星新一といえば、日本におけるSF小説の開拓者であり、ショートショート小説の生みの親にして名手。そんなイメージが強いですが、実は星新一はそれだけではありません。
1001編を超えるショートショートを生み出した頭の中がどうなっているのか、興味はありませんか?
星新一という人物を紐解くカギであるエッセイ作品など、ショートショート以外の作品をご紹介します!
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『明治の人物誌』
※引用元:新潮社公式サイト
星新一の父・星一は、苦学しながらアメリカの大学を卒業し、帰国して製薬会社をおこした。事業は成功したが、やがて政争に巻き込まれ衰退していく。
それでも常にエネルギッシュで近代人的な生き方を貫いた生涯だった。
彼の夢と理想に手をかした野口英世、伊藤博文、エジソン、後藤新平など、近代国家の形成期に活躍した明治人たちとの交流の中から、星一の生涯を辿った異色の伝記。(引用元:新潮社公式サイト)
星新一は、祖父が政治家、父親が実業家と、異色の家系に生まれています。
星新一のエッセイ作品を読むと、いかに父親を尊敬し、父親から影響を受けたかということがわかります。
この作品では、星新一の父親が生前関わりを持った偉人たちを星新一独自の視点で解説しています。
ちなみに星新一の父親に関して詳しくは『明治・父・アメリカ』(星新一著・新潮文庫)で詳しく解説されています。
『進化した猿たち The Best』
※引用元:新潮社公式サイト
人間と他の生物とのいちばんの違いは何か。それは、笑いと想像力である――。
星新一が長年愛読し、蒐集してきたアメリカのヒトコマ漫画には、われわれ〈進化した猿たち〉の欲望や習性、奇癖が余すところなく描かれていた!(引用元:新潮社公式サイト)
星新一が様々なエッセイ作品に趣味として紹介している、アメリカのヒトコマ漫画コレクションを公開した文庫作品。
「結婚」「宇宙人」「精神分析」など17のテーマに分けられ、解説されています。
特に星新一自身も一時期熱狂した特許出願や制限された中でバリエーションを増やしていく囚人漫画は、引き込まれます。
星新一のユーモアの元がわかるかも?
『きまぐれ星のメモ』
※引用元:角川文庫公式サイト
日本にショート・ショートを定着させた星新一が、10年間に書き綴った100編余りのエッセイを収録。
創作過程のこと、子供の頃の思い出――。
簡潔な文章でひねりの効いた内容が語られる名エッセイ集。(引用元:角川文庫公式サイト)
星新一のショートショートの源泉を知ることができるエッセイの中でも、短いメモのようなエッセイを多く収録した『きまぐれ星のメモ』。
ショートショートの生み出し方、コツや苦しみなど、星新一のような作家になりたい方必見の情報が書かれている作品です。
ショートショートが好きな方も、ユーモアと皮肉にあふれた星新一ワールドが楽しめるはず!
『きまぐれ体験紀行』
※引用元:角川文庫公式サイト
ソ連旅行中の著者が北杜夫氏とともに体験した恐怖の一夜、「赤い矢号事件」とは?(「ソ連の旅」)メ
スの類はいっさい使わない外科手術、それがマニラの心霊手術。腕のやっかいな病気に悩む著者は、自分も治療台に乗ってみるが、その結果は?(「東南アジアめぐり」)
そのほか、韓国、台湾、香港の、エピソードあふれる旅行記と、10日間の断食トリップまで、好奇心旺盛な作家の眼がとらえた、内的・外的体験記7編を収録。(引用元:角川文庫公式サイト)
1001編以上のショートショートを描いた伝説の作家は、もちろん見聞が広い。
講演や交流などのために行った旅行先で、興味の赴くままに様々なことを体験したことを面白おかしくまとめたエッセイを文庫化した作品です。
マニラの心霊手術や、台湾の占いなど、興味深い経験が多く綴られているため、一風変わった紀行文になっています。
『きまぐれ学問所』
※引用元:角川文庫公式サイト
本を読むのは楽しい。
乱読して、片端から忘れていくのも楽しいけれど、テーマ別に集中して読めば、もっと楽しい。
頭の中でまとまって、会話のネタにも不自由しません。ホシ式学問術の成果、ご一緒にどうぞ。(引用元:角川文庫公式サイト)
星新一の作品はあらかた読み終わってしまった!という方におすすめなのが、この『きまぐれ学問所』。
エスキモーや100年後の世界など11の分野に分けられ、星新一が調べて学習した内容がわかりやすくまとめられています。
星新一の読書記録ともいえる作品で、広範な興味や知識が遺憾なく発揮されている作品です。
星新一はショートショートだけじゃない!魅力を深堀りしよう
星新一は小学校の教科書にも採用されたこともあるほどの国民的作家のため、ショートショート作品は大体読んでしまったという方も多いのではないでしょうか。
しかし、星新一はショートショートだけの作家ではありません。
エッセイや伝記、歴史小説など、広範な作品群に触れて星新一ワールドを体験しましょう!