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冷蔵庫の消費電力について|電気代を抑えるコツやおすすめサイズも紹介

冷蔵庫節電電気代おすすめ選び方節約

2021/07/22

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冷蔵庫の消費電力について

家庭内にはたくさんの家電製品がありますが、その中でも冷蔵庫は常に止まることなく稼働し続けています。毎日使っているからこそ、冷蔵庫の消費電力を見直せば大きな省エネ効果が期待できるでしょう。

まずは、冷蔵庫がどのくらい電力を消費しているのか確認していきましょう。

最新モデルは低くなる

資源エネルギー庁によると冷蔵庫は、最新モデルの方が消費電力が低くなると言われています。例えば、2007年モデルの冷蔵庫の年間消費電力量は570〜640kWhですが、同じ定格内容積の2017年モデルの冷蔵庫の年間消費電力量は290〜320kWhです。

最新モデルの冷蔵庫は10年前に比べて約49%も消費電力が低くなります。

全体の占める割合が14%程度

資源エネルギー庁には世帯あたりの「家庭における消費電力量のウエイト比較」というデータがあります。このデータを見ると、冷蔵庫の消費電力は全体のおおよそ14%程になっています。

この割合は、家電の中でも冷蔵庫が特に多くの電力を消費しているということがわかります。

冷蔵庫の消費電力の関係4つ

先程、最新モデルの冷蔵庫の方が消費電力が低くなるとお伝えしましたが、それはなぜでしょう。消費電力が低い冷蔵庫と高い冷蔵庫は、何が違うのでしょうか。

実は、冷蔵庫の消費電力には4つの関係があります。一つずつ見ていきましょう。

1:大きさと多さは比例しない

実は、冷蔵庫の容量と消費電力の多さは必ずしも比例しません。なぜなら、大きな冷蔵庫ほど最新の省エネ技術を取り入れていることが多いためです。

このことから、ファミリー向けの大きな冷蔵庫よりも、単身向けの小さな冷蔵庫の方が電力を消費していることが多い傾向にある、ということになります。

2:冷却システムが違う

大きな冷蔵庫ほど最新の省エネ技術を取り入れていますが、最新技術の一つとして、「冷却システムの違い」というものがあります。

冷却システムの整った冷蔵庫には、効率良く稼働してくれる「インバーター制御」という機能が搭載されています。この機能は、冷蔵庫内外の温度状態に合わせて冷却能力を調整するため、無駄な電力消費を防げるでしょう。

3:断熱性能は大型の方が良い

冷蔵庫は冷気を出す際に多くの電力を消費するため、より優れた断熱性能を持つ冷蔵庫の方が消費電力は少なくなります。断熱効果の高い高性能断熱材が使用された冷蔵庫の方が、外からの熱の侵入を防いでくれます。

一般的にはコストを抑えた小型冷蔵庫よりも、値段の高い大型冷蔵庫の方がこのような性能の良い断熱材を使用していることが多いでしょう。

4:内部の大きさが違う

冷蔵庫の消費電力の関係4つ目の理由は、「内部の大きさが違うため」です。冷蔵庫は冷気を上手く循環させることで無駄な消費電力を抑える、という特徴があります。

冷蔵庫そのものの容量が小さいと、食品同士の間隔を空けることが難しくなるでしょう。間隔がないと冷気が循環しにくくなり、無駄な稼動が増えてしまいます。そのため、より内部の大きい冷蔵庫の方が省エネになるでしょう。

冷蔵庫の消費電力を知る方法3つ

では、実際に家庭での冷蔵庫の消費電力はどのくらいかかるのでしょうか。実は、それぞれのご家庭での冷蔵庫の消費電力がどれくらいなのか簡単に知る方法があります。

ここでは、家庭での冷蔵庫の消費電力の調べ方について、3つご紹介します。

1:一日あたりの電気代を計算方法

一日あたりのおおよその電気代は、計算式を使って確認できます。

計算する場合は、冷蔵庫の取扱説明書などに記載された年間消費電力量で考え、まずは年間の電気代を出した後に一日あたりの電気代の計算式に当てはめましょう。

年間消費電力量(kWh)×1kWhあたりの電力量料金単価=年間電気代で、年間電気代÷365日=一日あたりの電気代となります。

2:年間消費電力

冷蔵庫の消費電力は現在の消費電力ではなく、年間の消費電力で考えましょう。なぜなら新しい冷蔵庫を購入した場合、現在使っている冷蔵庫との比較が難しいためです。

現在使っている冷蔵庫の消費電力は、消費電力メーターというものを使うことで確認できます。

しかし、もし最新の冷蔵庫や現在使っているものとサイズが違う冷蔵庫を購入し、同じ使い方をした場合には、この調べ方ではどれくらい電力を消費したかが比較できないため、注意しましょう。

3:環境省提供のしんきゅうさんを利用する

冷蔵庫の消費電力を知る方法3つ目は、環境省提供の「しんきゅうさん」というサイトを利用することです。

「しんきゅうさん」とは、現在使っている家電を最新モデルに買い替えた場合、どのくらい電気代を削減できるか比較できるサイトです。新旧モデルを比較しながらも、現在使っている冷蔵庫、最新モデルの冷蔵庫、ぞれぞれの年間消費電力や電気代を知ることができます。

最新モデルで、サイズも大きい冷蔵庫の方が省エネ効果が高いと言っても、やはり世帯人数によって使い勝手が変わるでしょう。冷蔵庫は世帯人数に応じて適切なサイズ感のものを選ぶ必要があります。

ここでは、世帯人数別での冷蔵庫の適正サイズ、冷蔵庫のサイズ別での消費電力とおおよその電気代についてご紹介します。

人数別での適正サイズ

まずは人数別での冷蔵庫の適正サイズを見ていきましょう。それぞれのご家庭で必要な容量は計算式で求められます。

冷蔵庫の容量=(70L(1人あたりの必要な容量)×家族の人数)+100L(常備品容量)+70L(予備容量)

この計算式に当てはめながら、それぞれのライフスタイルに合わせて適正サイズを検討しましょう。あくまでも目安なので、まとめ買いをする方は少し容量が大きめのものを選ぶと安心です。

1人暮らし

先程お伝えした計算式を元に適正サイズを計算すると、1人暮らし世帯では150〜240L程の容量がある冷蔵庫がおすすめです。

外食派の方は容量が小さめの冷蔵庫でも十分ですが、日常的に作り置きやまとめ買いをする方は、200〜240L程の少し大きめのサイズを検討しましょう。

自炊での2人暮らし

次に2人暮らし世帯におすすめの冷蔵庫適正サイズをご紹介します。まずは自炊することが多い2人暮らし世帯には、400L程の容量がある冷蔵庫が良いでしょう。

このくらい大きいサイズの冷蔵庫になると各メーカーで機能性が充実した冷蔵庫が多くなります。設置にはある程度広い場所が必要になるため、キッチンの広さにも気をつけて購入を検討しましょう。

外食での2人暮らし

次に、外食が多い2人暮らし世帯におすすめの冷蔵庫の適正サイズをご紹介します。外食がメインのライフスタイルの場合、たくさんの食材を保存する必要がなくなります。そのため、コンパクトな約300L以下の冷蔵庫でも不便を感じることなく使用できるでしょう。

3人家族

さらに3人家族に当てはめてみると、約380L前後の容量が適正なサイズ感と言えるでしょう。外食が多かったり日常的にまとめ買いをしたりとライフスタイルによって多少左右されるため、350〜430L程の中で検討すると良いでしょう。

また今後、家族が増える可能性がある方は容量が大きめの冷蔵庫を購入しておく良いでしょう。

4人以上の家族

最後に、4人以上の世帯人数の場合をご紹介します。計算式を4人家族に当てはめると、目安として450L程が適正サイズと言えるでしょう。

しかし4人以上になると自炊がメインだったり、一度に購入する食材の量が多くなります。ライフスタイルによっては使いにくさを感じる場合もあるため、500L以上の大型モデルの冷蔵庫を検討しても良いでしょう。

サイズ別での消費電力と電気代

世帯人数別での冷蔵庫の適正サイズを理解したら、それぞれの冷蔵庫の消費電力と電気代は、おおよそいくらになるのか気になるところでしょう。

ここでは、サイズ別での消費電力と電気代についてご紹介します。

100L~200L台

まずは、単身世帯や家庭で食事をする機会が少ないライフスタイルの世帯におすすめの100L〜200L台の冷蔵庫の消費電力と電気代について見ていきましょう。

このサイズの冷蔵庫の年間消費電力は280〜450kWh程、年間消費電力はおおよそ6,300〜11,000円程になっています。

300L台

次に、一般的な2〜3人世帯におすすめの300L台の年間の消費電力と電気代についてご紹介します。300L台の冷蔵庫の年間消費電力は、340〜350kWh程となり、年間の電力は9,500〜10,000円程になります。

400L台

次に2人家族から3人家族まで、幅広い世帯で使い勝手の良い400L台の冷蔵庫についてご紹介します。400L台の年間消費電力は240〜310kWh程、年間の電気代はおおよそ7,000〜10,000円程になっています。

500L台

最後にファミリー向けの大容量冷蔵庫とも言われている500L台についてご紹介します。500L台の年間消費電力は250〜273kWh程、年間の電気料金はおおよそ6,500〜7,500円程です。

前述の400L台の冷蔵庫と比べると、500L台の方が年間消費電力が少なく、年間の電気料金も安いということがわかるでしょう。

冷蔵庫の消費電力を抑える4つのコツ

ここまで最新モデルの購入を前提とした冷蔵庫の消費電力についてお伝えしてきましたが、すぐに冷蔵庫の消費電力や電気代を抑えたい場合はどうすれば良いのでしょうか。現在使っている冷蔵庫の使い方を改めることで、消費電力や電気代の節約をすることができます。

ここでは、冷蔵庫の消費電力を抑える4つのポイントについてご紹介します。

1:冷蔵庫内に余裕を作る

まずは冷蔵庫内の整理整頓を心がけ、冷蔵庫内に余裕を作りましょう。なぜなら、冷蔵庫は冷気を循環させることで、食品を冷やします。冷蔵庫内に食品が詰め込まれていると冷気が上手く循環できないため、より多くの電力を消費してしまいます。

資源エネルギー庁によると、ものを詰め込んだ場合と半分に減らした状態を比較すると1,180円程の節約が可能になります。

2:冷蔵庫内の設定温度を弱にする

冷蔵庫の消費電力を抑えるコツ2つ目は、冷蔵庫内の設定温度が強になっていた場合、「弱」に変更することです。冷蔵庫内の設定温度と消費電力は比例しています。そのため、冷蔵庫内の温度を控えめにすることで、消費電力を抑えられるでしょう。

しかし、この場合は食品の傷みにつながるため注意が必要になります。やみくもに設定温度を変えず、状況に応じて設定温度を調節しましょう。

3:開閉回数と時間を極力減らす

3つ目の冷蔵庫の消費電力を抑えるコツは、冷蔵庫の開閉回数と時間をできる限り減らすことです。冷蔵庫を開けるとどうしても冷気が流出してしまいます。開閉の回数や時間が多いと冷気を逃す量が増えてしまうでしょう。

資源エネルギー庁のデータによると、無駄な開閉を減らして開けている時間を短くした場合、合わせて440円程度の節約が可能となるでしょう。

4:他の家具や家電と離しておく

冷蔵庫の消費電力を抑える4つ目のコツは、冷蔵庫と他の家具や家電を離して設置することです。冷蔵庫は外部に熱を出すことで中の冷気を保ちます。

しかし、隣の壁と隙間がないと上手く熱が出せないどころか、冷蔵庫自身が出した熱で温まってしまうこともあるため、冷蔵庫との間には適切な距離を保つように家具等を配置しましょう。

冷蔵庫の消費電力について理解して節電をしよう!

いかがでしたでしょうか。冷蔵庫の消費電力について、電気代を抑えるポイントや世帯人数別でおすすめのサイズも合わせてご紹介しました。たくさんある家電製品の中でも、冷蔵庫は多くの電力を消費しています。

そのため、冷蔵庫の使い方を改めるだけで年間の消費電力や電気料金が少しずつ変化していくでしょう。冷蔵庫の性能を理解しつつ、ご自身のライフスタイルに合わせて、冷蔵庫の節電対策をしてみましょう。

この記事を書いた人

Bee

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