年収1000万円はサラリーマンにとって達成できそうな夢の目標でもありますよね。そんな日本での年収1000万プレイヤーの割合や特徴、手取り、生活水準などをご紹介いたします。
この記事を読めば、年収1000万の生活のイメージが湧いてくるかもしれません。
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年収1000万プレイヤーの割合は?
実際に国内で年収1000万を超える人はたったの3.5%しかいません。そこで年収1000万超えの割合と職種をご紹介します。
男女別で見る年収1000万超えの割合
国内で年収1000万プレイヤーはたったの3.5%!
年収1000万は届きそうで届かない金額ですよね。実際に国内で年収1000万を超える人はたったの3.5%しかいません。年齢別に平均年収を見ることで3.5%の割合が狭き門ということが理解できます。
また、以下の表に年齢別の平均年収と年収1000万の男女別を見ると、平均年収は人生の最高でも680万円程度(男性)ということがわかります。国内で年収1000万円を超える男女合計が3.5%に対して、男性が5.6%女性に関してはたったの割合0.8%しかありません。
出典・参考
平成 30 年分 民間給与実態統計調査(国税庁)
年収1000万を稼げる企業・職業とは??
営業職
営業職とは、会社の利益を上げるために、自社で提供するサービスや製造している商品を販売したり、クライアントが求めている情報などを提供したりして、契約を結ぶことがメインの仕事です。
売上に応じたインセンティブ報酬の高い営業職は、20代で1000万を超える場合もあります。
例)大手企業の平均年収|東京海上:1338万円 SOMPO:1153万円
金融専門職
金融専門職の仕事内容は、証券会社や投資信託などさまざまな分野に分かれています。証券会社で働くのであれば、アナリストやディーラー・トレーダー、エコノミストやカストディ業務などがあります。
巨額な資産の投資や運用を行う金融専門職は高いベース給与に加え、成績によるインセンティブの報酬があるため、シビアな世界でもあります。
例)大手企業の平均年収|野村証券:1384万円 大和証券:1057万円
総合商社
商社とは、字面通り「商いを行う会社」の事を指します。特に総合商社は、「ラーメンから航空機まで」といった言葉で表されるように、幅広い商品の輸出入を担当する広義の卸売会社です。
商社は在庫を持ちません。「仕入れたものを欲しい人に売る」のが商社の基本です。そのためかかるコストが少なくなり、利益を人件費に回しやすいため年収も高くなっています。
例)大手企業の平均年収|三菱商事 1608万円 伊藤忠商事 1521万円
コンサルティング
コンサルティングとはクライアント(顧客)である企業や組織に対して、専門的な立場から問題点の発見や課題の解決、経営戦略のサポート、提案、助言を行う業務です。
クライアントの経営課題など、高い能力・知識が求められるため、 労働集約型になりやすく、激務な企業も多いため、その働き方や能力に対して、高い年収が支払われています。
例)大手企業の平均年収|M&Aキャピタルパートナーズ 3109万円
大手外資系企業
外資系企業は、海外企業の100%子会社の日本法人、海外企業と日系企業の共同出資、日系企業が買収されて外資系企業になったかの、3タイプがあります。
外資系の多くは、終身雇用や長年勤務を前提にしていないため、福利厚生の内容が薄く、給与体系そのものが異なります。その分、年収が高く設定されています。
例)大手企業の平均年収|ゴールドマンサックス 推定2000万
(非上場のなので公開されていませんが、1,2年目から年収が1000万円を超えると有名ですよね。)
マスコミ
主に新聞、テレビ、ラジオ、インターネットなどを用いて、不特定多数の大衆(マス)に大量の情報を伝達することを指します。
マスコミは売上に対する一人当たりの売上が高額であり、不規則な勤務に対する手当など、マスコミ特有の仕事であるため、年収が高くなっていると考えられます。
例)大手企業の平均年収|TBS:1586万円
難関資格専門職(パイロット・医師など)
難関資格とは、難易度の高い国家資格や、合格率の引い国家資格のことを指します。例えば、パイロットや医師、弁護士、会計士、税理士などが挙げられます。
高度な知識や技術が求められる職業は、必然的に年収も高いです。
例)大手企業の平均年収|パイロット:1192万円
経営者・フリーランス
経営者は、会社員と違って企業から年収の上限を決められるなどが無いため、収入を増やしていくことが可能です。しかし、借入金が必要な経営は借金を負う可能性があるのでリスクはあります。
フリーランスとは、会社や団体などに所属せず、仕事に応じて自由に契約する人のことです。様々な職種があり、イメージしやすいカメラマンやデザイナー、プログラマーなどが挙げられます。
フリーランスは企業に囚われず自分の腕での勝負の世界であるため、年収1000万超えも可能な職種だと言えます。
例)エンジニア、Youtuber、投資など
出典・参考
「平成29年賃金構造基本統計調査」(厚生労働省)
年収ランキング「平均年収ランキング1位~3737位の企業一覧」
年収1000万を稼ぐ人の特徴とは
年収1000万を稼ぐ人の特徴7選
思考を可視化できる
年収が高いビジネスマンほど「思考を可視化」する傾向が見られます。「思考の可視化」とは、ひとことでいうと、図表やグラフ、絵などを用いて、思考の流れや話し合いの経緯を「見える化」し、共有することです。
ビジネスの現場でも、会議や打ち合わせなど、意見のすり合わせや認識の共有を目的とする場で活用されはじめています。可視化情報を新たな発想や思考の深堀に役立てています。
何事も仕組み化する習慣がある
高年収の人は常に「仕組み化」することを重視します。明確な目標を掲げ、時間管理や具体的な計画に沿って動きます。やる気やモチベーションなどの精神論には頼りらず、入念に練った計画と仕組みをもとに、一つひとつを着実にこなし、成し遂げていく傾向が見られます。
行動力旺盛な人
行動力とは、「目的のために積極的に行動する力」です。仕事が出来る人はチャレンジ精神があり、目的のために行動する人が多く見受けられます。
情報を集める力がある
5つの経営資源といわれる中に「情報」があります。現代社会において、情報は凄まじくはやくて、情報の有無がビジネスチャンスや仕事を左右します。年収が高い人はそういった情報に常にアンテナを立てています。
ファイナンシャルの知識を持つ
金融や税金など、お金にまつわる知識を持つことはとても大事です。日本ではお金に関する勉強を義務教育ではされません。そういった点から、お金にまつわる知識は、節税や資産などお金を残すことに関わっているため、ファイナンシャルの知識を持つ特徴が挙げられます。
ビジネススキルの勉強を常にする
自分が働く分野やそれ以外でも、ビジネススキルの勉強を常にする特徴が挙げられます。仕事で成果を出すには、その成果に結びつくための努力をしているというわけです。
「本業+副業」で年収1000万円を稼ぐ人も
数年前に経済団体連合会の会長から「終身雇用を続けるのは難しい」という発表がありました。
今では副業の解禁傾向にあります。つまり、本業で年収「600~700万円」、副業で年収「300~400万円」を合わせて1000万円を稼ぐ人も出てきています。
今後さらに副業を緩和する企業が増えて、大企業などの優秀な社員が副業を始める流れがくるので年収1000万円超えのサラリーマンも増えてくるかもしれません。
年収1000万円の手取りは○○万円⁉
一般的な会社員が年収1000万円の場合、税金や保険などを差し引いた手取り額が、約720万円になります。
・所得税が約84万5800円
・住民税が約63万5500円
・保険系が約60万9200円
・年金が約68万800円
簡単な計算の仕方の表を以下にご紹介します。
給与から引かれる税金などの計算の仕方
上の図から詳しく解説すると、給与収入(年収)から給与所得控除が引かれます。給与所得控除は、一律に定められており、国税庁の公式ページに載っております。
年収 - 給与所得控除 = 給与所得
更に、所得が決まると所得から、所得控除が引かれます。所得控除は家族・医療・寄付など個々の人の環境によって控除額が異なります。
給与所得 - 所得控除 = 課税所得
この課税所得から、税金と社会保障が決まります。税金と社会保障の計算は以下の通りです。
課税所得 × 所得税率 - 控除額 = 所得税額
課税される所得金額 | 税率 | 控除額 |
---|---|---|
195万円以下 | 5% | 0円 |
195万円を超え 330万円以下 | 10% | 97,500円 |
330万円を超え 695万円以下 | 20% | 427,500円 |
695万円を超え 900万円以下 | 23% | 636,000円 |
900万円を超え 1,800万円以下 | 33% | 1,536,000円 |
1,800万円を超え 4,000万円以下 | 40% | 2,796,000円 |
4000万円超 | 45% | 4,796,000円 |
※住民税は10%と覚えて上の図の税率にそのまま+10%が加算されると考えてください!
※税率および控除額は課税所得額によって異なります
社会保障は
課税所得 × 14.4% = 社会保険
税金と社会保険が決まったら、可処分所得が決まります。可処分所得が何かというと手取りのことです。
課税所得 - 税金 + 社会保険 = 可処分所得
給料から引かれる様々な税金や保険料
健康保険料、厚生年金保険料
健康保険料は、民間企業などに勤める人とその家族が加入する医療保険制度です。厚生年金保険料は、65歳から支給される老歳年金のための年金制度です。
雇用保険料
雇用保険は、労働者が失業した際の生活の安定や再就職の促進のために、失業給与金や教育訓練給与金の交付を行う保険制度です。
所得税
所得税とは、課税所得に応じて国から徴収される税金です。所得税額は1年間の課税所得に税率を掛けて計算され、毎月の給与から「源泉徴収」という形で天引きされます。ここの所得税率や所得額は先ほどの上の図にあるので参考にしてください。
住民税
住民税は、1月1日の時点で暮らしている都道府県、自治体に納める税金です。各自治体が前年の収入から税額を指定し、毎月の給与から天引きされます。
年収1000万円の生活水準とは
年収1000万の独身と既婚の生活の内訳
年収1000万円の独身の方の場合と、既婚の方の場合に分けて一例として参考にしてみてください。
独身の場合
- 家賃
- 15万
- 食費
- 6万
- 光熱費
- 1.2万
- 通信費
- 1.4万
- 消耗品
- 2.5万
- 医療費
- 0.2万
- 保険料
- 2万
- 趣味・娯楽
- 5万
- 家具・家電
- 1万
- 車
- 6万
- 交際費
- 5万
- 支出合計
- 45万
独身の方は何不自由なく生活出来かつ、月に10万円くらい貯金ができると考えるとかなり生活は豊かですね。
既婚の場合
- 家賃
- 13.5万
- 食費
- 4.5万
- 光熱費
- 1.5万
- 通信費
- 2.6万
- 消耗品
- 2.4万
- 医療費
- 0.8万
- 保険料
- 3万
- 趣味・娯楽
- 2万
- 家具・家電
- 0.5万
- 車
- 2万
- 教育費
- 9.5万
- 小遣い
- 4万
- 支出合計
- 46万
既婚の場合、子供に掛かるお金などあるためお小遣いが4万しかないのは少し少ない気もしますが、子供に良い教育をさせることのできる余裕がある生活ですね。
年収1000万円の車や住宅の購入額とローンは?
①車の購入額とローン
年収1000万の人が組めるローンは各金融機関によって異なりますが、大体年収の30%~40%が一般的なので年収1000万円の人が組める車のローンは、300万~400万円になります。よって、年収1000万の人が車を購入する時の購入額は500万円までがベストと考えられます。
②住宅の購入額とローン
住宅ローンの借入額は、年収の5倍までが目安とされています。返済比率を手取り額の20~25%以下に設定するのが理想とされています。年収1000万円で返済比率20%と仮定した場合、35年ローンなら約5600万円までが目安になり、そこに自己資金を加えた額が、購入額の最大の金額です。もし、1000万円用意できるのであれば、最大で6600万円までの物件を買うことができます。
年収1000万と年収400万のお金の使い方の違い
①時間にお金を使う
Time is moneyという言葉があるように、時間はお金では買えません。ですが、時間にお金をかけることで時間を節約すること可能です。年収1000万の人は、時間の使い方が上手で時間にお金をかけています。
②セール品を買わない
セール品はお得でお金が残りそうに思えますが、本当に必要なものだから買うのと買わないのでは差がでます。安くなっているから買っておくか、とセールに手を出しすぎるとそれはただの無駄遣いになっているからです。
③まとまったお金を自己投資として使う
年収1000万になる人は、ある程度まとまった金額を勉強や海外旅行やセミナーなど、自己投資にお金を使います。しかし、年収300万円の人はお金を消費として使います。そこに圧倒的な差が生まれてしまうのです。
サラリーマンでも節税できる節税対策
こちらの記事では『サラリーマンでもできる節税対策』についてより深くまとめてありますので、併せてお読みください!
まとめ
年収1000万円のことを徹底的に解説しましたが、どうだったでしょうか。年収1000万円の方のイメージが少しは付いたと思います。
年収1000万円を目指したい方やもうすぐでなりそうな方に参考にしていただくと幸いです。