近年日本では英語教育にかなり力を入れており、日本人の中でも「英語」という言語に対する考え方もかなり変わってきています。
そんな中で、将来のために英語を習得したいと考えている人も多いはずです。
また、子供の将来のためにも英語を習い事の一つとして子供に習わせようと考えている方もとても多いと思います。
ですが、どんな勉強や習い事をしたら英語を習得できるのか、どんな教育をしたら自分の子供が英語が実用的に使えるようになるのか、教育方法に困っている方も少なくはないはず!
そこで、今回は英検1級、留学経験がある私が考える英語習得の過程においてとても役に立った習い事や習慣についてまとめてみました。
習い事や習慣の紹介だけでなく、なぜ役に立ったと感じたのかの理由も解説します!
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そもそも英語力って日本人に必要なの?英語力向上に力を入れるべき3つの理由
日常生活で英語を使う機会が少ないと感じる人も多いと思いますが、なぜ英語習得が現在重要視されているのでしょうか。
理由や根拠も無しに英語習得を強要されても納得できず、やる気が起きない人もいると思います。
理由も無しに英語勉強を子供に強要してしまうことは子供のやる気をそぎ、逆効果になってしまう可能性もあります。
まずは、「英語」という言語の必要性や理由について個々が理解することが重要です。
そこで、なぜ英語力が私達にとって必要なのかについて以下にまとめてみました。
最も汎用的な言語
「英語」という言語は現在、世界で最も使用されている言語です。
言い換えれば、どの分野の学業、業界においても使われている言語といえます。
英語を習得することによって日本語に翻訳される時間を待たずに情報を得ることができるので情報収集の際に余計な時間を省くことができます。
医療、スポーツ、芸術、経済、IT などにおいても最新の情報を手に入れることができる機会が多いです。
情報発信においても英語を使用することで多くの人に発信することが可能です。
洋書や洋画も他の人たちよりも早く読んだり、視聴することができるので、自慢できちゃうかもしれませんね!
視野が広がる
上記でも記載しましたが、「英語」は世界で最も使用される言語のため、実際に「英語」を使用している人種も様々です。
そのため、多種多様な人々とコミュニケーションがとれるため、自分の知らなかった世界や考え方に触れることができる機会が多いことも英語を習得することのメリットの一つです。
さらに、海外とのコミュニケーションをとることができたり、翻訳されていない文献を読めることから自分ができる仕事の幅が日本のみならず世界レベルに広がります。
「自分や子供の将来の可能性を広げる」という意味でも英語習得はとても重要になってきそうですね。
グローバル化の促進
世界ではグローバル化が進み、多種多様な人々が関わり、コミュニケーションをとる時代になってきています。
このグローバル化の促進の影響から、日本での英語教育法も変化し続けています。
現に、小学校5,6年生からスタートしていた外国語活動を小学校3,4年生スタートに前倒し、5,6年生からは「教科」としての英語授業がスタートする早期からの英語教育に力を入れ始めています。
文部科学省:英語教育の背景より |
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○ グローバル化の進展の中で、国際共通語である英語力の向上は日本の将来にとって極めて重要である。アジアの中でトップクラスの英語力を目指すべき。今後の英語教育改革においては、その基礎的・基本的な知識・技能とそれらを活用して主体的に課題を解決するために必要な思考力・判断力・表現力等の育成は重要な課題。 |
○ 我が国の英語教育では、現行の学習指導要領を受けた進展も見られるが、特にコミュニケーション能力の育成について改善を加速化すべき課題も多い。東京オリンピック・パラリンピックを迎える2020(平成32)年を見据え、小・中・高等学校を通じた新たな英語教育改革を順次実施できるよう検討を進める。並行して、これに向けた準備期間の取組や、先取りした改革を進める。 |
上記のように文部科学省もグローバル化の進展の影響を受け、今後の英語教育の重要性について述べています。
グローバル化の影響をまだ感じていない人も多いと思いますが、海外企業とのやり取りの増加や日本企業の社内公用語の「英語」化も着々と進んでいます。
2010年以降に大手日本企業の楽天やユニクロが社内公用語を「英語」に変更したのもグローバル化の影響を大いに受けているといっても過言ではないでしょう。
また、英語ネットワークもとても強く、その例としてテクノロジーのコードがあげられます。
現在世界で流通しているテクノロジーのほとんどが英語をもとに構成されているといっても過言ではありません。そのため、英語を流暢に運用できる国の経済は豊かになるともいわれています。
現在の日本が求める英語レベルはどれぐらい?
グローバル化の影響において日本が国民一人一人の英語力を重要視しているといのは理解して頂けたかと思います。
では日本が実際に国民に求めているレベルはどれぐらいなのか見てみましょう。
高校・大学受験
まず皆さんが一番に英語力の必要性を感じる機会は高校、または大学受験だと思います。文系、理系の方に問わず受験の際に最も合否に影響する科目といっても過言ではありません。理系の人は特に英語科目の得点で差がつくといわれた人も多いのではないでしょうか。
受験において、外部試験の結果が当日の点数として反映してもらえる学校や当日の英語試験を免除してくれる学校も増えてきています。
一般的に、高校入試において優位になる目安として高校卒業レベルである英検2級を受験時に保持していることが条件としてあげられます。
TOEIC活用大学、高等専門学校数もかなり増加しています。
TOEIC 活用大学
| 大学数
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4年生大学 | 428
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短期大学 | 106 |
高等専門学校 | 47
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上記のようにTOEICのスコアを受験で活用している大学数もかなり多く、英語習得は受験においてとても肝心な要素の一つといえるでしょう。
参考:TOEIC® Tests 入学試験・単位認定における活用状況
就職活動
就職活動の中で、英語の能力を求める企業は近年増加傾向にあります。
実に約7割の企業がTOEICや英検のスコアを参考にしているといわれ、75%の企業が業務で英語を使用する機会があるといわれています。
新卒生にむけた募集要項の中には企業側から英語試験のスコアを提示してくるなんてことも多くあります。
つまり、英語試験の結果で働く前からキャリアが狭まってしまいます!
「自分は将来世界で活躍したい!」、入社後に「実際に働いてみてこんなことにもチャレンジしてみたい!」と思っても英語の運用能力がないだけでその夢が絶たれてしまうことも…
さらに、入社後に規定のスコアを取得しなければならない場合もあります。
実際、ユニクロやGUで有名なファーストリテイリンググループはTOEICスコア700点以上、楽天は入社までにTOEICスコア800点以上を取得することが義務付けられています。
このように多くの企業が英語能力を重要視している中で、「英語」が得意というだけで様々な職種にチャレンジすることができます。
下記の記事で紹介しているだけでも英語を活用する業種が41種類あるので、こちらもぜひあわせて読んでみてください!
英語勉強において必要な要素とは
単に「英語」といっても言語には様々な要素があります。
必要要素を抑えることで、英語学習も効率よく行うことができます。そこで英語学習において一般的にいわれている重要要素と私が英語習得に当たって実際に大切だと感じた要素について以下にまとめました。
重要要素|一般的
スピーキング能力
ビジネスパーソンが最も難しいと考えている能力であり、最も伸ばしたいとも考えている能力の一つ。
近年需要がさらに高まっている能力です。
海外企業との会議やプレゼンをする際にも使われる能力で、日本人に一番足りない能力ともいわれています。
ライティング能力
ビジネスシーンでもメールのやり取りなど多数使用機会があります。
英検でもライティングパートが重要視されるなど近年力を入れられています。
日本では早い段階で重要視しすぎな部分も…
リスニング能力
英語学習の際に一番最初に習得すべき能力です。
会話を成立させたいのであればこの要素は絶対にマスターしておきたい能力!
リーディング能力
リスニング能力の次に基本となる能力です。
日本の教育の中でもとても重要視されていますが、この能力に特化しすぎている一面も…
重要要素 | 経験
集中力
英語習得するにあたり、勉強は必ず必要です。
英語を流暢に使用したいのであれば、単語の勉強や言い回しの勉強などは必須になります。
集中力がなければ頭に入るものも入らず、英語習得への道は遠のく一方です。
継続力
英語力向上には飽きずにコツコツつづけることが重要です。
一日勉強しただけで英語がペラペラになるなんて魔法みたいなことは残念ながらありません!
単語暗記やリスニングなどは慣れなので一日で劇的に変化するものは言語学習において一切ないでしょう。
私も小学校4年生から英語を勉強しはじめ、約11年経った今でも英語勉強は継続しています。
特に言語は使わなくなると忘れてしまう一方なので、諦めずに続けていくことが大切です。
好奇心
Why?やHowなどの好奇心をもつことで、勉強という感覚が薄れ、継続しながら楽しく学べます。
好奇心をもつことで、「やらされている」という意識をなくし、英語学習がつまらないことからわくわくすることに変えることが重要です!
英語力向上のための習い事・習慣
いざ英語を勉強しようと思っても実際はどの習い事をしたらよいか迷うと思います。
英語の勉強といっても押さえておきたい重要な要素はたくさんあります。
英語の塾に行くだけでは、実際に英語を実用的に使えるレベルに達せない場合も多いです。
なので安易にとりあえず英語塾にはいることはおすすめしません!
そこで私が実際に英語力向上にあたり役に立った習い事や習慣について以下にまとめました。
楽器系の習い事:ピアノ
え?なんでピアノが英語力向上に関係あるの?と思われた方も多いと思います。
しかし、幼少期からピアノや楽器系の習い事をさせることで鍛えられるポイントがあるので経験談を含めご紹介します!
発音の向上
日本人が自分の英語力に自信がない原因の一つとして発音に自信が無いことがあげられます。
発音がきれいなだけでとても英語力があるようにみえたり、会話もスムーズにすすむなどのメリットがあるので発音矯正はとても重要です。
幼少期からピアノや楽器系の習い事をすることで耳の発達を促してくれます。
言語学習は基本「音」からはいるので、耳が良いとネイティブの発音をすぐにまねすることができ、きれいな発音を習得することができます。
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私も実際にピアノを習っていたおかげでネイティブの発音をすぐにまねすることができ、今ではネイティブや帰国子女の方々に褒められるほどの発音を習得しています!
継続力の向上
英語学習の重要要素でも記載しましたが、継続力は英語習得にあたって欠かせません!
ピアノは一つの曲を完成させるのに最低でも1~2週間必要です。
さらに毎日の練習をしなければ忘れてしまったりするので「コツコツつみかさねる」ことに耐性がつきます。
そのため、英語学習のベースを作るという意味でもとても効果的です!
習字
毛筆や硬筆では文字を消しゴムで消したりという「やり直し作業」ができません。
そのため、書き終えるまで集中力を切らさずに神経を集中させることが求められます。
文字を丁寧にきれいに書く際や筆を持っている際はわずかなタッチでも線がぶれてしまうので静かに精神を集中させます。
文字数が増えれば増えるほど集中する時間が長くなるのですぐにやめてしまわずにしばらくつづけることをおすすめします。
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実際に集中力を鍛えるにはとても役に立った習い事の一つになってます!
英会話スクール
英語の文法や構造を学ぶ塾ではなく、英会話スクールに通うことで実践的な機会を設けることができます。
日本の学校ではまだ実践演習の時間がかなり少ないので、英会話スクールで補うことをおすすめします!
会話メインなのでネイティブの人と楽しく勉強できたり、実際にリアルな英語の発音を聞くことができます。
ネイティブの人たちに触れ合うことで、外国人と関わることへの抵抗感を軽減できたり、自分の英語力がどれぐらい外国人に通用するのかを把握することもできます。
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私も座学のほうではなく、英会話スクールに通っていました。外国人の方々と英語を使い話すことで英語に対しての抵抗感がかなり軽減されました。あまり話せない時でもボディランゲージを使う意思疎通の仕方も学びました。海外の方と会話をする上で押さえておきたいマナーも学ぶことができました!また、英会話スクールに通っている生徒は英語習得への意欲も強いので周りに触発されてさらに英語習得へのモチベーションアップにつながりました!
海外ドラマ、映画の字幕表示視聴
幼いころから海外ドラマや映画の音声を英語にかえ、字幕表示視聴をすることで英語に耳を鳴らすことができます。
意味は分からなくても他言語を聞くことへの慣れにつながっているのでおすすめです。
さらに、他文化への興味を持つことで、英語学習への意欲向上にもつながります!
お子さんがいる方はこの方法をまず初めに試してみてはいかがでしょうか?
そこそこ英語力がある方にはリスニング力と瞬発的な理解力の向上にとても効果的なので、リラックスしながらおうち時間にぜひ試してみてください!
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実際に幼いころからディズニーチャンネルなどで海外ドラマや映画をよく視聴していました。私は、海外の文化やライフスタイルに興味をもったことがきっかけで英語を勉強してみようと思い、英語学習を始めました。また、この方法は、留学先の留学生も英語上達の方法の一つとしてよく実践していた方法なので、楽しんで勉強したい方にとてもおすすめです!
留学で思ったやっておいてよかった習い事
実際に英語上達の手段の一つとして、留学を考えている人も多いと思います。
近年留学に興味を持つ人も多く、中には留学を高校や大学の必修プログラムに組み込む学校も増えてきています。
そこで、私が実際に留学中に感じたやっておいてよかった習い事についてご紹介します。
音楽系:ダンスや楽器など
ダンスや楽器などは習っていて損はないと思います。
留学において友達づくりはとても大切になってきますが、留学してすぐには会話がうまくいかないのが当たり前です。
会話が上手くできないがために友達をつくるのことが出来ない人も多いです。
そんな時に、楽器やダンスはあまり言葉を使わずに交流することができるツールなのでおススメです。
音楽やダンスは言語の壁を越えるとも言われていますが、私の体験上その通りだと思います。
はじめは戸惑いや恥じらいなどもあると思いますが、自分の特技を武器にして現地の子たちと仲良くなっちゃいましょう!
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私のホストファミリーはみんなピアノやドラム、トランペットなど音楽が大好きな家族でした。そのため、ピアノとクラリネットをふける私はホストファミリーと打ち解けるスピードも周りと比べて早いほうでした。また、クラリネットを吹けるという特技をいかし、マーチングバンドのクラスにはいったことで、そこのクラスで友達がたくさんできました!
習字
日本の文化の代表的なものとして書道や習字があげられます。
英語圏の方々は漢字に馴染みがないので、漢字で名前を書いてあげるととても喜びます!
さらに、筆ペンなどで本格的に書いてあげることでびっくりされたりと会話のためのトピックの一つになります。
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オーストラリアに短期留学した際に、ホストファミリーや友達に実際にしてあげたらとても喜んでくれました!
書き方、きれいに書く方法などを教えてあげることで会話が広がり、短期間ながらも友達を作ることができたので、ぜひ試してみてください!
自分に合った英会話の勉強方法を選ぼう
英語の学習方法には様々なものがあります。
単に学校や塾で習うような文法中心の座学だけではありません。
今回ご紹介した習い事は私の実体験をもとに紹介したものですが、他にも何気なくやっていたことが意外な分野でいきた!何てことがあるかもしれません。
固定概念にとらわれずにいろんなことにチャレンジしてみましょう!
継続するコツは楽しく学ぶことです。
文法や構造を知ることも大事ですが、英語学習に重要な要素をバランスよくおさえることが効率の良い勉強方法です。
英語勉強において年齢は関係ありませんが、「なぜ英語を自分は勉強するのか」、「なぜ自分には英語力が必要なのか」の理由をしっかり考えたうえで英語学習に取り組むことが重要です。
また、子供に英語の勉強をさせるにしても、親が英語学習の意義をしっかりと理解したうえで教えることで教育方針がしっかりとたてられるはずです。
幼いころからの環境作りや習慣、習い事で大人になった時の英語学習の難しさもかなり変わってきます。
ぜひ、子供に英語を習わせたいと考えている方は身の回りの環境づくりや意識を変えることからはじめてみてください!