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『ねじまき鳥クロニクル』が好きな人必見!おすすめ小説5選!

おすすめ小説傑作芥川賞村上春樹人気

2022/01/27

今回は、村上春樹の『ねじまき鳥クロニクル』が好きな人へ向けて、おすすめの小説を5選紹介していきます!
少し残酷な描写も多いですが、独特の世界観と表現で作品にのめり込んでしまうような傑作作品をお届けするので、ぜひ参考にしてみて下さい。

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『ねじまき鳥クロニクル』とは?

「僕(岡田亨)」は会社を辞めてから家事をして生活する身。妻「クミコ」は雑誌編集者として働いている。この結婚生活は、それなりに上手くいっていた。
しかし、変化は突然訪れる。飼っていた猫(ワタヤ・ノボル)がまず失跡。これを機に、僕の周りでは奇妙な人々や出来事が起き始める。その後、妻「クミコ」は僕に何も言わずに姿を消してしまった。僕は奇妙な人々との邂逅を経ながら、やがてクミコの失踪の裏に、彼女の兄「綿谷昇」の存在があることを突き止めていく。「井戸の底」「壁抜け」「意識の娼婦」「痣」などをキーワードに、出て行った妻を取り戻すために物語りは進む。

おすすめポイント

『ねじまき鳥クロニクル』は、村上春樹の最高傑作と言われており、3部構成からなる長編小説です。
1939年に実際に満州国とモンゴルの国境で起こったノモンハン事件と現在の出来事を絡めており、ユニークで個性的な登場人物が登場する、深く、壮大な小説です。
物語の始まりは、短編小説『ねじまき鳥と火曜日の女たち』をベースにしたお話からです。ノモンハン事件は残酷な部分も多いですが、暴力の闇の部分がしっかりと描かれています。ストーリーが進むにつれて、主人公の置かれている状況がどんどん変わっていき、面白い登場人物も後から出てくるので、読みだしたら止まらない小説です。

『ねじまき鳥クロニクル』が好きな人必見!おすすめ本5選!

コンビニ人間|村田沙耶香

古倉恵子は、36歳未婚女性。小さい頃から「普通」の感覚が分からずに過ごし、周囲からはどうすれば「治る」かと心配されて育つ。そんな恵子は大学在学中にコンビニのバイトを始め、卒業後も就職せずにそのままコンビニ店員として働き続けていた。
ある日、男性・白羽が新人として入ってきた。白羽は何かと人を馬鹿にした差別発言を、受け売りして話してくる。白羽になぜコンビニバイトを始めたか聞くと、「婚活」が目的だと言う。恵子は白羽にコンビニ的な生き方は恥ずかしいと言われるが…。

おすすめポイント

村田沙耶香の小説『コンビニ人間』は第155回芥川賞を受賞したことで、社会的なニュースになりました。一見とっつきにくい印象がある純文学作品ですが、大衆受けが重なり大ヒットしました。コンビニという身近な存在を題材としていることが世間の興味を集め、単行本化してわずか半月で30万部を超えるセールを記録しました!
世間の言う「普通」とは何か?という捉え方が根本から覆られそうな、一度読んだら止まらない作品です。

晩年の子供|山田詠美

メロンの温室、煙草の畑、れんげ草の群れ。香り高い茶畑、墓地に向かう葬列、立ち並ぶ霜柱など。学校までの道のりに私が見た自然も人間もあまりにも印象的であった。心を痛めることも、喜びをわかち合うことも、予期しない時に体験してしまうのを、私はその頃知った。永遠の少女詠美の愛のグラフィティ。

おすすめポイント

子供の目線で描かれた9編からなる短編集です。小さなある年代にだけ、見えたり感じたりした特有の視点が綴られています。吸い込まれるようにそれを追求すると、決まって別次元にいる大人たちに叱られて、現実に引き戻される感覚を小説の中から味わうことができます。どの話にも無駄な言葉が全くなく、心がえぐられるような情景描写にドキッとするでしょう!大人になるにつれて忘れてしまった現実がふと息を吹き返すような、もの懐かしく儚い小説です。

人間失格|太宰治

「恥の多い生涯を送って来ました」。そんな身もふたもない告白から男の手記は始まる。男は自分を偽り、ひとを欺き、取り返しようのない過ちを犯し、「失格」の判定を自らにくだす。でも、男が不在になると、彼を懐かしんで、ある女性は語るのだ。「とても素直で、よく気がきいて(中略)神様みたいないい子でした」と。だれもが自分のことだと思わせられる、太宰治、捨て身の問題作。

おすすめポイント

誰しもが一度は耳にしたことがある『人間失格』は、太宰治の遺書とも言われており、主人公と太宰の奇妙な符合にゾクリとさせられること間違いなしです。
作中の「恥の多い生涯を送ってきました」という書き出しは有名です。自らの人生を回顧する形で描かれる本作は、読めば読むほど主人公の異様な人間模様に引き込まれます。主人公のどこか影のあるミステリアスな雰囲気は、世の多くの女性を惹きつけるのでした。本作の連載最終回掲載直前に、太宰は愛人と入水自殺をして自らの人生に幕を下ろしました。

風葬の教室 蝶々の纏足|山田詠美

私の心を束縛し、私の自由を許さない美しき親友のえり子。彼女の支配から逃れるため、私は麦生を愛し、彼の肉体を知ることで、少女期からの飛翔を遂げる「蝶々の纏足」。教室という牢獄の中で、生贄となり苛めをうける転校生の少女。少女は自分を辱めた同級生を、心の中でひとりずつ処刑し葬っていく「風葬の教室」。少女が女へと変身してゆく思春期の感性をリリカルに描いた3編を収録。

おすすめポイント

「蝶々の纏足」・「風葬の教室」という中編が2編入っています。どちらも高校生の女の子が主人公で、女性が読めば彼女たちの感覚がリアルに感じられるのではないでしょうか。
女性独自の内面の複雑さに加えて、多感な少女時代の難しい部分がふんだんに盛り込まれていて、女性の残酷な生態を上手く描いています。男の子と出会い、恋愛を通して大人へなっていく女子高生たちですが、恋愛だけでなく、友達関係も話の中では重要な位置を占めています。

ファザーファッカー|内田春菊

私は、よく娼婦の顔をしていると言われる。今までに、ホステスを含めた何種類かの職業を経験したという話をすると、「もしかしてあれも?」と売春をほのめかした聞き方をよくされるのだ。十六歳で家出して、野宿から始めた生活ではあったが、ぜったいに売春だけはしなかったのに。
ところが、私は思い出した。十五歳のとき、私は娼婦だったのだ。売春宿のおかみは私の実母で、ただ一人の客は私の育ての父だった……。養父との関係に苦しむ多感で早熟な少女の怒りと哀しみと性を淡々と綴り、読む者の心を揺さぶった自伝的小説。

おすすめポイント

内田春菊の自伝的小説として世間に衝撃を与えた作品です。家庭内暴力の実体験を元に書かれた小説で、直木賞を受賞しました。当時は、こんな壮絶な体験を書けるな、という声が奮闘し、小説という形で助けられた人がたくさん居たとのことです。

好きな本を増やして読書時間を豊かに!

いかがでしたか?今回は、村上春樹の『ねじまき鳥クロニクル』が好きな人に向けて、おすすめの小説5選を紹介しました!読み始めたら、必ず止まらない傑作小説ばかりなので、ぜひお気に入りの一冊を見つけてみて下さい!

この記事を書いた人

mizuho

東京出身のmizuhoです。 主にエンタメ、ビューティ、ファッションを書いています。 特に映画が大好きで、今までで1000本ほど観てきました! 皆さんのためになるような記事をお届けします!

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