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風水とは?
風水とは、中国の漢の時代からある環境学のことを指します。漢字の「風」は見えないもの、実際に体で感じる空気の流れのことをあらわし、「水」は空中の水分も含め、自然界の水をあらわしています。
風水は中国において、人が快適で安全に暮らす環境を整えるために用いた、ポピュラーな学問のひとつといえます。
- 陰陽五行説の内容
- 五行の相生の内容
陰陽五行説の内容
陰陽五行説(いんようごぎょうせつ)とは、何のことを指すのかご存知でしょうか。
まず「陰陽」とは、中国の思想にあるもので、万物をお互いに対立する性質の「陰」と「陽」の二つに分類するものです。そして「五行」とは、万物を構成するベースとなる物質で、「木」「火」「土」「金」「水」の五大元素のことをいいます。
つまり、中国に古くからある思想で、社会や自然のあらゆる現象を生み出す原理のことです。これは、政治などにも大いに活用されていました。
五行の相生の内容
五行の相生(ごぎょうのそうじょう)とは、五行の「木」「火」「土」「金」「水」がお互いに影響し合ってうみ出される、相生のことです。
木が燃えて火を起こし、燃えた後は土となり、土から鉱物が生まれ、そこから水が湧きだし、その水が木を育てるという、プラスの循環をあらします。五行の相生とは、お互いが相乗効果によって、いい相性をうむことと考えられています。
風水の歴史
風水は、中国の漢の時代に発祥したというものが有力です。中国で古い司書に書かれた内容により、2,000年以上前から風水の存在が確認されています。
中国から世界に風水が広がり、日本には飛鳥時代頃に伝わったとされています。そして、都づくりや政治などに広く用いられました。
風水で運気が上がらなかった理由とは?
風水を少し取り入れてみたのに、手ごたえを感じなかったという経験がある人もいるでしょう。その理由には、間違った方法や、利己主義で思いやりのない気持ちでおこなっている、などがあります。
風水は誰に対しても公平なもので、みんなで幸せになれるような気持ちでおこなうことが大切です。また、正しくおこなうには、専門家が書いた書籍や情報を確認しましょう。
風水で運気を上げる方法3つ
風水学では、目に見えないエネルギーのようなものを「気」と呼びます。プラスとマイナスがあり、プラスは幸運をもたらすエネルギーの「生気」、マイナスは凶運をもたらすエネルギーの「殺気」があります。
ここからは、風水で運気を上げる3つの方法を紹介しますので、参考にしてみてください。
- 家の中の環境がどのような状態か確認する
- 家の中を掃除する
- 部屋の方位に相性がいい色を使う
1:家の中の環境がどのような状態か確認する
まずは、全体的に家の中がどのような状態か確認しましょう。
汚い部屋は、健康面でも精神面でもプラスの要素が少ないと想像できますが、風水の観点も同じです。自分の部屋の状態を客観的にみて、「散らかっている」「ほこりっぽい」「落ち着かない」など気になる点があれば、改善することをおすすめします。
2:家の中を掃除する
もし自分の家の中が、「清潔ではない」「散らかっている」と感じたら、掃除をしましょう。ほこりやカビを「汚い」と思いながらその空間にいることは、精神面でもプラスになるとはいえません。
風水学によると、清潔で居心地のいい空間には、幸運をもたらすプラスのエネルギーである「生気」が存在するとされています。まずは家の中を清潔に、心地いい空間をつくることをおすすめします。
3:部屋の方位に相性がいい色を使う
風水では、方位が運気に関係すると考えます。方位にはエネルギーがあり、そのエネルギーにもそれぞれの特徴があるのです。また、「五行の相生」などをあてはめて、方位と相性のいいエネルギーや色などを導き出します。
プラスの「気」の流れをうむために、家や部屋の方位と相性のいい色を使うことをおすすめします。
風水で運気を上げる方法とは?家の中で重要な場所と対策3つ
風水では、部屋の方位と相性のいい色を使用することで、プラスの「気」の流れをつくることができるとわかりました。
ここでは、家の中で重要な場所に風水を取り入れて、それらの場所の運気をあげる対策3つを紹介します。
- キッチンの場合
- リビングの場合
- 玄関の場合
1:キッチンの場合
キッチンは、体にダイレクトに入ってくる食事をつくる場所であるため、風水的にも重要な場所です。また、キッチンの運気は、家族全員に影響するといわれています。
また、料理では水や火気を使いますが、「五行の相生」によると「火」と「水」の相性は悪く、バランスが崩れやすいとされています。さらに、油などの汚れでキッチンは不衛生になりがちです。常に清潔に保つよう、心がけましょう。
2:リビングの場合
風水においてリビングは、家族が集まる場所のため、家庭運に大きく影響を与える場所と考えられています。家族それぞれがリビングにもちこむ「気」の種類は、プラスのものだけではないため、空気の流れが滞らないよう気を付けましょう。
また風水には、「開くものはふさがない」という考え方があり、開閉の機能があるものを何かで妨げることはNGとされています。窓や押し入れ、ドアなど、いつでも開け閉めできるように、家具の配置に注意が必要です。
3:玄関の場合
風水では、「気」は玄関から入ってくると考えるため、運気を上げるには重要な場所といえます。玄関を常に清潔に保ち、整理整頓し、誰もが快適に感じるようにしておくことが大切でしょう。
ここでは、玄関と相性のいい方位や玄関に飾るものについて、くわしく紹介します。
方位を確認
まず、自宅の玄関の方位を確認してみましょう。その際は、家の平面図の4角を2か所ずつ対角線で結び、交わったところを「中心」とし、そこに磁石を置いて方位を確認します。
1.東は「木」の気をもち、仕事運など関係する
2.西は「金」の気をもち、金運に関係する
3.南は「火」の気をもち、人気運に関係する
4.北は「水」の気をもち、水のように悪い運気を流す
絵を飾る場合
美しい風景や花などは幸福感を与えてくれるため、風水では、玄関に風景画や花の絵を飾るといいと考えられています。
山には、いい気が湧くという考えから、風景画でも、山がモチーフのものは金運や対人運を上げるとされています。また花の絵は、恋愛運などを上げたい場合におすすめです。
置物の置き方
風水では、玄関に置く置物はインテリアとしての目的以外に、「邪気をはねのける」「福を招き入れる」効果があるとされています。
例えば「北の玄関」を整えるには、好きな置物を飾ることで、陰陽のバランスが取れると考えます。玄関の置物は、圧迫感を与えないもの、マイナスに感じないものがいいでしょう。
鏡の飾り方
風水では鏡をうまく使って、その場所の「気」を整えます。鏡には「気を跳ね返す」「気を吸収する」などの力があると考え、マイナスのものは跳ね返し、プラスのものは鏡に映ることで、プラスが増大するとされています。
また、鏡を置く位置によって影響を与える運気が異なり、ドアを入って左側は金運や恋愛運に、右側は仕事運や健康運などに関わるといわれています。
観葉植物の飾り方
風水において、観葉植物には自然のパワーが秘められているものと考えられています。
葉が上向きの植物は「陽」の性質で活発な気を発生させ、下向きの葉をもつ植物は「陰」の性質で、気を優しく静める効果があるとされています。また、人が集まる場所では丸い葉の植物が向いていて、穏やかでリラックスできる空間づくりに役立ちます。
部屋の方位によって観葉植物の飾り方を工夫することで、運気を上げる手助けになるでしょう。
玄関マットの場合
風水では、玄関マットは、玄関から入ってくるさまざまなものを一旦くい止め、家の内と外を区別する境界線の働きをするといわれています。また、悪いものが入ってきたら、それを吸い取る働きもあるとされているのです。
玄関の方位に合わせて、玄関マットの色や形、素材などを工夫することで、今よりもいい空間にできるでしょう。
寝室も風水を取り入れる重要な場所
風水において寝室は、自分を調整する重要な場所と考えられています。睡眠で休息して、疲労回復すると考えるように、風水では睡眠中に「気」を充てんするとされています。
一般的に北枕は不吉なイメージが強いですが、風水では、北枕は強い運気を呼び寄せるとされています。
風水を使って運気を上げよう
風水は、長い歴史においてうみ出された環境学のひとつです。あまり大袈裟にとらえず、快適に暮らす知恵として取り入れてみましょう。
部屋の方位によってインテリアの配置や色などを工夫する方法を、模様替えをする際にぜひ試してみてください。整理整頓を心がけ、楽しみながら、風水を使って運気を上げましょう。