近年、東京で麻雀カフェがオープンされたり、テレビでも「Mリーグ」というプロの麻雀士の番組が放送されるなど「麻雀」ブームが訪れています。
麻雀というと大人のやる娯楽と認識している人が多いようですが、実際は大学生などの若者世代も楽しんでいます。そこで、これから麻雀を始める初心者へ向けて覚えておくべき役と基本ルール、コツや注意点を紹介していきます。
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【第一章]麻雀の基本ルール
麻雀とは
麻雀とは中国から伝わってきた4人又は3人で牌を使用して遊ぶゲームです。トランプのポーカーのように同じ柄を揃える(又は階段状に揃える)ことで上がっていく「絵合わせゲーム」です。ポーカーはトランプを使いますが、麻雀の場合は、牌を使用します。
上がった人は他の人から点数を奪うことができ、最終的に1番点数の高い人の勝利となります。
使用する牌の種類
まず覚えるべきは麻雀牌の種類です。
大きく分けて数牌と字牌に分かれ、その中でも種類があるので紹介していきます。
数牌(シューハイ)
数牌は「萬子(マンズ)」「筒子(ピンズ)」「索子(ソーズ)」の3種類存在し、それぞれ1〜9の牌があります。
1から順に、イー(1)リャン(2)サン(3)スー(4)ウー(5)ロー(6)チー(7)パー(8)キュー(9)と呼びます。麻雀は中国式を使用しているので、全ての中国の数字の呼び方となります。マンズ・ピンズ・ソーズがそれぞれ9種類×4枚で36枚、合計で108枚になります。
字牌(ツーハイ)
字牌は、東(トン)南(ナン)西(シャー)北(ペー)の風牌と、白(ハク)發(ハツ)中(チュン)の三元牌から成り立っています。
後に役のところで説明しますが、三元牌・場風牌・自風牌のいずれかを刻子(3枚揃える)と役がついたり、役満の「国士無双」を成立させるためにも必要な牌になります。
基本的な和了(アガリ)の形
自分がツモった時以外は13枚の牌を持っている状態になります。自分の手番が回ってきたら山牌から1枚ツモり、この時に手持ちが14枚になります。
そして、「面子を4つ、雀頭を1つ」になっていれば、和了(アガリ)になり、アガリになると他の相手から点数をもらうことができます。
面子(メンツ)
面子というのは、3つの牌は「同じもの」「数が連続しているもの」のことを指します。
面子は2種類存在し、同じものを3つ揃えることでできる面子を「刻子」、数が連続してできる面子を「順子」と言います。順子は数牌のみとなります。また、「8、9、1」のような繋がりは不成立になるので注意が必要です。
雀頭(ジャントウ)
雀頭というのは「同じ種類の牌を2枚揃えたもの」になります。
下記のように同じ種類の牌を2枚揃えたものを「雀頭(ジャントウ)」と言いますが、「対子(トイツ)」と呼ぶこともあります。
アガリの時は「ツモ」か「ロン」
アガリのパターンは2パターン存在します。ツモる(山牌から手牌に持ってくる)ことで4メンツ1ジャントウが揃った(アガリの形になった)時に「ツモ」と発声し、自分の手牌を相手に見せるように倒します。他の人の捨て牌が自分のアガリ牌だった場合「ロン」と発声し、手牌を相手に見せるように倒します。誰か一人でもあがった場合、その場は終了し「ツモ」であがった場合は全員から、「ロン」であがった場合は牌を捨てた人から所定の点数(点棒)をもらうことができます。
ゲームの進行の仕方
ここからは麻雀のゲーム進行と誰もあがれなかった時の「流局」について紹介していきます。
半荘戦と東風戦について
麻雀には「半荘戦」と「東風戦」という試合形式があります。
「東風戦」は東場の東一局→東二局→東三局→東四局という流れでゲームが進んでいきます。
「半荘戦」は東場の東一局→東二局→東三局→東四局、南場の南一局→南二局→南三局→南四局という流れでゲームが進んでいきます。
東風戦の東四局と半荘戦の南四局の最終局を「オーラス」と言います。オーラスが終了した時に、持ち点が多い人から順位が決定します。
場と家について
麻雀をする時に最初にサイコロを振り、誰が最初に親(東家)になるか決めます。最初に親になった人を「起家(チーチャ)」と呼び、その人の卓に「東」と書かれた「起家札」を置きます。半荘戦で南場に入ると起家札を裏返し「南」に変えます。東場なら「東」、南場なら「南」が場風になります。
東家から半時計周り順に東家、南家、西家、北家となり、東家が親、その他が子となります。東家なら東、南家なら南、西家なら西、北家なら北が自分の風となります。
局の流れと連荘について
先程紹介した通り、東一局→東二局→東三局…という風に進んでいきます。
「子があがる」or「流局(誰もあがらずに終了)した時に親がテンパイ(後一つで上がれる状態)できていない」この2つの時に親が移動します。
この時、親は半時計周りに移動します。東風戦は東場(半荘戦は東場又は南場)が親になります。
逆に「親があがる」or「流局した時に親がテンパイしている」場合は親の移動はありません。親が移動しない変わりに「連荘」といって1本場、2本場、3本場…と本場数が増えていきます。親があがると点数が1.5倍になるので、親の時には自分があがり、連荘することは勝つために重要なことです。
流局について
「流局」とは「誰もあがらずに終了すること」です。流局時に場合は、以下のような点棒をもらう又は支払うことになります。この点数を「不聴罰符(ノーテンバップ)」と言います。
・一人だけテンパイしていた場合、テンパイしていない人がテンパイしている人にそれぞれ1000点支払います。
・二人がテンパイしていた場合、テンパイしていない人がテンパイしている二人に1500点ずつ支払います。
・三人がテンパイしていた場合、テンパイしていない人はテンパイしている人に1000ずつ支払います。
その他にも途中流局という形もあるので、いくつか紹介していきます。
必要な人数は3~4人
麻雀を実際に行うので、あれば3人から4人必要です。3人で行う麻雀を「三麻(さんま)」、4人で行う麻雀を「四麻(よんま)」と呼びます。ただ、三麻をすると少しルールが変わってくるので、基本的に麻雀は4人で行う遊びとなります。
自分の手番ですること
ここからは、麻雀をプレイして自分の番が回ってきた時にすることを紹介していきます。
ツモる・捨てるについて
①裏向きに積まれている「山牌」から、1枚だけ牌を自分の持っている牌(手牌)に持ってきます(この行為が「ツモる」です)
②ツモったら、自分の手牌から1枚牌を選んで、河に牌を選べます。(この行為が「捨てる」です)
この①と②の行為を4人で繰り返します。
ドラについて
ドラはボーナス牌で、1枚持っているだけで点数が約2倍になる神の牌です。
※正確には異なりますが、初心者向けに記事のため簡単な説明だけにとどめておきます。
山牌から一つ表になっている牌が「表示牌」といい、その次の牌が「ドラ」となるので、下記の写真は、表示牌が「一萬」なので、ドラは「二萬」になります。
「東南西北」「白發中」のどれからが表示牌だった場合「東」なら「南」、「白」なら「發」がドラになります。表示牌の次の牌がなければ、その種類の最初の牌がドラになります。例えば表示牌が「九萬」なら「一萬」、「北」なら「東」、「中」なら「白」がドラになります。
あがった際に手牌にドラがあればその枚数分点数が上がります。また、立直(リーチ)してあがると表示牌の下の牌もドラとして点数アップする可能性があります。そのドラを「裏ドラ」と呼びます。誰かがリーチしてあがるまでは裏ドラを確認することはできません。
他にも先程紹介した「カン」をするとドラが増えたりします。
【第二章】麻雀でアガるためには
麻雀で上がるためには「役」が必要になります。
この章では、「役」や「待ち」、「鳴き」について紹介していきます。
麻雀の役一覧
まずは、麻雀における「役」を紹介していきます。
★が付いている役は重要な役になるので、優先的に覚えましょう。
【一翻役】
立直(リーチ)★
麻雀は役がなければあがれません。リーチというのは麻雀において最も基本的な役になります。チー・ポン・カンなどの他人の捨て牌を利用せずに、自分のツモだけで手牌を揃えることを「面前(メンゼン)」と言います。テンパイ(後一つで上がれる状態)まで、面前で揃えると「立直(リーチ)」をすることができます。立直する際は「リーチ」と発声し、その時捨てる牌を横にし、千点を場に差し出します。
立直自体に役があるので、他の役がなくても立直という役だけであがることができます。
ただし、立直をした後は手牌を変えることができないので、その後にツモってきた牌がアガリ牌でなければそのまま捨てなければいけません。
一発(イッパツ)
立直をかけた直後の一巡目(自分の番が来るまで)にあがると「一発」という役が付きます。ただし、一巡目以内にポン・チー・カンなどの鳴く行為が入った場合は無効になります。
門前清自摸和(メンゼンチンツモホー)
ポン・チー・カンなどをせずに自分でツモってあがることで成立する役です。
断玄九(タンヤオ)★
全ての組み合わせが1・9・字牌を使用せずに2〜8の数牌のときに成立する役です。
一盃口(イーペーコー)
同じ種類の順子(3枚が階段になっているもの)を2つ揃える形になります。上記の例では、「四萬」「四萬」「五萬」「五萬」「六萬」「六萬」のようになっており、「四・五・六」の階段が2つあるので「一盃口」という役が付きます。ただし、「鳴く」と成立しません。
役牌(ヤクハイ)★
三元牌(白發中)や場風、自風のどれかが刻子(同じ牌を3つ揃えたもの)に成立する役になります。鳴いても成立します。上記の場合はまず「發」という役が成立します。他には、場風が「東」であれば「東」という役が成立し、自風が「東」ならばさらに役が成立します。
平和(ピンフ)★
下記の条件を全て満たし成立すると「平和」という役がつきます。
・メンツは全て順子(3枚階段になっているもの)
・ジャントウが役牌ではないもの
・待ちが両面(リャンメン)であること(上記の例でいうと、「二萬」と「三萬」が手牌にあり、「一牌」「四牌」待ちである時)
海底撈月(ハイテイラオユエ)
海底(局の最後の牌)でツモあがりした際に成立する役です。
河底撈月(ホウテイラオユイ)
河底(局の最後の牌)でロンあがりした際に成立する役です。
嶺上開花(リンシャンカイホー)
カンをしたときに引いてくる牌であがると成立する役です。
【二翻役】
一気通貫(イッキツウカン)
同じ種類の牌を「一二三・四五六・七八九」の順子を完成させる役になります。「鳴く」と一翻下がります。上記の例でいうと萬子が「一から九」揃っています。
三色同順(サンショクドウジュン)
萬子・索子・筒子で同一並びに順子を完成させると成立する役になります。「鳴く」と一翻下がります。上記の例でいうとそれぞれが「六・七・八」の並びで揃っています。
三暗刻(サンアンコー)
暗刻(手の中で同じ牌を3枚揃えたもの)を3組作ることで成立する役になります。暗刻はポンして揃えることはできません。ポンして揃えた刻子は暗刻には入りません。全て自分でツモらなければいけません。(ロンした場合は暗刻とならないため)
対々和(トイトイホー)
面子を全て刻子(同じ牌を3枚揃えたもの)で成立する役になります。ポンして揃えた刻子でも成立します。この役は鳴いても2翻です。
七対子(チートイツ)
七種類の七つの対子(トイツ)を作ると成立する役になります。待ちは必ず「単騎待ち」になります。同じ牌を4枚で2つ対子とすることができません。(六萬を4枚揃えるなど)
全帯玄(チャンタ)
全ての組み合わせに一、九、字牌のどれかが含まれていると成立する役になります。ただし鳴くと一翻になります。
小三元(ショウサンゲン)
白發中の三元牌の中で、2種類で刻子、残りの1種類で雀頭を作ると成立する役になります。鳴いても翻数は変わりません。小三元自体は2翻の役ですが、役牌が2種類入るので、実質四翻となります。
混老頭(ホンロウトウ)
全ての組み合わせを一、九、字牌の刻子(七対子の場合は対子)で揃える役になります。
三色同刻(サンショクドウコー)
萬子・筒子・索子で同じ数の刻子を揃えると成立する役になります。上記の例では、「一」を揃えています。
三槓子(サンカンツ)
3組の槓子(カンで出来た面子)を作ると成立する役になります。
二重立直(ダブルリーチ)
チー、ポン、カンが無い一巡目(最初の捨て牌)でリーチをすると成立する役です。
【三翻役】
混一色(ホンイツ)★
全ての組み合わせが萬子・索子・筒子どれか一種類と字牌だけの時に成立する役になります。鳴くと二翻になります。上記の例だと萬子と字牌の組み合わせになります。
純全帯玄(ジュンチャンタ)
全ての組み合わせに一、九の数牌だけが含まれることで成立する役になります。鳴くと二翻になります。
二盃口(リャンペーコー)
一盃口を2組揃えると成立する役です。チー、ポン、カンなど鳴くと成立しません。
【四翻役】
人和(レンホー)
この役は子にのみ与えられる役で、チー、ポン、カンの無い一巡目以内に他人からロンあがりすると成立する役です。
【六翻役】
清一色(チンイツ)★
全ての組み合わせが一種類の数牌のみで構成すると成立する役になります。鳴くと五翻になります。上記の例では筒子だけの組み合わせになります。
【役満】
四暗刻(スーアンコ)
暗刻で四組揃えた際に成立する役満になります。テンパイはシャボ待ちか、単騎待ちになります。鳴くと成立しない役になります。
国士無双(コクシムソウ)
一、九、字牌をそれぞれ1枚ずつ、合計13枚揃えて、その内のどれかを雀頭(同じ牌を2枚揃える)にした際に成立する役満になります。上記の場合、雀頭(ジャントウ)は「中」になります。
大三元(ダイサンゲン)
「白發中」の三元牌を全て刻子(3枚揃えたもの)で揃えた際に成立する役満になります。「白發中」以外の面子や雀頭は何でも大丈夫です。
九蓮宝燈(キュウレンポウトウ)
萬子・索子・筒子の中のどれか一種類で、一を3枚、九を3枚、二~八を1枚ずつと、雀頭(同じ牌を2枚揃える)を一~九の間で揃えると成立する役満になります。鳴くと成立しません。
大四喜
字牌の「東南西北」の中で、全てを刻子で揃えた際に成立する役満です。
小四喜
字牌の「東南西北」の中で、3種類を刻子で、残りの1種類を雀頭で揃えた際に成立する役満です。
清老頭
雀頭と刻子を全て一・九で揃えた際に成立する役満です。
四槓子
1人で四組の槓子を揃えると成立する役満です。
字一色
全ての組み合わせが字牌だけで揃えると成立する役満です。
緑一色
索子の「二、三、四、六、八」と字牌の「發」の緑色の牌だけで揃えると成立する役満です。
天和
親が配牌の時点でアガリになると成立する役満です。
地和
子がチー、ポン、カンのない第一ツモで上がるとアガリになると成立する役満です。
待ちの種類
待ちとは、テンパイの時の手牌の形を指します。
ここからは、その待ちの種類を紹介していきます。
両面(リャンメン)待ち
上記の例でいうと、残り「一萬」と「四萬」がくればあがることができます。このような2種類のアガリ牌がある時は、「両面(リャンメン)待ち」と言います。
嵌張(カンチャン)待ち
上記の例だと、「四萬」と「六萬」の間である「五萬」がくればあがることができます。このような間の1種類の待ちは「嵌張(カンチャン)待ち」と言います。
辺張(ペンチャン)待ち
上記の例では、「三萬」がくればあがることができます。このように端の1種類の待ちがある場合は「辺張(ペンチャン)待ち」と言います。
双碰(シャンポン又はシャボ)待ち
上記の例では、「六萬子」か「東」がくれば、あがることができます。このように2枚持ち同士の2種類の待ちがある場合は、「双碰(シャンポン)又はシャボ待ち」と言います。
単騎(タンキ)待ち
上記の例では、「東」がくればあがることができます。このように1種類の待ちがある場合は「単騎(タンキ)待ち」と言います。
ノベタン待ち
上記の例では、「二索」「三索」「四索」「五索」のような4連番がある時、両端の「二索」と「五索」を待つ形になります。両端のどちらかが「雀頭」になり、残りの3枚で「順子」となり、あがることができます。このような待ち方を「ノベタン待ち」と言います。
三面(サンメン)待ち
上記の例の場合、「三萬」「四萬」&「五萬」「六萬」「七萬」に分けると、「二萬」「五萬」待ちになっていることが分かります。
そして、「三萬」「四萬」「五萬」&「六萬」「七萬」に分けると、「五萬」「八萬」待ちになっていることも分かります。つまり、「三萬」「四萬」「五萬」「六萬」「七萬」という5つの牌の場合は「二萬」「五萬」「八萬」でアガリとなります。これを「三面待ち」と言います。
鳴き(チー・ポン・カン)について
次に「鳴き」について紹介していきます。
鳴きとは、「他人が捨て牌をもらって手を完成に近づけること」を言います。
他人が捨てた牌が欲しいなと思ったら「チー」又は「ポン」又は「カン」と言い、卓の三治下に公開します。鳴いた後は、相手から一枚もらった状態なので、自分の手から牌を1枚捨てる番になります。
「鳴き」という行為は3種類存在します。
チー
捨て牌をもらって順子(連続した数字の3枚1組のもの)が作れます。ただし、チーをできるのは左側に座っている人だけなので注意が必要です。チーした場合は、下の図のように相手の捨て牌を横にして、右下に寄せます。
ポン
捨て牌をもらって刻子(同じ牌3枚1組のもの)が作れます。ポンは先程のチーとは異なり、全員から鳴くことができます。ポンしてもらった場合は、相手からもらった捨て牌を相手のいる位置によってどこに置くかが変わります。
カン
カン:槓子(同じ牌を4組1つのもの)を作れます。カンには、3種類存在するので紹介していきます。
- 手牌の中に同じ牌が4枚あるときにその4枚を公開する(アンカン)
- 手の中に刻子(同じ牌3枚1組のもの)があり、他の人が同じ牌を捨てた時に鳴いて4枚公開する(ダイミンカン)
- ポンですでに公開している3枚と同じ牌があるときに、その4枚目をポンしている牌に加える(カカン)
アンカンは他人の手を使っていなく、自分でツモって作るので、鳴いたということにはなりません。カンすると、後ほど紹介する「ドラ」というものが増えるので、得点アップに繋がることがあります。
「鳴く」という行為は、相手の牌を使って進めていく方法です。ただ、なんでもかんでも鳴けばいいというものでもありません。鳴いても役がなければあがれませんし、役があっても鳴いたことで成立しなくなったり、得点が下がることもあるので、注意が必要です。
【第三章】麻雀の注意点
第三章では、麻雀を行っていく際の注意点を紹介していきます。
①役がないのにあがろうとする
麻雀初心者でよくあるのが「役がないのにあがる」ことです。基本的に麻雀では「1翻しばり」があり、最低でも1翻ないとあがることができません。なので、立直(リーチ)や断玄九(タンヤオ)もなしでただただ4つの面子と1つの雀頭を作っただけではあがれないのです。初心者はとにかく上がろうとするために、ポン・チーなどをやってしまいますが、役がなければあがれないことに注意しましょう。
②ツモったアガリ牌を手牌に入れる
これはルールというとマナー違反の部類に入ります。
テンパイし、ツモったアガリ牌を手役に入れてしまうことはNGとされています。どこにツモったか確認したい気持ちは分かりますが、相手からすると何が待ちか分からなくなります。それにより、役や点数が変わってしまう場合があるので、アガリ牌をツモった場合は、手役に入れないように注意しましょう。
➂フリテンについて
麻雀では、自分がきった牌で、他人からロンあがりすることができません。
フリテンとは、「ロンで上がることができない聴牌」のことを言います。フリテンにも種類があるので、どのような場合にフリテンになるのか紹介していきます。
自分のアガリ牌が捨牌にある場合
自分がアガリ牌を捨てている場合は相手からロンすることができません。
上記の例だと、自分が「六索」「九索」の両面(リャンメン)待ちの状態です。「六索」か「九索」が来ればアガリですが、自分の捨て牌に「九索」があるので相手が捨てた「九索」はもちろん、「六索」もロンすることはできないのです。ただ、自分でツモった場合はあがることは可能です。
リーチ後に他の人の捨牌をロンせずに見逃した場合
リーチをした後にアガリ牌を見逃すと、その後相手の捨て牌をロンすることができません。ただ、ツモでアガリはできます。
例えば「一筒」「四筒」の両面(リャンメン)待ちでリーチした場合、相手が「一筒」を捨て、それを見逃してロンしなかった場合、その局が終了するまでロンすることができません。ただし、ツモった場合はあがることは可能です。
他の人の捨牌をロンせずに見逃した時の同巡内の場合
自分のアガリ牌を相手が捨ててあがらなかった場合、その同順内でロンすることができません。例えば「六萬」「九萬」待ちでテンパイしており、相手がアガリ牌である「九萬」を捨てましたが、「断玄九(タンヤオ)」を狙い、その捨て牌をスルーしました。その同順で他の相手が「六萬」を捨てた場合、ロンすることができません。ただし、自分のツモが経過すると、同順内ではなくなるので、フリテンは解消され、あがることができるようになります。
④鳴いたら一翻下がる役
第二章で紹介した「役」の中には、ポン・チー・カンした場合に翻が下がるものが存在します。もし、逆転を狙い高い点数を求め、揃えても鳴いた場合点数が下がるものがあるので、注意が必要です。
【第四章】麻雀攻め方&守り方の戦略とコツ
第四章で紹介するのは、麻雀を行う時の攻め方&守り方の戦略とコツです。
知っておくだけである程度戦えるようになるので、覚えておきましょう。
攻め方の戦略&コツ
まずは、攻め方の戦略とコツを紹介していきます。
基本役「リーチ」を目指す(むやみに鳴かない)
初心者はまず、麻雀の中でも基本中の基本役である「リーチ」を目指すようにしましょう。
残り一枚でアガリの状態(聴牌)の時に1000点を雀卓に差し出すことで「リーチ」という役が付きます。しかし、ポン・チー・カンなどの鳴きが入ると「リーチ」をすることはできないので、注意が必要です。
役をあまり覚えていない初心者の方は、むやみに鳴くのではなく「リーチ」を目指しましょう。
確定で役があるときは鳴いても良い
先程紹介した役が揃っているのであれば、鳴いても構いません。麻雀は1役付けばあがることができるので、相手の捨て牌を使ってあがることができます。
例えば、「中」が3枚手牌にあれば、「中」は「役牌」なので役が1翻付きます。点数を意識するのではなく、その局であがりたいというのであれば、鳴いて揃えることもできます。
5ブロック(1雀頭4面子)を意識する
1つの雀頭と4つの面子を作ることがアガリの形になります。自分の手牌に雀頭候補がなく、面子候補ばっかりあって、揃えていても上がる確率が下がってしまいます。そのため、面子を4つ揃える、雀頭を1つ揃えるということを意識しながら牌を切りましょう。
上記の例の場合、「三三四萬」「七八萬」「一一二筒」「三四索」「七九索」「白白」の6ブロック存在します。この中で1つのブロックを外して5ブロックにしていきます。
このケースでは、カンチャンになっている「七九索」が最も弱いブロックになるので、優先的に切って行きます。
守り方の戦略&コツ
麻雀は4人で行うゲームで、1人しか上がることができません。単純計算で自分が上がれるのは4回に1回です。そのため、守る局面が必然的に多くなります。
そのため、しっかりと守る(相手に上がらせない)技術を身につけましょう。
相手の既に捨てている牌をきる
麻雀では自分が捨てた牌でロンをすることができません。そのため、相手の捨て牌を見て確認して安全牌があるかどうか確認しましょう。また、リーチ後は手牌を変えることはできないので、リーチの後に他のプレイヤーが捨てた牌も安全牌となります。
相手の捨て牌から役を予測する
相手も役を考えながら牌を捨てていくので、捨て牌から相手がどんな役を狙っているのか予測することができます。例えば、相手が「萬子」と「索子」ばっかり捨てており、「筒子」を全く捨てていなかったとします。この場合、相手の手牌には「筒子」が多く揃っているため、アガリ牌が「筒子」の可能性が高いです。
このように相手の捨て牌から何を狙っているのかを予測することも守る上で大切な考え方です。
“スジ”を切る
相手の捨て牌の±3の数牌(スジ)は安全である確率が比較的高いです。捨て牌が関係する場合はロンすることができないので、両面待ちだと捨て牌が関係してしまうので待ちにくいです。
例えば、相手の捨て牌に「六萬」があるときに、「四萬」「五萬」で待っているとフリテンというルールがあるので、「三萬」でロンすることができません。
ただし、この考え方は必ずしも正しいとは限りません。相手が「三萬」の単騎、カンチャン、ペンチャン、シャボ待ちをしている可能性もあるので、絶対安全というわけではないので注意が必要です。
“壁”を利用する
麻雀には、同じ牌は4枚ずつしかなく、その特性を利用する技術になります。例を挙げると、自分から「三萬」が4枚見えているときに、他人は「三萬」を使った順子が作れないので、「一萬」「二萬」の利用価値がなく、通りやすくなります。(「三萬」の“壁”)
上記の例の場合、「三萬」が自分の手牌に3枚、リーチした相手の捨て牌に1枚あるので、全ての「三萬」が見えています。このことを「壁」と言います。
このような場合、「三萬」は相手の手牌にないので、「二萬」「三萬」又は「三萬」「四萬」の形でリーチしている可能性がなくなります。そのため、「一萬」や「二萬」は比較的安全と言えるでしょう。もちろん、「単騎待ち」や「シャンポン待ち」の可能性もあるので、絶対安全というわけではないので注意が必要です。
ドラや役牌を捨てない
ゲーム終盤や相手がリーチ状態である場合、完全に安全牌でなければ、ドラや役牌は捨てない方がいいです。ドラや役牌でロンをされてしまうと、相手の1翻与えてしまうからです。1翻上がるだけで点数を大幅に取られてしまいます。なので、ゲーム終盤や相手がリーチ状態または終盤になり、自分のあがりが見えなくなった場合、ドラや役牌を最後まで持っておくことをおすすめします。
基本ルールや役を覚えて楽しく麻雀をしよう!
麻雀の基礎的なルールと役から、攻め方&守り方の戦略とコツを紹介していきました。
麻雀は大人の遊びと思われがちですが、大学生をはじめとする若い世代にも人気のゲームとなっています。
複雑なルールが多いですが、役さえ覚えれば麻雀を楽しむことができるので、楽しく麻雀で遊んでみてください!