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恐縮の正しい使い方と例文を紹介|似た表現方法や強調したいときは?

恐縮意味類義語使い方

2021/11/21

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恐縮の言葉の意味とは?

恐縮の意味は、「恐れて身がすくむこと」「恐れ入ること」「 相手に迷惑をかけたり、相手の厚意を受けたりすることに申し訳なく思うこと」とあります。

もともとは恐怖で身がすくむという意味でしたが、今では相手からの厚意などを受けたとき、自分にはもったいなく申し訳ないと思うという意味で用いられ、文章や改まった会話で使われる言葉です。

恐縮の正しい使い方と例文4つ

「恐縮」はビジネスシーンや日常などで多く目にしたり、耳にしたりする便利な言葉です。間違った使い方をすると相手に冷たい印象を与えることもあるため、使う際には注意が必要です。「恐縮」の正しい使い方について例文を交えて解説します。

1:印象良く断りたいとき

「無理です」「お断りします」などと断りの言葉を使うと、場合によっては冷たい印象を与えてしまうことがあります。目上の人や断りづらいときに「恐縮」を使うとクッション言葉となり語感を和らげる効果があります。例文は以下のようになります。

「大変恐縮ですが、今回は辞退させていただきます。」

2:頼みごとをしたいとき

相手に何かお願いや頼みごとをするときに「恐縮」という言葉を使うことで謙遜した気持ちを表現し、相手への配慮を示すことができます。またその後にくる言葉を和らげる効果もあります。

例文としては、「恐縮ですが、この部屋での携帯電話のご利用はお控えください。」となります。

3:褒められたときに一言返したいとき

褒められたときに「ありがとうございます」「とんでもないことです」と返すことは、間違いではありませんが相手によってはすんなり受け止めすぎだとか、否定されたと感じる場合があります。

褒めた相手を不快にさせずに返事をするには「恐縮」を受け止めの言葉として使いましょう。やんわりと謙虚に受け止めるという微妙な心のうちを表現できます。照れるという意味も含むため、気恥ずかしいときに使うこともできます。

例文としては、「この度はこのような賞をいただき、大変恐縮です。」となります。

4:お礼や感謝を伝えたいとき

「恐縮」という言葉をお礼や感謝を伝えるときに使うと、相手からの厚意を受け入れて恐れ入っているという表現になります。

相手からの厚意をありがたく思っていること、相手への挨拶や労う気持ちを込めることができ、その気持ちをより強調することが可能です。

例文としては「この度はご丁寧な贈り物をいただき、大変恐縮です。」となります。

恐縮と似た表現方法4つ

「恐縮」を使うと堅苦しい印象を与えたり、会話での流れに合わなかったりする場合があります。そんなときには似たような表現で言い換えると「恐縮」と同じようなニュアンスで伝えることが可能です。シーンに合わせて使える4つの「恐縮」に似た表現をご紹介します。

1:印象良く断りたいときの場合

恐縮と似た表現で、できるだけ相手に悪い印象を与えずに断るときに使う言葉には「残念」「せっかく」があります。これらは相手を配慮する気持ちは含みませんが、自分が申し訳なく思っている、悪いと思っているなどの気持ちを込めることが可能です。例文は以下のようになります。

・残念ですが不参加とさせていただきます。
・せっかくですがお断り申し上げます。

2:頼みごとをしたいときの場合

恐縮を使わずに頼みごとをするときの表現は、相手に対してその行為をさせることが申し訳ないという気持ちを伝えます。お手数をおかけしますが、申し訳ありませんが、失礼ですがといった言葉を添えてお願いをすると良いでしょう。例文は以下のようになります。

・お手数をおかけして申し訳ありません。
・失礼ですが、お名前を教えていただけますか。

3:褒められたときに一言返したいときの場合

相手に褒められたとき、恐縮という表現を使わずに返す言葉には身に余るもったいない光栄などがあります。謙遜していいという人もいれば、「悪いことを言ったかな」と不安になる人もいます。

そのため、謙遜しすぎないよう注意が必要です。何に対して喜んでいるのかを明確にすると尚よいでしょう。

例文としては、「このような賞をいただき、身に余る光栄です。」となります。

4:お礼や感謝を伝えたいときの場合

恐縮という言葉を使わずにお礼や感謝を伝えるには、恐れ多いことでございます、身の縮む思いです、もったいないお言葉です、痛み入りますなどがあり相手の厚意が自分には過ぎるものだと謙遜した表現です。

誠にありがとうございます、おかげさまです、恐れ入りますなど、相手の厚意への感謝を表現するものもあります。例文は以下のようになります。

・教授からお褒めいただけるとは、恐れ多いことでございます。
・おかげさまで、優勝することができました。

恐縮を強調したいときの表現6つ

「恐縮」という言葉だけでも十分かしこまっていて謙遜した表現ですが、さらに強調したいときの表現を6つご紹介します。

感謝や申し訳ないという気持ちを特に強調したいときや正式な場で用いるとき、目上の方への敬意をさらに強めたいときなど、適切なシーンで使用しましょう。強調したいからといって多用しすぎると、逆に悪い印象や失礼になることもあるため注意が必要です。

1:恐縮の限り

「恐縮の限り」は、恐縮だけでは表現が簡単だと感じるときや丁寧だけれども強く言いたいときに使う表現です。

「限り」という言葉がつくことで、限界までや限度いっぱいという意味が加わり相手の厚意などに対して、より申し訳なく思っている、より感謝しているということが強調されます。

2:恐縮至極

「恐縮至極」を使うと自分がどれほど恐縮しているか、身が縮む思いをしているかということを強く表すことができます。

恐縮だけではやや軽く感じられる場合には、この言葉を用いましょう。熟語として使う際、一般的には恐縮至極を使いますが、「至極恐縮」とすることもあります。

3:恐縮の極み

文字通り恐縮が極まっている、つまり物事が極限にまで達している状況、この上なしというところを表しているのが「恐縮の極み」です。

この上なく恐れて身がすくんでいる、これ以上ないほど申し訳なく思っていることなどを表現しますが、多用すると却って失礼に当たることになるため使用する際には注意しましょう。

4:甚だ恐縮

硬い表現である「甚だ」と一緒にすることで、申し訳ないという気持ちを改まって伝えることができるのが「甚だ恐縮」です。相手に迷惑がかかる状況や援助を依頼したいときに申し訳ない、すみませんという意味で使われます。

5:大変恐縮ですが

相手に迷惑をかけたり、お世話になったりしたことに対して身が縮まるほど申し訳なく思っていることを表している「大変恐縮ですが」という表現は、依頼やお願いで使うのが一般的です。

相手に申し訳なく思っていることを伝えることができ、よりかしこまった印象になります。自分に落ち度がある場合や相手に迷惑をかけるような場合、相手に対し丁寧に理解を求めることが可能です。

6:恐縮しきり

「恐縮しきり」は恐縮にひっきりなし、何度も繰り返すなどの意味の「しきり」という言葉がくっついて恐縮をさらに強調した言葉です。

ずっと恐縮している、恐縮しっぱなしという意味で、感謝やお詫びの気持ちを強く伝えたいときに使います。相手に何度も迷惑をかけている場合や度重なる不行き届きをお詫びする際にも使いますが、誇張しすぎると軽い印象になってしまうことがあるため注意が必要です。

「恐縮です」と似た表現方法6つ

「恐縮」にはいろいろな意味を含めて表現できる便利さがあります。そのため他の表現で言い換えることも可能です。少々堅苦しい雰囲気になるため、くだけた表現にしたいときなどに使える「恐縮」と似た表現を6つ紹介します。

1:光栄です

名誉や誇りに思うことを伝える表現の「光栄です」は「恐縮です」と似た表現といえます。「光栄」は「はえある、ほまれ、名誉」という意味で、人から褒められたり、認められたりして名誉に思うことを言い表す際に使います。

2:痛み入ります

「痛み入ります」は相手からの普通以上の配慮や厚意、親切などに対して、こちらが恐縮するほどありがたく思っていることを表現するときに使います。

感謝と申し訳ないが入り混じったような気持ちを伝えるときに適した表現ですが、少し古い表現であるため、相手によっては通じないことがあるでしょう。

3:恐れ入りますが

「恐縮です」の表現を柔らかくしたものが「恐れ入ります」です。「恐縮です」の恐れるという部分だけを表しており、お礼やお詫び、依頼や褒め言葉への返答として使います。

少し軽めの印象を受けるため日常的にも使いやすい言葉ですが、お詫びなどの場面で依頼する場合などは「大変」を添えて強調して使うことが望ましいことがあります。

4:僭越ながら

「僭越」の意味は「自分の立場を越えて出過ぎたことをすること」です。「僭越ながら」は自分の地位や立場を越えて出過ぎたまねをしますということを表しており、謙虚な姿勢を表現するものです。

基本的には目上の人に対して使うものであるため、目下の人に使うと不自然で嫌みと捉えられることもあります。

5:あいにく

あいにくは漢字で「生憎」と表記され、もともとは「憎たらしい」や納得のいかない状況を悔しがる様を表現するものでした。今では憎たらしいという意味合いはなくなり、相手の依頼や要望、期待に応えられないときに残念な気持ちを「あいにく」で表現します。

恐縮を使うよりもライトな雰囲気になるため、日常的な使用が可能です。

6:身の縮む思いです

緊張や恥ずかしさでいたたまれないとき、恐縮を使うよりも軽い表現として「身の縮む思い」と言い表すことができます。

緊張や恐怖で体が丸まって小さくなったように感じるときや、緊張や恥ずかしさ、相手に対して申し訳なく感じていたたまれないときに使います。例文は以下のようになります。

・熟練者ばかりの講習会で、未熟な私は身の縮む思いでした。

恐縮を使うときに注意すること3つ

「恐縮」は相手に対して申し訳なく思う気持ちや謙遜することを表現する言葉ですが、間違った使い方をすると却って悪い印象となることもあるため、使う際には注意が必要です。どんなことに注意すればいいのか3つのポイントについて解説します。

1:多用しないようにする

「恐縮」は謙遜を表している言葉であるため連続して使うと過度な謙譲となり、却って無礼な表現となります。多用しすぎると、わざとらしさや、しつこいという印象を与えてしまい、相手に対して失礼になるだけでなく謙譲の言葉の重みも失ってしまいます。

また類義語の「恐れ入ります」などと同時に使うと、意味が重複してしまいます。同じように失礼な表現になってしまうため同時に使うことは避けましょう。

2:話し言葉で使うときは言い換える

「恐縮」は書き言葉であるため、会話の中で使うと堅苦しい、もしくは冷たい印象を与えてしまいます。話し言葉として使う場合は、少しくだけた表現の「恐れ入ります」と言い換えるのが一般的です。

普段、ほとんど会話をすることがない目上の人や公式な場面でのアナウンスなどでは、かしこまった話し言葉として恐縮を使うこともあります。

3:書き言葉として使うのが基本である

「恐縮」は話し言葉として使うこともありますが、基本的には書き言葉として使うものです。

話し言葉で使うと相手に対して冷たい印象を与えてしまうことがあるため、会話では「恐れ入ります」と言い換えましょう。ビジネスでのメールや文書の中で「恐縮」を使うと謙虚な姿勢を示すことができます。

恐縮を英語で表現する方法3つ

謙遜して「へりくだる」という表現は日本独特のものですが、英語でも「恐縮」を表現して申し訳ない気持ちや感謝を表すことはできます。3つのシーン別に英語でどのように表現をするのか解説します。

1:頼みごとをしたいときの場合

「恐縮」には申し訳ないという意味があるため、同じような意味を持つ「sorry」を使って表現することができます。例文は以下のようになります。

・Sorry, but can you show me the way to the next station?(恐縮ですが、隣の駅までの道を教えてもらえませんか?)

また、丁寧に依頼する表現には、Would you mind if ~?(恐れ入りますが〜してもよろしいですか?)やWould you be so kind as to ~?(大変恐縮ですが、〜していただけますでしょうか?)というものもあります。例文は以下のようになります。

・Would you mind if I use this machinery?(恐れ入りますが、この機械を使ってもよろしいですか?)
・Would you be so kind as to send me the document by next Wednesday?(大変恐縮ですが、来週の水曜日までに書類を送っていただけますでしょうか?)

2:お礼や感謝を伝えたいときの場合

英語には感謝しているという意味の「grateful」という単語があるため、お礼や感謝を伝えたいときの恐縮と同じように丁寧な表現ができます。

親切にしてもらったときや何かをしてもらったとき、お世話になったときにはIt’s so kind of you.(よくしていただいて恐縮です。)という表現も可能です。

また、うれしく思うという意味の「glad」でI am glad.とすると、感謝の気持ちがこもっている喜びを表す表現となります。「grateful」を使った例文は以下のようになります。

(例文)I am very grateful for your kindness.(親切にしていただき恐縮です。)

3:褒められたときに一言返したい場合

相手から褒められて感謝の意を返す場合は、「That’s nice of you to say.」と言うと良いでしょう。直訳すると(あなたが言うことは親切です)となりますが(そう言っていただけてうれしい)というニュアンスで使います。

あるいは「I’m flattered.」で、褒めていただいてうれしいという感謝の気持ちを丁寧に表現することも可能です。思いがけず褒められて、まだまだ努力しているところですといった謙遜する気持ちを込める場合には「I’m still working on it.」と表現できます。

英語では純粋に褒められたときは、へりくだったりせずシンプルに「Thank you.」と返すのが好印象です。へりくだらなくてももう少し丁寧に言いたい場合は、例文のような表現があります。

・I am very much obliged to you.(どうもありがとうございます。)

恐縮の意味や使い方を理解しよう

「恐縮」は相手に対する申し訳ない気持ちや感謝の気持ちを込めつつ、自身の謙虚さや申し訳なさなど、さまざまな思いを込められる便利な言葉です。

しかし堅苦しく冷たい印象を与えてしまったり、失礼になったりすることもあるため、「恐縮」が合わない会話や文章では似た表現に置き換えるなどの注意が必要です。

「恐縮」を適したシーンで使いこなせるように言葉の意味を理解し、他の表現も知っておくことが大切です。

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