出典:ワーナーブラザーズ公式サイト
今回は、同性愛など、LGBTQにかかわる映画を6選、出来るだけ多くの性に触れてご紹介しています。
とは言え、自分と関係がなさそうな作品でも何かのきっかけになることはあると思うので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね!
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【ゲイ】マイ・プライベート・アイダホ(1991年)
孤児の青年・マイクはナルコレプシーを患いながらも男娼として暮らしている。同じく男娼をしている親友のスコットに恋愛感情を抱いているのだが…。
リヴァー・フェニックスとキアヌ・リーブスという、現在では超が付くほどの大物俳優が主演したインディーズ洋画です。
『私はロランス』の製作もしているガス・ヴァン・サント監督が脚本も務めた作品で、90年代初頭のニュー・クィア・シネマという運動の代表作にもなっています。
ゲイセクシャルの恋愛を描いた作品なのですが、とにかく切ない!
その切なさが、恋愛方面以外でも霞のように映画全体を覆っています。
とは言え、どこか懐かしくて暖かい雰囲気にも包まれていて、目が釘付けになってしまいます!
社会の闇の中で純粋な愛を持っている青年が、どのような結末にたどり着くのか?
残酷ながらも美しい映像で魅せてくれる一押し作品です!
【レズ】燃ゆる女の肖像(2019年)
出典:GAGA公式サイト
18世紀後半のフランス、望まない結婚を控える伯爵令嬢のエロイーズは、彼女の像画を描くために屋敷を訪れた女性画家のマリアンヌに出会う。
カンヌ国際映画祭で脚本賞、クィア・パルムの二冠を達成しました!
セリーヌ・シアマ監督と主演のアデル・エネルは、プライベートでもレズビアンで、もう一人の主演のノエミ・メルランも含め、まだ若くて今後より注目されるであろう三人です!
女性同士の恋愛の繊細さと激しさの両方が絶妙に描かれていて、一度見始めると目が離せません!
また、映像としての力にも注目してほしいです!
どこを切り取っても絵になる構図だけでなく、俳優たちの表情や仕草等も素晴らしいんです!
もし、映画の中に出てくる台詞が荒唐無稽なお遊びみたいな台詞に置き換えられていたとしても、目で見るだけでちゃんと内容が伝わってくるような力強さがあります!
自身とレズセクシャルに何の関連性も見いだせない方でも、見て損のない作品です!
【レズ】ミスエデュケーション(2018年)
出典:GAGA公式サイト
女子高校生のキャメロンは、同性の恋人とのキスを保守的な叔母に知られてしまい、矯正施設に入れられてしまいます。
クロエ・モレッツの最高傑作とも名高い作品で、レズセクシャルだけでなく、沢山のセクシャルマイノリティーが登場します。
「第三の性」という聞きなれない単語も出てくるので、LGBTQ2+について勉強したい方にもおすすめです。
昔はセクシャルマイノリティーの方の性を矯正されるべき病気であると捉えられていました。
昔はとは言え、そのように教育された大人は今でも生きているわけです。
「気持ち悪い」とみなされる自身の性や、そんな風に見なしてくる人に、どのように向き合うのかを、真剣に悩みながらまっすぐ動いているキャメロンに元気をもらえること間違いなしです!
皆と違う自分っておかしいのかな?と悩んでいる方もいらっしゃると思います。
そんな方にこそ、見て勇気を出してほしい作品です!
【トランスジェンダー】彼らが本気で編むときは(2017年)
育児放棄された少女が引き取られたのは、トランスジェンダー女性・リンコと恋人同士の叔父・マキオだった。
生田斗真がとにかく美しい!
トランスジェンダーで、女性として生きているリンコの役を見事に表現した繊細で力強い美しさから目が離せません!
トランス女性を含む三人家族の、最初のぎこちなさや、着々と育まれる愛がしっかり描かれています。家族の愛にほっこりすること間違いなし!
また、育児放棄をした母親と、母性を持つトランス女性の両方を描いた作品で、母性とは何かを改めて考えさせられますね。
セクシャルマイノリティーでない方でも、家族の形や愛について、悩んでいる方や思うことがある方におすすめです。
リンコの目を通してみることで、気が付くことがあるかもしれませんね!
【トランスジェンダー】 アリフ、ザ・プリン(セ)ス(2017年)
手術で完璧な女性になるために都会で働いているトランスジェンダーの青年・アリフは、故郷で自民族の旅長としての跡を継がなければならないことに悩んでいた。
セクマイ名作の多い台湾発の映画で、性に関することだけでなく、民族、世代にまで絡み合っている作品になっています!
登場人物の多くがセクシャルマイノリティーであるという点も注目ポイントです!
レズやゲイ、ドラァグクイーンなどが登場し、それぞれの視点で主人公に関わっていきます。
色んな性を一気に見てみたいという方にはぴったりですね!
シスジェンダーの視点も映画に入っているので、初めてセクマイ映画を観る方でも見やすいと思います。
笑って泣けるエンタメ作品になっているので、どんな方にもおすすめです!
【アセクシャル】恋せぬふたり(2022年)
出典:NHKスクエア
「恋愛しないと幸せじゃないの?」と悩む咲子は、アセクシャル・アロマンティックの男性・高橋羽と出会う。
『恋せぬふたり』は、実は映画ではなくドラマなのですが、あまり描かれることのないアセクシャル、アロマンティックが描かれている作品なので、ご紹介させてください!
他者に性的に惹かれないアセクシャル、他者に恋愛感情を抱かないアロマンティックは、恋愛至上主義の空気が残る現代社会をどう生きるのか?
アセクシャルやアロマンティックといった単語は、レズやゲイなどに比べてあまり知られていませんよね。
たいていのエンタメコンテンツでは「恋を知らない主人公」はいずれ恋を知りハッピーエンドになるものです。
そんな恋愛至上主義的な世の中で生きている無自覚のアセクシャル・アロマンティックの方は「自分は変だ」と思ってしまうかもしれません。
そんな彼らから悩みを打ち明けられても、その概念について知らなければ「もうすぐ良さがわかるよ」とアドバイスしてより傷つけてしまうかもしれません。
もっとたくさんの性について知るべき世の中の先駆け的作品になること間違いなしな作品です!
岸井ゆきのと高橋一生のダブル主演で、よく映画やドラマに出ている実力派2人だからこそ安心して見ていられるのもポイント。
「ながら見」にもピッタリな空気感で、ぜひいつものテレビの代わりにみんなで見てほしい作品です!
セクマイ映画を見て自分の性にも向き合おう!
今回は、ゲイ、レズ、トランスジェンダー、アセクシャル、アロマンティックに関する映画を邦画から洋画まで幅広くご紹介しました。
実はここでは紹介できていないおすすめの作品はたくさんあります!
また、ここでは紹介できていない性もたくさんあります。
これを読んでくれている方の中には、自分自身の性に悩んでいる方もいらっしゃるかもしれません。でも大丈夫です!
一応分かりやすいように、ゲイやレズといった区別をしているだけで、性の種類は細かく区別できないほど無数にあります!
自分に当てはまるものがないかもしれないし、自分では気づいていない性があるかもしれない…。でもいいんです!みんなそんな感じです!
自分について考えてあげた時点で、自分を大切にできているということなので、何も怖いものはないですよ。