宮城県は、東北地方で唯一の政令指定都市である仙台市を有し、都心機能をますます発展させています。
一方で、塩竃や気仙沼といった港町、蔵王を始めとした山間部など豊かな自然も有し、農産物や魚介類の生産も盛んです。
今回は、日本酒造りに適した条件が揃い、酒好きとして知られている伊達政宗公の影響も及んだ宮城県の日本酒とその特徴をご紹介します!
目次[ 表示 ]
- 宮城の日本酒の特徴
- 宮城には24軒の酒蔵が存在
- 日本酒の製造環境は?
- 味わいの傾向は?
- 宮城の日本酒おすすめ10選
- 1. ひめぜん|一ノ蔵
- 2. 伯楽星(はくらくせい)|新澤醸造店
- 3. 浦霞(うらかすみ)|株式会社佐浦
- 4. 日高見(ひたかみ)|平孝酒造
- 5. 宮寒梅(みやかんばい)|寒梅酒造
- 6. 萩の鶴(はぎのつる)|萩野酒造
- 7. 一ノ蔵(いちのくら)|一ノ蔵
- 8. 墨廼江(すみのえ)|墨廼江酒造
- 9. 蒼天伝(そうてんでん)|男山本店
- 10. 蔵王(ざおう)|蔵王酒造
- 宮城にある人気の酒蔵
- 一ノ蔵(いちのくら)
- 佐浦(さうら)
- 大和蔵酒造
- 寒梅酒造(かんばいしゅぞう)
- 宮城の美味しい日本酒を楽しもう
宮城の日本酒の特徴
宮城には24軒の酒蔵が存在
宮城県内には24軒の酒蔵が存在します。
出典:宮城県酒造組合「宮城の酒公式サイト(宮城の蔵元一覧)」
全国有数の港町や清涼な伏流水がある内陸部などに散在しており、伊達政宗公の時代から長い伝統を持つ酒蔵が多く存在しています。
日本酒の製造環境は?
日本酒は、米、水、米麴を原料にして造られますが、なかでも米の質は日本酒の質に大きな影響を与えます。
宮城県は『ササニシキ』や『ひとめぼれ』などで知られる全国有数の米産地であり、質の良い日本酒醸造が各地で行われています。
また、冷涼な気候も酒造りに好条件です。冬の寒気を旨みに変える「低温長期発酵」と呼ばれる技法を使うことで、東北の酒ならではの端麗辛口が冴えた味わいをもたらします。
さらに、豊かな自然が生む良質な水も美味しい日本酒の源泉です。東北地方のなかでは都会の部類に入る宮城県ですが、都心を離れれば山地や海などの大自然が広がっています。様々な条件をクリアした水を使用しているので、長く愛される日本酒がたくさん存在します!
味わいの傾向は?
冷涼な気候を活かした「低温長期発酵」による端麗辛口でキレの良い味わいが特徴的です。
魚介類や和食によく合うお酒が多くあります。
宮城の日本酒おすすめ10選
1. ひめぜん|一ノ蔵
引用元:一ノ蔵公式サイト
ひめぜんは、「20〜30代の女性が気軽に楽しめる日本酒」をコンセプトとして、昭和50年代に開発が開始された銘柄です。
従来の日本酒の半分程に抑えたアルコール度数、爽やかな酸味と柔らかい甘味がとことん追及された、新しいスタイルの日本酒が楽しめます。
『ひめぜん』のご購入はこちら
『ひめぜん』の商品情報
- 銘柄名
- ひめぜん
- 酒蔵名
- 一ノ蔵
- 味わい
- ・爽やかで柔らかい甘酸っぱさ
・強い甘みを持つ
2. 伯楽星(はくらくせい)|新澤醸造店
引用元:新澤醸造店公式サイト
「究極の食中酒」の異名を持つお酒です。
糖度が低くキレのある味わいでありながら、洋梨やパッションフルーツのほのかな果実香も感じられます。
ちなみに、「荒城の月」の作詞者として有名な土井晩翠がこよなく愛していたとも知られています。
宮城県の酒造好適米「蔵の華」を使用した、コクと旨みが感じられるお酒です。このお酒が持つフレッシュさや渋みは、食事と合わせることでその特徴が活かされます。
『伯楽星』のご購入はこちら
『伯楽星 純米吟醸』の商品情報
- 銘柄名
- 伯楽星 純米吟醸
- 酒蔵名
- 新澤醸造店
- 味わい
- ・なみらかな口当たりと繊細でスッキリとした味わい
3. 浦霞(うらかすみ)|株式会社佐浦
引用元:株式会社佐浦公式サイト
インターナショナルワインチャレンジやワイン・スピリッツ国際コンクールなど数々の受賞歴があるロングセラー。いつどこで飲んでも旨い抜群の安定感を誇ります。
手づくりにこだわる酒蔵で造られる純米吟醸は、柔らかい口当たりで、淡麗ながら旨みもしっかりと感じられます。
コクがありつつ飲みやすい日本酒を探している人にぴったりです。
『浦霞 禅』のご購入はこちら
『浦霞 禅』の商品情報
- 銘柄名
- 浦霞 禅
- 酒蔵名
- 株式会社佐浦
- 味わい
- ・ほどよい香り
・柔らかい味わい
4. 日高見(ひたかみ)|平孝酒造
港町である石巻市の酒蔵で造られた日本酒。
名前通り、日本酒度+11と超辛口なのが大きな特徴です。
しかし、ただ辛口なだけでなく、使用米の「ひとめぼれ」のほどよいコクやほのかな香りが感じられ、旨みと酸味の調和が絶妙です。
港町の特性を活かし、寿司や魚介料理との抜群の相性が楽しめる日本酒です。
『日高見』のご購入はこちら
『日高見』の商品情報
- 銘柄名
- 日高見
- 酒蔵名
- 平孝酒造
- 味わい
- ・超辛口ながらコクと旨みがある
・キレの良い後味
5. 宮寒梅(みやかんばい)|寒梅酒造
引用元:寒梅酒造公式サイト
「こころに春をよぶお酒」がキャッチコピーの宮寒梅。
梅の花のような艶やかな香りと澄んだ甘味が感じられる、女性にもおすすめのお酒です。
大吟醸の50%よりも更にお米を削って造られています。
また、米のタンパク質、脂質を取り除き、デンプン質の芯の部分のみを使っているため、雑味のないすっきりとした味わいになっています。
『宮寒梅』のご購入はこちら
『宮寒梅』の商品情報
- 銘柄名
- 宮寒梅
- 酒蔵名
- 寒梅酒造
- 味わい
- ・清涼感と透明感が特徴的
・しっとり澄んだ甘味の奥に、米の味わい
6. 萩の鶴(はぎのつる)|萩野酒造
酒蔵がある宮城県栗原市金成有壁は、たくさんの萩の花が見られる「萩の村」として名が知られています。その「萩」と縁起の良い「鶴」を組み合わせたことが銘柄名の由来です。
宮城の酒造好適米「蔵の華」、軟水の自然水を使用し、スタンダードながらいつまでも飲み続けられる味わいに仕上がっています。
「上質な普段着のようなお酒」「気の合う仲間と一緒に飲みたい酒」を目指して造られた、日常のなかで無造作に茶碗に注いで楽しめる質の良いお酒です。
『萩の鶴』のご購入はこちら
『萩の鶴』の商品情報
- 銘柄名
- 萩の鶴
- 酒蔵名
- 萩野酒造
- 味わい
- ・綺麗でスッキリとした飲み飽きしない酒質
・繊細な和食や新鮮な海の幸等と合う
7. 一ノ蔵(いちのくら)|一ノ蔵
引用元:一ノ蔵公式サイト
全国燗酒コンテスト2017 「お値打ちぬる燗部門」で最高金賞を受賞した、宮城の定番純米酒。
温度帯によって様々な表情を楽しむことができ、お燗では、豊かな芳香と熟成が強く感じられます。
料理を選ばないオールマイティなお酒として、高い知名度と人気を誇ります。
『 一ノ蔵』のご購入はこちら
『 一ノ蔵』の商品情報
- 銘柄名
- 一ノ蔵 特別純米酒 辛口
- 酒蔵名
- 一ノ蔵
- 味わい
- ・ザ・スタンダードな日本酒
・スッキリとした味わい
8. 墨廼江(すみのえ)|墨廼江酒造
酒蔵は、港町である宮城県石巻市に位置。
原料米に新潟の「五百万石」を使い、60%まで磨き上げ、宮城県酵母を駆使した柔らかい気品のある酒造りを行っています。
「墨廼江 特別純米酒」は穏やかな香りと上品でふくらみのある米の旨みが感じられ、バランスのとれた逸品です。
また、価格もリーズナブルであるため、日々の晩酌に適した食中酒をお探しの方にまさにぴったりなお酒でしょう。
『墨廼江』のご購入はこちら
『墨廼江』の商品情報
- 銘柄名
- 墨廼江 特別純米酒
- 酒蔵名
- 墨廼江酒造
- 味わい
- ・旨みと酸味の絶妙なバランス
・新鮮な魚介類との相性が良い
9. 蒼天伝(そうてんでん)|男山本店
引用元:男山本店公式サイト
男山本店では、日本有数の港町・気仙沼にて、四季折々に水揚げされる新鮮な海の幸の美味しさを引き立てる日本酒を製造しています。
第15回フェミナリーズ世界ワインコンクール2021で最高賞を受賞した「蒼天伝 特別純米酒」は、宮城の酒造好適米「蔵の華」を使用し55%まで磨き上げ、低温発酵で丁寧に醸した特別純米酒です。
爽やかでフルーティな香り、スムーズな飲み口、優しい甘味と米の旨み、スッキリとした後味が特徴的で、飲み飽きしない逸品です。
常温でも美味しく飲める日本酒をお探しの方にぜひ飲んでいただきたいです!
『蒼天伝』のご購入はこちら
『蒼天伝』の商品情報
- 銘柄名
- 蒼天伝 特別純米酒
- 酒蔵名
- 男山本店
- 味わい
- ・爽やかな柑橘果実の香りがほのかに感じられる
・優しい甘味とスッキリとした後味
10. 蔵王(ざおう)|蔵王酒造
引用元:蔵王酒造公式サイト
ワイングラスでおいしい日本酒アワード2019のプレミアム純米部門では、最高賞である金賞を受賞。
蔵王連峰の柔らかい軟水の伏流水が活きているお酒です。
酒造好適米「美山錦」や「蔵の華」を使用し、みやぎ酵母で醸造しています。
高い品質を目指した丁寧な製造により、地元で長く愛され続けているお酒です。
『蔵王』のご購入はこちら
『蔵王』の商品情報
- 銘柄名
- 特別純米酒 蔵王
- 酒蔵名
- 蔵王酒造
- 味わい
- ・濃醇な味わいでありながら、爽やかな香りと酸味が感じられる
・スッキリとキレのある後味
宮城にある人気の酒蔵
一ノ蔵(いちのくら)
引用元:一ノ蔵公式サイト
宮城県最大の規模を誇る酒蔵。
生産量1万3000石、社員数170人超の規模を誇りながら、代々引き継がれている手作りによる酒造りを大切にしています。
また、「蔵の華」「ササニシキ」など地元産の米を多く使用し、酒造りの原点である地域振興を重要視しています。
30年以上前からは低アルコール酒にも積極的に取り組んでおり、近年はスパークリング日本酒の開発にも精力的です。
個性豊かなラインナップを揃え、日本酒が苦手な若年層にもファンを増やしてきました。
酒蔵『一ノ蔵』について
酒蔵見学情報
・一ノ蔵の酒蔵見学:可(要事前予約)
佐浦(さうら)
引用元:酒蔵ツーリズム
江戸末期から明治初期に建てられた非常に長い歴史を持つ酒蔵であり、「一ノ蔵」と並び宮城県の二大酒蔵と呼ばれています。
酒蔵のある塩竃は、国内有数のマグロ水揚げがある漁業の町ですが、佐浦は「浦霞」を名酒として育て、全国にその名を広めています。
酒蔵『佐浦』について
酒蔵見学情報
・佐浦の酒造見学:可(事前予約による蔵ガイド。蔵の建物や歴史について外観からのご案内のみ。製造工程の見学や説明はございません。)
大和蔵酒造
引用元:大和蔵酒蔵公式サイト
宮城県のほぼ中央にある黒川郡大和町に位置。
創業してから約25年と比較的新しいこと、東北地方屈指の近代的な設備を備えていることが大きな特徴です。
積極的な機械の導入による効率化の一方で、手作業も重視しています。
完全手作業による吟醸用の麹作りは、看板銘柄「雪の松島 超辛」の品質を大きく高めています。
酒蔵『大和蔵酒蔵』について
酒蔵見学情報
・大和蔵酒造の酒蔵見学:可(要予約)
寒梅酒造(かんばいしゅぞう)
引用元:宮城県酒造組合公式サイト
これまで紹介した酒蔵と異なり、そのたたずまいは普通の農家のようにひっそりとしています。
県内で唯一、酒米づくりから醸造まで一貫して自前で行う「栽培醸造蔵」であることが大きな特徴です。
かつて目指していた重みのあるどっしりとした味わいから、「一杯で旨い酒」を目指すように、11年前に方向性を変えました。
そのコンセプトに基づき、看板銘柄「宮寒梅」は、ひと口含んだ途端に春が訪れるような温かい味わいに仕上がっています。
酒蔵『寒梅酒造』について
酒蔵見学情報
寒梅酒造の酒蔵見学:可(webサイトより随時申し込み受付。蔵内には直営ショップとBarが併設)
宮城の美味しい日本酒を楽しもう
宮城県の日本酒、いかがでしたか?
全体として、冷涼な気候による淡麗辛口な味わいが大きな特徴です。同時に、酒蔵や銘柄によって果実香が感じられたり米の旨みが強く感じられたりと、宮城県内でもバラエティに富んだ日本酒が楽しめるはずです!
特に港町に存在する酒蔵で製造されている日本酒には、魚介料理との相性が抜群に良いものが多くあります。
宮城県を訪れた際は、新鮮な海の幸とともに是非美味しい地酒も味わってみてください!