人気クリエイター「雨穴」さんの小説、『変な家』をご存じでしょうか?
今までにないテイストのサスペンスホラーで人気を集め、遂には「間取りホラー」「不動産ミステリー」という新ジャンルを確立してしまいました。
2024年3月に公開された映画『変な家』も大変な反響を呼んでいます。
そこで今回は、『変な家』を読んだ・観たという方や、気になっているという方向けに、『変な家』の媒体による違いや、他の「間取りホラー」作品をご紹介します!
目次[ 表示 ]
- 人気クリエイター・「雨穴」さんが生んだ新ジャンル、「間取りホラー」とは?
- 『変な家』について
- 新ジャンル「間取りホラー(不動産ミステリー)」について解説
- 『変な家』って何?本家の動画・小説・漫画・映画について違いや魅力を徹底解説
- 動画版『変な家』
- 小説版『変な家』
- コミック版『変な家』
- 映画版『変な家』
- 【コミック・小説・映画】不動産ミステリー・間取りホラーおすすめ作品5選
- 『怖い間取り (あなたが体験した怖い話) 』/坂元輝弥(著) 、細村誠(著)、 貴芝昌子(著)、他
- 『事故物件怪談 恐い間取り』
- 『変な家2』
- 『怖い部屋の話 ゾッとする間取りと事故物件』
- 『超怖い物件』
- 【YouTube】不動産ミステリー・間取りホラーおすすめクリエイター2選
- 雨穴
- ゆっくりダークな世界
- 新ジャンル「間取りホラー」で精神をじわじわと追い詰めよう!
人気クリエイター・「雨穴」さんが生んだ新ジャンル、「間取りホラー」とは?
※引用元:YouTube
『変な家』について
『変な家』とは、元々ホラー系フリーライターであった雨穴さんが、ウェブメディアとYouTubeに投降した記事/動画が小説化されたものです。
初出はウェブメディア「オモコロ」に投稿された記事。
2020年10月12日にこの記事が公開された後、同月末にはYouTubeにも動画がアップロードされています。
この動画が人気を博し、再生回数はなんと2,136万回(2024年4月現在)。
小説化された後も話題を呼び、ついに2024年3月に間宮祥太朗さん主演で映画化されました。
以下で詳しく解説いたします。
新ジャンル「間取りホラー(不動産ミステリー)」について解説
一連の『変な家』ブームが生み出したのが、新ジャンル「間取りホラー(不動産ミステリー)」。
現在も次々と新しい作品が生み出されており、多くのファンの人気を集めています。
『変な家』は所謂「ヒトコワ系」と呼ばれるホラー×ミステリーで、霊的な恐怖というよりも、謎を解き明かすことで見えてくる人間の醜さ・生きていることからくる恐怖が精神を蝕みますが、一方で「間取りホラー」の作品は多岐にわたり、「事故物件」など霊的な怖さを追求するもの、そもそもミステリー要素のないパニックホラーに振り切ったものなど、様々な作品が存在します。
また、今回の『変な家』ブームをきっかけに、『変な家』以前の間取りホラー系作品も同時にクローズアップされているので、こちらも以下でご紹介していきます。
『変な家』って何?本家の動画・小説・漫画・映画について違いや魅力を徹底解説
動画版『変な家』
※引用元:YouTube
雨穴さんの公式YouTubeにあがっているのが、話題の元となった『変な家』の動画版です。
真っ黒な全身タイツに白い不気味な仮面、ボイスチェンジャーを使用した声という、非常に特徴的な出で立ちの雨穴さん。
そんな雨穴さんの口から語られるのは、物語の前半部分です。
後半部分からは映画や小説でお楽しみください、という形式になっています(「オモコロ」版も同様)
小説や映画に手を出すか迷っている方は、まずはこちらからお楽しみください。
ちなみに動画には「雨穴さん」という存在の可愛さが詰まっているので、映画のチケットや小説の購入を迷っていない方、もしくは既に視聴済みという方も、是非1度ご覧ください。
特徴
・物語の前半部分まで
・「雨穴さん」と「栗原さん」の生の掛け合い
・「雨穴さん」の魅力がダイレクトに味わえる
・小説や映画を観る前の「お試し版」としてもおすすめ
小説版『変な家』
※引用元:Amazon
こちらは前述の『変な家』動画版/記事版が小説化したもので、物語の後半、非常に劇的な部分まで余すことなく楽しめます。
読み始めると止まらないほど面白く、『変な家』の謎が全て解き明かされるまでページをめくる手が止まりません。
現在までに100万部を売り上げるほど大ベストセラーとなった『変な家』ですが、最近文庫化され、単行本では触れられなかった「残された謎」まで、栗原さんによる「あとがき」部分で解き明かされています。
ちなみにこの「残された謎」、映画版で多くの方が頭を捻ったであろうラストシーンのヒントにもなっておりますので、映画にモヤモヤを抱えている方は是非ご一読ください。
特徴
・しっかりとしたミステリー
・物語が最後まで楽しめる
・じわじわと迫りくる恐怖
・かなり評価が高い作品
コミック版『変な家』
※引用元:Amazon
表紙にいるイケメンが「雨穴さん」です。
基本的には原作小説に非常に忠実に物語が進んでいきますが、非常に絵柄がきれいで、「雨穴さん」も「栗原さん」も美男子に描かれています。
そこまで露骨なホラー描写はなく、ホラー漫画や視覚的な恐さが苦手な方にもおすすめです。
連載形式でサクサク読めるので、小説や映画を楽しむ時間がないという方は、是非こちらのコミック版を隙間時間にお楽しみください。
特徴
・美麗な作画
・視覚的な恐さは少なめ
・物語は基本的に原作通り
・未完結
・連載形式のため隙間時間にもサクサク読める
映画版『変な家』
※引用元:YouTube
現在ブームとなっている映画版『変な家』です。
雨穴さんの小説『変な家』を映画化した作品ですが、その評価はかなり分かれています。
主に原作ファンからの評価が低いようで、「大切な伏線が抜けている」「無駄なホラー要素」というのがマイナスになっているようです。
原作があくまでも「ミステリー」であることを考えると、ミステリーよりもホラー要素に振り切った映画は、じわじわ解き明かされていく恐怖を好きになった原作ファンには「原作へのリスペクトが足りていない」と見えるようです。
ただ、原作ファン以外からの評価は高く、ホラー映画の中でも屈指の人気を誇っています。
本記事の著者自身も視聴しましたが、たしかにストーリー性自体は欠けているものの、あくまでも「ホラー映画」として面白く観ることができました。
小説と映画は別作品と割り切って観ると良いかもしれません。
特徴
・間宮祥太朗、川栄李奈、佐藤二朗という超豪華キャスト
・「雨穴さん」は登場しない(主人公は「雨宮」)
・視覚的なホラー要素強め
・ミステリー作品ではない
・原作ファンからの評価は低いものの、映画単体としては高評価
【コミック・小説・映画】不動産ミステリー・間取りホラーおすすめ作品5選
『怖い間取り (あなたが体験した怖い話) 』/坂元輝弥(著) 、細村誠(著)、 貴芝昌子(著)、他
※引用元:Amazon
あらすじ
ある日の仕事帰り、唯一稼働していたエレベーターに乗り込んだ「私」は、エレベーターに乗り込むでもなく、ただじっと断っているだけの不気味な母娘を見かける。
その日以降、幾度となく目にするその光景に気味の悪さを感じた「私」はエレベーターに乗ることを控えようとするが…?
7人のホラー漫画家による、アンソロジーコミックです。
「間取りホラー」もあれば、全く間取りとは関係のない作品も幅広く収録されています。
現在までに3巻が発売されており、収録されている作品は全て粒ぞろい。
ホラー漫画好きの方には是非読んでほしい作品です。
『事故物件怪談 恐い間取り』
※引用元:Amazon ※引用元:映画『事故物件 恐い間取り』公式サイト
あらすじ
前の住人が自殺・殺人・孤独死・事故などで亡くなっている家「事故物件」。
そんな「事故物件」に転々と移り住んでいるのは、「事故物件住みます芸人」の松原タニシ。
「普通の部屋がいちばん恐い」。全て間取り付きで紹介する、実話怪談集。
松竹所属のピン芸人・松原タニシさんが実際に住んだ事故物件に関する怪談を纏めた小説です。
2020年8月には『変な家』よりも一足先に映画化され、話題となりました。
今回の『変な家』ブームにより再注目されており、書店などでも平積みされています。
映画版の主演はなんと亀梨和也さん!豪華キャストが揃っています。
『変な家』とは異なり、どこにでもあるような物件で恐ろしい出来事が…。
読後は自分の部屋に入るのが恐くなってしまうかもしれません。閲覧注意です。
『変な家2』
※引用元:Amazon
あらすじ
前作に引き続き、フリーライターの著者と設計士・栗原のコンビが11の間取りの謎に挑む。
全ての間取りの謎がひとつとなったとき、そこに隠された真実が明かされる…。
『変な家』第2巻です。
不思議な間取りの謎が次々と紹介されるので、間取りが好きな方にはたまらないのではないでしょうか。
前作よりも「人の闇」を掘り下げており、徐々に精神を蝕む恐さがレベルアップしています。
ヒット作の第2巻は面白くないというジンクスがありますが、本作には当てはまりません。
是非1巻を読んだ方も、読んでいない方も本書を手に取ってみてください。
YouTubeに1つ目の「間取りの謎」が公開されています。
『怖い部屋の話 ゾッとする間取りと事故物件』
※引用元:Amazon
あらすじ
深夜3時、ドアのノックが止まらない部屋。ドアを叩く者の正体は…?
温かく安心できるはずのわが家で体験する恐怖には、終わりがない。
「家」や「部屋」で本当にあった、46の恐怖体験。
怪談師・田中敏行さん監修のホラー短編集です。
実際の間取りも掲載されており、非常に想像力が掻き立てられます。
「恐い」と話題の作品ですが、「実話」としている分厳しい評価も。
信じるか信じないかはあなた次第…。
間取りホラー好きであれば、1度は読んでおきたい作品です。
『超怖い物件』
※引用元:Amazon
あらすじ
その家には、「何か」がある。
男は古民家を購入したものの、なぜか家の中にある「氷室」が気になってならない…。(宇佐美まこと「氷室」)他、計11編。
「物件」に関する怪談集です。
かなり豪華な作家陣が名を連ねており、なかには「事故物件」の代名詞・大島てるさんや、映画化された小説『ダイナー』でおなじみの平山 夢明さんのお名前も。
「ヒトコワ」系の話が多く、『変な家』ファンの方にもおすすめです。
「題名からは全く想像も出来ないほど面白い」と評判の本作。
濃厚なホラーが読みたい方は是非お手に取ってみてください。
【YouTube】不動産ミステリー・間取りホラーおすすめクリエイター2選
雨穴
※引用元:YouTube
言わずと知れた『変な家』の作者、雨穴さんです。
黒タイツと白い仮面で全身を覆っており、ファンからは「そういう生き物」として親しまれています。
『変な家』の影響で「不動産ミステリー」「間取りホラー」のイメージが強いですが、他のホラー作品も非常に面白いものばかりです。
また、純粋なホラー作品だけでなく、雨穴さんが制作したアイテムなどで撮影した動画も非常に面白く、電車の中で観ると後悔するほど笑えます(「金魚育成装置」や「寄生マトリョーシカ」がおすすめです)。
「おせち」に関する動画が特に面白く、ホラーが苦手な方は是非「おせち動画」から雨穴さんに挑戦してみてください。
ゆっくりダークな世界
※引用元:YouTube
日本にある、「ヤバい間取り」を紹介しています。
奇妙な間取りには一体どんな闇が隠されているのか…。
チャンネル登録者数は登録者数は12.1万人。
間取りシリーズの動画も43万回再生されるほど人気で、ホラー系の中ではかなり名前が知れ渡っています。
間取りシリーズ以外にも、様々なホラー系動画をアップロードしているため、ホラー好きの方は是非チェックしてください!
新ジャンル「間取りホラー」で精神をじわじわと追い詰めよう!
「間取りホラー」の魅力は、「人間の怖さ」にあります。
間取りに関する謎が解明されていくうちに、徐々に明らかになってくる建てた人の「闇」…。
アッと驚くような恐さはありませんが、芯から徐々に恐怖に侵されていくことでしょう。
今人気の「間取りホラー」で、精神をじわじわと追い詰めてみませんか?