「マブダチ」という言葉について、聞いたことはあっても詳しい意味などは知らないという方も多いのではないでしょうか。この記事では、「マブダチ」の意味の他に語源や特徴、および類義語などを解説しながら、「マブダチ」の作り方も紹介しています。
目次[ 表示 ]
- 「マブダチ」って聞いたことがありますか?
- 「マブダチ」の意味
- 「マブダチ」の語源
- 「マブダチ」という言葉が流行した時代
- 「マブダチ」と言える友人の10の特徴
- 1:尊敬できる
- 2:辛いときに寄り添ってくれる
- 3:同じ時間・経験を共有している
- 4:家族に近い存在になっている
- 5:お互いに見捨てない
- 6:欠点も受け入れてくれる
- 7:いつも最優先で相手のことを考える
- 8:物理的な距離があっても連絡をこまめにとっている
- 9:自然体で接することができる
- 10:礼儀を忘れずに接する
- 「マブダチ」を作る5つの方法
- 1:一緒にいる時間を多くする
- 2:自分の良い面も悪い面も正直に相手に伝える
- 3:思いやりのある行動をとる
- 4:嘘をついて相手を試したりしない
- 5:相手に対して思ったことは正直に伝える
- 「マブダチ」の類義語5つ
- 1:ニコイチ
- 2:親友
- 3:ズッ友
- 4:BFF
- 5:相棒
- 「マブダチ」の意味を知り自分の友人関係を見直してみよう
「マブダチ」って聞いたことがありますか?
テレビや雑誌などで、「マブダチ」という言葉を見聞きしたことがある方は多いでしょう。
しかし、「マブダチ」という言葉の意味を詳しく理解しているという方は、意外に少ないのではないでしょうか。
本記事では、「マブダチ」の意味や語源、さらには、「マブダチ」と呼ぶ友人の特徴や「マブダチ」を作る方法、類義語などについて詳しく見ていきます。
「マブダチ」の意味
「マブダチ」は、「特に親しい友だち」「心を許し合っている友だち」という意味です。
この言葉は、「マブ」と「ダチ」という語から構成されています。「マブ」は「本当・本物」ということを表現しており、「ダチ」は友だちを指しています。
両方の言葉を組み合わせ、「本当・本物の友だち」つまり「特に親しい友だち」や「親友」の意味合いで使われるようになりました。
「マブダチ」の語源
「マブダチ」の語源にはさまざまな説がありますが、その中でも有名な説を紹介しましょう。
「マブダチ」の「マブ」は漢字で表記すると「間歩」であるとされています。「間歩」は鉱山の坑道を表し、坑道には金脈などがあるため、盗賊たちからは「宝がある」、「良いものがある」と言われ、そこから派生して「本物」という意味を持ちました。
また、「マブ」はお祭りなどで露店を営む商人たちの間で使われていた隠語でもありました。
次に、「ダチ」は友だちの「だち」だけをとり、「友だち」という言葉を略した表現です。「マブ」に比べると単純な語源と言えるでしょう。
つまり、「マブダチ」は「マブ」(本物)と「ダチ」(友だち)が合わさって、「本物の友だち。心を許し合える友だち」という意味になります。
「マブダチ」という言葉が流行した時代
「マブダチ」は、1970年代後半にかけて若者たちを中心として流行したと言われています。若者たちの間で「ツッパリブーム」が起こった時代で、このブームの中で「マブダチ」も流行しました。
「ツッパリブーム」はロックンロールバンド「横浜銀蝿」のデビューや「なめ猫」、「ツッパリファッション」の流行によってブームの最盛期を迎えました。そして時代の変遷とともに「ツッパリ」に代わって、やがて「ヤンキー」へと推移していきました。
「マブダチ」と言える友人の10の特徴
ここまで紹介してきたように、「マブダチ」は「心を許し合っている友だち」であって、普通の友人ではありません。言わば、お互いに固い絆で結ばれている特別な友人でしょう。
では、「マブダチ」と言える友人はどのような特徴があるのでしょうか。
ここからは、「マブダチ」と言える友人の10の特徴について紹介します。それぞれ、詳しく見ていきましょう。
1:尊敬できる
「マブダチ」と言える友人の特徴の1つ目は、「尊敬できる友人」であることです。
「マブダチ」は「心を許し合える友人」のことですが、自分にはないものを持っていたり、自分にはできないことができたりなど、憧れとともに敬意の念を抱くような人物という場合が多いのではないでしょうか。
お互いに尊敬し合える間柄のため、相手の言うことを素直に聞けるでしょう。
2:辛いときに寄り添ってくれる
「マブダチ」と言える友人の特徴の2つ目は、「辛いときに寄り添ってくれる友人」であることです。辛いときに誰も駆けつけてくれなければ、とても寂しいでしょう。そのようなとき、「マブダチ」であれば、そっと寄り添ってくれるのではないでしょうか。
自分が辛い状況のときには、いつの間にか傍にいてくれたり、話を聞いてくれたりということもあるでしょう。
辛いときに、何も言わなくとも傍にいてくれる友人こそ「マブダチ」と言えます。
3:同じ時間・経験を共有している
「マブダチ」と言える友人の特徴の3つ目は、「同じ時間・経験を共有している友人」であることです。「マブダチ」は、楽しい時間だけを共有し、経験しているわけではありません。
ときには、辛いことや悲しいことをともに経験しているから、お互いに痛みも理解できます。楽しい経験ばかりではないため、絆も深いものとなりやすいでしょう。
苦楽をともにできる友人は「マブダチ」と言えます。
4:家族に近い存在になっている
「マブダチ」と言える友人の特徴の4つ目は、「家族に近い存在になっている友人」であることです。先述のとおり、「マブダチ」は同じ経験を共有していることが特徴の1つです。
そのため、一緒に食事をしたり遊んだりすることも多く、親密な時間を過ごすなど、家族に近いような存在になっていることもあるでしょう。
そのような時間を多く過ごせば、必然的に絆は深いものとなります。やがて、友人を超えた「マブダチ」へとなっていくでしょう。
5:お互いに見捨てない
「マブダチ」と言える友人の特徴の5つ目は、「お互いに見捨てない友人同士」であることです。これは、「辛いときに寄り添ってくれる友人」と共通しているところがあります。
普段からの付き合いが深く、辛い状況の際にも駆けつけてきて寄り添ってくれるように、絆が強いことから、お互いを見捨てることはないと言えるでしょう。
6:欠点も受け入れてくれる
「マブダチ」と言える友人の特徴の6つ目は「欠点も受け入れてくれる友人」であることです。周りから「あの人はダメな人」などと批判されても、「いつものことだよ」、「あいつには良いところもあるよ」など、欠点を受け入れてくれます。
逆に、欠点が長所であるかのように接してくれる場合もあるでしょう。これも、絆が深く、長い付き合いから生まれてくるものと言えるでしょう。
7:いつも最優先で相手のことを考える
「マブダチ」と言える友人の特徴の7つ目は、「いつも最優先で相手のことを考える友人」であることです。
同じ時間や経験を共有し、家族のような存在となっているなど、いままで培われてきた深い絆があるため、常に相手のことを思っています。「マブダチ」にとっては、最優先で相手のことを考えるのは当たり前のことと言えるでしょう。
8:物理的な距離があっても連絡をこまめにとっている
「マブダチ」と言える友人の特徴の8つ目は「物理的な距離があっても連絡をこまめにとっている友人」であることです。「マブダチ」には、物理的な距離は問題になりません。
たとえ距離があっても、常に相手のことを思っているため、連絡を欠かすことはないでしょう。
近くに住んでいても疎遠となることが多い中で、「マブダチ」は、物理的な距離ではなく相手を思う気持ちを大切にしていると言えるでしょう。
9:自然体で接することができる
「マブダチ」と言える友人の特徴の9つ目は、「自然体で接することができる友人」であることです。あまり親しくない友人とは会話がなくなったり、沈黙が続いたりすることも多いでしょう。
しかし、「マブダチ」にはたとえあまり会話がなくても、「阿吽の呼吸」のように通じ合えるものがあります。そのため、会話がなくても気にすることはないでしょう。
相手に気を使わず自然体でいられるのが「マブダチ」です。
10:礼儀を忘れずに接する
「マブダチ」と言える友人の特徴の10番目は、「礼儀を忘れずに接する友人」であることです。
「親しき中にも礼儀あり」ということわざのように、家族のような存在で、いつも自然体でいられる間柄であったとしても、礼儀を忘れることなく接するのが「マブダチ」として大切なことです。
そのため、感謝やあいさつがしっかりとできているのが「マブダチ」と言えるでしょう。
「マブダチ」を作る5つの方法
「マブダチ」の特徴を理解することによって、自分も「マブダチ」を作りたいと思っている方も多いのではないでしょうか。では、「マブダチ」はどのようにしたら作れるのか見ていきましょう。
ここからは、「マブダチ」を作る5つの方法を紹介します。5つの方法を心掛けることによって「マブダチ」を作る参考となるため、しっかりと押さえておきましょう。
1:一緒にいる時間を多くする
「マブダチ」を作る際に大切なことの1つ目は、一緒にいる時間を多くすることです。わずかな時間では相手が何を考えているのか、どのような性格なのかなどを知ることは難しいでしょう。
相手のことをよく知るためには、なるべく多くの時間を一緒に過ごすことが大切です。一緒にいる時間が多ければ、相手のことが徐々に分かってくるでしょう。
時間をできるだけ多く共有することが、「マブダチ」を作る際の基本と覚えておきましょう。
2:自分の良い面も悪い面も正直に相手に伝える
自分をよく知ってもらうためには、自分の良い面も悪い面も正直に相手に伝える必要があります。良い面だけを伝えても、本当の自分を分かってもらうことは難しいでしょう。
自分の悪い面を伝えることには勇気がいるでしょうが、自分を知ってもらうためには大切なことです。
自然体で接する「マブダチ」になるには、必要なものと理解しておきましょう。
3:思いやりのある行動をとる
「マブダチ」を作る際には、思いやりのある行動をとることが大切です。思いやりのある行動とは、自分本位ではなく、相手の立場に立って行動することです。
「自分はこういうことをしたいけれど、相手はどのように思っているのだろうか」など、いつも相手の立場で物事を考えてみましょう。
お互いに思いやりのある行動ができれば、絆が一層深まることでしょう。
4:嘘をついて相手を試したりしない
「マブダチ」を作る際には、嘘をついて相手を試すことは禁物です。このようなことをすれば、「マブダチ」を作る前に友だち関係がなくなってしまいかねません。
噓をつかずに正直でいることにより、相手は今まで以上に自分を信頼してくれるようになります。また、お互いの絆もさらに深まっていくでしょう。
自分の体裁を気にしたり、噓をついて相手を試したりすることはやめましょう。
5:相手に対して思ったことは正直に伝える
思ったことを正直に伝えるのは難しいことのため、相手の顔色をうかがって躊躇してしまうという人も多いのではないでしょうか。
相手に、良いことばかり伝えるのは簡単です。しかし、「胸襟を開く」という言葉のように、隠し立てをしないで心の中に思っていることをすべて話すことも、「マブダチ」を作る際に大切になります。
相手の間違いなどを指摘したり、思ったことを正直に伝えたりすることによって、お互いに信頼できる仲になれるでしょう。
「マブダチ」の類義語5つ
「マブダチ」の類義語はいくつかあります。その中でも、代表的な言葉を5つ紹介します。
使われるシチュエーションなどが「マブダチ」と若干異なる言葉もありますが、「マブダチ」に通じる点もあるため、表現の幅を広げるための参考にしてください。
1:ニコイチ
ニコイチとは、「2人の人物が1つの存在であること」の例えとして、とても仲が良く親密であるという意味です。
「マブダチ」に似通った意味の言葉ですが、「マブダチ」の方が「本当の友人」という深い意味を持っています。
なお、ニコイチは上記の他にも、「2つ以上の中古機械から部品をとって新たな1つの物を作る」という意味も持っているため、中古自動車の別名として使われることもある言葉です。
2:親友
親友は「お互いに心を許し合っている友人。または、特に親しい友人」という意味です。「マブダチ」とは基本的に意味も同じで、類義語の中でも、もっとも「マブダチ」に近い意味を持つものと言えます。
「親友」は「あなたは私の無二の親友です」また、「マブダチ」は「あいつは俺の唯一のマブダチだよ」として使われます。
このように「親友」は、「マブダチ」と同じような意味ですが使われ方に違いがあります。「マブダチ」の方が、「親友」よりも砕けた感じがあり、親しみを感じる表現です。
3:ズッ友
ズッ友は、「ずっと友だちだよ」というメッセージを略した言葉です。特に仲の良い友だちに対して「ずっと友だちでいること」を表現しています。
この言葉は、2000年代前半に若者たち、特に女子高生の間で流行しました。「マブダチ」が流行したのが1970年代後半と言われていますが、ときを経て、言葉やメッセージを略す若者言葉として生まれた表現で、「マブダチ」と同様の意味を持っている言葉です。
4:BFF
BFFは、「Best Friend Forever」を略した表現で永遠の親友という意味です。アメリカの女子高校生を中心として使われ始めた表現と言われています。
日本の若者の間でも、言葉やメッセージを略す傾向があるように、アメリカでもメッセージを略した若者言葉として流行しました。
会話中の話し言葉よりも、SNSなどでよく使われる傾向にあります。
5:相棒
相棒とは「一緒に物事や仕事をするときの相手」という意味です。また、「籠やもっこなどを2人で担ぐときの相手」という意味もあります。
つまり、「籠やもっこは2人で力を合わせなければ担いで進むことはできない」ということから派生して、「一緒に協力して物事をするときの相手」、さらには、「喜びも悲しみも分かち合う相手」という意味を持つようになりました。
「マブダチ」の意味を知り自分の友人関係を見直してみよう
本記事では、「マブダチ」の特徴や作り方などを詳細にわたって解説してきました。「マブダチ」の素晴らしさや大切さなど、ご理解いただけたでしょうか。
「マブダチ」のような友だちが自分の周りにいれば心強いことでしょう。
しかし、友だちは大勢いても、「マブダチ」と言えるような友だちは少ないという方も多いのではないでしょうか。
今回の記事を参考に、今までの友人関係を見直しながら、心掛けることを再認識して、友だちから「マブダチ」になれるように行動してみましょう。