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【2023最新】おすすめミステリー小説60選!新刊から有名作品まで!日本の作品も海外の作品も紹介

ミステリーミステリー小説小説おすすめ

2023/04/05

様々な賞が存在し、世界中に熱狂的なファンが多くいるミステリー小説。

しかし、それゆえに作品数が多く、何を読めばいいかわからない…という方も多いでしょう。

今回は、日本ミステリーも海外ミステリーも新刊から古典有名作品まで、おすすめ作品を一挙ご紹介します!

目次[ 表示 ]

ミステリー小説とは?

ミステリー小説とは、何らかの謎が提示され、文章の中の伏線をたどって合理的な解決がなされる、という小説です。

ただミステリー小説のすそ野は広く、伏線が全く張られていない、解決が合理的ではない、そもそも解決がされないといった作品が数多く存在するため、ミステリー小説の定義が明確に決まっているというわけではありません

ミステリー小説には様々なジャンルが存在し、それぞれストーリーや謎の解決に特徴があるため、以下で紹介します。

ミステリー小説のジャンル

本格派

ミステリーの王道、本格派ミステリー。

ミステリー小説の3原則、「謎」「伏線」「論理的解決」をそろえた推理小説のことを指します。

文章に伏線がちりばめられ、読んでいるうちに「読者が犯人を推理することができるか」という点が基準になっています。

綾辻行人デビュー以降の本格派は「新本格」と呼ばれ、一時衰退した本格派ミステリーは今も絶大な人気を誇っています。

探偵もの

探偵と聞くと、誰もが頭の中に1人、2人は思い浮かぶのではないでしょうか?

名探偵コナン、金田一少年など、アニメやドラマで活躍する名探偵たちは不朽の人気を誇っています

探偵ものはシリーズ作品が多く、世界的に熱狂的なファンを持つシャーロック・ホームズシリーズや、金田一耕助の事件簿シリーズなどが有名です。

日常の謎

「日常の謎」とは、身近なミステリー(怪奇現象)を解決するミステリー小説です。

人が死なない作品が多いため、殺人などの猟奇的な描写が苦手な人でも楽しむことができます

ミステリー小説らしくない温かい作品も多いため、ミステリーファン以外からも広く人気です。

叙述トリック

読んでいるうちに、騙されていたのは読者であるあなた…という作品です。

いわゆるどんでん返しとは異なり、文章全体に読者をだますための罠が張り巡らされています

推理力に自信がある方は是非挑んでみてください。

サスペンス

ミステリーの要素である、殺人などの犯罪行為の描写が強調され、読者に緊迫感を与えるジャンルです。

ホラー小説のジャンルにもサスペンスはありますが、ミステリー小説の場合、あくまでもその犯罪行為の謎を解明するというストーリーがあります。

ショッキングな描写へのドキドキと謎が解明されていくドキドキ、二重のドキドキが味わいたい方におすすめです。

イヤミス

イヤミスとは、「後味がイヤなミステリー」です。

謎が論理的に解明されずモヤモヤが残る作品のほか、謎の解明を通して人間の嫌な本質を浮き彫りにしたり、謎が解明されたにもかかわらず誰も救われない、といった作品がイヤミスに属します。

イヤミスの女王、湊かなえが好きな方におすすめです。

警察小説

探偵小説は謎の解明役が探偵ですが、警察小説の解明役は刑事です。

探偵小説とは違い、指紋照合やDNA検査など、実際の犯罪調査に用いられている科学的な手法を用いて犯人へと迫っていきます

天才的な頭脳を持つ刑事のほか、平凡な刑事が地道な調査の末犯人を逮捕するという作品も多いため、よりリアリティのある捜査を味わうことができます。

医療ミステリー

医療ミステリーとは、その名の通り病院、病気、医療などを題材としたミステリーを指します。

医者が探偵役を担い、患者や病院に関する謎を解明する作品や、作者の実際の経験をもとにした作品があります。

ドラマ化、映画化された作品が数多く存在する人気ジャンルです。

どんでん返し

本屋へ行くと、「意外な結末」と宣伝されている作品がずらりと並んでいるというほど人気のジャンルです。

読み進めていき、いざ結末!となった瞬間、まさかと声に出したくなるほど意外な展開へと進んでいく作品です。

どんでん返しが売りの作品は2度は読めないと批判されることが多いですが、どんでん返しの名作は意外な結末を知っても何度でも読みたくなる魅力を持っています

クローズドサークル

「クローズドサークル」とは、日本語で「閉鎖空間」を意味します。

外界から閉ざされた孤島や山奥の屋敷、寝台列車などが舞台となってストーリーが展開します。

閉鎖空間ならではの魅力は、外部から犯人が侵入することも、内部から人が逃走することも不可能なため、お互いが疑心暗鬼になりながらも共同生活をいとまなければならない緊張感です。

エラリイ・クイーンの『そして誰もいなくなった』が有名です。

バカミス

バカミスとは、思わず「そんなバカな!」と叫んでしまいたくなるような馬鹿馬鹿しいミステリー作品のことを指します。

どこが馬鹿馬鹿しいかは作品によって異なり、荒唐無稽な世界観、拍子抜けするようなトリック、魔法などファンタジー要素が強い解決方法だと、バカミスの展開は様々。

普通のミステリー小説には飽きた!という方は挑戦してみてください。

おすすめミステリー小説【日本4大奇書編】

『ドグラ・マグラ』|夢野久作

※引用元:角川文庫公式サイト

あらすじ

ある日青年が目覚めると、そこは精神病院の一室だった。

記憶を失っている青年に、若林博士と名乗る医者は、隣室でうめき声をあげている少女は青年の許嫁であり、青年は殺人事件の犯人であると告げる…。

日本ミステリー小説4大奇書と呼ばれる作品のうちの1つ、夢野久作著『ドグラ・マグラ』です。

読んだ人が狂ってしまったという噂がまことしやかに囁かれ、話題になりました。

作中に登場する「チャカポコチャカポコ」というリズムは、読後も暫く頭から離れません。

狂気を体験してみたい方はぜひ挑戦してみてください。

『黒死館殺人事件』|小栗虫太郎

※引用元:角川文庫公式サイト

あらすじ

黒死館と呼ばれる降矢木家の城館は、過去に変死事件が続いた不吉な館として知られていた。

数か月前、当主の算哲までもが不可解な自殺を遂げ、その後も屋敷の住人が次々と襲われてゆく。

博覧強記の探偵、法水麟太郎は、神学、呪術、占星術、数学、化学、文学などあらゆる知識を縦横に駆使して事件を解決に導いてゆく―(引用元:角川文庫公式サイト

小栗虫太郎が書く名探偵、法水麟太郎シリーズの代表作『黒死館殺人事件』

小栗虫太郎は昭和初期を代表するミステリー作家で、破天荒なストーリーや奇怪なトリックで知られています。

少し難読ですが、おうち時間にゆっくり読み進めるのにぴったりの作品です。

『虚無への供物』|中井英夫

※引用元:講談社公式サイト

あらすじ

昭和二十九年の洞爺丸沈没事故で両親を失った蒼司(そうじ)・紅司(こうじ)兄弟、従弟の藍司(あいじ)らのいる氷沼(ひぬま)家に、さらなる不幸が襲う。

密室状態の風呂場で紅司が死んだのだ。

そして叔父の橙二郎(とうじろう)もガスで絶命――殺人、事故?駆け出し歌手・奈々村久生(ななむらひさお)らの推理合戦が始まった。(引用元:講談社公式サイト

ミステリーファンの間では必読の推理小説、『虚無への供物』

一見しただけでは王道本格ミステリーですが、読み進めていくうちに、この本が日本のミステリーを代表する奇書と呼ばれる理由がわかってきます。

反推理小説(アンチミステリー)の真髄を是非体験してください。

『匣の中の失楽』|竹本健治

※引用元:講談社公式サイト

あらすじ

推理小説マニアの大学生・曳間が、密室で殺害された。

しかも仲間が書いている小説の予言通りに。現実と虚構の狭間に出現する5つの《さかさまの密室》とは?(引用元:講談社公式サイト

上記の3作品は一般的に「日本3大奇書」と呼ばれますが、2015年に出版されて以来4作品目の「奇書」としてこの『匣の中の失楽』は注目されました。

『虚無への供物』をリスペクトして書かれた作品で、日付などから繋がりが見られます。

どちらが現実で、どちらが虚構(フィクション)なのか…読んでいくうちに、狂気の世界に取り込まれていきます。

おすすめミステリー小説【本格派編】

『その可能性はすでに考えた』|井上真偽

※引用元:講談社公式サイト

あらすじ

山村で起きたカルト宗教団体の斬首集団自殺。

唯一生き残った少女には、首を斬られた少年が自分を抱えて運ぶ不可解な記憶があった。首無し聖人伝説の如き事件の真相とは?

探偵・上苙丞(うえおろじょう)はその謎が奇蹟であることを証明しようとする。(引用元:講談社公式サイト

新進気鋭のミステリー作家、井上真偽の代表作、『その可能性はすでに考えた』。

これぞ本格ミステリーともいうべき、微に入り細を穿った探偵の推理はミステリーファンをも唸らせます。

続編『その可能性はすでに考えた 聖女の毒杯』とあわせて井上真偽ワールドを楽しんでください!

『モルグ街の殺人』|エドガー・アラン・ポー

※引用元:新潮社公式サイト

あらすじ

パリで起きた残虐な母娘殺人事件を、オーギュスト・デュパンが人並みはずれた分析力で見事に解決する。

表題作のほか、後世に多大な影響を与えた天才作家によるミステリの原点、全6編が収録されています。

ミステリー小説の原点とも呼ばれる作品、『モルグ街の殺人』。

著者のエドガー・アラン・ポーが亡くなった日は、「ミステリー記念日」となっています。

登場する探偵オーギュスト・デュパンは、シャーロック・ホームズなど世界的に有名な名探偵たちの祖と呼ばれています

江戸川乱歩や青山剛晶が愛した作家の代表作を堪能してみてください。

『ペテロの葬列』|宮部みゆき

※引用元:文芸春秋公式サイト

あらすじ

乗客の一人として、バスジャックに巻き込まれてしまった主人公・杉村三郎。

しかし、以外にも事件はあっさりと解決する。その後、事件の被害者たちのもとに「慰謝料」が送付されてくる。

お金の出所は?誰から送られてきたのか?バスジャックの犯人の正体は?

主人公を待ち受ける衝撃の結末に胸が打たれます。

宮部みゆきの描く代表的な探偵役、杉村三郎シリーズの第3作です。

2014年に小泉孝太郎さん主演でドラマ化もされました。

主人公である杉村三郎は探偵ではなく、サラリーマン。働きながら、事件の謎を解明していきます。

まずはシリーズ第1作目である『誰か』から読むのがおすすめですが、どこから読んでも楽しめるシリーズです。

『カレーライスは知っていた』|愛川晶

※引用元:Amazon

あらすじ

警察への通報の直後に絞殺された女性のマンションの台所に残されていた、カレーの入った。

何と美少女代理探偵・根津愛は、たった一口そのカレーを食べただけで、犯人をずばりと名指ししてしまう!

グルメミステリーの代表作で、なんと作中にレシピが書かれています。

探偵役は美少女女子高生の根津愛で、探偵の父親の代わりに安楽椅子探偵として事件を解決してしまいます。

はやみねかおるが自身の作品に登場させたこともあるため、はやみねかおるが好きな方にもおすすめです。

『オイディプス症候群』|笠井潔

※引用元:東京創元社公式サイト

あらすじ

謎の病に罹患したウイルス学者フランソワから預かった資料を、ナディア・モガールと矢吹駆は、フランソワの師マドック博士に届けるべくエーゲ海のミノタウロス島に渡る。

島の館には十人の男女が滞在することになるが、嵐で島は孤立、ギリシア神話をなぞるように装飾された客の死体が次々に発見される!(引用元:東京創元社公式サイト

第3回本格ミステリ大賞を受賞した、本格ミステリファン必読の作品です。

ページ数が999頁とボリューム満点の作品で、読み通すのには気力が必要ですが、その分重厚なミステリーを味わうことができます。

ミステリーの超大作を読みたいという方におすすめの作品です。

『黄色い部屋の秘密』|ガストン・ルルー

※引用元:ハヤカワ文庫公式サイト

あらすじ

真夜中、令嬢の寝室から助けを求める悲鳴と銃声が響いた。居合わせた父親らがただ一つの扉を打ち破って部屋に入ると、令嬢は昏倒し、部屋は荒らされ、黄色の壁紙には大きな血染めの手形が残されている!

だが部屋は完全な密室で、犯人の姿はどこにもなかったのだ!(引用元:ハヤカワ文庫公式サイト

世界的ミステリー作家であるジョン・ディクスン・カーやアガサ・クリスティー、江戸川乱歩を瞠目させた密室ミステリーの最高傑作です。

日本においてもファンは多く、中井英夫『虚無への供物』などでも言及されています。

515ページとやや厚めの本ですが、展開がスピーディーなため、中だるみすることなく読み進めることができます。

『一の悲劇』|法月綸太郎

※引用元:祥伝社文庫公式サイト

あらすじ

「あなたが私の息子を殺したのよ!」山倉史郎は狂乱する冨沢路子の前に絶句した。それは悲劇的な誤認誘拐だった。

犯人は山倉の子と誤って、同級生の路子の子を拉致したらしい。しかも身代金授受に山倉は失敗、少年は骸となって発見されたのだった。

鬼畜の仕業は誰が、なぜ?やがて浮かんだ男には鉄壁のアリバイがあった。名探偵法月綸太郎と共にいたというのだ……。(引用元:祥伝社文庫公式サイト

著者と同名の名探偵、法月綸太郎シリーズの代表作、『一の悲劇』。

2016年には長谷川博己さん主演でドラマ化しています。

誘拐ミステリー屈指の傑作と言われ、ラストのどんでん返しは数多のミステリー小説を読んできたマニアでさえ騙されます。

まずは法月綸太郎シリーズの第1作目、『雪密室』からその魅力に触れましょう!

『Xの悲劇』|エラリー・クイーン

※引用元:東京創元社公式サイト

あらすじ

鋭敏な頭脳を持つ引退した名優ドルリー・レーンは、ブルーノ地方検事とサム警視からニューヨークの路面電車で起きた殺人事件への捜査協力を依頼される。

毒針を植えつけたコルク球という前代未聞の凶器を用いた大胆な犯行、容疑者は多数。名探偵レーンは犯人Xを特定できるのか。(引用元:東京創元社公式サイト

数々のペンネームを使い分けたことで知られる、エラリー・クイーンが「バーナビー・ロス」名義で発表した不滅の本格ミステリ、ドルリー・レーン・シリーズの第1作目です。

シェイクスピア俳優かつ難聴の主人公が緻密で論理的な推理によって事件の謎を解明していきます。

結末を知っても、何度でも読みたくなる作品です。

『ブラウン神父の童心』|G・K・チェスタトン

※引用元:東京創元社公式サイト

あらすじ

奇想天外なトリック、痛烈な諷刺とユーモアで、ミステリ史上に燦然と輝くシリーズの第一集。

小柄で不器用、団子のように丸く間の抜けた顔。とても頭が切れるとは思われない風貌のブラウン神父が真相を口にすると、世界の風景は一変する!(引用元:東京創元社公式サイト

G・K・チェスタトンの代表的な探偵である、ブラウン神父が初登場する作品『青い十字架』など、12編がおさめられています。

「小石を隠すなら砂浜に、木の葉を隠すなら、森の中に。森がないのであれば、森をつくればいい。」という世界的に有名な警句で知られる『折れた剣』も収録されています。

少し文章が難解ですが、物語の深みに連れて行ってくれる作品です。

おすすめミステリー小説【探偵もの編】

『本陣殺人事件』|横溝正史

※引用元:角川文庫公式サイト

あらすじ

一柳家の当主賢蔵の婚礼を終えた深夜、人々は悲鳴と琴の音を聞いた。

新床に血まみれの新郎新婦。枕元には、家宝の名琴”おしどり”が……。

密室トリックに挑み、第一回探偵作家クラブ賞を受賞した名作。(引用元:角川文庫公式サイト

言わずと知れた日本を代表する名探偵、「金田一耕助」シリーズの第1作目の作品です。

アメリカ留学帰りの海外ミステリー作品マニア、金田一耕助が有名ミステリー小説を模した事件に挑みます。

『金田一少年の事件簿』他、数々の作品の元ネタになっているシリーズです。

『D坂の殺人事件』|江戸川乱歩

※引用元:角川文庫公式サイト

あらすじ

私はD坂の喫茶店で、明智小五郎という男と話していた。

すると向かいの古本屋の様子がおかしい。その店の妻が殺されていたのだ。

私は明智が犯人かと推理するが…。

日本を代表する名探偵の1人、明智小五郎の初登場作品『D坂の殺人事件』

『人間椅子』に代表されるような江戸川乱歩の耽美な雰囲気と、本格ミステリが混ざりあった傑作ミステリーです。

『名探偵コナン』に登場する毛利小五郎の元となった名探偵の活躍を是非楽しんでください!

『シャーロックホームズの冒険』|アーサー・コナンドイル

※引用元:新潮文庫公式サイト

あらすじ

ロンドンにまき起る奇怪な事件を追って神出鬼没する名探偵シャーロック・ホームズは、その怜悧な推理と魅力的な個性で読者を魅了する。近代探偵小説を確立したホームズ物語の第一短編集。(引用元:新潮文庫公式サイト

世界中に「シャーロキアン」と呼ばれる熱狂的なファンを持ち、数えきれないほど映像化や舞台化、コミカライズされてきた名探偵、シャーロック・ホームズの第1作目となる短編集です。

実際に読んだことはなくても、事件のあらましやその解決方法などを知っているという方も多いのではないでしょうか。

この機会に、是非シャーロック・ホームズの活躍を原作で味わってください!

 

『そして五人がいなくなる』|はやみねかおる

※引用元:講談社公式サイト

あらすじ

夢水清志郎は名探偵。表札にも名刺にも、ちゃんとそう書いてある。だけど、ものわすれの名人で、自分がごはんを食べたかどうかさえわすれちゃう。おまけに、ものぐさでマイペース。

こんな名(迷)探偵が、つぎつぎに子どもを消してしまう怪人「伯爵」事件に挑戦すれば、たちまち謎は解決……するわけはない。(引用元:講談社公式サイト

日本の児童文学の巨匠、はやみねかおるの描く名探偵、夢水清志郎の初登場作品。

児童文学と侮るなかれ。へたな大人向けミステリーよりも味わい深い作品です。

著者であるはやみねかおるは独自のミステリー小説3原則をあげており、「誰も不幸にならない解決」をミステリー小説の条件としています。

20年近く愛され続けている夢水清志郎シリーズを読んで、童心に帰ってみませんか?

『料理長が多すぎる』|レックス・スタウト

※引用元:ハヤカワ文庫公式サイト

あらすじ

世界各地から選出された15人の名誉あるシェフたちは、保養地カノーワ・スパーに集いソースの味ききに興じていた。

ところがその中の一人が刺殺された……この集いに主賓として招かれていた、蘭とビールを愛し美食家探偵を自任するネロ・ウルフは、誇り高き名料理長たちをまえにその重い腰をあげたのだが……!(引用元:ハヤカワ文庫公式サイト

数多いる探偵の中でも、最もグルメを愛している体重280ポンド(約130キロ)の名探偵、ネロ・ウルフのシリーズ全74作品のうち、5番目の作品です。

出生が不明とされ、シャーロック・ホームズの隠し子という設定ではないかという噂もあり、世界的に有名な名探偵でもあります。

食を愛するからこその切り口によって事件を鮮やかに解明していきます。

『霊媒探偵 城塚翡翠 medium』|相沢沙呼

※引用元:講談社文庫公式サイト

あらすじ

死者が視える霊媒・城塚翡翠と、推理作家・香月史郎。心霊と論理を組み合わせ真実を導き出す二人は、世間を騒がす連続死体遺棄事件に立ち向かう。

証拠を残さない連続殺人鬼に辿り着けるのはもはや翡翠の持つ超常の力だけ。だがその魔手は彼女へと迫り――。(引用元:講談社文庫公式サイト

2022年10月に清原果耶さん主演でドラマ化したばかりの話題作、『medium 霊媒探偵城塚翡翠』

これまで日常系ミステリーで知られ、著者本人も「本格ミステリーは書けないんじゃないか」と思い悩んでいましたが、初の本格ミステリーでこのミス大賞など5冠を達成する快挙を成し遂げました。

ライトなミステリーファンにもマニアにも人気の作品です。

『ビブリア古書堂の事件手帖』|三上延

※引用元:角川つばさ文庫公式サイト

あらすじ

本を読めない「体質」の五浦大輔は、古本を売りに鎌倉の古本屋「ビブリア古書堂」を訪れる。

店主は人見知りだがきれいな女の人で、持ち込まれた古書の謎と秘密を、まるで見てきたかのように解き明かしていく。(引用元:角川つばさ文庫公式サイト

ドラマ化やコミカライズもされた三上延の大人気シリーズ『ビブリア古書堂の事件手帖』

本にまつわる謎や事件を、読書狂の古書店店主、篠川栞子が鮮やかに解明します。

多くの本が登場するため、ミステリーファンでなくても、本好きならばたまらない作品です。

『三姉妹探偵団』|赤川次郎

※引用元:講談社公式サイト

あらすじ

タイプの違う美人三姉妹を突如襲った火事騒動。辛うじて逃げ出したものの自宅は丸焼け、しかも焼けあとから若い女の全裸死体が出てきて、姉妹は呆然となる。

頼るべき父親は出張中なのだ。若い女はいつ屋内に入っていたのか?魅力的な三姉妹が各自の特徴を生かして活躍するユーモアミステリの決定版!(引用元:講談社公式サイト

『セーラー服と機関銃』などで著名な作家・赤川次郎の探偵シリーズ、『三姉妹探偵団』。

2008年には三姉妹探偵団に1人を加え、『四姉妹探偵団』として夏帆さん主演でドラマ化されました。

子どもから大人まで楽しめる赤川次郎ワールドを楽しみましょう!

おすすめミステリー小説【日常の謎編】

『空飛ぶ馬』|北村薫

※引用元:東京創元社公式サイト

あらすじ

文学部の女子大生の主人公、「私」はある日、大学の教ara授の勧めでOBである落語家・円紫さんと出会う。

円紫さんへの取材の後、教授は幼いころの不思議な体験について語る。「私」は、すぐに謎が解けたという円紫さんに助言を受けながら1歩1歩真相へと近づく…。

日常系ミステリーの巨匠、北村薫のデビュー作です。

人が死なないにもかかわらず、興味がひかれるような謎が提示され、円紫さんの語りによって優しく事件が解きほぐされていきます。

ミステリー要素以外にも、登場人物たちの細やかな感情表現が魅力的で、リアルすぎて当時覆面作家だった北村薫は女子大生ではないかと推測までされました。

綺麗で繊細なミステリー小説が好きな方におすすめです。

『マツリカ・マジョルカ』|相沢沙呼

※引用元:角川文庫公式サイト

あらすじ

柴山祐希、高校1年。クラスに居場所を見つけられず、冴えない学校生活を送っていた。そんな彼の毎日が、学校近くの廃墟に住む女子高生マツリカとの出会いで一変する。

「柴犬」と呼ばれパシリ扱いされつつも、学校の謎を解明するため、他人と関わることになる祐希。

逃げないでいるのは難しいが、本当は逃げる必要なんてないのかもしれない……何かが変わり始めたとき、新たな事件が起こり!?(引用元:角川文庫公式サイト

『霊媒探偵 城塚翡翠』シリーズで人気のミステリー作家、相沢沙呼が得意とする、日常系ミステリー『マツリカ』シリーズの第1作目です。

シリーズの探偵役である女子高生マツリカは日常に潜む謎を解明していくと同時に、主人公である柴山祐希の心も溶かしていく…。

青春を味わうことができるミステリー小説です。

『氷菓』|米澤穂信

※引用元:角川文庫公式サイト

あらすじ

何事にも積極的に関わらないことをモットーとする奉太郎は、高校入学と同時に、姉の命令で古典部に入部させられる。

さらに、そこで出会った好奇心少女・えるの一言で、彼女の伯父が関わったという三十三年前の事件の真相を推理することになり――。(引用元:角川文庫公式サイト

米澤穂信のデビュー作であり、青春ミステリーシリーズ『古典部』の1作目です。

京都アニメーションで2012年にアニメ化もされており、今なお絶大な人気を誇っています。

アニメ化された作品といっても、文章がラノベ風ではなく、しっかりとしたミステリー小説になっているので、アニメファンもミステリーファンも楽しむことができる作品です。

『和菓子のアン』|坂木司

※引用元:和菓子のアン公式サイト

あらすじ

デパ地下の和菓子店「みつ屋」で働き始めた梅本杏子(通称アンちゃん)は、個性的すぎる同僚に囲まれる日々の中、和菓子の魅力に目覚めていく。

美味しいお仕事ミステリー!

「ほの甘いミステリー」でおなじみの『和菓子のアン』シリーズ1作目です。

『お菓子は、生きるための必須の要素ではありません。でも人はいつの時代もどこの国でもお菓子を作り、食べてきました。それはおそらく、お菓子が「心を生かすもの」だから。』と語る筆者が描く、優しくて甘い青春ミステリーです。

おすすめミステリー小説【叙述トリック編】

『仮題・中学殺人事件』|辻真先

※引用元:Amazon

あらすじ

推理小説史上、さまざまな意外な犯人が考え出されてきたが、かつて読者を犯人にした作品があっただろうか。

そう、この本の犯人は「きみ」なんです。著者会心の傑作を装いも新たに贈る。

叙述トリックを用いて「この本の犯人は、読者である。」というトリックを成立させた『仮題・中学殺人事件』。

読者である「貴方」が犯人であるとはどういうことかは、読んでみて確認してください。

脚本家である著者辻真先の劇的なストーリーに引き込まれます!

『不連続殺人事件』|坂口安吾

※引用元:新潮社公式サイト

あらすじ

探偵小説を愛し、戦争中は仲間と犯人当てゲームに興じた安吾。本作は著者初の本格探偵小説にして、日本ミステリ史に輝く名作である。その独創的なトリックは、江戸川乱歩ら専門作家をも驚嘆せしめた。

山奥の洋館で起こる殺人事件。乱倫と狂態の中に残された「心理の足跡」を見抜き、あなたは犯人を推理できるか?(引用元:新潮社公式サイト

読者に挑戦し、犯人を当てることができたら自らの原稿料から賞金を出すとまで安吾が公言した作品

文章中に伏線が張り巡らされているが、伏線を読み解こうと文章をじっくり読んでいくと、いつの間にか小説の特殊な世界に引き込まれてしまう…。

山奥に集まった作家たちによる狂乱の事件に是非挑んでみてください!

『「アリス・ミラー城」殺人事件』|北山猛邦

※引用元:講談社文庫公式サイト

あらすじ

鏡の向こうに足を踏み入れた途端、チェス盤のような空間に入り込む――『鏡の国のアリス』の世界を思わせる「アリス・ミラー城」。

ここに集まった探偵たちが、チェスの駒のように次々と殺されていく。誰が、なぜ、どうやって? 全てが信じられなくなる恐怖を超えられるのは……。(引用元:講談社文庫公式サイト

叙述ミステリーの傑作、『「アリス・ミラー城」殺人事件』。

文章中に様々な伏線が張られているにも関わらず、最後の1行に衝撃の真犯人が明かされるまで、読者は真相を解明することはできません

ミステリーファンに人気の『不思議の国のアリス』モチーフの空間で起こる連続殺人事件は、再読間違いなしの名作です。

『葉桜の季節に君を想うということ』|歌野晶午

※引用元:文芸春秋公式サイト

あらすじ

「何でもやってやろう屋」を自称する元私立探偵・成瀬将虎は、同じフィットネスクラブに通う愛子から悪質な霊感商法の調査を依頼された。

そんな折、自殺を図ろうとしているところを救った麻宮さくらと運命の出会いを果たして―。(引用元:文芸春秋公式サイト

叙述トリックの傑作有名作品、『葉桜の季節に君を想うということ』 。

人生を大いに楽しみつくすという信条を持っている破天荒な探偵、成瀬正虎が一人称で描く勢いのある文章に引き込まれ読み進めていくうちにラストでアッと驚かされます

タイトルの「葉桜」の意味は、最後まで読んで確かめてください。

『パレード』|吉田修一

※引用元:幻冬舎公式サイト

あらすじ

5人の若者の奇妙な2LDK共同生活を描いた青春小説。いつの時代も現実は厳しい。でもふさわしい自分を演じればそこは、誰もが入れる天国になる。(引用元:幻冬舎公式サイト

2LDKで5人が営む共同生活を、それぞれの視点から描いた物語です。

青春小説だと思って読み進めていくうちに、ラストで「人間の闇」が浮き彫りにされていきます。

「普通の人」が誰でも持っている人間の闇を味わってみたい方におすすめです。

おすすめミステリー小説【サスペンス編】

『営繕かるかや怪異譚』|小野不由美

※引用元:角川文庫公式サイト

あらすじ

怖ろしくも美しい。哀しくも愛おしい――。これぞ怪談文芸の最高峰!

建物にまつわる怪現象を解決するため、営繕屋・尾端は死者に想いを巡らせ、家屋に宿る気持ちを鮮やかに掬いあげる。

恐怖と郷愁を精緻に描いた至極のエンターテインメント。(引用元:角川文庫公式サイト

アニメ化もされた『十二国記』で知られている、小野不由美の怪談ミステリーです。

小野不由美は新本格ミステリーの代表者綾辻行人の配偶者であり、『十角館の殺人』のメイントリックも小野不由美が発案です。

元ライトノベル作家のため、読みやすい語り口で怪異の発生原因を解き明かしてきます。

『ムシカ 鎮虫譜』|井上真偽

※引用元:実業之日本社公式サイト

あらすじ

スランプに悩む音楽大学の同級生グループが夏休みに訪れたのは瀬戸内海に浮かぶ小さな無人島「笛島」。そこには霊験あらたかな音楽の神が祀られているという。

しかし、上陸し神社をお参りする彼らを待ち受けていたのは、なぜかカメムシの大群だった。(引用元:実業之日本社公式サイト

井上真偽異色の作品、『ムシカ 鎮虫譜』。

大学生の男女が旅行した先で虫に襲われ、その謎を解明するという、青春冒険小説と本格ミステリ、さらにはパニックホラーの要素が合わさった作品です。

虫が平気な方は是非読んでみてください。

『占星術殺人事件』|島田荘司

※引用元:講談社文庫公式サイト

あらすじ

密室で殺された画家が遺した手記には、六人の処女の肉体から完璧な女=アゾートを創る計画が書かれていた。

彼の死後、六人の若い女性が行方不明となり肉体の一部を切り取られた姿で日本各地で発見される。

事件から四十数年、未だ解かれていない猟奇殺人のトリックとは!?(引用元:講談社文庫公式サイト

島田荘司のデビュー作であり、名探偵・御手洗潔の最初の作品です。

この作品が出版された当時の「本格ミステリー冬の時代」に、名探偵・御手洗潔とともに華々しくデビューを飾りました。

本作は初出2006年ですが、15年以上たった今も全く色あせない魅力を持っています

『歯と爪』|ビル・S・バリンジャー

※引用元:東京創元社公式サイト

あらすじ

ニューヨーク地方刑事裁判所で、奇妙な裁判が進行していた。

お抱え運転手が殺された事件を審理していたのだが、肝心の遺体は見つからず、殺害現場と見られる地下室に焼け焦げた義歯と脛骨、右中指の先のほか血痕など若干の痕跡を残すのみ。

“罪体”のない殺人事件を巡って、検事側と弁護側の烈しいやりとりが展開される!(引用元:東京創元社公式サイト

返金保証のシステムが用いられた、斬新なサスペンス・ミステリー『歯と爪』。

新装版である本作品は、ミステリーファン垂涎の「袋とじ」という形式が採られています。

脚本家でもある著者のビル・S・バリンジャーは、「サスペンスの魔術師」と呼ばれ、衝撃の仕掛けが気に入らなければ袋とじを開いた後であっても、「返品できる」と宣伝するほど、衝撃が確約された作品です。

おすすめミステリー小説【イヤミス編】

『白ゆき姫殺人事件』|湊かなえ

※引用元:集英社公式サイト

あらすじ

化粧品会社の美人社員が殺害された。容疑者は同僚!?

ネットで飛び交う憶測と無責任な週刊誌報道。噂話の矛先は、一体誰に刃を向けるのか。(引用元:集英社公式サイト

イヤミスの女王、湊かなえの真骨頂がいかんなく発揮された傑作、『白ゆき姫殺人事件』。

2014年には井上真央さん主演で映画化されています。

巻末には事件に関する雑誌記事やブログなどが掲載されており、それらを参照しながら読み進めていく、という新しい形の小説です。

『死刑にいたる病』|櫛木理宇

※引用元:ハヤカワ文庫公式サイト

あらすじ

鬱屈した日々を送る大学生、筧井雅也(かけいまさや)に届いた一通の手紙。それは稀代の連続殺人鬼・榛村大和(はいむらやまと)からのものだった。

「罪は認めるが、最後の一件だけは冤罪だ。それを証明してくれないか?」その人生に潜む負の連鎖を知るうち、雅也はなぜか大和に魅せられていき…(引用元:ハヤカワ文庫公式サイト

リアルすぎる暴力表現を圧倒的な筆力で描く作家・櫛木理宇。

代表作である本作は2023年1月に阿部サダヲさん主演で映画化され、話題となりました。

サイコパスに関する作品が好きな方におすすめです。

『GOTH リストカット事件』|乙一

※引用元:角川文庫公式サイト

あらすじ

森野が拾ってきたのは、連続殺人鬼の日記だった。学校の図書館で僕らは、次の土曜日の午後、まだ発見されていない被害者の死体を見物にいくことを決めた……。(引用元:角川文庫公式サイト

天才作家・乙一の魅力が詰まった作品、『GOTH リストカット事件』。

繊細な描写がかえって暴力表現をリアルにし、よりショッキングな文章になっています。

読み手をだますような語り口と、魅力的なキャラクターに引き込まれます。

何回も読んでこそわかる魅力もあり、何度も読み返したくなる作品です。

おすすめミステリー小説【警察小説編】

『ドS刑事』|七尾与史

※引用元:幻冬舎公式サイト

あらすじ

“死体が見たいから刑事になった”サディスティックな美人刑事・黒井マヤと、気弱なイケメン刑事・代官山脩介が、連続放火殺人事件の謎を追う。抱腹絶倒のユーモアミステリー。(引用元:幻冬舎公式サイト

『死亡フラグが立ちました!』(七尾与史著・宝島社文庫)で「このミステリーがすごい!」大賞を受賞した七尾与史が描く、警察小説シリーズの1作目です。

2015年には多部未華子さん主演でドラマ化されました。

死体と他人の苦痛が大好きなドSのお嬢様・マヤやそんなマヤが大好きだが死体を見れない東大卒のドM刑事・浜田学など、個性豊かなキャラクターが魅力的です。

『卒業』|東野圭吾

※引用元:講談社文庫公式サイト

あらすじ

7人の大学4年生が秋を迎え、就職、恋愛に忙しい季節。ある日、祥子が自室で死んだ。部屋は密室、自殺か、他殺か?

心やさしき大学生名探偵・加賀恭一郎は、祥子が残した日記を手掛りに死の謎を追求する。しかし、第2の事件はさらに異常なものだった。

茶道の作法の中に秘められた殺人ゲームの真相は!?(引用元:講談社文庫公式サイト

東野圭吾が描く刑事、加藤恭一郎は、シリーズを通して大学生から新米刑事・敏腕刑事と、人としても刑事としても成長していきます。

加藤恭一郎シリーズはドラマ化もされており、主人公は阿部寛三さんが演じています

東野圭吾初期の作品のため、入門にもピッタリの作品です。

『64(ロクヨン)』|横山秀夫

※引用元:文芸春秋公式サイト

あらすじ

昭和64年に起きたD県警史上最悪の事件を巡り警務部と刑事部が全面戦争に突入。その狭間に落ちた広報官・三上は己の真を問われる。(引用元:文芸春秋公式サイト

日本で最も人気のミステリー作家の1人である、横山秀夫の傑作警察小説。

長編小説ですが読みやすく、一気に読み進めることができます

刑事から広報官になった主人公三上の、刑事への未練や仕事への悩みなどに心が打たれます。

主人公に共感しながら読めるミステリー小説です。

『ボーン・コレクター』|ジェフリー・ディーヴァー

※引用元:文芸春秋公式サイト

あらすじ

ケネディ国際空港からタクシーに乗った出張帰りの男女が忽然と消えた。

やがて生き埋めにされた男が発見されたが、地面に突き出た薬指の肉はすっかり削ぎ落とされ、女物の指輪が光っていた……女はどこに!?

NY市警は科学捜査専門家リンカーン・ライムに協力を要請する。彼は四肢麻痺でベッドから一歩も動けないのだが……!?(引用元:文芸春秋公式サイト

1999年に映画化もされた、アメリカの人気警察小説です。

首から下が麻痺した元刑事で科学捜査のプロと彼の目、鼻、手足となる女巡査が稀代の殺人鬼を追う、傑作ジェットコースターミステリ<リンカーン・ライム>シリーズの1作目です。

アメリカ映画が好きな方におすすめです。

おすすめミステリー小説【医療ミステリー編】

『白い巨塔』|山崎豊子

※引用元:新潮社公式サイト

あらすじ

癌の検査・手術、泥沼の教授選、誤診裁判などを綿密にとらえ、尊厳であるべき医学界に渦巻く人間の欲望と打算を迫真の筆に描く。(引用元:新潮社公式サイト

何度もドラマ化され、人気を博している医療小説、『白い巨塔』

不朽の名作のため、医療小説に初めて挑戦するという方にもおすすめの小説です。

ドラマだけは見たことがあるという方も、是非この機会に原作小説を読んでみては?

『さまよえる脳髄』|逢坂剛

※引用元:集英社公式サイト

あらすじ

深層心理に傷を持つ二人の連続殺人犯。過去の事件で脳を負傷した刑事。そして美貌の精神科医。

息詰まる心理サスペンスが幕を開けた時、人間の脳にひそむ闇がうごめき出す。(引用元:集英社公式サイト

精神医学と脳科学に深く切り込んだサスペンス小説です。

30年前の作品ですが、現在でも全く色あせない魅力を持っています。

異常な登場人物たちが織りなす世界観と、臨場感あふれるアクションシーンに読む手が止まりません!

『エンブリオ』|帚木蓬生

※引用元:集英社公式サイト

あらすじ

もっとも神へと近づいた医師。

患者に人気の天才産婦人科医・岸川は、その裏で異常な試みを進めていた。男性の妊娠実験、培養した胎児からの臓器移植…

彼が目指すものは何なのか。医療の極限を描く問題作。(引用元:集英社公式サイト

昔とは比べ物にならないほど進歩している医療技術。

何気なく享受している貴方にその闇を見据える勇気はありますか…?

動物実験・胎児の「飼育」…医療の問題点に焦点を当てた傑作医療小説です。

『薬も過ぎれば毒となる 薬剤師・毒島花織の名推理』|塔山郁

※引用元:宝島社公式サイト

あらすじ

ホテルマンの水尾爽太は、処方薬を丹念に塗るも足の痒みがおさまらず、人知れず悩んでいた。

薬をもらいに薬局へ行くと、毒島という女性薬剤師が症状を詳しく聞いてくる。そして眉間に皺を寄せ、医者の診断に疑問を持ち……。(引用元:宝島社公式サイト

この「薬剤師 毒島花織の名推理」シリーズは、その名の通り探偵役が薬剤師。

格安ダイエットサプリや薬を過剰に要求してくる患者など、薬に関する事件の謎を華麗に解き明かします

このミス大賞・優秀賞を受賞した作家の医療ミステリーを是非手に取ってみてください!

『がん消滅の罠 暗殺腫瘍の謎』|岩木一麻

※引用元:宝島社公式サイト

あらすじ

日本がんセンターの夏目医師は、大手保険会社に勤める森川からまたも奇妙な事例を聞く。それは、住宅ローンのがん団信を利用した保険金詐欺を疑うものだった。

一方、埼玉県内では医師殺人事件が連続しており、夏目のもとにも刑事が訪ねてくる。さらには脅迫を受けているという政治家から「人間を人工的にがんにさせることができるのか」と相談され……。(引用元:宝島社公式サイト

シリーズ累計47万部突破!『このミステリーがすごい』大賞受賞作『がん消滅の罠 完全寛解の謎』に続く、先端科学×医療ミステリー

読んでいると、技術的に可能に思えてくるため、人知れずに実行されているかもしれないという恐怖を感じる保険金殺人です。
リアルな医療犯罪を味わいたい方におすすめです!

おすすめミステリー小説【どんでん返し編】

『悪いものが、来ませんように』|芦沢央

※引用元:角川文庫公式サイト

あらすじ

助産院の事務に勤めながら、紗英は自身の不妊と夫の浮気に悩んでいた。

誰にも相談できない彼女の唯一の心の拠り所は、子供の頃から最も近しい存在の奈津子だった。

そして育児中の奈津子も母や夫と理解し合えず、社会にもなじめず紗英を心の支えにしていた。二人の強い異常なまでの密着が恐ろしい事件を呼ぶ。(引用元:角川文庫公式サイト

直木賞や本屋大賞にもノミネートされた作家・芦沢央のどんでん返し系ミステリーです。

結末を知ってからもう一度読み返してみると、物語全体の異常性に驚きます。

『許されようとは思いません』(新潮文庫)などに代表される、芦沢央の良質などんでん返し系イヤミスを味わってみてください!

『マリオネットの罠』|赤川次郎

※引用元:文芸春秋公式サイト

あらすじ

“私の事を、父は「ガラスの人形」だと呼んでいた。脆い、脆い、透き通ったガラスの人形だと。その通りかもしれない”……

森の館に幽閉された美少女と、大都会の空白に起こる連続殺人事件の関係は?(引用元:文芸春秋公式サイト

日本のミステリ界の巨匠、赤川次郎の傑作処女長編です。

独立したサスペンス小説のような4章から構成されており、それぞれの章に張り巡らされた伏線が、驚愕のラストへとつながります。

読みやすい文章のため、ラストまで一気に読んでしまうほど中毒性があり、赤川次郎入門にもおすすめです。

『弁護側の証人』|小泉喜美子

※引用元:集英社公式サイト

あらすじ

ヌードダンサーのミミイ・ローイこと漣子(なみこ)は八島財閥の御曹司・杉彦と恋に落ち、玉の輿に乗った。

しかし幸福な新婚生活は長くは続かなかった。義父である当主・龍之助が何者かに殺害されたのだ。

真犯人は誰なのか? 弁護側が召喚した証人をめぐって、生死を賭けた法廷での闘いが始まる。「弁護側の証人」とは果たして何者なのか?

この『弁護側の証人』はどんでん返しミステリーの中では「伝説の名作」と呼ばれており、バイブルともされているほど有名な作品です。

どんでん返しミステリーとは何なのか、どこに面白さがあるのかという疑問を持っているミステリー初心者三も、まずはこれを読んでください!

是非伝説のミステリーに驚愕してください。

『ユリゴコロ』|沼田まほかる

※引用元:双葉社公式サイト

あらすじ

ある一家で見つかった「ユリゴコロ」と題されたノート。それは殺人に取り憑かれた人間の生々しい告白文だった。この一家の過去にいったい何があったのか?

絶望的な暗黒の世界から一転、深い愛へと辿り着くラストまで、ページを繰る手が止まらない衝撃の恋愛ミステリー!(引用元:双葉社公式サイト

56歳でのデビュー後、この『ユリゴコロ』で「まほかるブーム」を巻き起こしたイヤミスの人気作家・沼田まほかる

デビュー作である本作は、極上の後味の悪さで人気を博し、2017年には吉高由里子さん主演で映画化されました。

湊かなえや真梨幸子に続くイヤミスの女王の作品を味わい尽くしましょう!

おすすめミステリー小説【クローズドサークル編】

『そして誰もいなくなった』|アガサ・クリスティー

※引用元:講談社公式サイト

あらすじ

謎の人物によって「兵隊島」という孤島に集められた男女10人。彼らはそこで過去に犯した罪を告発され、マザーグースの童謡に出てくる歌詞のとおりに、一人また一人と殺されていく……。

犯人は誰で、その目的とはいったい何なのか?(引用元:講談社公式サイト

クローズドサークルミステリーといえば、この作品。

ミステリーの女王・アガサ・クリスティーの代表作、『そして誰もいなくなった』はミステリー界では知らない人がいないほど世界的に有名な作品です。

その名の通り、閉鎖空間で1人も残らず、全員が殺されます。果たして犯人は…?

『オリエント急行の殺人』アガサ・クリスティー

※引用元:東京創元社公式サイト

あらすじ

オリエント急行列車に乗り合わせた乗客たちは積雪に閉じこめられてしまった。その翌朝、ひとりの乗客が体いっぱいに無数の傷を受けて死んでいた。

乗客のひとりエルキュール・ポワロの目と鼻の先で起きた事件である。被害者はアメリカ希代の幼児誘拐魔だった。そして乗客は世界中の雑多な人々――その全員にアリバイがあったのだ。(引用元:東京創元社公式サイト

世界的に有名な映画、『オリエント急行殺人事件』の原作小説です。

長編と短編合わせて100篇を超えるミステリー小説を書き残した「ミステリーの女王」である作家・アガサクリスティーの作品群の中でも、特に傑作であるといわれています。

寝台列車が身近ではなくなった現代においても、その魅力は全く色あせません。

『十角館の殺人』|綾辻行人

※引用元:講談社公式サイト

あらすじ

十角形の奇妙な館が建つ孤島・角島を大学ミステリ研の7人が訪れた。館を建てた建築家・中村青司は、半年前に炎上した青屋敷で焼死したという。やがて学生たちを襲う連続殺人。

ミステリ史上最大級の、驚愕の結末が読者を待ち受ける!(引用元:講談社公式サイト

本格ミステリーが一時衰退した時代に、新たに本格派ミステリーの道を切り開いた「新本格派」代表作家・綾辻行人の人気シリーズ<館シリーズ>の1作目です。

コミカライズ版も出版され、小説を読むのが苦手な人も楽しむことができます。

ミステリー小説を読みたい、でも古典や難しい本は読む気が起きない…という方におすすめです。

『双頭の悪魔』|有栖川有栖

※引用元:東京創元社公式サイト

あらすじ

四国山中に孤立する芸術家の村へ行ったまま戻らないマリア。英都大学推理研の一行は大雨のなか村への潜入を図るが、ほどなく橋が濁流に呑まれて交通が途絶。

川の両側に分断された江神・マリアと、望月・織田・アリス――双方が殺人事件に巻き込まれ、各各の真相究明が始まる。(引用元:東京創元社公式サイト

日本のミステリー界の巨匠、有栖川有栖の代表作『双頭の悪魔』。

本来の本格ミステリー小説は文章から読者も推理ゲームに参加できるようになっていますが、この作品は読者への挑戦状が3度添えられており、犯人当ての限界に挑戦した傑作長編小説です。

日本ミステリーの名作として必ず名前が挙がる小説で著者の挑戦に挑んでみませんか?

『砂の女』|安部公房

※引用元:新潮社公式サイト

あらすじ

砂丘へ昆虫採集に出かけた男が、砂穴の底に埋もれていく一軒家に閉じ込められる。

考えつく限りの方法で脱出を試みる男。家を守るために、男を穴の中にひきとめておこうとする女。そして、穴の上から男の逃亡を妨害し、二人の生活を眺める村の人々。(引用元:新潮社公式サイト

20数か国語に翻訳され、世界中で読まれている安部公房の傑作長編『砂の女』

ドキュメンタリーな手法とサスペンスあふれる展開で人間存在の極限の姿を追求します。

NHKの『100分de名著』でもとりあげられる程、日本を代表する名作となっています。

『蠅の王』|ウィリアム・ゴールディング

※引用元:ハヤカワ文庫公式サイト

あらすじ

飛行機が墜落し、無人島にたどりついた少年たち。協力して生き抜こうとするが、次第に緊張が高まり……。(ハヤカワ文庫公式サイト

オックスフォード大学卒業後、小劇団の座付き作者兼俳優を経て海軍軍人として第2次大戦に従軍後、教師をしながら小説を書き始め、その反楽天的な人間像と透明な文体で一躍文壇の注目を浴びたノーベル文学賞受賞作家・ウィリアム・ゴールディング

そのデビュー作かつ代表作が、この『蠅の王』です。

恐ろしいのに、読む手が止まらない…。人間の闇を描き出した傑作長編です。

おすすめミステリー小説【バカミス編】

『むかしむかしあるところに、死体がありました。』|青柳碧人

※引用元:双葉社公式サイト

あらすじ

「浦島太郎」や「鶴の恩返し」といった皆さんご存じの《日本昔ばなし》を、密室やアリバイ、ダイイングメッセージといったミステリのテーマで読み解く全く新しいミステリ!

「一寸法師の不在証明」「花咲か死者伝言」「つるの倒叙がえし」「密室龍宮城」「絶海の鬼ヶ島」の全5編収録。(引用元:双葉社公式サイト

発売されるや否や瞬く間に話題となり、全国の書店で平積みされたミステリーの超新星、『むかしむかしあるところに、死体がありました。』。

日本昔話とミステリーが融合し、独特な世界観を形成しています。

同じシリーズの『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う』はNetflixで映画化が予定されています。今最も注目のシリーズです!

『六枚のとんかつ』|蘇部健一

※引用元:講談社公式サイト

あらすじ

『メフィスト賞』第三回受賞作。くだらないと大笑いされる作品ですが、人によってはミステリーではないと激怒するかもしれないという空前絶後のアホバカ・ミステリーの傑作。

「この“難問”を自力で解いた時には感動すらおぼえる」とまで言われている表題作をお楽しみください。

バカミスの代表作、『六枚のとんかつ』。

「くだらない」の一言に尽きるが、そのくだらなさがあまりに面白いという作品。なんでもありのメフィスト賞を受賞した、唯一無二の読後感を持つミステリー小説です。

読んだこともないようなミステリー小説を読みたい方は是非。

『○○○○○○○○殺人事件』|早坂吝

※引用元:講談社公式サイト

あらすじ

アウトドアが趣味の公務員・沖らは、仮面の男・黒沼が所有する孤島での、夏休み恒例のオフ会へ。

赤毛の女子高生が初参加するなか、孤島に着いた翌日、メンバーの二人が失踪、続いて殺人事件が。さらには意図不明の密室が連続し……。果たして犯人は?(引用元:講談社公式サイト

推理小説の新しさを追求した作品、『〇〇〇〇〇〇〇〇殺人事件』。さて、この〇〇〇〇〇〇〇〇に入る言葉は何でしょう?読んでみて、推理してください。

「タイトル当て」がブームとなったぶっとんだミステリー小説です。

『黒い仏』|殊能将之

※引用元:講談社公式サイト

あらすじ

9世紀の天台僧・円載にまつわる唐の秘宝探しと、1つの指紋も残されていない部屋で発見された身元不明死体。無関係に見える2つの事柄の接点とは?

日本シリーズに沸く福岡、その裏で跋扈する2つの力。複雑怪奇な事件の解を、名探偵・石動戯作(いするぎぎさく)は、導き出せるのか?(引用元:講談社公式サイト

賛否両論・前代未聞・超絶技巧の問題作とうたわれた、本作品。

読んでみてびっくり、名探偵が出てくる作品とは思えないほどのとんでも展開

ネタバレは厳禁、まずは読んでみましょう!その異色さに、必ず驚愕させられます。

『どちらかが彼女を殺した』|東野圭吾

※引用元:講談社公式サイト

あらすじ

殺したのは男か女か。究極の「推理」小説自殺の偽装を施され、妹は殺された。警察官である兄が割り出した容疑者は二人。犯人は妹の親友か、かつての恋人か。

純粋推理の頂点を究めた話題沸騰のミステリ!(引用元:講談社公式サイト

そもそもこれはミステリー小説なのか?と話題沸騰したミステリ界の巨匠・東野圭吾の問題作『どちらかが彼女を殺した』。

大人気シリーズ<加藤恭一郎シリーズ>第3弾の作品ですが、とにかく異色。

なぜ異色の問題作と呼ばれるのかは、その目で確かめてみてください!

ミステリー小説の面白さに触れよう!

一口にミステリー小説といっても、奥が深く、その全貌は全く見通すことができません。

しかし、だからこそミステリー小説というジャンルが誕生して以来、多くの人が魅せられて来ました。

貴方もミステリー小説の魅力の深淵へと、誘われてみませんか?

この記事を書いた人

Yu

千葉県出身の「Yu」です。 主に、小説、メイク・コスメのジャンルを執筆しています。 本が大好きで、幅広く読んでいます。 皆様のお役に立てるような情報を発信してまいります!

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