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小説家『村上龍』のおすすめ作品13選!読者に人気の最後まで目が離せない驚愕ストーリー

村上龍人気小説初心者向け小説おすすめ

2021/11/04

皆さんは、小説家『村上龍』を知っていますか?日本の人気小説家『村上春樹』と同時期にデビューを果たし、ともに小説界で名を上げる純文学作家です。

村上龍の作品は、一度読んだら最後まで止まらないと話題のストーリーで、人々の間でも衝撃作品として指示され続けています!

今回は、そんな村上龍の小説を一度読んで観たいと思っている人や、マイナーな隠れ作品を知りたい、と思っている人に向けておすすめ作品13選を紹介したいと思います!
各小説のあらすじや魅力をたっぷりと紹介していくので、ぜひ今後の参考にしてみてください。

目次[ 表示 ]

小説家『村上龍』の魅力とは?

『村上龍』のプロフィール

引用元:BEST TIMES

読み方
(むらかみ・りゅう/Murakami Ryu)
本名
村上龍之助
出身地
長崎県佐世保市
生年月日
1952年2月19日
年齢
69歳
星座
みずがめ座
血液型
O型
職業・ジャンル
小説家・作家・脚本・映画監督
代表作品
『限りなく透明に近いブルー』(1976年)
『五分後の世界』(1994年)
『コインロッカーベイビーズ』(1980年)
主な受賞歴
群像新人文学賞(1976年)、芥川龍之介賞(1976年)、野間文芸新人賞(1980年)、読売文学賞(1998年) 、谷崎潤一郎賞(2000年)、毎日出版文化賞(2005年) 、野間文芸賞(2005年) 、毎日芸術賞(2011年)

村上龍は、1952年生まれの日本を代表する小説家です。
長崎県佐世保市で生まれ育ち、上京して武蔵野美術大学に入学しますが、執筆活動に専念するとともに大学を退学します。
その後、美術大学在学中に、麻薬と性に溺れる自堕落な若者を描いたデビュー作の『限りなく透明に近いブルー』(1976年)は、第75回芥川龍之介賞を受賞し、同年9月にエレクトーン奏者の女性と結婚しました。

同世代で有名だった『村上春樹』とともに現代を代表する作家となり、「W村上」とも呼ばれていました。
2人は兄弟と思われている説もありますが、血縁関係は全くありません。しかし2人は学生時代からの交流があり、対談集『ウォーク・ドント・ラン』を出版するなど、仲が良いことでも知られています。

今も小説界にその名を残している村上龍は、人気小説家でありながらも、文豪だけにとどまることなく、映画監督やテレビ番組のインタビュアー音楽イベントのプロデューサーなどさまざまな分野で活躍しています!

多様なジャンルと鬼才なストーリー

テレビ番組『カンブリア宮殿』のMCとして『村上龍』を知っているという人は多いかもしれません。
そんな村上龍の描く世界は、生々しさとリアルで鋭い描写が特徴です。デビュー作でもあげた『限りなく透明に近いブルー』は、「性とバイオレンス」をテーマにしており、それが作品集全体のテーマともなっています。

複雑性と巧みな比喩表現で表される独特な世界観の『村上春樹』とは対象的に、ストレートな言葉で表される残酷な世界観は、長編小説でも最後まで熱中して読んでしまうケースが多くあります。

このようにブレることのない村上龍の作品は、読者の心を鷲掴みにし、人が生きる上での迷いや不安などを解消してくれるでしょう。

『村上龍』人気小説おすすめ8選【初心者編】

1. 「五分後の世界」

あらすじ

現代日本で暮らす主人公小田桐が箱根をジョギング中に、元の世界とは「5分間」だけズレたパラレルワールドで謎の集団とともに行進している、そんな奇妙な状態からストーリーは始まります。5分間ズレたそこは、第二次世界大戦で降伏しなかった日本が山中にトンネルを堀り、軍事国家「アンダーグラウンド」として活動する世界でした。
アメリカやソ連との戦闘が継続し、地下深いトンネルで窮屈な思いをしながら暮らす日本国民。そこで見る風景に、小田桐は自分の人生と次第に共鳴をしていくのでした。

魅力

「もし日本がアメリカに降伏していなかったら?」というバーチャルワールドを描くことで、現代日本に対する強烈なメッセージを秘めた作品です。

作中でかなりの戦闘シーンが描かれていますが、それがとても緻密でグロテスクなのが、また作品のリアルを感じさせます。どうして主人公がパラレルワールドに紛れ込んでしまったのか、その理由は語られることはあるのでしょうか?

村上龍自身もあとがきに「最高のものになった」と記しているように、没入感が素晴らしい作者の代表的な看板作品の1つです!

2. 「コインロッカーベイビーズ」

あらすじ

1972年の夏、キクとハシはコインロッカーで生まれました。これは、実際に起こったコインロッカーへ新生児置き去り事件を題材にした作品です。コインロッカーで生まれた2人の子どもは、横浜の孤児院で暮らした後、島で暮らす養父母に引き取られることになります。そして少年時代を過ごしたあと、ハクは母親を探して東京へと消えていき、彼の後を追ってキクもまた東京へと向かいます。「本当の母親」を見つけた時、二人のとった行動とは…。

魅力

衝撃的なタイトルのこの小説は、 野間文芸新人賞を受賞しています。コインロッカーで生まれた子ども達の、世界に対する反抗、運命を描いた衝撃的な一冊です。重いテーマをテンポよく描くのは流石の村上龍と言えます。

重いテーマなゆえにリアルな描写も多く、目を背けたくなるシーンも。一貫として「生と死」を描いたこの作品は、読んだ人の心に響くこと間違いなしです!

3. 「限りなく透明に近いブルー」

あらすじ

舞台は東京、福生市です。主人公のリュウは、麻薬、暴力、酒、乱交に明け暮れている若者で大半はリュウの1人語り形式で物語は綴られています。リュウの仲間であるケン、リリー、オキナワ、レイコ、ヨシヤマ達もリュウと同様麻薬常用者であり、リュウの部屋で乱交に明け暮れる日々を送っています。そんな退廃の日々には、空虚さを超えた希望が微かに感じられます。

魅力

24歳という若さで第72回芥川龍之介賞を受賞した衝撃のデビュー作で、米軍横田基地に隣接する福生で暮らす若者たちの青春群像劇です。
村上龍自身が高校卒業後に過ごした福生での実体験をベースにした私小説であると言われています。

現実では決して起こりえない犯罪臭まみれの作品ですが、なぜか最後まで読んでしまいます。ページ数も少なく、会話形式で進む部分も多いので村上龍の作品を初めて読む人にもおすすめです。

物語は、美しいタイトルからは想像も出来ないような混沌とした世界を描かれています。読んでいてあまり好ましくない表現が多く出て来たり、麻薬を使用する様子が細かく描かれていたりして、登場人物たちの麻薬中毒に陥っている様子がリアルです。また、性描写や暴力的な場面も実際に目にしているような感覚になります。不愉快になりそうな表現ばかりなのに、読んだ後はなぜか「美しい詩」を読んだような、そんな作品です。

4. 「69 sixty nine」

あらすじ

舞台となるのは、1969年の長崎県佐世保市。村上龍の出身地であるこの場所を舞台に描かれるのは、実体験を交えた自伝的な青春小説だといえます。
主人公は佐世保に住む高校三年生のケン、彼はマドンナの気を引くために仲間達とあれやこれやと画策する、そんな男子高校生たちの日常が描かれた作品です。

魅力

村上龍ファンなら誰もが知る一作です。村上龍特有のグロテスクな作品とは違い、かなり明るい内容の小説です。思春期ゆえの葛藤や息苦しさよりも、笑い、勢い、そういった少年達のパワーが文章から伝わってきます。

少年達の行動が馬鹿馬鹿しくもコミカルな思考や言動がまさに青春を感じることが出来ます。また、底抜けに明るいのにどこか切なさや情緒を感じる部分もあるため、読んでいて癖になるでしょう。
2004年に主演・妻夫木聡、脚本・宮藤官九郎で映画化されたこともあり、この時代を直接体験していなくても情景を想像できる人も多いと思います。

5. 「希望の国のエクソダス」

あらすじ

2001年、CNN通じパキスタンで地雷処理をする中学生たちについて報道されたことからこの物語は始まります。報道された少年ナマムギを見て、影響を受けた日本の中学生たち。日本の教育、経済などに不満を抱いていた彼らは希望を求め、集団不登校を起こします。そして彼らは映像配信サービス、金融、ITなどさまざまな事業を展開し、世界に影響を及ぼし始めるのです。さらには、北海道の土地を購入し、日本から独立した経済組織を作ります。その行動の先に彼らは、希望を見出すことが出来るのでしょうか?

魅力

まだ幼く見える中学生たちが仲間を引き連れ、やがて国家や世界を脅かすまでの大きな存在になっていく様子は、とてもスピード感があり、衝動的です。壮大な規模の中にある中学生達の現代社会に向けての「声」がテーマとなっています。

まだインターネットが産声をあげたばかりの2000年に描かれた小説ですが、仮想通貨や分散型ネットワークなど、最近になって登場するサービスが予言されており、作者の先見性に驚かされます。中学生も大人も楽しめる傑作長編小説です。

村上龍自身があとがきで、「わたしは中学生の反乱を通して、現代の日本社会の危機感と適応力のなさを示したかっただけで、中学生であれ、誰であれ、期待などしない。」と記しています。そんな日本社会の絶望と希望を描く世界観にぜひ浸ってみてください。

6. 「イン ザ・ミソスープ」

あらすじ

舞台は新宿、歌舞伎町。売春をしていた女子高生が手足と首を切断され歌舞伎町のゴミ処理場に捨てられた事件が起きたことを主人公ケンジは小耳に挟みます。ケンジは20歳ですが大学には行かず、日本に来た外国人観光客のアテンドを職業としています。
しかし、仕事の実質は主に性風俗店を外国人に紹介し、外国人男性の旅先での性的な要求を満足させてあげることでした。年末にケンジはアメリカから仕事で来た外国人のフランクという中年男性からの依頼で、12月29日~31日までの3日間、夜9時~0時までコースを請け負います。
フランクに面会したケンジは、フランクの顔が奇妙な肌に包まれていることに、異様な違和感を感じるのです。彼が時々見せる狂暴な目と不自然な表情から、本能的に危険を感じますが、彼の希望に応じるべく夜の新宿歌舞伎町を案内することにしました。
フランクが日本を選んだ理由、そしてケンジに求めたものは何だったのでしょうか?

魅力

読者の大反響を引き起こした村上龍の超問題作です。なぜこのような小説が書けるのか、不思議に思う人も多くいると思います。
本作では、フランクの異常な人間性が描かれています。またそれと同時に、日本人の言動や習慣が、外国人にとって極めて異様に見えるということについても描かれています。

タイトルの「味噌汁」は、日本人と現代日本社会の象徴です。では謎の外国人フランクは何を表し、どんな意味があるのか。それはぜひ本書をお読みになって考えてみてください。
性的描写と暴力の激しいシーンが含まれているので、覚悟して読みましょう。

7. 「最後の家族」

あらすじ

リストラされる父の秀吉、若い男と不倫する妻の昭子、引きこもりで暴力をふるう息子の秀樹、援助交際をする女子高生の娘の知美、そんな家族間のリアルな闇を描いています。
4人の家族それぞれの視点から語られる4つのプロリーグがあり、たとえ家族であってもそれぞれの想いは違う、複雑なストーリーとなっています。

魅力

テレビドラマにもなった小説で、「生きることの意味」をテーマにした作品です。
家族のあり方はそれぞれ、たとえ家族であっても本心はわからないもの。バラバラになってしまった家族はお互いが依存し合い、また行き詰まってしまう。自立とは何なのか、そして家族という制度から自由になることも、1つの選択肢としてあるのだろうか、そんな考えさせられる一冊です。

村上龍が得意とするリアルな性的表現・暴力表現は無く、比較的読みやすい作品です。
しかし深みがあり、考えさせられる小説です。ラストシーンには、人それぞれ感想が違ってくるかもしれません。現代の様々な問題に悩む私達への作者なりのエールといった印象です。

8. 「半島を出よ」

あらすじ

近未来型のストーリーで展開される本作は、失業率が10%を超え、アメリカにも見放された経済孤立状態である日本が舞台です。そんな弱りきった日本に北朝鮮が襲い掛かります。
プロ野球の開幕戦が行われていた福岡ドームを9人の北朝鮮コマンドが選挙するシーンから、物語は展開していきます。
その2時間後に約500名の特殊部隊が博多に襲来、10日後には12万人の兵士が上陸と、日本は危機的状況に陥ります。そんな状態で手を打てない日本政府。それに反して立ち上がったのは、社会から拒否されていたアウトローたちでした。

魅力

2005年に刊行された近未来型小説で、村上龍らしいタフでバイオレンスな一作です。数多くの賞を受賞したこの作品は、上下巻で約1000ページを超えるボリュームの長編小説となっていますが、とてもスピード感のある作品です。

激しく厳しい訓練で鍛え上げた北朝鮮と、怠惰ゆえにたるみ切ってしまい落ちぶれた日本を対象的に描くことで、「現代日本を鋭く風刺するメッセージ」が描かれています。日本政府は1つとして手を打てずに、彼らによる占領をゆるしてしまい、そこで立ち上がった日本側のアウトローたちとの戦いに目が離せません。
北朝鮮側の視点で描かれる章では、思わず読んでいると北朝鮮側に感情移入してしまいそうな演出がなされています。

ストーリー中に出てくるイシハラが語る「マジョリティになるな、マイノリティでいろ」という言葉がとても印象的です。

『村上龍』隠れ人気小説おすすめ5選【上級者編】

1. 「イビサ」

あらすじ

贅沢な旅を約束されてパリにやってきたマチコは、男のもとを飛び出して、淫靡な生活に誘惑されていきます。コートダジュール、タンジールへと旅するうちに魂の殻を脱ぎさったマチコは、「イビサへ」と囁く老婆の声に従い、新たな旅へと向かうのでした。村上龍が渾身をこめて描く究極の破滅的ストーリーです。

魅力

村上龍が得意とする、性的表現・暴力表現がふんだんに織り込まれている作品です。特に、ラストは衝撃的で、目が離せないでしょう。村上龍自身、あとがきに「これは破壊的なストーリーである」と記しているように、まさに破壊的という言葉に尽きる一作です。

主人公のマチコが自分を探す旅に出て、国を辿っていくうちに「破滅」へと向かっていきます。いつだって幸せそうな主人公が、イビザ島に辿り着くときに見つける目的とは何か、そして旅の果てに何を求めるのか、そんな心の移り変わりを残酷かつ美しく描かれているので必読です。

2. 「音楽の海岸」

あらすじ

言葉で女性たちを癒し、騙し、かつ彼女たちを金持ちの男に提供して暮らしている、音楽嫌いな主人公ケンジ。ある日、女性を施錠した客から、ある男性を社会的に抹消して欲しいとの依頼がケンジの元にやってきます。そのターゲットとは、抽象的なビデオ作品を作っているアーティストでした。ケンジはターゲットを落とすために、ある1人の客を選び、ターゲットと客の両方を罠にはめようとするのでした。

魅力

この小説は、非常に抽象的な表現の多い作品です。物語を読むたびに村上龍らしい表現言葉が沢山散りばめられており、その世界観に引き込まれる一作です。特に印象深く感じる部分は、言葉の端々に「女性への尊敬の念」が含まれており、それを抽象的な「音」で表しています。

ダイレクトな表現が特徴の村上龍にしては、抽象度が高く、主語が誰かをしっかり綴られていない場面が多い小説なので、文章の1つ1つを深読みして分析してみたいという人におすすめです。まるで音楽を聞いているかのような、そんな感覚になる官能と覚醒の果てに描き上げ聖書として描かれています。

3. 「オールド・テロリスト」

あらすじ

舞台は2018年の東京。日本を変えようと、テロをも辞さず老人たちが立ち上がりました。「満洲国の人間」を名乗る老人からのNHK爆破予告電話をきっかけに、元週刊誌記者セキグチは巨大なテロ計画へと巻き込まれていきます。魅惑的な女性、カツラギと出会ったセキグチは、彼女の導きによる謎の老人によって、暴走する「オールド・テロリスト」たちを食い止める使命を与えられます。
「日本を再び焼野原に」という老人たちの主張に、反発しながらも価値観を揺さぶられるセキグチ。 果たしてセキグチたちを待つものは何なのでしょうか?

魅力

キャッチ―でポップな本の表紙に引っ張られて、コメディタッチのテロリストストーリーを想像する人は多いのではないでしょうか?実は、それと裏腹に本の中身は一変します。
さすがの村上龍と言って良いほど、内容は重く、残酷で、追いつめられるような物語です。

今回の作品は、「後期高齢者」に焦点を当てて彼らが力を持ってテロを起こしたとしたら、というテーマで描かれたものです。村上龍自身のあとがきでは、「後期高齢者は、戦争を体験し、食糧難の時代を生きている、彼らの中で、経済的にもリスペクトされ、極限状態も体験している連中が、義憤を覚え、ネットワークを作り、持てる力をフルに使って立ち上がればどうなるのだろうか」と記されています。

淡々とした一人称の語りの印象が同氏の小説「イン ザ・ミソスープ」に近いものがあります。パニックの中にある冷静な描写が、逆にその場の異常性を掻き立てているような驚異的な作品です。テロ行為の被害描写の残虐さも同様で想像すると、つい顔をしかめたくなるような描写が多く描かれており、一度読みだしたら止まらないでしょう。

4. 「昭和歌謡大全集」

あらすじ

孤独なコンピューターオタクの6人グループの1人であるスギオカが、ナイフでヤナギモトミドリをナイフで殺してしまうところから物語は始まります。若者たちとミドリという名前だけが共通するおばさんたちの集まりである「ミドリ会」との、復讐と称する殺し合いが始まり、銃や燃料帰化爆弾まで出てきます。金物屋でトカレフを手に入れたり、燃料帰化爆弾の作り方を教わったり。最後まで設定や登場人物の考え方、行動が現実離れしすぎていて驚きの連続です。

魅力

第一章から十章までのタイトルが昭和の歌謡曲で形成されていて、カラオケ大会ばかりしている6人の若者と6人のおばさんたちによる殺し合いの物語です。
村上龍特有の、1文がとにかく長く、句点がほとんど無い文章が多く、一気に読んでしまいます。1ページ全てが1人のセリフになる部分もあり、友達と話すような会話文があるので一緒に会話に参加しているような感覚に陥ります。

冴えない少年とおばさんの戦いの中に、どこか物悲しさも感じられます。また描写もリアルなものが多く、読んでいて気持ちの良い表現とは言い切れませんが、常識はずれな2つのグループの戦いに巻き込まれ、衝撃のラストシーンまで目が話せない物語です。

5. 「テニスボーイの憂鬱」

あらすじ

地主の一人息子の青木は、ステーキ屋の経営も、妻子も二の次というほどのテニス狂です。彼はCMモデルの吉野愛子と熱烈な恋に落ちますが、先のない恋愛に疲れた彼女は、青木のもとを去ってしまいます。しかし落ち込む間を惜しむかのように、彼はサイパンで出会った本井可奈子に一目惚れします。熱狂できることが大好きな男女の、おかしくて少し哀しい傑作長編小説です。

魅力

「不倫」という重いテーマを扱いながらも、勢いがありテンポの良い作品です。
この作品には沢山の名言が出てきますが、その中でも印象深いのが「人生はシャンパンだ」というメッセージです。キラキラと輝くか、輝かないか、人生にはその2つしかないということが物語を通して伝わってくるでしょう。

村上龍作品の中では、珍しく「鮮明な恋愛」に焦点を当てた一作です。
小説の時代背景はバブルの頃で、お金と暇を持て余した妻子ある男が、女の子を口説いて遊び回るという内容です。

お金と欲望とエネルギーに満ちたあの狂乱の時代を知っている日本人であれば、更に楽しむことができるでしょう。 経済関連の事象で真面目な印象の村上龍ですが、それとは違った魅力を知ることができます。

小説家『村上龍』の世界観を味わって非日常体験を!

いかがでしたか?今回は村上龍のおすすめ作品13選を初心者・上級者に別に紹介してきました!リアルかつ現代社会の闇が鮮明に描かれた世界観は、あなたに非日常的な体験をさせてくれるのではないでしょうか?
この記事を参考に、読んでみたい!と思うあなたの一作をぜひ見つけてみてください。
Molaでは記事中に少し紹介した『村上春樹』のおすすめ小説なども紹介しているのでぜひ見てみてください!

この記事を書いた人

mizuho

東京出身のmizuhoです。 主にエンタメ、ビューティ、ファッションを書いています。 特に映画が大好きで、今までで1000本ほど観てきました! 皆さんのためになるような記事をお届けします!

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