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ご教示の意味とは?正しい使い方やご教授との使い分け方を例文付きで解説

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2021/10/11

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「ご教示」とは?

ビジネスシーンでよく使う「ご教示」という言葉ですが、知識や方法・手順などを教え示すという意味が込められています。

教示という言葉だけでは、敬語や丁寧語としてビジネスシーンで使うことは不適切ですが、頭に「ご(御)」をつけることで尊敬語として使えるため、ビジネスシーンで使う際には「ご教示」という形で使うようにしましょう。

「ご教示」を使うときの注意点

目上の人に教えを乞う場合、ビジネスシーンにおいて「ご教示」という言葉を使いますが、実際に使う場合には知っておくべき注意点があります。

何も知らずに誤った使い方をしてしまうと、目上の人に対して失礼な言い回しになることもありますので、これから紹介する2つの注意点はしっかり覚えておきましょう。

「~ください」という使い方はしない

「ご教示」を使う際に注意しなければいけないことの1つ目は、ビジネスシーンで目上の人に対して「~ください」という使い方はしないことです。

「~ください」という表現の意味を掘り下げてみると、「~しなさい」という命令文を丁寧に言い換えた言葉になります。そのため、目上の人に教えを乞う場面で使う言葉として「ご教示ください」は不適切になりますので避けましょう。

話し言葉として使わない

「ご教示」という言葉を話し言葉として使うと相手から気難しく堅いといった印象を持たれてしまいかねません。そのため基本的に避けた方が良いと言われています。

もちろん、丁寧な言葉であることに変わりはないため絶対に使ってはいけないというわけではありません。しかし、どちらかというと話し言葉よりは書き言葉として使うことに適していますので、意識しておきましょう。

「ご教示」の使い方例

「ご教示」というとビジネスシーンで使う言葉のイメージがありますが、仕事内容だけでなく様々なシーンで使うことができる言葉です。

そこで、「ご教示」の使い方の実例として、ビジネスの場合と結婚報告や挨拶の際に使う場合の2つのパターンについて紹介します。

ビジネスの場合

ビジネスの場合、目上の人に仕事の手順や方法、取引先の会社への行き方など、業務に関してアドバイスを求めたいときに使用できます。

専門的な難しい知識、ノウハウなど時間をかけて教えてもらうことではなく、あくまでその場で解決できるような問題に対するアドバイスを求める場面で使います。文章としては、「ご教示をお願いいたします」という風に伝えると良いでしょう。

結婚報告や挨拶の場合

「ご教示」は仕事内容についての質問だけではなく、結婚報告の挨拶など自身の身の回りの変化を報告する際にも使える言葉です。

たとえば、お世話になっている上司に対する結婚報告の際には「より一層のご教示を賜りますよう、お願い申し上げます。」と一筆書いてハガキによる挨拶としても使うことができます。

ご教示と似た言葉「ご教授」とは

ビジネスシーンで教えを乞う際に使う「ご教示」という言葉と類似した言葉に「ご教授」という言葉がありますが、似た言葉でも使う場面や使い方が異なってきます。

そこで、ご教示とご教授の2つの言葉の違いや使い方の具体的な例を紹介します。実際に使う際に誤った使い方をしないようにしっかり確認しておきましょう。

「ご教示」との違い

「ご教示」と「ご教授」の違いをわかりやすく説明すると、「話す」と「教える」という手間のかかり具合や、物事を伝えるのにかかる時間の長さで考えると良いでしょう。

たとえば、上司に明日のスケジュールを確認する場合だと、その場ですぐに可決することができるためご教示」を使い、専門的なノウハウを教えてもらうなど相当の期間が必要になる場合には「ご教授」を使うというイメージです。

「ご教授」の使い方例

「ご教授」の使い方に対するイメージを深めてもらうために、具体的な例文もいくつか紹介します。

・現在取り組んでいる業務におけるより専門的な知識を身につけたいと考えておりますので、ぜひご教授くださいませ。
・先日のセミナーの内容について、私の認識に誤りがありましたらご教授ください。
・今後とも末永くご教授いただけますと幸いです。

「ご教示」と「ご教授」の英語表現

海外勤務している人や、日頃から国境を越えて業務上のやり取りをする機会が多い人の中には、英語で「ご教示」と「ご教授」を表現したい場面に遭遇することもあるでしょう。その場合は、以下の文法を参考に伝えてみましょう。

・「ご教示ください」:Please let me know
・「ご教授ください」:Please instruct me

Let me knowで教えてくださいと伝えているのに対して、Instructで指導してくださいという意味になります。

「ご教示」と似た3つの言葉

ビジネスシーンにおいて、目上の人に「教えてください」と頼む際に「ご教示」という言葉を使うのが最適ですが、「ご教示」と同じ意味を持つ似た言葉もいくつか存在します。

そこで、「ご教示」と似た言葉の中から代表的な言葉を3つピックアップします。ビジネスシーンで使う場面は多くありませんが、同じ意味を持つ言葉としてこの機会に覚えておきましょう。

1:ご享受

ビジネスシーンにおいてよく使う「ご教示」と似た言葉の1つ目は、「ご享受」という言葉です。

その場で解決できるような簡単な頼み事などの場合に「ご教示」を使うのに対して、手間や時間がかかる場合に「ご教授」を使いますが、同じ読み方の「ご享受」を使ってしまう方も多くいます。

ご享受は「与えられたものを受け入れて楽しむという意味を持つ言葉で「ご教示」とは異なりますので、誤って使わないように注意しておきましょう。

2:ご指導

ビジネスシーンにおいてよく使う「ご教示」と似た言葉の2つ目は、「ご指導」という言葉です。

「ご指導ご鞭撻のほど」という一文をよく耳にしますが、そのイメージの通り「ご指導」と「ご鞭撻」は合わせて使用されることがほとんどです。

「未熟な自分が目的を達成するために教え導いてください」という意味で使用する言葉ですので、あらゆる場面で用いられる、使い勝手の良い言葉でもあります。

3:ご指南

ビジネスシーンにおいてよく使う「ご教示」と似た言葉の3つ目は、「ご指南」という言葉です。

「指南」という言葉は「正しい方向に向かうように示すこと」という意味が込められており、武道や芸事などの教えを乞う際に使用される言葉です。

「ご教示」や「ご指導」と違い指導を仰ぐ対象が制限されることから、同じような意味でもビジネスシーンで使うのには不向きと言えるでしょう。

「ご教示」の意味や使い方をマスターしよう

ビジネスシーンで人に教えを乞う場面で使う「ご教示」や「ご教授」の意味や使うときの注意点、例文を用いた使い方や似た言葉について紹介しました。

なんとなく使っている状態だと不適切な使い方をして相手を不愉快にさせてしまうこともあるため、適切な使い方を知った上で使うようにする必要があります。

日頃から誤った使い方をしないように、この記事で紹介した内容も参考にしながら、意味や使い方をマスターしましょう。

この記事を書いた人

Bee

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