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「ご自愛ください」の正しい使い方5つと注意点|言い換えや返答の仕方も紹介

ビジネスマナーご自愛意味使い方

2021/11/06

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「ご自愛ください」の意味は?

「ご自愛ください」の意味は、「お体を大切になさってください」です。

暑中見舞いのハガキや、挨拶状、メールなどで使ったことがある方もいらっしゃるでしょう。

ここでは、この言葉の使い方や使うシーン、他の言い方について取り上げますので、参考にしてください。なお、「ください」の平仮名を、「ご自愛下さい」と漢字で表記しても良いでしょう。

「ご自愛ください」を使える3つのシーン

まずは、「ご自愛ください」を使える主な3つのシーンを紹介していきます。

お礼状やメールの締めの挨拶として使う言葉のため、使い方を覚えておくことをおすすめします。

1:ビジネスシーン

1つめは、ビジネスシーンです。使った経験がある社会人の方もいるでしょう。お取引先企業やお客様への返信メール、社内メールなどの文末に、結びの挨拶として添えます。

ただし「ご自愛ください」よりも、「ご自愛くださいませ」と記した方が、柔らかくて丁寧な敬語表現になります。お取引先やお客様、目上や年配の方には、末尾に「~ませ」を足して結んだ方が良いでしょう。

2:年賀状

2つめが、年賀状です。「ご自愛ください」は、友達や上司、離れて暮らす両親や祖父母などへの年賀状の結びの言葉として使えます。

例文を2つ挙げます。

「昨年度は、大変お世話になりました。本年度も、よろしくお願いいたします。これから寒い日が続きますので、ご家族ともどもご自愛くださいませ。」
「新年おめでとう。今年も、5月頃に旅行に行きませんか。それまでご自愛くださいね。」

このように使いましょう。

3:暑中見舞い

3つめが、暑中見舞いや残暑見舞いなどに使います。母の日などのメッセージカードにも、おすすめです。暑中見舞いの例文を記載しますので、参考にしてください。

「梅雨明けとなり、暑い日が続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。こちらも、北国らしからぬ高温多湿の日々が続いております。繁忙期と存じますが、熱中症などにかからぬよう、ご自愛くださいませ。」

また、喪中の人には年賀状を出せませんので、代わりに「寒中見舞い」を出します。その文面に、「ご自愛ください」を使っても差し支えないでしょう。

「ご自愛ください」の正しい使い方5つ

「ご自愛ください」はメールや挨拶状など、様々なプラットフォームで使える言葉です。単独でも使えますし、別の言葉と組み合わせて使うこともできます。

ここからは、「ご自愛ください」の正しい使い方を5つ紹介していきます。

1:結びの言葉として使う

「ご自愛ください」は、ハガキや手紙、メールなどの文章を締める結びの言葉として使います。相手が目上の人でも、目下の人でも大丈夫です。

また、「拝啓」「敬具」と組み合わせて使うこともできます。目上の人への手紙には、文頭に「拝啓」、文末に「敬具」と書きます。

「猛暑の折ですので、ご自愛ください。 敬具」

このように、「敬具」は文章の最後に書きます。手紙では、「敬具」は改行してから、便箋の下の方に書くのがポイントです。

2:季節の挨拶と使う

日本には「時候」と呼ばれる四季折々の気候があり、「ご自愛ください」は、「時候」の挨拶状にも使えます。

「花冷えの季節が訪れましたが、お元気でお過ごしでしょうか。こちらは、ようやく雪が溶け始めました。春とは言え、吹く風もまだ冷たいことでしょう。無理なさらずにご自愛ください」

上記は、桜が開花する3月下旬の挨拶状の例文です。

3:目上の人に対しても使える

「ご自愛ください」は、目上の人への手紙やメールにも使うことができます。目上の人への、お歳暮のお礼状の例文を記載します。参考にしてください。

「年末も近付き、皆様におかれましては、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。この度は、お心づくしのお品物をお送りいただき、厚く御礼を申し上げます。しかし、寒い季節となりましたので、いっそうご自愛くださいませ。略儀ながら書中にて御礼申し上げます。」

4:「何卒」「くれぐれも」「どうぞ」と一緒に使う

「何卒」「くれぐれも」「どうぞ」と一緒に使うのも、おすすめです。

「何卒」は「どうぞ」「どうか」の意味があります。これらの言葉を「ご自愛ください」の前に置くと、より強い気持ちを表現することができます。また、「何卒」「くれぐれも」は、目上の方にも使える丁寧語です。下に例文を記載します。

「季節の変わり目となり、夏の暑さも落ち着いて、朝晩は涼しくなりました。天気も変わりやすく、風邪が流行する季節です。くれぐれもご自愛くださいませ。」

5:「申し上げます」を繋ぐとより丁寧な表現に

「ご自愛ください」の後ろに「申し上げます」を繋ぐと、より丁寧な表現になります。「何卒、ご自愛申し上げます」のように使うと良いでしょう。

さらに丁寧な用法として、下記の例文のように「お祈り申し上げます」と書くこともできます。

「年度末が近付き、お忙しい日々が続いているかと存じ上げます。ご自愛のほどお祈り申し上げます。」

「ご自愛ください」を使う注意点3つ

「ご自愛ください」は、相手の職業や年齢や性別、季節など、使う相手や季節を選ばない便利な言葉と言えます。

しかし、使うときに注意すべき点が3つあります。

1:二重表現に気を付ける

すでに説明した通り「ご自愛ください」は「お体を大切になさってください」と言う意味があります。

よって「お体をご自愛ください」や「お大事にご自愛ください」などと書くと、二重表現になってしまいます。文章を書く時は、二重表現とならないように気をつけましょう。

2:病気の人に対しては使えない

「ご自愛ください」は、病気や怪我で入院している人や療養中の人、体調不良の人に対して使ってはいけない言葉です。

「自愛」には、「自分の言動をつつしむ」と言う意味もあります。病気になった人へのお見舞いメールに使うと、皮肉や嫌味だと受け取られてしまう可能性があります。

お見舞いメールには「一日も早い回復を、心よりお祈り申し上げます」などと書き、相手が退院したら、退院祝いのメールや手紙を出すと良いでしょう。なお、妊娠中や出産後の友人や同僚に、「ご自愛ください」を使っても失礼にはなりません。

3:「ご慈愛ください」は不適切

「自愛」と同じ読み方の「慈愛」と言う言葉がありますが、意味が大きく違います。

「自愛」は「自分の体を大切にする」という意味ですが、「慈愛」は「自分の子どもに対するような愛情」の意味があります。

そのため、他者への手紙やメールに「ご慈愛ください」と書くのは不適切な使い方となります。

「ご自愛ください」英語で言いたい時は?

「ご自愛ください」を英語で言いたい時は、英文で「Please take good care of yourself. 」となります。友達などにフランクに話しかける場合は、短くした「take care」だけでも大丈夫です。

ちなみにフランス語だと「Prenez soin de vous.」と書きます。翻訳すると、「体に気をつけて」の意味です。

「ご自愛ください」への返答の仕方

先方からの手紙やメールの文末に、「ご自愛ください」と書かれていた場合、下記の例文のように文頭にお礼の言葉を書きます。

「この都度は、あたたかなお心遣いの言葉をいただき、ありがとうございました。○○様も、ご健康には充分お気をつけくださいませ。」

このように、お礼の言葉の後に、相手を気遣う言葉を添えると良いでしょう。

「ご自愛ください」の言い換え

「ご自愛ください」の言い換えや類語を、2つ紹介します。

ビジネスメール、引っ越しや離任の挨拶状、手紙やSNSでのやりとりなど、相手や用途に合わせて使い分けてみましょう。

「ご健康を心よりお祈り申し上げます」

「ご自愛ください」は、「ご健康を心よりお祈り申し上げます」と言い換えることができます。「申し上げます」は「申し上げる」に、丁寧語の「ます」を足した言葉です。

こちらは「ご自愛ください」よりも丁寧な表現のため、目上の方に使うと良いでしょう。お取引先へのビジネスメール、停年退職された先生へのねぎらいの手紙、転勤する先輩への挨拶文などにも適しています。

口頭に、「おふたりの~」をつければ、上司の結婚式のスピーチにも使えるでしょう。

「お体にお気をつけください」

「お体にお気をつけください」も、「ご自愛ください」を言い換えた言葉です。「ご健康を心よりお祈り申し上げます」よりもくだけた表現です。使いやすいため、親しい知人や友達にメールなどで使う方もいるでしょう。

「ご自愛ください」で正しく相手を気遣おう

「ご自愛ください」の使い方について、紹介しました。

私的なメールや手紙では、使ったことが無い方もいるでしょう。しかし、ビジネスシーンでは必要不可欠な言葉です。お取引先への年賀状や挨拶状にも使えるため、使い方を覚えておくと役に立つでしょう。

この記事を書いた人

Bee

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