注意していても掃除をしている最中にレンジフードを誤って操作してしまい、思わぬケガにつながってしまう恐れがあります。必ずレンジフードの電源をOFFにし、電源プラグを抜いてから掃除を始めるようにしましょう。
レンジフード下やシンクの保護
レンジフードはコンロの上に設置されていることが多いので、掃除をしている最中に油汚れが落ちてくる可能性があります。保護せずに掃除を始めてしまうと、落ちてきた汚れを掃除する手間が増えてしまいます。
掃除前には必ずレンジフード下やシンクを新聞紙などで保護しておくようにしましょう。
3:シロッコファンの外し方の手順
レンジフードにはいくつか種類があるので、取り扱い説明書などで手順を確認してからシロッコファンを取り外すようにしましょう。
最新の整流板付のレンジフードは、整流板を開けるとフィルターが現れます。ネジやストッパーで固定されたフィルターを外すと中にあるシロッコファンが見えてきますので、ファン中央の蝶ネジを回して取り外しましょう。
4:シロッコファンの洗い方のコツ
取り外したパーツは用意しておいたセスキ炭酸ソーダ水や重曹水などの洗浄液に30分~1時間程度(汚れがひどい場合には2時間程度)浸け、油汚れを浮き上がらせてから洗うようにしましょう。
油汚れが浮き上がってきたら歯ブラシや割り箸でファンの羽の間に付いた汚れを掻き出して洗います。油汚れを1度で落としきれない場合は、浸けおきと掻き出し洗いを繰り返しながら、少しずつ落とすようにしましょう。
5:フィルターの洗い方のコツ
フィルターもシロッコファンと同じように洗浄液に30分~1時間程度(汚れがひどい場合には2時間程度)浸けおきして、油汚れを浮き上がらせてから洗います。
浸けおきで汚れが浮き上がってきたらスポンジで擦りながら汚れを落としていきます。フィルターの細かい網目部分はスポンジだけでは汚れを落とすことが難しいので、歯ブラシを使って汚れを掻き出すにしましょう。
6:レンジフード外側の掃除方法
シロッコファンやフィルターなどのパーツを乾かしている間にレンジフード外側の掃除を行っていきます。外側はシロッコファンなどに比べるとあまり汚れていない場合が多いですが、しっかりと掃除をしておきましょう。
セスキ炭酸ソーダ水をスプレーボトルに入れておき、それを直接レンジフード外側に吹きかけ数分放置した後に雑巾で拭きとります。最後に乾いた雑巾で磨き上げるときれいに仕上がります。
7:レンジフード内側の掃除方法
レンジフード内側も基本的には外側と同じ要領で行いますが、外側よりも油汚れがひどく落ちにくい場合が多いです。
汚れがひどい場合にはセスキ炭酸ソーダ水を浸み込ませたキッチンペーパーを汚れている部分に貼り、その上からラップで覆って30分~1時間程度放置すると汚れが落ちやすくなります。
雑巾では拭きとれない汚れは、スポンジで擦ったりヘラで削るように落としていくといいでしょう。
8:壁の掃除方法
最後はレンジフードの周りの壁です。壁はセスキ炭酸ソーダ水を直接スプレーし、数分放置したあとに雑巾で拭き取るようにします。
セスキ炭酸ソーダ水をスプレーするとき、上からかけてしまうと液が垂れて汚れが下へ落ちてしまうので、下から上へかけるようにしましょう。もし、汚れが落ちにくいようなら、キッチンペーパーとラップで30分程度パックして汚れを浮き上がらせると落ちやすくなります。
レンジフードの掃除後にやるべきこと
せっかくレンジフードを分解して掃除しても、そのあと長期間放置しておくと汚れが蓄積して大掛かりな掃除が必要になってしまいます。あとで大変な思いをしないためにも定期的な掃除が大切です。
フィルターやファンの簡単な拭き取り掃除は週に1回程度、揚げ物など油の多い料理をした場合にはその都度掃除し、分解して行う掃除は季節ごとに年4回程度行うのが理想です。
レンジフードの掃除を業者に依頼するには?
レンジフードを自分で掃除することに不安がある場合や、長期間掃除していない場合は業者に依頼することを検討しましょう。業者なら業務用の洗剤を使って徹底的に掃除してくれます。
きれいなレンジフードを維持していくためには、年に1回業者に依頼するといいでしょう。ここからは、レンジフードの掃除を業者に依頼する場合の料金相場や、業者への依頼の流れ、業者に依頼するメリットを紹介していきます。
サービス料金の相場
レンジフードの掃除を業者に依頼する場合に気になるのは料金でしょう。レンジフードの掃除を業者に依頼する場合のサービス料金の相場は、約11,500円~12,500円です。単純に料金が安いかどうかだけでなく、口コミや作業内容などを比較して業者を選ぶようにしましょう。
業者への依頼の流れ
レンジフードの掃除を業者に依頼する場合には、まず業者の選定を行う必要があります。業者を選ぶ際には、料金や作業内容が明確であるか、損害保険に加入しているか、業者の顔写真や口コミが掲載されているかをホームページで確認しましょう。
業者が決まったら予約を取り、当日は作業箇所の確認を行ってから掃除をお願いするという流れになります。
各業者の平均の値段は以下のようになっています。
- コープ
- 14,300円
- ヤマダ電機
- 13,200円
- ユアマイスター
- 13,000円
- くらしのマーケット
- 12,000円
- おそうじ本舗
- 16,500円
- ダスキン
- 19,800円
業者に依頼するメリット
レンジフードの掃除を業者に依頼するメリットは、家庭用洗剤では落ちにくい油汚れも業務用の洗剤とプロの技で、スッキリ落としてもらうことができることです。
フィルターの目詰まりを解消し、素人では手が届きにくいレンジフードの奥の部分も分解して洗浄してもらえるので、換気効率が上がり住環境を向上させることができるでしょう。
レンジフードは定期的な掃除も重要
レンジフードはキッチンにある設備の中でも使用頻度が高く、汚れやすい部分です。長期間掃除をしていないと故障や換気力の低下などのリスクもあるので、週に1回の拭き掃除と季節ごとの分解洗浄で、いつも清潔に保っておくようにしましょう。
掃除していない期間が長く汚れがなかなか落ちない場合や、自分で掃除することに不安がある場合は、業者に依頼して汚れを落としてもらうのもおすすめです。