目次[ 表示 ]
ギターの大まかな種類
一言にギターと言っても、ギターには大きく分けて2つの種類があります。
1つめはアコースティックギターで、2つめはエレキギターです。世の中のギターはこの2種類で分類することができ、見た目の違いも分かりやすいためすぐに見分けられます。
ここでは、アコースティックギターとエレキギターのそれぞれの特徴について、説明していきます。
アコースティックギター
アコースティックギターは略してアコギと呼ばれることがあり、ボディ本体から音を響かせるギターです。そのため、木独特の色味や木目が付いているものが多いのも特徴です。
全体的には割と大柄で、中の空洞に弦の音を響かせるために穴が空いています。よく、弾き語りや落ち着いた曲調に使用されており、使用される木材や弦によって響き方や音色が異なるのが特徴です。
エレキギター
エレキギターには様々な形があり、ケーブルを通してアンプにつないで音を響かせます。中が空洞状になっているものは比較的少なく、ボディが小ぶりな割に重いという特徴もあります。
エレキギターは軽音楽のギターであるため、ロック系のミュージシャンに使用される傾向にあります。アンプにヘッドホンをつなげて騒音を防止しながら演奏することもできますので、賃貸にお住まいの方にもおすすめできるでしょう。
また、形だけでなく木目や木の色が活かされたデザインから、カラフルな塗装やプラスチック系まで、様々なデザインを楽しむことができます。
アコースティックギターの種類6選
アコースティックギターの種類は基本的に6種類となっています。
それぞれに違った音色や見た目の特徴がありますので、自分に合う種類をお好みで選ぶことができるでしょう。また、アコースティックギターの種類によって、初心者向けのものや中級以上の方に向いたものがあります。
ここからは、アコースティックギターのそれぞれの特徴と、初心者や中級者、上級者向けの目安も紹介していきます。
1:OO
出典:島村楽器
OOは「ダブルオー」という名称のアコースティックギターで、「グランドコンサートモデル」と呼ばれることもあります。他のギターと比べるとコンパクトで、真ん中にあるくびれも深いため体にフィットしやすく、初心者にもおすすめできるギターです。
特に小柄な女性や小ぶりなギターがお好みの方に、OOのアコースティックギターが合うでしょう。奏法もアルペジオもストロークも向いていますので弾きやすいでしょう。
音色には鮮やかで、クリアな音を響かせることができます。このような明るい音色はOOならではの特徴であると言われています。
2:OOO
出典:島村楽器
OOOは「トリプルオー」と呼ばれる種類のアコースティックギターです。他にも「オーディトリアムモデル」と呼ばれる場合もあります。
後に紹介するOM(オーケストラモデル)と形状は同じですが、ネックの長さ(スケール)が比較的短い種類がトリプルオーです。こちらもくびれが深い形状のため、初心者でも弾きやすいですが、ダブルオーと比べると少し大ぶりになっています。
一度お店に行き、試し弾きで相性をみてみるといいでしょう。
3:ラウンドショルダー
出典:イシバシ楽器
ラウンドショルダーは、比較的大ぶりでカーブも少ない種類のアコースティックギターです。
しかし、こちらのギターは小柄な女性や初心者には向かず、大ぶりなギターを好む方や中級者〜上級者に向けた種類ですので、初心者の方は一度試し弾きしてみると良いでしょう。
4:ドレッドノートモデル
出典:イシバシ楽器
ドレッドノートとは、元々イギリス海軍の戦艦の名前と同じですが「大きい」という意味で、ドレッドノートと命名されたギターです。「MARTIN」というギターメーカーの中で最も大きなモデルで、大ぶりなボディがお好みの方に向いています。
音量は大きく、ストリートやライブでの使用もよくみられるスタンダードなギターのため、初心者の方でも手を出しやすいでしょう。
5:OM
出典:イシバシ楽器
OMとは「オーエム」と呼ばれている種類のアコースティックギターで、「オーケストラモデル」とも呼ばれています。比較的小ぶりで厚みもあまりないため弾きやすく、子供や女性、初心者の方にもおすすめです。
形状はトリプルオーと同じですが、ネックの長さ(スケール)は長めという特徴を持っています。小柄な女性や小さめのギターがお好きな方におすすめです。
6:ジャンボ
出典:イシバシ楽器
ジャンボは、GIBSONというギターメーカーの中でも大きなアコースティックギターで、真ん中のくびれから下が丸みを帯びているのが特徴です。
初心者の方や小ぶりなギターがお好みの方には向きませんが、大きなアコースティックギターを演奏したい方、中級者の方に向いています。
形状も他のギターとは少し異なりますので、試し弾きで体とのフィット感をみるのも良いでしょう。
エレキギターの種類7選
エレキギターにも様々な種類があり、基本的に全部で7種類あります。エレキギターはロックバンドのミュージシャンによく使用されています。
エレキギターは種類によって形や色が大きく異なり、その幅広いデザイン性からお好みのエレキギターを選べるでしょう。また、エレキギターの種類にも初心者の向けや中級、上級者向けなどの難易度の目安があります。
ここからは、それぞれに合ったエレキギターの種類を紹介していきます。
1:ストラトキャスター
出典:イシバシ楽器
ストラトキャスターとは、後に紹介するテレキャスターを進化させたもので、エレキギター特有のピックアップや、コントロール類が全てピックガードの部分に装着されています。
ストラトキャスターの音色は独特で「カチャッ」とした、明るい弦の響きが特徴的なエレキギターです。
一般的に「エレキギター」と聞いてイメージするのはストラトキャスターやテレキャスターで、弾きやすいサイズ感と幅広い価格を展開しているため、初心者にもおすすめです。
2:レスポール
出典:イシバシ楽器
レスポールは、エレキギターの中でも丸みを帯びた形状になっています。
テレキャスターやストラトキャスターと比較すると重さがあり、幅が薄いです。しかしその小ぶりなサイズ感や深いくびれが体にフィットし、初心者でも弾きやすいため、おすすめできるでしょう。
3:セミアコースティックギター
出典:イシバシ楽器
セミアコースティックギターは、略してセミアコと呼ばれることが多く、チェロやバイオリンのようなクラシックな風貌が特徴的です。
さらに、他のエレキギターとは大きく異なる特徴もあり、音の違いやクセの強いギターであるため中級者、上級者におすすめです。
セミアコースティックギターのボディには空洞があり、比較的音が響きやすいのと、独特の甘いサウンドが魅力です。特にジャズミュージシャンに人気で、大ぶりなエレキギターになっています。
4:テレキャスター
出典:イシバシ楽器
テレキャスターも比較的簡単に初心者が手を出しやすいエレキギターです。また、テレキャスターは、ソリッドギターの原点とされる歴史あるギターです。
サイズ感も平均的で、レスポールよりも軽いという特徴があります。さらに女性用に小さいサイズもあり、スタンダードなエレキギターのため、初心者にもおすすめできます。
構造は2つのシングルピックアップが搭載されており、歯切れが良い音を出すことができます。
5:SG
出典:イシバシ楽器
SGは、レスポールの販売実績が落ちてしまったときに作られました。形状は他のエレキギターと違うので、一風変わった見た目を楽しむこともできます。また、独特な音の抜け方も人気を得ています。
ボディはマホガニーを使用しており、比較的薄い形状のため、形が好きな人や初心者でも手を出しやすいエレキギターです。
6:ジャズマスター
出典:イシバシ楽器
ジャズマスターとは、ジャズギタリストが求める甘い音色を奏でることのできる、ジャズに特化したエレキギターです。形状はテレキャスターと似ていますが、奏でる音色が違います。主にジャズミュージシャンに人気です。
エレキギターの中では比較的マイナーなギターであるため中級者、上級者に向いていますが、形状やネックにクセがないため、ジャズギターにチャレンジしたい初心者の方でも問題なく始められるでしょう。
また、ジャズマスターの他にも、ムスタングやジャガーと呼ばれるジャズ向けのエレキギターも存在します。
7:フライングV
出典:イシバシ楽器
メタルバンドや海外のロックバンドでよく目にするのがフライングVなどの変形ギターです。他のエレキギターとはまったく違う形状で、個性的なギターです。
フライングVの他にはモダーンやエクスプローラーというモデルも、製造されていますが本数は少なく、レアなエレキギターです。
形のクセがあり見た目の好みが分かれやすいですが、フライングVなどの変形ギターがお好みの方であれば、初心者にもおすすめできます。
おすすめのギターの選び方5選
ギターの選び方は様々ですが、最初は自分の好きなアーティスト、フィット感、色、メーカー、値段から選ぶと良いでしょう。
その他にも、女性や子供に向いたサイズ感や、ネックの触り心地や細さも選ぶ基準になります。ここではおすすめの選び方について、紹介していきますので参考にしてみてください。
1:演奏したい音楽のジャンルと合うもの
まずは、演奏したい音楽のジャンルから自分が弾きたいギターを選びましょう。
弾き語りやクラシック系の落ち着いた曲調が好きなのであればアコースティックギターを、ロックやメタルが好きであればエレキギターを選びます。
さらに、その中でもジャズが好きな方はセミアコースティックギターか、ジャズマスター系を選ぶと良いですし、定番の邦ロックが好きな方はテレキャスターやレスポールを選ぶと良いでしょう。
2:好きなアーティストと同じもの
好きなアーティストと同じモデルのギターが販売されていることがあります。
特定のアーティストに憧れている方は、そのアーティストと一緒のモデルを選ぶと練習のモチベーションも上がり、続けやすいためおすすめです。
好きなアーティストがいないという方でも、テレビを見ていて気になったギターについて調べたり、直接店舗へ行って店員さんに聞いたりすることで、購入する際の参考にできるでしょう。
3:好きな音が出るもの
ギターを選ぶときは、それぞれの音色をよく聞いて好きな音のギターを選びましょう。
透明感のある明るい音色が好きな方はストラトキャスターやOMを選び、甘めの音色やジャズギターの音が好きな方はジャズマスターやセミアコースティックギターを選びます。
特にソロギターを演奏する方は、ギターの音色の存在感が大きいため、よく聞いて選ぶ必要があります。まずは店頭で試し弾きをしてみて、自分の好きな音が出るギターを選ぶと良いでしょう。
4:構えたときの見た目が良いもの
ギターを構えたときの見た目も、ギターを選ぶ基準として重要です。自分の好きな見た目のギターを選ぶことも大切ですが、鏡で見たときのサイズ感にも注目しましょう。
小柄な女性が大きなギターを構えるのは大変なため、比較的小さいギターが体に合いますし、自分によく似合うと思ったギターを使うとモチベーションの維持につながります。
好きなアーティストや好きなギターの種類が決まっていない方は、色々なギターを試してみて、構えたときの見た目が良いものを選んでみましょう。
5:ネックの触り心地が合うもの
ネックの触り心地は、ギターを選ぶ上で大切な基準です。手の大きさによってネックとの相性が変わってくるため、買う前は試し弾きをしてみましょう。
特に子供や女性は手が小さめの方が多いため、ネックが細めのギターを選ぶと弾きやすいでしょう。ネックが太すぎると、指が弦に届かなかったり疲れやすかったりするため、注意して選ぶようにしましょう。
他にも、ツルツルした触り心地や、サラサラのものもあるため、お好みのネックのギターを選ぶと練習も捗ります。
好きなギターを見つけて音楽を楽しもう
ギターに憧れる方は多いですが、合わないギターを選んで挫折してしまったりやる気を失ってしまったりすることがあります。しかし、自分が本当に好きなギターを見つけてネックと手の大きさの合うものを選べば、音楽を今まで以上に楽しめるようになります。
また、ギターにはチューニングが必要ですが、最近ではチューニング専用アプリがスマホでダウンロードできます。
まずは好きなアーティスト、色などを自己診断し、店頭で試し引きをすることで自分に合ったギターを選びましょう。