筋肉を付けたい時に飲むものとして有名な「プロテイン」ですが、筋トレ以外にも健康や美容にも良いとされています。
プロテインにも種類があり、特徴や摂取ポイント・飲むタイミングがそれぞれ異なります。
なので、プロテインの種類をそれぞれ紹介していきます。
目次[ 表示 ]
- プロテインとは・働き
- プロテイン=タンパク質
- タンパク質の働き
- 一日に必要なタンパク質量の目安
- プロテインの成分って何?
- タンパク質
- ミネラル
- ビタミン
- Eルチン(酸素処理ルチン)
- プロテインを選ぶ時のチェックポイント
- タンパク質の含有量
- 買い続けることが可能か
- 味は問題ないか
- プロテインの種類とそれぞれの特徴
- ホエイプロテイン
- カゼインプロテイン
- ソイプロテイン
- 成分がブレンドされたプロテイン
- ホエイプロテインの3つの作り方(製法)
- WPC(Whey Protein Concentrate)製法
- WPI(Whey Protein Isolate)製法
- WPH(Whey Protein Hydrolysate)製法
- プロテインの種類と飲み方を理解し、筋トレやダイエットに活用しましょう!
プロテインとは・働き
まずは、プロテインとは何か、そしてその働きを紹介していきます。
プロテイン=タンパク質
プロテインと聞くと「筋肉を付けたい時に飲む」「マッチョが飲む飲み物」というイメージをする人が多くいると思います。しかし、実際にプロテインというのは、普段から食事で取り入れている「タンパク質」のことを指します。このタンパク質は、筋肉だけでなく、髪の毛や皮膚、爪などに影響があり、酵素や免疫力にも大きく関係があるなど、人間が生きていく上で必要不可欠な栄養素になります。
タンパク質の働き
「タンパク質」は、人間の体の部分の約15~20%を占めており、水の次に多いのがタンパク質なのです。
タンパク質は、20種類のアミノ酸の組み合わせでできており、私たちの骨、皮膚、筋肉などの身体を構築し、さらにホルモンや酵素、免疫細胞などの機能をサポートしてくれます。また、視覚や聴覚などの感覚の感知や伝達にも関わっています。
一日に必要なタンパク質量の目安
タンパク質は人間にとって極めて重要な栄養素ですが、実際に1日にどのくらい摂取するのが良いのでしょうか。
一般的な一日あたりタンパク質量の目安は男性60~65g、女性が50g程度と言われています。
ただ、その人の運動量によっても目安は変化します。
例えば、運動を全くしない人は体重1kgあたり、0.8~0.9g、つまり体重60kgであれば、48~54kgが一日に必要なタンパク質量の目安になります。
一方で、筋肉をつけたいまたは体重を増やしたいという人であれば、体重1kgあたり、2㎏、つまり、体重60kgであれば120g程が目安となります。
このように年齢や性別、運動量などによって、一日に必要なタンパク質量の目安は変化するので、プロテインを飲もうと考えている方は自分にはどのくらい必要なのかしっかり確認するようにしましょう。
プロテインの成分って何?
続いては、プロテインに含まれている成分について紹介していきます。
タンパク質
プロテインは動物性や植物性タンパク質が主原料になります、摂取されたタンパク質は身体の中でアミノ酸に分解された後に、必要に応じてタンパク質に作られ、不要な分は排泄されます。
前述した通り、タンパク質はアミノ酸で作られており、タンパク質の栄養価が高いかどうかは、そのタンパク質を構成するアミノ酸の種類と量によって決定します。
中でも必須アミノ酸が充足しているタンパク質のことを「良質なタンパク質」と呼び、アミノ酸スコアが100に近い数値程、良質なタンパク質となります。
ミネラル
プロテインに含まれているミネラルは鉄やカルシウムです。
鉄は赤血球のヘモグロビンや筋肉中のミオグロビンの材料となり、ヘモグロビンやミオグロビンは酸素と結びつくことで酸素を運んだり貯めたりします。汗には、鉄が含まれているため、普段から運動をしている人やアスリートなどの人は一般の人よりも鉄分が不足することがあると言われています。
また、カルシウムは骨や歯を構成するミネラルになりますが、筋肉の収縮にも深い関わりがあります。
ビタミン
プロテインに含まれているビタミンは主にビタミンB群・ビタミンC・ビタミンDになります。ビタミンB群は代謝に関わりがあり、ビタミンCは細胞を繋ぐコラーゲンの合成に関わっています。そして、ビタミンDはカルシウムとリンの吸収・代謝に深い関りがあり、カルシウムと同時に摂取することで、腸管からの吸収を促進する効果があります。
Eルチン(酸素処理ルチン)
Eルチンはポリフェノールの1つでもあるルチンを酵素処理したものを指し、ウイダープロテインを製造・販売する森永製菓が「筋肉の大きさ」に関する特許を取得した成分になります。
Eルチンはマメ科植物エンジュの花蕾から得たものになります。ルチンは元々、溶けない性質をしていますが、酵素処理を行うことで、水に溶けやすくしたルチンが「Eルチン」です。Eルチンはプロテインの働きを強める効果が期待できます。
Eルチン配合のプロテインは以下の2商品になります。
・ウイダーマッスルフィットプロテインプラス
・ウイダーマッスルフィットプロテイン
プロテインを選ぶ時のチェックポイント
実際に、プロテインを購入する際に、何を目的としているか、何を基準にして選ぶべきか難しいと思います。
プロテインも現在は種類が豊富にあるので、何をチェックすべきか紹介していきます。
タンパク質の含有量
プロテインで効率よくタンパク質を摂取するためには、タンパク質の含有率に注目してみましょう。タンパク質の含有率は、摂取したプロテインの中の何%がタンパク質なのかを表す数値です。
例えば、タンパク質含有率が80%だった場合、プロテインを100g摂取した時、80gがタンパク質ということになります。
効率良くタンパク質を摂取したいという人はタンパク質の含有率が高いプロテインを摂取するといいでしょう。
買い続けることが可能か
プロテインは数回飲んだだけで効果ができる程の即効性はありません。継続して摂取し続ける必要があります。そのため、高いプロテインを買い続けることが難しいという人もいると思います。安い=質が悪いというわけではないので、スポーツショップやネットでも安く質の良い商品を販売しています。
タンパク質の含有率と値段から、コストパフォーマンスの高い商品を探すことおすすめします。
味は問題ないか
飲み続けるためには、やはり味も大切です。最近は、美味しいプロテインも多く販売されているので、自分好みの味を探すといいでしょう。
ただ、大量に買って味は苦手という場合は損してしまいます。なので、初めて買うのであれば少量のものを購入し、味を確かめことをおすすめします。
プロテインの種類とそれぞれの特徴
プロテインには主に3つの種類があります。牛乳を原料とする「ホエイプロテイン」「カゼインプロテイン」と大豆を原料とする「ソイプロテイン」です。
3つのプロテインのそれぞれの特徴と飲むタイミングを解説していきます。
ホエイプロテイン
牛乳を原料としている「ホエイプロテイン」は一般に売られているプロテインの多くを占めています。ホエイとは、乳製品を作る際にできる水溶液のことを言います。
ホエイプロテインの特徴
ホエイプロテインは低カロリーで栄養が凝縮されており、吸収が早いです。この吸収が早い特徴が運動直後のタンパク質補給に最適です。
ホエイプロテインは乳製品が主な摂取源と限られていたり、熱に弱い性質を持っていることから、プロテインを飲むことで効率よく摂取することができます。
ホエイプロテインの飲むタイミング
ホエイプロテインはカゼインやソイといった他のプロテインと比較して吸収が早いので、運動直後に摂取することをおすすめします。
運動直後に摂取することで、筋肉の合成に使用されるタンパク質をすぐに補給することができます。
ホエイプロテインは水や牛乳と一緒に飲むことが一般的ですが、糖質と一緒に摂取することで筋肉の回復効果も期待できるので、スポーツドリンクと一緒に飲むとより効果的です。
カゼインプロテイン
カゼインプロテインもホエイプロテインと同じ牛乳由来のプロテインですが、牛乳から脂肪やホエイを取り除き、不溶性固形成分から作られたのがカゼインプロテインです。
カゼインプロテインの特徴
カゼインプロテインは不溶性固形成分で作られているので、体内へゆっくり吸収される性質があり、吸収が遅いだけでなく体内で固まりやすいため、継続して満腹感を味わうことができます。
カゼインプロテインを飲むタイミング
カゼインプロテインは、起きた直後や寝る前に摂取することをおすすめします。
カゼインプロテインには、吸収に時間がかかり満腹感を味わえるという特徴があるので、間食の食べ過ぎを防ぐことができます。
寝る前に摂取すると、睡眠時にも時間をかけてタンパク質を補給することができるので、起きた直後か、寝る前に摂取することが望ましいです。
ソイプロテイン
ソイプロテインはこれまでのプロテインとは異なり、大豆由来のプロテインです。
先ほど紹介したホエイプロテインとカゼインプロテインは牛乳由来なので、動物性タンパク質ですが、ソイプロテインは大豆由来なので、植物性タンパク質という違いがあります。
ソイプロテインの特徴
大豆由来のソイプロテインは食物繊維を豊富に含んでいるため、腹持ちがよく満足感を得ることができます。植物性タンパク質ということで、ホエイプロテインやカゼインプロテインのように乳糖でお腹を下してしまうという心配もありません。
乳製品が苦手という方いたら、ソイプロテインをおすすめします。また、他のプロテインと比較しても値段がお手頃なので、手に取りやすいです。
ソイプロテインを飲みタイミング
ソイプロテインはカゼインプロテイン同様に吸収に時間がかかるので、飲むタイミングは起きた直後や間食時、就寝前がおすすめです。
就寝前に摂取することで、寝てる間にゆっくり筋肉の回復を促進してくれます。
成分がブレンドされたプロテイン
プロテインに使用されるタンパク質は製品によって異なります。単独で使用されるだけでなく、プロテインをブレンドしている製品も存在するので、紹介していきます。
カゼインとホエイとソイの3種類混合タイプ
まずは、前述したプロテイン(ホエイ・カゼイン・ソイ)3種類を混合したタイプです。異なるスピードでタンパク質を吸収することができるので、どのタイミングで摂取しても効果が期待できます。その他にもカルシウム・鉄分・ビタミンなどの補給にも優れています。
ホエイとカゼインの2種混合タイプ
カゼインとホエイの2種混合タイプも存在します。ホエイは早く、カゼインはゆっくりと時間差でタンパク質を吸収してくれるので、持続的な効果が期待できます。
特におすすめなのが運動後や就寝1~2時間前の摂取がおすすめです。
ホエイプロテインの3つの作り方(製法)
次に、代表的なプロテインであるホエイプロテインの3つの製法を紹介していきます。
どの製法で作られているかもホエイプロテインを選ぶ際に重要なポイントになります。
WPC(Whey Protein Concentrate)製法
WPSは濃縮膜処理法とも呼ばれており、原料となる乳清をフィルターで膜処理を行い、ろ過して獲得した液体を濃縮するという製法のため、乳糖が残りやすくなってしまいます。
乳清に含まれるビタミンやミネラルが他の製法よりも残すことができるということと値段がお手頃という点がWPS製法のメリットになります。
タンパク質含率が80%を超えているプロテインはこの製法で作られていることが多いそうです。
WPI(Whey Protein Isolate)製法
WPIはイオン交換法とも呼ばれており、先程紹介したWPC製法で分離されたタンパク質をさらにイオン交換して作れているため、タンパク質以外の成分は除去され、高濃度のホエイタンパク質が生成されます。
タンパク質含有率も約90%と高水準です。精製度の高いホエイプロテインの製造のため、工程が多くなり、値段は少し高めです。
WPH(Whey Protein Hydrolysate)製法
WPHは加水分解ペプチドと呼ばれており、微生物に含まれている酵素などを使い、WPC製法で作られたプロテインをペプチド状態(アミノ酸が十数個から数十個繋がった状態)に分離したもので、ホエイ含有量が約95%と大変高くなっており、値段も高いものが多いという特徴があります。
プロテインの種類と飲み方を理解し、筋トレやダイエットに活用しましょう!
プロテインの種類を飲み方を解説してきました。
筋肉を付けるという目的で使用されていると勘違いされる方も多いですが、もちろんそれもありますが健康や美容を目的に使用している人も多くいます。
プロテインの違いや飲み方をしっかり理解し、自分の目的に合ったプロテインを摂取しましょう!